2009年03月16日
【仕事術系】「仕事頭がよくなるアウトプット勉強法」増永寛之
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、実践的というか実務的な勉強法のご本。学習意欲はあるものの、「どうせTOEICとか資格試験なんか受けないしなー」というビジネスパーソンにはうってつけです。
アマゾンの内容紹介から。
本書には直接関係ないんですが、著者の増永寛之さんの画像を初めて拝見した時、お若くてビックリしました。勉強、そう聞くと人はつい「インプット」に目を向けがち。でも、勉強を着実に習慣化させ、劇的な効果をもたらすには何よりもまず「アウトプット」の場を定めることから。
ビジネスマンにとってアウトプットの場とは、それは何よりもまず自分の仕事。仕事で成果を出し続けられる「仕事頭のいい」人になるための勉強法とは? 読者数18万人を誇る大人気メルマガ「プレジデントビジョン」発行者であり、勉強魔を自認する気鋭の経営者が、その極意を伝授します。
勉強をすることで、仕事がはかどり、その成果が上がり、もっと勉強したくなって、ますます仕事がうまくいく、そして気がつくと人生までもうまく好転している――そんな、なんともうれしい上昇スパイラル。あなたも乗ってみませんか?
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
第1章 勉強と仕事の上昇スパイラルを生む「アウトプット勉強法」
「とりえあえず英語!」は危険信号
「続かない勉強」は「必要ない勉強」と見切る
三日坊主っは「三日分は勉強したんだ」でOK ほか
第2章 自己管理こそシステムに任せよ
「スクリーンアウト」で先取り時間術
締め切りタスクは「かたまり時間」に、習慣化タスクは「細切れ時間」に
「メチャクチャ長い一通のメール」で頭をすっきりさせる ほか
第3章 アウトプットありきの「読む習慣」
「アウトプットの場」を決めてから読む
本は「全部読まない」前提で買え!
成果につながる本選びの「3つのパターン」 ほか
第4章 日記はディテールにこだわれ
「記録を残した人」が偉人になる
日記を「伝説のデータベース」に進化させる方法
毎日を「書きたいトピックス」で満たす ほか
第5章 メモのカギは「データ化」と「紙」の使い分け
メモは「聞いていますよ」のサイン
メモしたら頭はからっぽ、「考える」に集中する
2倍の作業スペースは5倍の効率を生む ほか
第6章 打ち出の小槌は「縦」に振れ
成功者は首を「縦」に振る
「人づきあい」と勉強のスキルは比例する
足りないスキルを補う「他人活用勉強法」 ほか
第7章 仕事頭のいい人を見抜くポイント
「プロの虎の巻」を盗め!
仕事頭のいい人は「成功の再現性」がある人
結論ファースト、理由セカンド ほか
【ポイント】
■社会人にとっては、どんな勉強であれ、アウトプットがない限りは「自己満足に過ぎない」もの学生のころはインプットの勉強法でよかったかもしれません。しかし、社会人にはアウトプットのための勉強法が必要であり、優れたアウトプットがなければ厳しい世の中を生き残ることはできません。
ビジネスパーソンにとってのアウトプット、それはまず、自分の仕事で成果を出すことです。
■具体的なアウトプットの場をあらかじめ定めることなく、「不安だから、とりあえずやろう」という理由で始めた勉強は続かない
経営者に限らず、また英語の勉強に限らず、「保険の勉強」というのは、思っている以上に効率が悪く、時間とお金のムダです。
■不況という名の「潜伏期間」にとことん勉強したかどうかが、その期間を終えたあとに大きな差として現れる
■締め切りタスクは「かたまり時間」に、習慣化タスクは「細切れ時間」に
絶対厳守の締め切りがある仕事や、資格試験などの勉強は、トータルでかかる所要時間から逆算してスクリーンアウトをします。(中略)
このときのポイントは、時間を細切れにしないこと。「かたまり時間」を使います。(中略)
逆に、語学の勉強や情報収集など、習慣化したいものは、毎日少しずつ「細切れ時間」を使って継続するというやり方が効果的です。
■目の前の1つの課題に集中する「コンビニジュース集中法」
1つのことをやっている最中は、他の仕事のことはいっさい考えません。目の前の1つのことに徹底して集中することで、あれこれ並行してやるより時間が短縮できるうえ、質も上がります。最初にきちんとプライオリティ(優先順位)を決めるというシステムや習慣をつくっておけば、「次にやるべき課題」は自動的に目の前に来ます。
■どうインプットするかではなく、どうアウトプットするかを決めて読書を始めれば、読書の習慣は確実に身につく
メルマガやブログは誰でも手軽に始められます。読者が増えればアフィリエイト収入でちょっとしたお小遣いも期待できますし、出版社から本が贈られてきたり、記事がきっかけで人を紹介してもらえることもあり、メリットがたくさんあるのです。
メルマガやブログ以外にも、アウトプットの場はたくさんあります。たとえば、朝礼で1分間スピーチがある会社なら、必ず本の話をするとあらかじめ決めてもいいのです。
■成果につながる本選びの「3つのパターン」(抜粋):
●特定の分野について網羅的に学びたいときは「古典とおすすめ本」
●信頼できる人のおすすめ本と、成功者がこっそり読む本
(詳細は本書を)
こっそり本w
↓
■ビジネス書はイッキに1冊読みきらない
本当に役立ちそうな本、参考になりそうな本であれば、自分でも実行できそうなことが見つかった時点でいったん本を閉じ、そのテクニックについて考えたり、1つひとつ実際に試したり、と「寄り道」しながら読むことです。
■ありえない事態に対処する選択肢を、メンター本から抽出する
●増永さんの3冊のメンター本(抜粋):
*会社の利益を考える本
*会社が目指す方向性を考える本
■オンラインの社内報システムを活用する
「1.成功事例 2.失敗事例 3.1日1感謝 4.報告事項」の4つのカテゴリーについて全社員が日記や日報の要領で毎朝書き、オンライン上にアップすると、自動的に編集されて社内報になります。書いていない人にはアラート機能で注意が行き、誰かからコメントがついたらお知らせメールが届く仕組みです。
■2倍の作業スペースは5倍の効率を生む
ディスプレイが倍になると、作業効率は倍以上になるといわれていますが、私の実感では、倍どころか5倍くらいの効率アップです。(中略)
勉強でも、デュアルディスプレイは威力を発揮します。私がとくに便利だと思うのは、RSSリーダーで記事をピックアップするとき。「読むウィンドウ」「書くウィンドウ」という具合に使い分けができるので、能率が上がります。
【感想】
◆上記のポイントをお読みいただければお分かりのように、本書は「仕事術」というか、「広義の勉強法の本」かと。ただし、単なる仕事術にとどまらず、アウトプットを意識する事による、インプットの質向上も目指されています。
この辺は、「ブログ」というアウトプットのある、「私の読書」と同じなんですが、私の場合、「仕事の成果」とは全く無関係なところがちと問題。
まぁそれこそこのブログも4年以上続けていますので、ライティングスキルくらいは上がったと思ってますが・・・。
◆ただ、仕事とは無関係に「不安だから、とりあえずやろう」という気持ちもわかります。
実際、そういう風潮があってこその勉強本ブームだと思いますし、私がもし今、会社勤めをしていたなら、仕事とは別の、何かしらの勉強をしていたハズ。
ただし、本書によればそれではダメで、わき見をせずに、「自分の業務に直結した勉強をせよ」、と。
経営者として至極真っ当、ある意味「王道」なご意見です。
◆「メンター本」を持つことについては、私も同意。
増永さんのメンター本のうち、上記の「すぐに利益を急上昇させる21の方法」は、お恥ずかしながら知らなかったので、アマゾンアタックしました。
マーケットプレイスでもお安く出回っていますので、この機会にぜひ・・・って、まだ読んでませんが、この若さで経営をなさっている方のおすすめですから、ハズレはないでしょう。
なお、「ビジョナリー・カンパニー 2」ともう1冊は保有していました。
残りの1冊が気になる方は、本書の方でチェックしてみてください。
◆メインのお話じゃないのに食いついて何ですが、社員のPCが全部デュアルディスプレイというのにはビックリしました。
それだけ増永さんご自身が効果を実感されているんでしょうね。
そこで私も、前々から気になっていたこの商品を注文してみようかと、再度思案中・・・。
◆本書は、私が好んで読んできた「ガチの勉強本」とは異なるため、「勉強マニア」に属する人にとっては、耳痛い内容かもしれません。
それでも、今もし「保険をかける勉強」をしていて、疑問に思うことがあるのなら、「足元を固める勉強」にシフトするのもアリだと思います。
本書は、そんなきっかけになるような、アツい1冊ですから。
注目の「若手経営者」の「手の内大公開」です!
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【編集後記】
◆昨日のお買い物。私の場合、そろそろマジで整理しないとヤバイような気が・・・。
ご声援ありがとうございました!
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この本、僕が勤めている会社の社長の本です。紹介されていてびっくりしました。ありがとうございます。
ディスプレイ、僕も自宅用に購入を考えています。いろいろあってどれを選ぼうか迷い中です。
あれ?ご無沙汰って、午前中に記憶法の本の記事にコメント頂きましたよね??
あのとき、何でこちらの記事にコメントなさらないか疑問だったんですよ(笑)。
サブディスプレイ良いですか!
私も欲しいなぁ・・・。
デュアルディスプレイにすると本当に効率が格段に上がります!
ただ家の場合、机が狭いので困るなと。問題はそこだけです。
1日に2度もご訪問頂きありがとうございます。
デュアルディスプレーの件ですが、私の場合、そもそも家も職場もノートブックなんですよね(笑)。
・・・それでも欲しいですが。