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2009年09月24日

【職場ハック?】「職場スイッチ」に学ぶ会社の空気の入れ換え方5つ




【本の概要】

今日ご紹介するのは、当ブログにしては珍しくコーチング系のご本。

サブタイトルにある「ひとりでもできる会社の空気の入れ換え方」というのがしっくりくる、なかなかの良書です。

アマゾンの内容紹介から。

あなたの職場、空気がよどんでいませんか? そして、自分は管理職でないから、できることはないと思っていませんか? 本書では、ひとりでもはじめられる職場の雰囲気の変え方や、気持ちのいい対話のしかた、チームを動かす仕事術といった、いわば職場の対人術の教科書です。コーチングのトッププロの著者がやさしく解説します。

今回は本書の中から、「会社の空気を入れ替えるためのポイント」5つ選んでお送りしてみようかと。


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【目次】

第1章 まずは自分を変える! 自分スイッチ

第2章 ひとの中の空気を変える! 相手スイッチ

第3章 部内の雰囲気を浄化する! チームスイッチ

第4章 組織の空気を総入れ替え! 会社スイッチ


【ポイント】

■1.ひとりでも職場の空気は良くすることができる

◆当たり前ですが、本書は職場の空気を良くする本です。

ただし、職場の空気というのは「不機嫌な人」がいるだけで、周りにも伝染するそう。

もしそうなってしまったらどうやって職場の気分を変えたら良いか?

 勝負の分かれ目は、他人の気分に伝染されるか、こちらの気分を伝染させるか。まず自分がご機嫌になればいい。


◆結局集団は、プラスマイナスのどちらの絶対値が高いかで気分が決まります。

 周りに何人かの不機嫌な人がいたとしても、その総量をご機嫌な1人の気分が超えるなら、職場の気分は変わります。

本書の具体例として挙げられているのが、長嶋茂雄さん(長嶋さんが入店した途端にレストランが明るくなったそう)。

そこまでは無理(普通無理ですw)だとしても、本書で提案されているのは、「まず隣の人の気分を変えること」

身近なところから、自分一人ででも、職場の雰囲気を良くすることを試してみてはどうでしょうか?


■2.ストレスが高いときほど、周りの人を認める

◆これは「相手のために承認する」のかと思いきや、「自分のため」でもある、というお話。

要人警護のSP(セキュリティ・ポリス)でも、治安のよくない場所を一人で歩くと、人並みに恐怖を感じるところ、任務に従事しているときには、そうならないそう。

 「誰かのために」という意識が働いたとき、人のエネルギーは上がり、パフォーマンスが向上します。であれば、自分のストレスが高いときほど、「誰か俺のことを認めろよ!」と悪態をついたり、黙りこんだりするのではなく、周りの人の存在を承認する側に回ってみませんか?そうするほうが、じつは自分のストレスの解消につながるのです。

当然、承認された方もストレスが減り、職場全体として良い方向に向かうわけですね。

ただ、自分に余裕がないときに、相手を承認する、というのは慣れないと大変そう。

それでも、こういう仕組みを知っておいて、心がけることができれば、大きな効果が望めるのではないか、と。


■3.「だんまり社員」への対処法2つ

◆職場で口をきかない人への対処法2つについて。

まずは会社や上司に不満がある「反抗型」

これはとにかく「話を聞いてあげる」のが大事なのだそう。

 反抗が根っこにあると想像できる人には、まずストレートに「あなたの話を聞きたい」とお願いする。相手が話し始めたら、とことん味方になって、すべてに同意すると覚悟を決める。同意できなくても理解は示す。これがコミュニケーションのひな形です。


◆一方話すこと自体を怖れている「自信喪失型」については、多少戦略的な質問をするのだとか。

まずは、「Yes/No」で答えを求める「クローズドクエスチョン」を。

次に、「5W1H」で聞く「オープンクエスチョン」のうち、客観的事実を問う「限定質問」を。

最後に「オープンクエスチョン」のうち、主観的意見を問う傾向の強い「拡大質問」を行います。


◆本書には、具体的な質問例が挙げられていますので、ピンと来ない方はそちらでご確認を。

ただし、このようなアドバイスも。

 そこまで細かく質問のフローを作り出せないという方は、「なるべく相手が答えやすい質問から、少し脳に汗をかいてもらう質問へ」くらいの意識でもいいと思います。

私は多分このアドバイスに従いそうな・・・?


■4.「勇気づけ」で職場の空気を変える

意気消沈してしまった職場の空気を変えることができるのが「勇気づけ」

本書の著者の鈴木さんも、新しく立ち上げた事業部で将来の見通しが立たず、落ち込んでいた際に、当時の社長からの大丈夫。君なら必ずできます」というメールで救われたそう。

「絶対にやりとげる」
 私はそう自分の中で言葉を発しました。「大丈夫」。たったそれだけのメッセージが、自分に勇気を与えたのです。

確かに「頑張って」と言われるよりも、「大丈夫」と勇気づけられる方が、力が湧いてくる気が。


◆さらに、「勇気づけ」にはこんな効果も。

 やってみるとわかりますが、相手を勇気づけるという行為は、自分を勇気づけることにもつながります。他人を応援しようという意識に心がシフトすると、自分のことが前ほど気にならなくなる。結果、自分のことで精一杯のときより、内向きにも外向きにも力を発揮できるようになります。

これはまさに「一石二鳥」ですね!


■5.「仮想敵」を作って職場を活性させる

「敵」というと若干語弊がありますが、要は「競争相手」

そういったものに対して立ち向かおうとする組織は、自然とムードが良くなり、活性化されるそう。

一方、そんな仮想敵が作れない場合にはどうするか?

 そのような場合、「戦い」で内部を盛り上げるための、あなどれない方法があります。スポーツ大会を開くのです。
 なんとなくみんなで集まってテニスをやるというのでは意味がありません。いくつかのチームに分かれて、勝敗を決する真剣勝負のスポーツ大会です。

私もサラリーマン時代に、部対抗の「ボーリング大会」に勝つために、となりの課の課長や係長と力を合わせたことがありました。

当時は、単純に娯楽だと思ってましたが、言われてみれば、やる前とやった後では、気心の知れ具合が違いましたね。

職場の空気を換えてみたい方は、ご参考まで。


【感想】

◆上記で挙げたポイントのうち、「承認」を行うことにより、相手のみならず、「自分にも効果がある」というお話は「目からウロコ」でした。

具体例として、鈴木さんがコーチをしている企業の部長さんが、部下からはかどらない作業の期限延長を申し出を受けた際のエピソードが。

「普通なら『何やってるんだ!』って怒鳴るんですけどね。彼の顔を見たら、こいつも疲れている。忙しいのは俺だけじゃないって感じたんですよ。そしたら、思わず口に出た。『いつも助かってるぞ。もうひと踏ん張り、がんばってくれよ』って。きっと怒られると思ってたんでしょうね。彼、ものすごく驚いた顔をしていた。で、『はい、がんばります!』という声が聞こえてきた。自分の苛立ちがすーっと引いていくのを感じましたよ。ああ、人を認めるとストレスが下がるというのはこういうことかと、よく分かりました」

とはいえ、単純に「承認したからストレスが下がった」のではなく、承認した相手からの「感謝の念」のようなものを受けて、そうなったのではないかと思うワタクシ。

それだけに、ただ口先だけで承認するフリをするんじゃなくて、心から承認するべきなんでしょうね。


◆私は怒鳴る立場(?)になる前に会社を辞めてしまったので、上記のような経験はないのですが、「子育て」には関係ありそう。

実は上の子が来年から小学校で、親の言うことを今までより聞かなくなってきております(ウチだけ?)。

毎日同じようなことで叱ってばかりなのは、いかんな、と。

まぁ、自分のストレスはどうでもよくて、子どもの健やかな成長の方が大切ですが。


◆同様に、「勇気づける」という行為が、相手だけでなく、自分も勇気づける、というのも興味深かったです。

私の場合、変に甘めの予想で後でガックリされても悪いと思う方で、どうしても見通しは「厳し目」にしがち。

簡単には「大丈夫」とは言えないタイプです。

そんな私のような人のために、鈴木さんからのアドバイスが。

 職場で不安や恐れを感じている人を見かけたら、まずはその人が一体何に対して負の感情を抱いているのかを把握します。
 上司への意見具申にためらっているのか、プロジェクトをまとめる道筋を見失っているのか。あるいは営業の目標達成が分厚い壁として本人の前に立ちはだかっているのか。
 不安や恐れの中身を把握したら、次はその人のどんな力によってそれを乗り越えることができるか想像してみます。本人さえ気づいていないような力がないかと考えます。
 そして、「大丈夫。あなたなら必ずできる」と相手に伝達する。できれば「あなたにはこういう力があるじゃないか」と、理由を示して。

なるほど、ここまで言えれば、相手も勇気づけられますよね。


◆私は比較的早いタイミングで会社生活をドロップアウトしてしまったこともあって、マネジメントやコーチング関係の本は、正直なところ、イマイチなじまないと言うか、リアリティが伴わないことが多いです。

それでも本書は、豊富な具体例と、わかりやすい解説のおかげで、納得して読み進めることができました。

他のこの手のジャンルの本を読んでないので、何とも言えませんが、本の作りとしては、「仕事術」「ハック本」に近い気がします。

私同様に(?)、ジャンル的に避けていた方も、一度手に取られる事をオススメ。


食わず嫌いをするにはもったいない1冊です!

鈴木 義幸 ¥ 1,575


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【編集後記】

◆先日記事を書いた時点で、「1〜2ヶ月待ち」表示だったこの本が、何故か今現在、在庫復活しております。

高城剛 ¥ 756

参考記事:【ハイパーノマド】今さらですが「サバイバル時代の海外旅行術 」が面白かった件(2009年09月21日)

まだリアル書店でお買い求めになっていない方は、この機会に是非!


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