2009年10月17日
【決断】本田直之さんの「意思決定力」から学んだ6つのポイント
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 210
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、本田直之さん待望の新作、「意思決定力」。従来、意思決定についての書籍というと、「大企業の経営戦略」などを対象にしたものが中心だったものを、この本では、「パーソナルな意思決定」にフォーカス。
プロローグによれば、本書は
が中心となっているそう。「行動するための意思決定」という意味で実践を重視し、日々のビジネスにも、長いスパンのキャリアプランにも役立てていただける「意思決定セオリー」
先行きがはっきりしない昨今の社会情勢ゆえ、これは必読では!?
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
Stage 1 なぜ今こそ「意思決定力」が必要なのか?
無意識に「チャンス」を見送り、「リスク」を育てていないか?
「ゆでガエル」とは、現状に甘んじて生きたツケ
人生の質を高めたいなら「強制力」を利用する ほか
Stage 2 大前提となる「基本ルール」を理解しているか?
一番大切なのは、自分の意思決定力を「信じる力」
「正解はない」という前提で、答えを出さなくてはいけない
「他力本願」では、内部要因思考が育たない ほか
Stage 3 「情報のインプット力」を鍛える
事前の「時間投資」が意思決定力の質を変える
すべての情報は「偏っている」という前提で利用する
本はシミュレーションしながらインプットせよ ほか
Stage 4 インプットした情報から、「選択肢」を抽出する
「体系立った知識」+「練習量」=選択肢を抽出する力
クライテリアを明確にすれば、選択肢が見えてくる
「ボトムライン」を決めて選択肢をしぼる ほか
Stage 5 「シミュレーション力」を鍛え、意思決定する
「どうしようか?」ではなく、問題を「整理整頓」する
「プロコン」で主観をできる限り排除する
「紙」という客観ツールを最大限に活用する ほか
Stage 6 意思決定で失敗しない、「リカバリー力」を蓄える
「見込み6割」で意思決定し、残り4割は行動しながらカバーする
リカバリー力が高いと、直感で即断できる
意思決定したとたん、「思考停止」になってはいけない ほか
Stage 7 毎日のトレーニングで「意思決定力」を鍛える
最悪の意思決定は「できない」というあきらめ
すべてのトラブルを「練習」だととらえる
矢面に立つ経験を買って出る ほか
【ポイント】
●個人的にツボだったものを6つ選んでみました。■1.事前に「時間投資」する
◆本田さんは、意思決定において、その前段階である「情報のインプット」に一番、労力をかけているのだそう。
例えば本田さんの「ハワイ移住」も、傍から見ると、話が出てから、あっと言う間に実行していたように見えました(というか、私にもそう見えました)。
しかし実際には「ハワイに住みたいな〜」と口にした段階で、すでに意思決定のために相当の時間と労力を費やしていたのだそう。
そ、それは知りませんでした。たとえばウェブや雑誌を見る。現地の新聞などに掲載されている物件情報をチェックする。ハワイに家を買った日本人に話を聞く。ハワイに強い不動産業者に会ってみる。ハワイに足を運び、実際にいくつかの物件を見る。わたしは100軒以上の物件を見ました。
◆また、「うまく意思決定している人たち」というのも、同じように事前に時間や労力をかけて、準備しているのだとか。
どうしても、意思決定をした時点ばかり注目されますが、「事前の準備」が大切なんですね。情報収集にきちんと「投資」しているからこそ、いざというときスムーズに意思決定ができるのです。
私のように、会社に入ってから「文系は社長になれない」と知った人間は「論 外」ですぜw←笑えない
■2.本はシミュレーションしながらインプットする
◆ただ本を読んで、付箋貼り続けている私には「耳イタイ」お話。
意思決定をするために必要な「選択肢」は、本を読めば確かにインプットできます。
ただ、本田さんによれば、「単に選択肢を増やすだけでは、本を最大限に活用しているとはいえない」そう。
さらに一歩進めて、「良いことが書いてある→自分だったらどうするか?」と考えながら読む。このインプット法を習慣にすれば、たとえ、本に書いてあることをすぐに実践できなくても、
「自分がこういう局面に立たされたら、どう動くかな?」
「この状況でベストの判断はなんだろう?」
などと、そこに書かれていることを、疑似体験できるのです。
◆そうすることによって、たとえば「100の選択肢」を思いつくだけでなく、それを「10に絞り込む選択眼」が養われるのだとか。
確かにやたらと選択肢だけ増やしても、いざ意思決定する際には、かえって時間がかかりそうですよね。
それ以前に、選択肢を絞り込む前に、ちゃんと増やせているのか自問自答・・・?
■3.クライテリアを明確にして選択肢を抽出する
◆目次で見て、意味がわからなかったのが、この「クライテリア」。
これは「評価基準や判定条件を意味する言葉」で、このクライテリアがクリアになっていると、意思決定にブレがなくなるのだそう。
例えば「パソコン選び」におけるクライテリアは、「長時間使える/頑丈である/パフォーマンスがいい」といったもの。
逆に言えば、クライテリアが明確でないと、選択肢の抽出も絞り込みもできないということ。すると、「このクライテリアに合うパソコンはなんだろう?」という判定基準で、いくつもある情報をチェックしていけば「選択肢として考えられるのは、レッツノートWかマックブックエアーだ」という具合にしぼられていきます。
今まであまり気にしていなかった方は、意識してみると良いかもしれませんね。
■4.大きな問題は人にアドバイスするつもりで検証する
◆何か問題が起きた場合に、パニックになってしまうと、意思決定の精度が下がってしまいます。
そして、パニックになる原因は、「感情的な側面から問題を見ている」から。
それを避けるために本田さんがよくやっているのが、「人から相談を受けている」と考えることなのだそう。
確かに「ヒトゴト」だと一旦思えば、冷静になれるもの。自分のことであればわけがわからなくなるような大問題でも、人のことであれば、冷静にアドバイスができます。
私も、もしこのブログがヨメバレしたら、友達にアドバイスするつもりで、どうするか考えてみようかと・・・。
■5.直感に従う場合は、失敗したときのリカバリー策を、多めに用意する
◆基本的に本田さんは、「勘やひらめき」に頼るのではなく、「できるだけ根拠を集めて決断」したいタイプ。
その本田さんでも、最終的にやるのかやらないかを「直感」で決めることがあるのだそう。
ただし、その場合でも「失敗したときのリカバリー策を、通常より綿密に、より多く用意しておく」のだとか。
私の場合は、もちろん何でも「エイヤー!」で終わりw「万一失敗しても、充分やり直せる」
「安全ネットも、フォロー案もきちんと用意してある」
こういった状態でこそ、直感に従って意思決定し、迷わず行動していけるのです。
わたしが見たところ、優秀な経営者で「勘が鋭い」といわれる人ほど、大胆な意思決定と緻密なリカバリー計画をセットにしているようです。
「後は野となれ山となれ」・・・深く反省しております。
■6.最悪の事態に備える「コンティンジェンシー・プラン」を用意する
◆また聞いたことのない「コンティンジェンシー・プラン」なる言葉が。
本書から引用します。
これを、会社ではなく「自分のキャリア」で考えるとどうなるか?災害や事故といった不測の事態が起きたとき、最悪の事態にどう対処するかを想定し、あらかじめ計画を立てておくもので、大きな企業であれば、どこも何かしらの選択肢を用意しています。
転職する場合など、「転職できるか否か」等にばかり目が行きがちですが、その場合でも「最悪の事態」をあらかじめ想定して、準備をしておけば、すぐさま対応が利きそうですね。たとえば転職を考えているとき、「転職した瞬間に会社が倒産」あるいは「経営方針の変更で事業自体がなくなる」など、あり得ないような最悪を想定し、「そうしたら再び就職活動をする」「1年間留学してスキルを身につける」といった計画を用意しておくのです。
◆私も「ブログがヨメバレして閉鎖」という事態を想定して、あらかじめどこかに別ブログを作っておくべきか・・・?←こればっかw
そういえば、ネタバレすると悪いので、細かく書きませんけど、この映画を思い出しました。
ワーナー・ホーム・ビデオ ¥ 2,100 |
どの辺が「コンティンジェンシー・プラン」かは、観た方には分かるハズ。
私はその部分を初めて観た時鳥肌立ちましたよ。
【感想】
◆本書には、サブタイトルにあるように「55のルール」が掲載されており、通して読んで頂ければ、パーソナルレベルでの意思決定の方法が身に着くようになっています。本来は、目次の大見出し(STAGE)にあるように順を追い、骨格をなす考え方を押さえておかないといくべきなのですが、極めて個人的な視点から6つ選んでみました。
私はこのブログのことが意思決定の対象としてはメインでして、上記の2つ目のポイントで挙げたように、シミュレートしてこの本を読んだ次第です。
・・・仕事のことは置いといてw
◆例えば、世間一般的に「浮気」とかしている男性がいますけど、そういう方は、ぜひとも「コンティンジェンシー・プラン」を用意しておくべきではないか、と思うワタクシ。
人の話を聞く限り、「バレるか、バレないか」を気にはしているものの、妙に楽観主義なのか、「バレた場合どうするか」をその場になってから考えている感じがしているわけで(違います?)。
そこで本書を熟読し、どういうパターンで浮気がバレるのかを事前に情報収集し、選択肢を抽出し、絞り込む習慣をつけていれば、浮気も立派な「意思決定の訓練の場」です!(←ウソw)
とはいえ、「思いもしないところからバレた」というのであれば、事前のプランも立てようがないのかも?
◆私も夫婦で別のパソコンを使っているのに、ネットの履歴なんぞ消してませんし、メモ帳に下書きを打ってるところにヨメが入ってくることなど日常茶飯事。
最近は控えてますけど、以前は「どこへ行った」という家族情報や、ヨメの描いた子どもたちのイラストもバンバン載せたりしていました。
これはもう、ヨメ(もしくはヨメの友達でも)がその部分を見たら、一発でバレます罠。
バレたらバレたで、ブログはあきらめて、思い切って「Twitter使って、140字で本の紹介」でもしようかなw
◆冗談はさておき、意思決定について、非常にビビビと来たフレーズが本書にあったので、最後にご紹介しておきます。
まさに本書のコンテンツを言い切っていると思われ。意思決定とは、混沌としたなかに一筋の光がさすごとく、すばらしいアイデアが浮かび、それを選択するといったものではありません。まず問題を整理し、クライテリアに照らし合わせて選択肢を抽出し、優先順位をつけてプロコンで検証し、シミュレーションしていくという一連のプロセスが必要なのです。
本書を買うか、買わないかも、1つの意思決定ですよ!
【関連記事】
すぐに使える「ロジカルシンキング・リーディング」テクニック5選(2009年09月04日)【Amazonキャンペーン有】『「仕組み」思考術』泉正人(2009年07月05日)
【実践的経営法】「レバレッジ・マネジメント」本田直之(2009年01月16日)
【解決力】『ビジネスマンのための「解決力」養成講座』小宮一慶(2008年06月20日)
【編集後記】
◆この本も、オダギリ展子さんのように、「作業」にフォーカスしたっぽいですね。同友館
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表紙のタイトルの横の「小ネタが満載!」というフレーズが、当ブログチックなので、ご紹介してみましたw
ご声援ありがとうございました!
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hosoiです。
コンタクト、好きな映画です。
あのスケール感がいいです。
>どの辺が「コンティンジェンシー・プラン」かは、観た方には分かるハズ。
わかりますw
本田さんの新作、スケールが大きそうですね。
ご無沙汰しております。
「コンタクト」、いいですよね〜。
たまにテレビで再放送していると、ついつい観てしまってました(笑)。
・・・DVD買えばいいのに。
本田さんのご本は、スケールというより、むしろ企業でやってる「意思決定」を個人ベースでどう行うか、という内容ですね。
もちろん、人によっては「1億投資するか」みたいなスケールのデカイこともあるとは思いますが(笑)。
走る男になりなさい買いました。明日ゆっくり読みます。
おっと!もうゲットされましたか!
私も明日記事にしますぜ!