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2009年08月21日

【勉強法】『資格の合否は「ノート」で決まる!』横溝慎一郎


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資格の合否は「ノート」で決まる!


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、ガチ系勉強本

以前より多く見かけるようになった「資格系」のネタと、「東大ノート本」のヒットにより、類書が増えた「ノート本」合わせワザです。

とはいえ、本質的には、「王道」ともいえるやり方なので、その辺はご安心をw

「ハック好き」「勉強本マニア」なら、食指が動くハズ。


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【目次】

第1章 合格ノートの大原則
とにかく、作ることより「使える」ことを重視する!

第2章 合格ノートの鉄則1
なによりも、使いやすさ&機能性を優先する!

第3章 合格ノートの鉄則2
即実践! 状況別に6種類のノートをフル活用!

第4章 合格ノートの強化術1
文具&ツールと併用すれば学習効果は急増!

第5章 合格ノートの強化術2
セルフ・マネジメントに必要な「5つの力」を身につける!

第6章 時間管理&合格スケジュール術
勉強時間がみるみる増えるノート活用法!

第7章 モチベーション維持&アップ術
この仕組みを作れば途中リタイアは防げる!

第8章 残りわずか1か月の駆け込み合格法
あらゆる教材をノートに変える究極の勉強法!


【ポイント】

■同じノートを使った学習でも、効率的なノートの作り方や使い方は変わってくる

 たとえば、受験する資格試験の傾向によって、あるいはスクールなどを利用するかどうかによって、さらには、本試験の直前で作成するのか、学習開始段階で作成するのかといった勉強開始時期の違いなどによって、最適なノートの作成方法はそれぞれ変わってくるのです。


■合格ノートの5つの前提条件

条件1 作成目的がはっきりしている

条件2 作成後に活用することを前提にしている

条件3 テキストの丸写しでなく、自分の言葉で書いている

条件4 重要ポイントが明確になっている

条件5 分量が多すぎず、情報がまとまっている


■スケジュール管理には「学習管理ノート」を

 学習管理ノートは、その名のとおり学習スケジュールを管理するのが主要な目的です。その性格上、ノートタイプのものよりも手帳タイプのものを利用するほうが現実的です。


●ほぼ日手帳

 ほぼ日手帳は、1日が1ページ単位であること、大きさが文庫本サイズでかさばらないこと(カズンというA5サイズもある)、どのページも180度に開きやすいように製本されていること、裏移りしにくく、薄くて書きやすい特殊な紙(トモエリバー)を使っていること、手帳カバーにポケットがたくさんついていることなど多くの特徴がありますが、とにかく利用者が自由に、便利に使えるようによく工夫されています。


■「知識整理ノート」に文字情報を書くときは「コーネル式」

 ノートの左側や下段は、最初は書き込みをしません。これらの余白は、あとから復習するときのための書き込みスペースです。
 講義後、ノートを見直しながら、左側の余白に講師が話したキーワード、そのページの内容の要点、あるいは自分で学習したときに気になった点などを書いていきます。


■「弱点発見&克服ノート」の使い方

知識ゼロから勉強をスタートするなら、まずは1回分の過去問題をひととおり解き、答え合わせをしたあとで間違えた問題とその正解を「弱点発見&克服ノート」に書き写す。
「わからないながらも問題を解いて解説やテキストを読む」というサイクルを繰り返すほうが効率的。
それからテキストなどに掲載されている図や表を中心に、試験突破に必要な内容をまとめていく。


■「直前期まとめノート」はそれなりに丈夫で、情報キャパシティーの大きなノートを

 試験会場に持って行くのですから、持ち運びができて全体的なまとめができるように、それなりの情報量が入るサイズが良いでしょう。この条件をどちらも満たすのは、A5サイズのノートです。
 モレスキンの『モレスキン スクエアードL』は、まさにジャストサイズです。

Moleskine ¥ 1,746


■メモは的確かつ簡潔に

講師が論点にからんで話す雑談は、意外と重要な内容を含んでいることがありますから、マルチノートやテキストの余白に要点だけまとめておきます(付せんに書き込んでテキストに貼っておく方法もお勧めです)。
 よこみぞも、行政書士試験対策講義の中で、自動車重量税について「これは田中角栄が作ったんですよ」と雑談して情報提供した内容が、本試験でズバリ出題され、生徒から感謝されたということがありました(2008年問題48)。


■「ICレコーダー」は単なる記憶装置以上の活用法がある

 テキストや暗記ノートを見て、それを目で追いながら声に出すと、脳を刺激しながら暗記することができるので、通常よりも覚えやすくなります。さらに、それを録音しておいて自分で聞くようにすると、記憶の定着にさらに効果があります。

オリンパス ¥ 9,980

 よこみぞが使っているのは、オリンパスの『ボイストレック』というICレコーダーです。これは本体にUSB端子がついていて、パソコンに簡単にデータをとり込み、i-Podなどに音声ファイルを移して移動中に聞くことができます。


■セルフマネジメントに「SWOT分析」

 注意すべきは、SWOT分析は戦略を立てたあとに行わないと意味がないという点です。つまり、「なにを」「いつまでに」「どのような手段で」ということを学習管理ノートを使って考えてから、その戦略を実現するために自分にはなにが足りないのか、どのような強みを持っているのかといったことを、「学習面」と「生活面」の2側面から分析しなければならないのです。


■「トリアージ学習法」で段取り力を身につける

 広範囲な試験の学習をするのであれば、まずは過去問題から科目ごと、分野ごとの出題頻度をしおらべます。そして出題頻度に応じて、出題科目に優先順位をつけて4段階に分け、優先順位の高い科目の学習比重を多くするのです(もちろん、自分の置かれている状況に合わせて、細かい時間配分は調節してください)。


【感想】

「ネタバレ自重」して、細かくは書きませんでしたが、横溝さんが本書で提案する「合格ノート勉強法」で用いる「ノート」は全部で6種類

タイトルやテーマの便宜上「ノート」と呼んでいるものの、実際には「手帳」「単語帳」で代用できるものもあります(「ほぼ日手帳」も登場していますし)。

そもそも、方眼ノートとして、「モレスキン」を選択する、というところに、男気(?)を感じましたよw

他にも、「ポスト・イット」の用途別に色々な製品を紹介してたり、3色ボールペンや蛍光ペンのオススメがあったりと、文具ヲタなら本書をパラパラと眺めると、ついつい買ってしまいそうな。


◆もちろん、そういう文具系の小ネタだけではありません。

「スクール派」「通信講座派」「独学派」「再挑戦派」といった状況別に、それぞれのノートの使い方も指導。

さらには、「セルフマネジメント」「時間術」「モチベーション」といったテーマにも言及されています。

さすがすばる舎「手堅い作り」ですね。


◆なお、横溝さんご自身が現在、専門学校の講師という立場であるだけに、どうしても「スクール派」寄りの内容になるのは、しょうがないところ。

宅建、行政書士といった試験だと、独学で挑戦して受からないこともないのですが、やはり受かる確率からいったらスクールに通った方がいいんじゃないか、と、元スクール派の私も思うワケです。

ところが、専門学校で支給されるテキストは極めて完成度が高いので、基本的に「ノートは不要」(税理士試験は特に)。

あらゆることをテキスト問題集に書き込むのがセオリーなんですよね。

しいて言えば、「間違いノート」を作ったくらい・・・。


◆ただ、当時の私には、「問題を解く」「理論を暗記する」くらいしか頭になかったので、本書でもうたっているような、「セルフマネジメント」「モチベーション」に留意していれば、もっと早期に合格できたのかも。

少なくとも「時間管理」グタグタでしたから。

そしてそれらは、学校で配られるテキストや問題集とは無関係なので、本書のような「合格ノート」が活用されるハズです。

将来的には、間違いノートも、「スキャンした上でタグ付けて、ストレージに載せて、iPhoneで見直しします」なんて本が出そうですがw


「文房具ヲタ」&「ハック好き」なら見逃せません!

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資格の合否は「ノート」で決まる!


【関連記事】

【資格取得!】「難関資格が働きながらラクラク取れる勉強法」福田 稔(2009年07月23日)

【ガチ系勉強本】「資格試験の合格技術」多田健次(2009年04月23日)

【非常識勉強法】「ごく普通の人でも難関資格に受かる非常識勉強法!」石井和人(2008年09月14日)

【超短期合格!】『「一発合格!」勉強法』超速太朗(2007年11月21日)

【スタディ・ハック】「最短で結果が出る超勉強法」荘司雅彦(2007年07月02日)


【編集後記】

◆先日ご紹介した「ハイブリッドワーカー」で知った1冊。

田中 圭一 ¥ 930

勉強本の記事の編集後記でこんな本を薦めていいのか微妙ですが、ガチで面白いです、コレw


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