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2009年10月14日

【起業】「週末起業サバイバル」に学ぶ「起業のポイント」7つ




【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、週末起業でお馴染みの藤井孝一さんの「起業本」

古巣(?)であるちくま書房から、「週末起業」シリーズのアップデート版として出版された、「週末起業サバイバル」です。

先日出た「収入複線化マニュアル」では、アルバイトやFX、不動産収入といった分野まで手を広げてらっしゃいましたが、本書ではコア・コンピタンスである「週末起業」に特化。

そこで、この本の中から、週末起業を成功させるためのポイントを7つ選んでみました。

「いつかは自分も!」と思われる方なら、ぜひご覧下さい。


追記

この本のキャンペーンについて、別記事にて追加で取り扱いました。

【業務連絡】『週末起業サバイバル』出版記念キャンペーンのお知らせ


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【目次】

第1章 雇われる生き方がリスクになった

 現実になった厳しい予測
 クビを切られるのは誰か?
 正社員も安泰ではない ほか

第2章 週末起業のまばゆい魅力
 
 副業とは何だろうか
 週末起業のトレンド
 週末起業の魅力とは ほか

第3章 安く、早く、確実に稼ぐ

 成功する週末起業とは?
 自分のアイデアをビジネスにしたJさん(50代・男性)
 やりたいことで食べていくことに成功したKさん(30代・女性) ほか

第4章 ネットをうまく利用しよう

 週末起業にまつわる疑問(1) 週末起業は週末だけでいいのか?
 週末起業にまつわる疑問(2) 本当にお金をかけないのか?
 週末起業にまつわる疑問(3) やっぱり会社は辞めないのか? ほか

第5章 めざせ月商50万円!

 4割が悩む「ネタがない!」の事情
 分野を絞る
 起業ネタを見つける ほか

第6章 トラブル回避のための法律講座

 税金リテラシーを高めよ
 開業届を出す必要はあるか?
 さもしい? 無税の人 ほか


【ポイント】

■1.世の中との関わりを意識する

◆起業を志す方に多いのが「やりたいことをやる」「自分らしくやる」という考え方。

それ自体は悪くないのですが、そこには「食べていく」という視点が欠けている可能性があります。

何をやっても、それが社会との関わりを持たないかぎりは、趣味の域を出ません。

そう、「世の中と関わる」ことによって、初めてお金をもらえる「仕事」となります。

 仕事をするとお客様からお金をいただける理由は、お客様の役に立てたからです。何かの役に立った見返りにお金がいただけるのです。加えて、お客様からも感謝されます。そして、喜びを多くの人と分かち合えます。それこそが本当のやりがいにつながります。

「やりたいことで起業したい」と言う方は、今一度、「社会との関わり」をお考えになってみては?


■2.小さなところから始めてみる

◆起業の前には、「綿密な計画を練るべき」とお考えの方は多いかもしれません。

しかし、実際には、できるところから始めた方が良いそう。

本書には、「お墓参りの代行ビジネス」を始められたJさんという方の例が出ていましたが、まずは見込み客を集めるために、故郷である鹿児島県の出身者に葉書を出すところから始めたのだとか。

 Jさんのように、自分でできることから始めることが大事です。緻密な事業計画を作り、全部できたら動くという方もいますが、そういう方は、たいてい途中で力尽きます。Jさんがまず名簿を買うところから始めたように、まず小さなことから始めるのが成功の秘訣です。

とりあえず始めてしまえば、PDCAサイクルで回したり、データを分析したり、ということも可能ですよね。

「俺はまだ本気出してないだけ」と言う方も、そろそろ本気を出してみては?←自分モナーw


■3.とにかく続ける

◆やはり週末起業成功の秘訣として挙げられるのが「続けること」

本業との両立が困難で、志半ばで断念する人が多いのです。とくに、はじめた当初は、どんなビジネスも時間とお金の持ち出しばかりで一銭にもなりません。手間はかかるのに無報酬という時期が、スタートアップの時期にはどうしても生じてしまいます。

では、これを乗り切るためにはどうすればいいのか?

答えの1つが「趣味をビジネスにする」

ビジネスとして立ち上げる以前には、もともと時間とお金を費やしていた趣味だったのですから、たとえ一銭にならずとも苦にはなりません。
 また、自分が好きなことなら、お客様の目線に立てるという利点もあります。消費者のニーズもとらえやすいですし、商品の目利きもできます。

そういう点では、まぁ書評ブログも「アリ」なのかもしれませんね。

いつになったら儲かるのか、という点が、かなり微妙ですが。


■4.薄利多売にしない

◆自分で値付けのできないアフィリエイト等は別としても、週末起業では「薄利多売はご法度」とのこと。

藤井さん曰く「商品を安く売るのは大企業の仕事です」

そこで考えるべきなのが「付加価値」

物を売る場合も、左から右に売るだけではなく。コンサルティングやサポート、アフターサービスなどを付加します。そうすることで付加価値が高まり、単価を高くすることができます。

これはちょっと意識しておきたいところです。


■5.情報発信する

◆勝間さんの「目立つ力」じゃないですが、まずは情報発信することが、週末起業でも大事なよう。

 週末起業では、まず情報発信して見込み客を集め、その人たちに向けて商品やサービスを提供するのが一般的です。

かつては「メルマガ」

現在はそれに加えて、「ブログ」「SNS」「ポッドキャスティング」「動画」等々様々です(Twitterは挙げられてませんでしたがw)。

本書では、社会保険労務士であるTさんが「人事労務の現場の話」をブログを立ち上げて人気を博し、独立に成功したお話が載っていましたが、これなども情報発信が効果的だった好例。

独立起業に結びつけるのであれば、ご自身の業務専門分野に関連した情報発信をするのが、やはり王道なのだと思われ。


■6.稼ぐことに貪欲になる

◆週末起業は「はじめから儲けようとするとうまく」いかない」のですが、だからといって、利益に淡白すぎるのも考えもの。

「お金に執着がない」といえば聞こえがいいですが、厳しく言えば「甘い」のです。経営者として失格です。

それに対して、完全に独立している方はこう。

 私は、独立起業した方とのお付き合いが多いですが、彼らはみな稼ぐことに貪欲です。どんなに稼いでいても、もっと稼げるようにネタを探しまわっています。このような意識の違いを目の当たりにするにつけ、生活が給与で担保されている週末起業家の甘えを感じます。

なるほど、独立を考えられるほど稼いでいる方は、皆、シビアにビジネスを考えてらっしゃるんだな、と。


■7.税金リテラシーを高める

◆サラリーマンとして「給与を得る」以外の収入がある人なら、誰しも避けては通れないのが「税金」

 週末起業では、税務の基礎知識も最低限押さえておくべきです。会社勤めの方は、納税を会社が代行してくれるために一般に税に対する関心が低く、知識がないからです。知識がないばかりに、余計な税金を払ったり、知らずに脱税したりする人が現れるのです。

これから始めようとされる方なら、一通り基礎知識だけでも身に付けておきたいところ。

当ブログでは税金ネタは避けておりますが、実際、ビジネスのやり方如何によっては、税法的に有利になったりそうならなかったり、ということはあります。

 たとえば、家で週末起業をして、自宅の書斎を事務所にすれば、家賃の一部は経費になります。机も、コンピュータも、ソフトも、インターネットの費用も、週末起業に使う限りは経費になります。

細かい点についてはケースバイケースだったりしますが、大まかな部分では確かにそう。

また、必要に迫られることで、「税の知識が身に付く」という利点もありますね。


【感想】

◆冒頭で、本書が「ちくまの週末起業シリーズの最新刊」と書きましたが、同時に本書は、藤井さんの今年に入ってからの「3冊目の起業本」でもあります。

残りの2冊も紹介しているので、どう違うか簡単に触れておきますと、「会社を辞めずに年収を倍にする! 」はQ&A中心、「収入複線化マニュアル」は事例&インタビュー中心。

それに対して本書は、週末起業について、「幅広い観点から言及している」、と言えるかと。

出た順番から言うと、本書が3番目なのですが、本当なら最初に読んで頂きたいコンテンツですネ(今さらw)。


◆特に、今回はテーマと外れるので触れませんでしたが、第6章では、税金以外にも「就業規則の法的妥当性」ですとか、「ばれてしまった時の対応」といった、「週末起業のリスク」についても言及しています。

そもそも、週末起業は「本業があるので最初は稼げなくても大丈夫」という利点はあるのですが、その反面、「勤め先に知られるとマズい」ことが多いわけで。

その辺も、フォーラムを主催されているだけあって、隠すことなく、対処方法について書かれているのが有難かったです。

私もこのブログがヨメバレしたら、この対処方法で逃げ切ろうかと。←違うw


◆実は、この記事の下書きを書いている途中で、小飼 弾さんもこの本をご紹介していることに気が付きました。

一円の壁 - 書評 - 週末起業サバイバル:404 Blog Not Found

本書の中で最も重要なのは、なんといっても「一円の壁」だろう。
P. 141

それでも3万円を稼いでいる方は自信をもってください。実は、一番大きな壁が「一円の壁」だからです。アンケートでも、フォーラム会員のうち58%、半分以上の方がまだ1円も稼いでいないと答えています。

例えばアマゾンアソシエイトですと、「1円」というのは、「ついで買い」等で意外とすんなり達成できたりするものです(ある程度のアクセスは必要かもしれませんが)。

ただ、私の場合ですと2005年1月にブログ始めて、その年の12月の結果が359円

これはもう「『週末起業』なんてレベルじゃねーぞ」状態ですw←笑えない

やはり「好きだから続けられた」としか、言いようがありません。


◆そこで最後に、本書の中から深いお言葉を。

 ここで「好きなことか、儲かることか」のどちらかを選べばいいのか迷う方がいます。しかし、これは設問が間違っています。二者択一ではありません。「好きなことを儲かるようにやるには、どうしたらいいか」と考えるべきです。

本書では具体的に業態や客層についても言及されていますので、ご参考まで。

やる気が出てくる1冊です!

藤井 孝一 ¥ 735


【関連記事】

【本日最終日】「収入複線化マニュアル」アマゾンキャンペーンのお知らせ(2009年09月18日)

【5つのツボ】「会社を辞めずに年収を倍にする! 」藤井孝一(2009年06月09日)

【黄金の羽根】『貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』橘 玲(2009年06月08日)

【スゴマニュアル】「完全網羅 起業成功マニュアル」ガイ・カワサキ(2009年06月07日)

【スゴ本!】「はじめの一歩を踏み出そう」マイケル・E・ガーバー(2008年09月10日)


【編集後記】

◆今日のご本に関連して、私が以前書いた記事を1つご紹介しておきます。

【blog】書評ブログで売上をあげるための13の方法(2007年09月01日)

肝心の(?)「コンバージョンレートの高い文章」とかいうテーマではなくて、あくまで「周辺ネタ」ですが、やらないよりやった方が良いと思われ。

もちろん、本当は「アクセスを集める」というのが大前提なんですけどねw←身も蓋もない


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 ご存知、藤井孝一さんの最新作。「収入複線化マニュアル」に続く、副業ものですが、藤井さんの真骨頂とも言えるテーマなだけに、異様な説得力を持った一冊となっています。 「週末起業」が発売されたのが2003年。 現在、手元にある某クラスマガジン用に監修したビジネス書
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