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2009年02月24日

【仕事術】「30代までに鍛えておきたい仕事の筋トレ」嶋津良智




【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の未読本の記事でもご紹介した嶋津良智さんの新刊。

従来の著作が、経営マネジメント系のご本が中心だったのに比べると、本書はかなり当ブログ向き

同じ大和書房さんのご本で、当ブログでは日垣 隆さんの「ラクをしないと成果は出ない」や、本田直之さんの「面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則」をご紹介しておりますが、テイスト的には近いものがあるかと。

ただし、スタイルはハードコアです!


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【目次】

第1章 なぜ、コツコツやるのが大切なのか?

第2章 時間の筋トレ―過去は振り返れ!

第3章 お金の筋トレ―知識がないなら手を出すな!

第4章 社会人の筋トレ―能力よりも爪を磨け!

第5章 コミュニケーションの筋トレ―空気を読むな!思ったままを言え!

第6章 勝者の筋トレ―考え方が一生を変える!


【ポイント】

■300個のミクロ成功、29個の小さな成功をすっ飛ばした大成功が手に入ることなど、ありえない

一つの大きな成功の裏側には29個の小さな成功が隠れており、その小さな29個の成功の裏側には、300個のさらに小さな「ミクロ成功」――もっと言えば、成功になるところが、タイミングや小さな差でならなかったケース――が隠れているということです。


■自分に合う仕事を探すのではなく、目の前の仕事に無理やり自分を合わせてしまうくらいの心積もりがちょうどいい

 あなたがもし、今の仕事を好きでなくても、目の前のことに全身全霊で打ち込み、汗だくになってひたすら頑張る時期を、どうか3年は過ごしてください。(中略)

 しかし3年が過ぎたとき、あなたは何があっても生きていける「人生の土台」をコツコツとつくりあげたと、必ず気がつきます。


人に会う時間も「投資」と「経費」で考える

その人と会って、学びも何も得られなければ「経費」。
 先々に役立つ出会い、勉強になれば「投資」です。


■ワークライフバランスを考えるのではなく、まず「人生の目的」という北極星を、仕事とプライベートがリンクしたものにすること


■運は「ここぞ」というときまで取っておく

 運で意味もなく稼いでしまうと、自分がもっている運を、お金だけにつぎ込んでしまうことになります。しかし、「お金には、一生分の運をつぎこむほどの価値はない」と私は信じているのです。


■メールは読み返してから送信ボタンを押す

 たいていの変換間違いやタイプミスは、一回見直せば気づきます。テストではないのですから、仮にわからない字があってもWEBの辞書ですぐ調べられます。
 誤字脱字は頭の良さではなく、「きちんと仕事をしているか否か」が現れる部分。
また、送信相手を間違えるといったうっかりミスも防げます。
 小さなミスをコツコツ防ぐと、大きな成果につながり、社会人としてもっとも必要な「信頼」が得られます。


■「情報収集のための読書と、頭を鍛えるための読書は違う」

(『地頭力を鍛える』の)細谷さんいわく、情報収集をするための本は必要なところだけを速読すればいい。一方で、頭を鍛えるための本は、一ヶ月くらいかけて一冊を読んでもいいそうです。


■コミュニケーションでは、相手の期待値をほんの3ミリ上回ること

 相手の期待値を上回る努力を続けると、コミュニケーションの質が向上します。(中略)

「あなたほど私の願いをわかってくれる人はこの世にいない!」と感激させるレベルを目指すのは、やめておきましょう。アスリートでもない人が、いきなり高度な筋トレをしたら、体を壊してしまいます。


■メッセージの5つの筋トレ(抜粋):

 ●YOUメッセージをIメッセージに変換する

YOUメッセージだと、「それはおまえが間違っている」という言い方になってしまいます。Iメッセージに変換すれば「その件について俺はこう思うよ」という言い方ができます。


 ●いい話をしてから、悪い話をする

 逆に、ネガティブを先にもってきてポジティブを後にすると、「嫌なことを言ったから、無理やりフォローしている」という印象になってしまいます。


■「1つひとつの小さな約束を守る」

 約束の筋トレの積み重ねで、あなたも大きな信頼を勝ち取ることができます。
 大きな約束なら誰でも覚えていて守ります。だからこそ、小さな約束ほど大切にしましょう。
「その本なら今度貸してあげる」あるいは「おいしいそば屋を紹介しますよ」といった小さな約束を守る人はほとんどいませんし、破っても誰も気にしません。
 しかしだからこそ、ごく普通の私やあなたが実行すれば、相手に喜んでもらえるばかりでなく、やがては天才に負けない成果すらあげられる筋肉がつくのです。


■あきらめなかった数が差を生み出す

あきらめずにコツコツやりましょう。
「あと一件!」、「あと一歩!」、「あと一言!」
 それは小さな鼻差ですが、あきらめんずにコツコツやることによって、大きな何かを引き出すきっかけとなります。


■間違ったプロセスによって得られたすばらしい結果はいずれボロが出るが、逆にコツコツ一生懸命に頑張れば、たとえ結果は出なくても、そのプロセスには、学びが無数に詰まっている


【感想】

◆営業で頭角を現した嶋津さんだけに、営業がお好きなのかと思っていたらあにはからんや

実際には、著者仲間と作った「人見知りの会」なるものに所属し、「人に会うと気をつかって疲れる」のだそう。

それでも、24歳で最年少営業部長となり、28歳で独立、さらにその後IPOまでできたのは、どんな秘密があったのか?

・・・などと書いてしまうと、裏ワザチックになってしまいますが、本書にはその「答え」が載っています。


◆ただしそれは、裏ワザとは真逆

一つひとつの行動考え方だけとってみても、あまりにシンプルすぎて、おそらくピンとこないかと。

「小さなこと」を、「確実」「いつもきちんとやる」

それによる「小さな結果」の積み重ねが、「大きな成果」に繋がったのだと思います。


◆上記で挙げたフレーズにもその片鱗がありました。

「小さなミス」「小さな約束」「小さな鼻差」

普通の人なら、見過ごしたりやり過ごしたりしてしまうところに最後まで妥協しなかったのが、嶋津さんの成功の要因なのではないでしょうか?


◆なお、第3章のお金の話のところで出てきた、「お金には、一生分の運をつぎこむほどの価値はない」というクダリは、嶋津さんが新人時代にIPOする自社株を売り逃げ(?)しなかったことにより、大金を手に入れ損ねた経験から来たもの。

嶋津さんの周りでも、このあぶく銭によって身を滅ぼした人が多かったため、嶋津さんはかえって、「人生が狂わされなかった」と前向きに捉えられています。

それでも、自分とは関係なく、天から降ってきたようなお金なんて、私は欲しくありません。負け惜しみではなく、人は額に汗して稼がないとダメだと思うのです。

しごくごもっとも!


「地に足の着いた」仕事術の本です!



【関連記事】

【仕事術】「デキる社員になるための10の流儀と88の作法」蒲田善行(2008年12月13日)

【熱血仕事術】「ワークライフ"アンバランス"の仕事力」田島弓子(2008年11月18日)

【オススメ仕事術】「Yes、Boss!のすすめ」落合文四郎(2008年07月10日)

【マインドマップ書評】「20代 仕事筋の鍛え方」 山本真司 (著)(2005年09月20日)


【編集後記】

ちょwww、今週のBook Loverディスカヴァーウィークだったのに、早くも昨日聞き逃してしまいますた(田島弓子さん、スイマセン!!)。



今日は、「HEALTH HACKS!」でお馴染みの川田浩志先生



あと面識があるのは、木曜日の石川和幸さんですか。


うーん、なんとか聞き逃さないようにしないと・・・。


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この記事へのコメント
               
smoothさん、Book Loversのアナウンスと本のご紹介、まことにありがとうございます!!
収録では、しどろもどろでした(^v^)が、放送を聴いたら、うまく編集してくださっていて、ホッといたしました。勝間さんの絶妙な進行もありがたかったです。
今後ともよろしくお願いいたします!!
Posted by 川田浩志 at 2009年02月24日 13:37
               
>川田先生

コメントありがとうございます。
でも・・・ワタクシ、外出先から間に合いませんで、拝聴できませんでした。
まことに申し訳ございません(汗)!
かくなるうえは、後でダウンロードして正座して聴きますので、お許し下さい(涙)。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2009年02月25日 01:27