2009年10月24日
【堀江流成功本】『夢をかなえる打ち出の小槌』堀江貴文
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、お馴染みホリエモンこと堀江貴文さんの最新刊。ご本人のブログでも、昨夜紹介されてますね。
内容は、意外なことに結構ガチな自己啓発書。
おそらく対象読者は、堀江さんのブログを読んでいる若者なのでしょうが、40過ぎのオサーンである私も勉強になりましたよ!
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
第1章 夢をかなえる「打ち出の小槌」とは?
信じた者は救われる
東大生というプレミアムパス
お金より信用を貯めろ ほか
第2章 ゼロになることを怖がらず、挑戦しよう
貯金して何がうれしいの?
貯金しても負け組のまま
持たざる者が何を恐れる? ほか
第3章 夢を邪魔する常識の殻を破れ
他人と同じことをやっていても意味がない
行列になんか並ぶなよ
コツコツやって楽しいの? ほか
第4章 適度な借金でさらなるショートカットを
なんで家を持つの?
借金の仕方も学べ
お金は使えばいい ほか
【ポイント】
◆何気に付箋はかなり貼ったのですが、何気に30代以上でもでも共感できそうな部分に絞ってみましたw■信じさせたものが救われる
◆堀江さん曰く、「信用とは周りがどう評価するかであり、絶対的な信用があるわけではない」、と。
そこで、自分に価値があることを認めさせるために必要なのが「自信」。
さらに、信用の本当の価値について。信用はあいまいなものだから、自信さえあれば、ごまかしやハッタリも利かせられる。言い換えれば、信用が応用が利くのだ。
一歩間違えば、詐欺にもなりかねませんが、とにかく相手に信用してもらうことが大事なよう。信用さえあれば、そこには経済価値が生まれるのだ。おそらく、多くの人はその価値をわかりきっていない。お金をどれだけ貯めても、価値はそれ以上でもそれ以下でもない。
信用は違う。そこに秘められているポテンシャル(潜在能力)が計り知れないことを知るべきだ。信じさせたものは救われる、ということだ。
・・・確かに私も献本お断りしていることで、得られる信用みたいなものはあるかも。
■心の中の打ち出の小槌
◆本書のタイトルにもある「打ち出の小槌」。
これは、堀江さんによれば、会社における無形固定資産である営業権(人材、ブランド、ノウハウ等)のようなもの。
そして、物語に登場する打ち出の小槌は、好きなものを生み出してくれる一方、こちらの打ち出の小槌は「信用をどんどん創造してくれる」もの。これを個人に当てはめてみると、その人の持っているキャラクターやイメージ、人脈、ノウハウというのが、まさに企業でいうところの無形固定資産に相当する。
ただし、この無形固定資産は会社の場合と違って見えにくく、人との関係を持たないと顕在化しないと堀江さんは言います。
この考え方は、結構納得。たとえば、誰かに仕事を発注するとしたら、「この人ならこれぐらいの成果が出せるだろう」と判断して、その人の見えない価値に対して金額を提示し、「○○円でこの仕事をやってほしい」と依頼するわけだ。そして、生み出した成果の対価としてある金額が払われるのだが、その額は、信用を数値化したものである、そこではじめて、人の持つ無形固定資産が顕在化するのだ。
例えば、私がこのブログを運営する過程で持ちえた、人脈やノウハウ等も一種の無形固定資産ですからね。
そう、今まで投下した時間や手間は、費用となって消えたのではなく、無形固定資産となって積みあがっているんです、と言ってみるテストw
■営業力をつけろ
◆私たちにありがちな考えというのが、「いいモノを作ってさえいれば、人は集まってきて、モノが売れる」というもの。
実際、一昔前までは、この考え方が主流だったような。
ただし堀江さん曰く「モノを売るためには営業しなければならない」、と。
そしてそれは、仕事を通して「信用」を築くのもおなじこと。
会社員時代に、営業を経験できなかったのは、私が後悔していることの1つです。どんなにいい仕事ができる能力を持っていたとしても、その能力を売り込むことができなければ、何も価値は生み出せない。
だから、信用を得るためには、自分を売り込む「営業力」が不可欠なのだ。
今はブログで皆様に本をお買い上げ頂いておりますが、本当のビジネスとしての営業も・・・って、本業そっちのけですねw←お約束
■他人と同じことをやっていても意味がない
◆これまた堀江さんらしい発言。
実際、堀江さんは「子どもの頃から」そういう意識を持っていたのだとか。自信につながる成功体験を得るためには、ほかの人と違うことをして成功することが一番だ。
ほかの人と同じことをやっていたら、よくても同じ結果にしかならず、新しい工夫やアイデアがなければ、ほかとの差別化ができないから、差をつけることはできない。それでは、自信にならないとはいわないが、その自信は極めて小さい。
休み時間にはドッジボールをするのが当たり前だったところに、雑誌などに載っていた新しい遊びを提案して、皆を引きずり込み、皆が慣れるまで勝ちまくっていたそう。
苦戦するようになると、また新しい遊びを提案して(以下繰り返し)。
まさに子どもの頃から「アービトラージ(鞘取り)」を実践していたんですね。
■ショートカットの道はたくさんある
◆堀江さんが納得できないものの1つが、つまらないことをコツコツとやること。
実際、堀江さんが受験勉強を始めたのは高校3年生の夏から。しかも、つまらないことを我慢するという美徳は、すでに本来の意味を失っていて、コツコツすること自体が完全に自己目的化している。
いってみれば、コツコツ教だ。
半年間のプロジェクトを立てて、それを実行して東大に現役で合格。
要は、ファーストチョイスで「コツコツとやること」を選択するのではなく、まず「ショートカット」を探るのが堀江さんのスタイルかと。あなたは、私のことをズルいと思うだろうか?
粘り強く、根気強く、コツコツやってゴールにたどり着くものを、世の中は重んじる傾向がある。だが、それはもう時代には合ってはいない。
それを全否定するわけではないが、道はそれだけではないのだ。
コツコツを否定するだけで、無駄なことをしないですむショートカットの道がたくさんあることに気づけるはずだ。
従来は、「過程」を重視する風潮が根強くあったので、「コツコツ」も意味がありましたが、「結果」というか「成果物」で評価するのであれば、「ショートカット」を考えた方が良さげです。
【感想】
◆冒頭で書いたように、本書はおそらく「20代以下の若者」を対象にしているのだと思います。具体的に言及はされていないものの、特に資産を持っていない層。
そういう層に属する人が、何も踏み出さないでくすぶっていることに関して、「チャレンジしろ」と、ハッパをかける堀江さん。
小見出しを拾っても「貯金しても負け組のまま」「持たざる者が何を恐れる?」「借金が成長を生み出す」と、かなりアグレッシブです。
堀江さんとしては「お金が貯まらないと起業できない」という人に向かって、「お金で時間を買え」と言う意味で、借金を薦めているのに、何かに依存する傾向がある人は、娯楽のために借金しちゃいそうですが。
◆とにかく書かれていることは、ブログや類書で見られる「堀江節」そのもの。
いい意味で、「身も蓋もない」のが素敵です。
正論をおっしゃっているのに、追従者がなかなか現れない、というか、実践する人が現れにくい、という点で、小飼 弾さんに似ているかも。
どちらも「空気を読まない」印象があるのは、これからの時代の成功者の特徴なのかもしれません。
◆とはいえ、メインテーマの1つである「心の中の打ち出の小槌」の話は、ハゲシク同意。
この小槌、言い換えれば、現時点で持っているストックのみならず、「今後フローを生み出す要因」ということかと。
さまざまなスキルや、個人ブランディング、さらには人脈等々もあわせて、「信用」をもたらしている・・・と思って、今日もブログを頑張るワタクシw
今まで単純に「人脈」や「個人ブランディング」を考えていた方は、それが何のためになのかを考える上でも、本書の主張に耳を傾けて欲しいと思います。
◆自分がライブドアブログを使っていることや、大昔に堀江さんからサインをもらっていることもあって、堀江さんの本は結構読んでいる方だと思うのですが、今までの著作の中でも、本書は役に立つ1冊だと私は感じました。
単純に、言いたい事を言いっぱなしにしているのではなく、「ではどうするか」について、自論が述べられているのもポイント。
ただ、「ではどうするか」を実践するには、「失うもの」(家族やら資格やら)がある自分には、ちょっとハードルが高かったのですがー。
失うものがある人でも、とりあえず読んでおくべき1冊!
堀江 貴文 ¥ 1,260 |
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★「ライブドアブログで稼ぐ!儲ける!」 堀江貴文 (著)(2005年09月09日)
「堀江本。」堀江貴文 (著)(2005年03月23日)
「100億稼ぐ仕事術」 堀江貴文(著)(2005年02月27日)
【編集後記】
◆「身も蓋もない」と言えば、昨日のお買い物もそんな感じ。日経BP社
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これもなかなか面白そうです。
ご声援ありがとうございました!
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