2009年03月13日
【メモ】「新任管理職にお薦めの本」@日経産業新聞
【はじめに】
◆3月11日の日経産業新聞ビジネススキル面にあったのが、「新任管理職にお薦めの本」。「ビジネス書に詳しい3人の方」が、計6冊のオススメ本をその理由とともに推薦してくださっています。
私自身があまり得意なジャンルではないのですが、メモ代わりにご紹介してみようかと。
いつも応援ありがとうございます!
【お薦め本あれこれ】
◆まずはマッキンゼーの本田桂子ディレクターのお薦め。なお、本エントリの以下の部分についての「本の直後の引用」は、アマゾンからのものです。
本書に関して、本田さん曰く『今は多くの企業が急激な需要減少に直面している「有事」。だからこそ「逆境から巻き返すための発想が求められる」』とのこと。戦局を一転させる逆転を可能にしたリーダーシップとは? バトル・オブ・ブリテン、朝鮮戦争からベトナム戦争まで、世界史を変えた戦争を事例に戦略の本質を戦略論、組織論のアプローチで解き明かす意欲作。前著「失敗の本質」の姉妹編。
さらに「劣勢を跳ね返すヒントがこの本にはある」のだとか。
文庫本なのに496ページという大作なので、心してお読み頂きたいところです。
てか、こんな本が上司の机の上に置いてあったら、部下はちょっとビビるのでは?
◆もう1冊。
ウシオ電機の牛尾治朗会長が感銘を受けた名言を収録したこの本。70余年の人生で出会った人々と、心に刻んだ言葉をまとめた1冊。祖父の代から3代にわたる親交があった安岡正篤氏からは就職の相談の際、「to do goodを考える前に、to be goodを目指しなさい」と諭されたという。業務に取り組むにしろ、事業を営むにしろ、基盤となるのは人間としてのあり方。より良くあろうと自分を修めることがなくては、何者にもなり得ない。
欲しくてもブツがないんですがー。
なお、本田さんが30の言葉の中でもっとも気に入ったのが、江崎玲於奈氏がソニー創業者の井深 大氏の葬儀の際に読んだ弔辞、
これに関して本田さん曰く、「創造的失敗を恐れるな」
のだとか。「挑戦なくして成功はありえないと自らを戒める効果がある」
◆次に同志社大学の太田 肇教授の選んだご本。
太田さんがこの本をお薦めしているのは、「失敗事例を反面教師にして学ぶ方がより実践的」と考えたから。上司への対応法を説くビジネス書ではない。「上司は思いつきでものを言う」ことが、なぜ起きるのかを社会的、歴史的に論じる一種の文化論である。
会社は上司のピラミッドを骨格として、現場という大地の上に立っている。「上から下へ」という命令系統で出来上がっていて、「下から上へ」の声を反映しにくい。部下からの建設的な提言は、拒絶されるか、拒絶はされなくても、上司の「思いつき回路」を作動させてしまう。
「下から上へ」がない組織とは、現場の声を聞かなくてもいい官の組織に似ている。著者はこうした官僚的思考パターンは、日本人の中に深く根を下ろした儒教によって生まれていると分析。儒教の浸透が日本社会に与えた様々な影響についても論じている。
なるほど確かに!「何をしてはいけないのかを会得するところから始めた方がよい」
いや、私が会社員だったころも、中間管理職レベルはまだしも、部長クラスの上司は「ホント考えて言ってる?」みたいなこと言い出して、振り回されたこともあったような。
それが「トップダウン」「俯瞰した」と言われてしまえばそれまでですがー。
◆太田さんの選んだもう1冊がコレ。
この本はどこかで別の方も推奨されていたような。1977年に米国で初版が刊行されて以来、本書は研究者・経営者・ビジネススクール・政府に絶大な影響を与えてきた。「サーバントリーダーシップ」の概念は、今やリーダーシップ論の基本哲学を成している。
「サーバント」――つまり「奉仕」こそがリーダーシップの本質だと、著者グリーンリーフは説く。自らの良心に従い、より良い世界へ導くことを自身の責務と信じ、周囲の人々にとって、組織にとって、優先されるべきことが為されているか、常に心をくだく――そうした「サーバント」としてのリーダー像を描いた本書は、混迷の時代の中、いっそうその輝きを増している。読み継がれてきた不朽の名著、待望の邦訳。
普通とは逆の考えですよね。
太田さん曰く、
これまた576ページという超大作なので、あらかじめお伝えしておきます。「リーダーに求められる役割をサーバント(召使)と定義し、部下が働きやすい環境をリーダーは整えるべきだという著者の意見は傾聴に値する」
◆なお、今回のテーマとは異なりますが、太田さんのこのご本も絶賛発売中デス!
参考記事:【処世術】「認められる力 会社で成功する理論と実践」太田 肇(2009年02月26日)
◆最後は八重洲ブックセンター本店の川原敏治リーダー。
・・・今さら説明は不要でしょう。
今見た時点でレビューが211あって、★5つが185個で、残りが★4個というのもすごいです。
川原さん曰く、『「人を動かす3原則」は今でも十分通用する』と。
人を動かす:Wikipedia
これはまぁ妥当といえば妥当ですね。・人を動かす3原則
・批判も非難もしない。苦情も言わない。
・率直で、誠実な評価を与える。
・強い欲求を起こさせる。
◆もう1冊は今回の6冊の中では、一番妥当なセレクッションではないかと。
川原さん曰く、上司のあなたはいつも「自分が正しい」と思っていませんか?部下の成長を願う上司のための技術。行動科学に深く関わる人材育成法。
とのこと。『「適切な教え方や効果的なコミュニケーションスキルを知っていれば、部下を確実に育成し、戦力化できる」という主張に耳を傾けてほしい』
一応ワタクシも記事にしております。
参考記事:【Amazonキャンペーン有】「超!部下マネジメント術」石田 淳(2009年01月23日)
この中にある
という考え方は大事ではないでしょうか?指導の成果が上がらなかったとき、あるいは"学び手"(部下)が間違った行動をしてしまったときには、その原因は上司が部下に行った指導方法の中に潜んでいます。
【関連記事】
【オススメ!】「できる新人指導者の躾けるチカラ」落合文四郎(2009年02月03日)【Amazonキャンペーン有】「超!部下マネジメント術」石田 淳(2009年01月23日)
【Amazonキャンペーン有】『部下の「やる気」を育てる!』小林英二(2008年09月24日)
【Amazonキャンペーン有】「上司という仕事のつとめ方」松山 淳(2008年09月18日)
「だから、部下がついてこない!」嶋津良智(2006年09月30日)
ご声援ありがとうございました!
この記事のカテゴリー:「マネジメント」へ
この記事のカテゴリー:「読書・速読」へ
「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
スポンサーリンク
この記事へのトラックバックURL
●スパム防止のため、個別記事へのリンクのないトラックバックは受け付けておりません。
●トラックバックは承認後反映されます。