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2009年05月19日

【横書き文章術】「説得できる文章・表現200の鉄則 第4版 ネット時代の横書き仕事文はこう書く」




【本の概要】

◆今日お送りするのは「文章作成のアンチョコ」(?)。

読書する、というタイプの本ではなく、まさに「道具(ツール)」です。

アマゾンの内容紹介から。

1ページ1項目、パッと見て分かるルールと具体例。92年発行の初版から企業のビジネスコミュニケーションのバイブルとして愛用されてきたロングセラーの全面改訂版です。説得力のある文章の書き方から、ビジネス電子メールの作法や実例、そして画面で読む文章の注意点まで、ネット時代にふさわしい内容に一新。文章作成の悩みにズバリ答えます。

ブログより、むしろ「ビジネスシーン」で活躍してくれそうな1冊かと。


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【目次】

第1章 説得力のある文章を書く
 文章執筆の勘所を押さえよう
 段落執筆の極意
 タイトル、見出しを工夫してもっと分かりやすく
 箇条書きにもルールやコツがある
 誤解を招かない文を書こう
 分かりやすい文を書こう
 簡潔な文を書こう

第2章 正しい日本語を使う
 助詞の使い方に注意する
 漢字の使い方
 平仮名の使い方
 漢字と仮名を上手に使い分けよう
 カタカナの使い方
 英数字の使い方
 記述符号を正しく使う
 用語・表記の注意点
 固有名詞には気を付けよう

第3章 画面で読みやすい文章を書く
 画面で注目される見出し
 画面で続きが読みたくなる書き出し
 画面で読みやすい段落区切り
 ウェブの特長を生かす文章表現
 短文化―不要な語句をそぎ落とす

第4章 電子メールの文章・表現
 ツボを押さえることが上達の近道
 メールの文章構成にも基本パターンがある
 電子メール向きの文体を活用しよう
 文字だけでも意識したいレイアウト
 見やすさ演出のテクニックあれこれ
 読み手への配慮をいつも忘れずに
 引用と転送のマナーに気を遣おう
 快適コミュニケーションの鉄則

第5章 デジタル文書の企画・設計・執筆
 文書を企画する
 文書を設計する
 文書を執筆する
 文献を引用する

付録1 算用数字と漢数字の使い分け
付録2 単位記号
付録3 漢字と仮名の使い分け
付録4 ビジネス電子メールの文例とポイント
社内向けメール
社外向けメール


【ポイント】

■「タイトル―概論―各論―まとめ」で構成する

◆これはもうお馴染みの構成ですね。

 実用的な文書の多くは「タイトル(標題)」「概論」「各論」「まとめ」という構成になっている。「まとめ」は省略されることもある。これらの概論、各論、まとめのそれぞれが文書の中で果たしている役割や意味を理解しておくことが大切だ。

ここで個人的に大事だな、と思っているのが「概論」

ブログ等で「続きを読む」にしているスタイルですと、概論がないと、その先を読むべきかどうか迷ってしまいますよね。

特に長文の人は必須だと思われ・・・って、私かYO!

本書では、それぞれの部分についての書き方が列挙されていますので、ご参考まで。


■主題文は、段落の冒頭に置く

◆文章を書く際に「結論から書け」というのは、よく聞く話です。

 主題文とは、その段落の中心となる事柄や内容を、1つの文で完結に要約して示したものである。主題文は、段落の冒頭に置くのが基本だ。そうすれば読み手は主題文を読むことで、その段落が何を言おうとしているのか分かるので、スムーズに読み進めることができるようになる。

厳密には、相手のタイプや用件によって使い分ける方が良かったりしますが、まずは「主題文は冒頭」でほとんどのケースがOKではないか、と。


■「が」を使って文を長くしない

◆これは思いっきりやってますね、私。

本書では「が」を使った文の問題点について、次の2つを挙げています。

・文をつなぐために、1文が長くなる

・「が」の前後の関係が曖昧なものになる



◆特に後者については、「逆接」の文をつなげる場合は問題はありません。

しかし「順接」の文を「が」でつなぐと、「読み手に順接か逆接か読み取ることを強いる」ことになります。

いずれにせよ、無理に「が」でつながないで、文を切っていくのが良さそうですね。


■不要な受動態を使わない

◆本書で挙げられているのは、こんな例。

顧客の置かれた状況を素早く見極め、それに応じた提案を行う力が、セールスでは重要とされる
     ↓     
  〃  〜セールスでは重要だ。

うーん、普通に使っていそうですよ、コレ。

「〜が望まれる」「〜が重要とされる」「〜と推測される」のような受動態を使うと、誰の主張なのかが曖昧になる。
 書いている内容に自信がないときは、無意識に受動態を使いがちである。自信を持って言い切るようにしたい。

このブログをググってみたら、「思われます」って結構使ってました。

はっきり「思います」と言わねば!


■同じ意味を持つ言葉を繰り返さない

◆さすがに「馬から落ちて落馬する」とは言わないものの、本書で挙げられている例の中には、無意識のうちにやっているものも・・・。

一番最初 ⇒ 一番初め、最初

まず初めに ⇒ 初めに、まず

いまだに未解決 ⇒今も未解決、まだ解決していない

セクションごとに ⇒ セクションごとに、各セクションに

皆様もご注意アレ。


■大前提に「場合」、小前提に「とき」を使う

◆これはちょっと分かりにくいので、本書からそのまま引用します。

 「場合」と「とき」は、条件を示すときに使う。前提条件が1つだけのときは、「とき」が多く使われる。条件が2つのときは、最初の大前提条件に「場合」を用い、その次に出てくる小前提条件に「とき」を用いて区別する。

具体的にはこんな例が。

インターネットで注文する場合、1週間以内に配達を希望するときは〜

これは、感覚的にそうやっていた感じ。

この例において「場合」「とき」を入れ替えると、何となく違和感ありますものね。


■「短文化―不要な語句をそぎ落とす8つの鉄則」

◆本書では、通常の紙ベースでの「文章」のほか、「ウェブにおける文章」「メール」等についても、指南してくれています。

ここでは「ウェブ」で読みやすい文章について論じた部分から抜粋して。

●文を分割する

 ウェブでは思い切って文を短くしてみよう。画面で読む文章は紙と比べて長く感じられる(読みにくいからそう感じる)ため、短文の連続になっても違和感を感じない。

◆正直、「紙だから」「ウェブだから」という使い分けは考えていませんでした。

もっとも、紙であっても、短い文章の方が読みやすいとは言えますよね。

・・・単に私が長いだけか。


●文末を省略する

◆これは図らずもやっていました。

 紙メディア向けの文章では、文末の省略はあまり好まれない。雑で軽薄な印象を与えるためだ。しかし、ウェブでは文を短くすることを優先させて、文末の省略を積極的に活用してみよう。
 省略の方法には、文末を名詞で終える体言止め、文末を動詞や形容詞で終える用言止め、文末を助詞で終える助詞止めがある。

体言止めも乱発するとよくない、と言われていますが、私は結構やっちゃってます。

もっとも、これもウェブ(ブログ)だから(?)許されているのかもしれませんね。


【感想】

◆結構出てすぐ買ったのに、これまた放置していました。

・・・スイマセン、バーコードリーダーとか買ったら、忙しさの反動で、ついつい本の整理とか始めちゃいまして。

それにしても本書は、「文章術」というより、「的確なアウトプット術」といった風合。

たとえば、「ビジネス文書」を書く上で、「何を書くか」といった、「コンテンツ」について論じる本は多いと思います。

それに対し、どちらかと言うと本書は「そのコンテンツの体裁をどう整えるか」という次元の話ではないか、と。


◆特に印象的だったのが、上記でも触れた「紙」「ウェブ」の使い分け。

ここでは挙げませんでしたが「送り仮名を省く」とか「助詞や接続詞を除く」なんてのもありました。

これらはいずれもウェブ上の画面で読み取りやすくする(速読しやすくする)ため。

特にウェブの場合、サーフィンしてどんどん別のページに行かれてしまうわけですから、こういうちょっとした工夫も大事なのかもしれません。


一般的なことから結構深いところまで、本書1冊で結構勉強になりました。

ただ、「ブログを書くのに必要か」、というとそこまではどうかな、とw

もちろん、カッチリした文章をブログで書くのもよいのですが、やはり本書は「ビジネスユース」だと思います。

私の場合、本業で文章を書く機会自体が滅多にない(顧問先のメール普及率も低いです)ので、「宝のもちぐされ」のような気がしないでもなく。


ガチでちゃんとした文章を書きたい人に!



【関連記事】

【文章術】「<不良>のための文章術」永江 朗(2008年12月17日)

【フツウにスゴ本】「ザ・コピーライティング」ジョン・ケープルズ (著), 神田昌典 (監修)(2008年10月20日)

【ハーバード流】『読み手志向の「書く技術」で成果をつかみ取る』デボラ・デュメーヌ(2008年05月05日)

【文章術!】「文章のみがき方」辰濃和男(2008年02月13日)

【文章ハック?】「すぐに使える! ビジネス文章の書き方」高橋昭男(2007年11月24日)


【編集後記】

「マインドマップ資格試験勉強法」が絶好調のディスカヴァーさんから、さらなる刺客が!

マインドマップ読書術
ディスカヴァー・トゥエンティワン
近田 美季子(監修)近田 美季子(翻訳)
発売日:2009-05-19

何たってブザンさん本人のご本ですし、テーマも読書とあっては、このブログでは取り上げないわけにはいかないでしょうね〜。


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