2009年03月23日
【解決!】「決弾 最適解を見つける思考の技術」小飼 弾
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、お馴染み小飼 弾さんの最新作、「決弾」・・・って、こないだ日実から本出たばかりじゃないですかー!その『小飼弾の 「仕組み」進化論』も読みやすいご本でしたが、本書も違った意味で読み味マイルド。
あの小飼さんが、「仕事」「人生」「恋愛」「育児」といった分野でQ&A形式で問題解決してくださっています。
これぞまさに「一刀両"弾"」←お約束w
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
introduction
Chapter00 決弾 determination
選択肢が過剰な時代
決断とは捨てること
良い決断をするには心のゆとりが必要 ほか
Chapter01 男女 affection
異性にモテない
配偶者に不満
親の干渉が激しい ほか
Chapter02 親交 communication
友だちができない
人間関係に悩む
知り合いと距離をおきたい ほか
Chapter03 楽習 education
勉強しないといけないのに、ついついゲームをやってしまう
大学に進学すべきか
子どもが勉強しない ほか
Chapter04 仕事 occupation
就職と音楽のどちらを選ぶ?
正社員になりたい
ベンチャーと上場企業 ほか
Chapter05 育児 cultivation
いじめ対策
学生だが、出産すべきか
子どもを持つべきか ほか
Chapter06 人生 from conception to termination
親の期待が重い
やりたいことがわからない
自分探しが止まらない ほか
Addition 対弾 v.s.勝間和代
「知的生産のサバイバル術」
Conclusion
書棚 Information
【ポイント】
■良い決断をするには心のゆとりが必要最適な決断は、感情がニュートラルな状態、平静な気持ちの時に初めて行えます。落ち込んでいたり、はしゃいでいる時に、賢明な決断などできないことはおわかりでしょう。
■モテないという人は、持っている「孤独」を手放せ
どの決断においても、何かを選ぶという行為は、同時に何かを捨てることでもあります。モテないと嘆く人は、「自分の時間」や「孤独」ですでに両手がふさがっているにもかかわらず、あれも欲しい、これも欲しいと駄々をこねているのです。モテたいなら、自分の持っているものを1つ失う覚悟をもちましょう。
■配偶者は比較対象ではない
結婚したあとに配偶者を他人と比べてしまう人は、子どもに対しても同じことをしがちであるように僕は思えます。「うちの子どもは、ほかの子よりバカだから」という理由で、捨てたり虐待してしまったりする。むしろ劣っているからこそ、大切にしなければいけないと言えます。比較してはいけない対象は確かにあるのです。
■就職したいならば、自分が採用側の経営者になったつもりで考える
経営者として今の自分を雇いたいか。この質問を忘れない人は引く手あまたです。
■英語の原書を読めるようになる方法
1.お気に入りの翻訳本を見つける
2.ストーリーがそらで言えるぐらい読み込む
3.原書を読み始める
■一流企業がなぜ一流なのかと言えば、一流でない人材を使っても一流の利益を出せるから
■小飼氏の考える「仕事の法則」(抜粋):
・「仕事ができる人」とは、他者が器用か要領が良いか才能があるか気にかけている暇があったら仕事をする者のことである。
・自分の適性や才能にあった職がなければ、作ってしまえ。
・ダメな奴に何を言っても、ダメな理由しか言わない。
・一流と二流の違いは、仕事の責任が一人称か二人称かの違いである。
三流以下は当然三人称である。
・「見ている人は見ている」の人とは、顧客のことである。
一流はそれを知っている。
二流はそれを上司と勘違いする。
三流はそもそも見られていることに気がつかない。
■「仕事ができる」「生産性が高い」といわれる人に共通する特徴
それは、金作りに優先して、暇作りをしていること。(中略)
うまく仕事をしている人たちの成功サイクルは、以下の通りです。
1.生産性を向上する
2.向上した生産性を、暇にまわす
3.暇な時に、チャンスが巡ってくる
4.そのチャンスをものにする
5.1に戻る
例外はありません。
■才能は、横に伸ばしてから、縦に伸ばす
まずは才能を「横」に、次に「縦」に伸ばしてみましょう。初めのうちは、「いろいろ試してみる」ことに時間を割き、その中でモノになりそうな種を「縦に伸ばし」、そこで実った種を違う土壌で「育てる」のです。
■親は100%正しいと、子どもに言い聞かせる
僕は頻繁に間違えますが、それでも僕が正しいのです。なぜなら、僕はその間違いに対して責任を負えますが、先生は負えないから。
■人と出会うために本を読む
読みたいと思った本を、本当に読めるようになる。その能力は会いたい人に会える能力と直結します。物事には順序があって、まず読むことが先。読まないと書けないし、書かないと人にも会えない。そういうことです。人に会いたかったら、マズブログでも結構ですから、書くことを始めてみましょう。
【感想】
◆読む前は、「『断言』の続編」ということで、正直、消化不良におびえていたのですが、杞憂に終わりました。一つには、「Q&A形式」の質問部分が、いい意味で、かなり「一般的」であったこと。
上記目次や、アマゾンの目次をご覧頂いてもおわかりのように、質問自体は、私たちフツーの人が持ちうるフツーの質問です。
もちろん、小飼さんの回答部分は、必ずしもフツーじゃなかったりするワケですが、これが質問部分から小難しい問題だったらどうなっていたことか。
少なくとも、小飼さんのバックボーンなり何なりをある程度知っている者にとっては、十二分に満足できる受け答えでした。
◆逆に、一見さんというか、小飼さんのことをほとんど知らない人が本書を読んで、どこまで納得できるかはまたビミョウかもしれません。
特に「人生相談」のようなものは、「何を言ったか」もさることながら「誰が言ったか」に趣を置かれる気がしますし。
そういう意味で小飼さんの肩書きは、こと本書においては「カリスマブロガー」と言うよりも、「自宅が映画『バベル』のロケ地に使われた成功者」とした方が良かったんじゃないか、とw
多分、小飼さんはそんな形での「自己顕示欲」はないと思いますが、知らない人に本を手に取ってもらうには、その位のアサマシサがなくては。
◆そして抜粋部分については、当ブログの読者さんの属性を考えて、「仕事系ネタ」多めにしてみました。
ただ、むしろそちらは、小飼さんの他の本(特に「『仕組み』進化論」)に詳しいので、買ってから読むべきなのは、「育児」や「人生」といったパートかも。
付箋自体は違った意味で(「ブログには書かないけど」という意味で)もっと貼りまくっております。
もっとも「育児」に関しては、私は小飼さんのご自宅で、娘さんたちに何度かお会いしたことがある(というか、何故か佃の公園で一緒に遊んだ事もあるw)ので、納得具合に多少バイアスがかかっているかもしれませんが。
◆なお、巻末の勝間さんとの対談は、てっきりダイヤモンド・オンラインのものかと思っていました。
勝間和代vs小飼弾 異色対談第1回 「ネット広告価値の“ディスカウント”」:ダイヤモンド・オンライン
これなら、ネットで見れるからいいじゃん、と思っていたところ、実は、私も行き損ねた「丸善オアゾでのトークショー」の内容を構成したものと判明。
丸善でやっただけあって、「本ネタマシマシ」状態。
これは、当ブログの読者さんなら必見ですよ(マジ)!
ぶっちゃけ、ここを読むためだけに買っても損はし(ry
当ブログの読者さんなら、満足すること間違いなし!
【おまけ】
◆勝間さんが出たついでに申し上げると、勝間さんに比べると小飼さんの本を売る努力というのはいかがなものなんでしょうか(私が知らないだけかもしれませんが)?どうせならこの位はやってもらわんと。
●本の動画CMを作って、アマゾンの個別ページやYouTubeに流す!
●出版記念講演会を開く!
(注)参加者には本のプレゼント有り・・・今まで小飼さんが記事にしたことによって本が売れた著者さん&出版社さんは、プレゼント用に本の提供をお願いします!
●今からでもキャンペーンをやって、ご本を買った方の中から、抽選で5名を小飼邸ご招待(奥様の手料理付き)!
●もしくは抽選の上、「メールで小飼さんに人生相談できる権利」提供!
・・・あくまでネタですからw
【関連記事】
【超「仕組み」】『小飼弾の「仕組み」進化論』(2009年03月14日)【弾言】「弾言 成功する人生とバランスシートの使い方」小飼 弾 山路達也(2008年09月30日)
文系のアナタに贈る「小飼弾のアルファギークに逢ってきた」の読み方(2008年04月20日)
【編集後記】
◆ちょっと気になる「モテ本」。著者の藤田サトシさんのご本は、以前「モテない男のナンパ塾」を拝読しており(恋愛系メルマガ執筆の関係で)、その時はブログでのご紹介は自重しましたが、今作はなかなか「リキが入っている」模様。
ちなみに、第3章のファッションページをモテファッションの専門家である、森井良行さん(著作『ファッションスキルは大人の「教養」』は当ブログの1月の売上ランキング第2位)が担当されているそうです。
発売前のモテ・バイブル貰いました!:森井良行 公式ブログ スタイリストオフィスEstyle
これはちょっと見逃せないカモ。
ご声援ありがとうございました!
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今回のこの記事、ベラボーに面白かったですねぇ〜。
小飼氏の一刀両弾を読んだ後に、
”優しい”smoothさんのハチの一刺し連弾が … (笑)
滅茶苦茶、ツボにはまったといいますか。
本にシナジー効果与えるような面白さでした。
(ちょっと個人的にかもしれませんが、
真面目に面白かったです。)
いつもながら、トラックバックさせて頂きました。
いつもsmoothさんの記事を参考に本を買ってます。
弾さんの新作もよさそうですね
最近『弾言』読みましたがさすがの内容でしたから今回も期待できますね
わざわざ追記までして頂いた上で、トラバありがとうございます。
いや別に「ハチの一刺し」とかじゃなくて、素直に何か企画してくれたらいいのに、とか思うわけですよ。
んで、性懲りも無く私も応募して、あわよくば奥様の手料理を頂く、と(笑)。
>crackersbabyさん
本書が一番、ブログにテイストが近いと思います。ただ、山路さんが間に入ってらっしゃるので、さすがに書きなぐりみたいなことはなくて(失礼)、大変読みやすいな、と。
本書も当然オススメです!