2009年02月17日
【モバイル】「仕事ができる人はなぜレッツノートを使っているのか?」山田祥平
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、モバイルパソコンを活用した仕事術のご本。タイトルに「レッツノート」とありますが、もちろんレッツノート以外のPCでも活用できるネタはわんさかございます。
「はじめに」の冒頭から7ページほどに渡って、著者の山田さんのレッツノートを使ったハイパーな仕事ぶりが描かれているのですが、まさにノートPCの活用術そのもの。
私もノートPCユーザーとして、見習わなくては・・・。
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
第1章 レッツノートですべてをまかなう
第2章 レッツノート活用のための必須アプリ
第3章 あるとないでは大違いのハードに追加投資
第4章 クラウドとローカルでアウトルック活用
第5章 モバイル環境でいかにネット接続するか
第6章 レッツノート活用のためのあの手この手
第7章 MorePCがもたらす快適環境
【ポイント】
■パソコンのセキュリティはしっかり行うたいした情報は入っていないからと、個人で使うパソコンではセキュリティのことをあまり考慮しないことが多いようだが、それは違う。自分の情報は入れていないにしても、他人の情報が入っているかもしれないからだ。
たとえば、受け取ったメールにしても、その内容はもちろん、個人のメールアドレス、そして、住所や電話番号などが含まれている可能性は高い。
■いつ捨てられても困らないファイルしかデスクトップには置かない
極端な言い方をすれば、デスクトップは片付けなくても怒られないテーブルくらいの感覚でとらえていた方がいい。一時的に置くものだけで、日ごとに散らかっていくだろうが、それは無視してそのままにしておき、目障りになってきたら、一気に全部捨ててしまうのだ。
■捨てるか捨てないかを迷うくらいなら、使うか使わないかに関わらず残しておけばよいので、ハードディスクの容量は大きければ大きいほどよい
大容量のハードディスクのために必要なコストよりも、悩むことで使う時間のコストの方を気にするべきだ。
■パソコンは過保護にせず、すぐに使えるようにする
買って手に入れたパソコンを使う時間を少しでも増やして、単位時間あたりのコストを低くするように努力する方が建設的だ。そして、そのために、パソコンを幾重にもケースやカバンで保護して使い始めにくくするよりも、素早く取り出し、素早く使い、素早くしまえるようにしておくべきなのだ。
■本はスキャンしてノートパソコンを縦にして読む
キンコーズでは1冊あたり100円で背中をカットしてくれるので、コストさえ気にならなければ文庫本だろうが新書だろうが、ハードカバー本だろうがなんでもバラバラにしてもらえる。
■メールと予定はすべてアウトルックに任せる
メールソフトとスケジュール管理ソフトがいっしょになっていると便利なのは、メールのやりとりで成立した予定を簡単に登録できる点だ。(中略)
最終的に、要件、そして場所と時間が確定したメールが届いた時点で、そのメールをアウトルックの受信トレイから、新しいウィンドウで開いた「予定表」の目的の時間位置にドラッグ&ドロップする。すると、メールの件名がタイトルになり、本文が詳細メモとなった「予定」のウィンドウが新規作成される。
■メールを複数のアドレスに転送する
さて、名刺に記載されているぼく宛てのメールはホスティング(レンタルサーバーサービス)で契約しているサーバーに届くのだが、転送設定をして、そこからグーグルの「Gmail」、マイクロソフトの「ライブホットメール」、そして、携帯電話メールのアドレスに転送されるようにしてある。(中略)
これらすべてのサービスが1度に止まるというのはありえないので、ちょっとやそっとのトラブルではメールが読めなくなることはない。
■メール、予定、仕事を複数のパソコンで同期させる
たとえば、マイクロソフトは、そのオンライン事業として「ライブ」と呼ばれるサービスを提供している。その中には、メール送受信のための「ライブホットメール」、予定管理のための「ライブカレンダー」などがある。
アウトルックは、これらのサービスと連携し、データを同期させることができる。そのために提供されているのが、「アウトルックコネクタ」と呼ばれるモジュールだ。
【感想】
◆本当はもっとモバイルPCを活用されている方なら、「目からウロコ」のネタが満載なんじゃないかと。私の場合、確かにPCはノートブックなのですが、そもそも持ち歩いたためしがないという非モバイルユーザー。
ならば、何でノートなのかというと、一つには机の上のスペース確保。
もう1つは、予期せぬコンセント抜けによるデータ消失を防ぐため。
となると本来なら、必ずしもノートである必要はないんですよね、きっと。←今さら
◆しかも、PCやらデジタルギアを買ってもトリセツとか読まないヤカラなので、スキルとしては、パソコンを初めて買った8,9年前からほとんど進歩してないような。
さらに、最初のプロバイダがAOLだったおかげで(?)、未だにアウトルックエクスプレスも使ったことがないという。
逆に、AOLメールがあまりにアレ過ぎて、仕事でのメールアドレスがすんなりGmailに移管できたということはありますが。
◆さて、そんなPCオンチな私ですから、本書でピンときたところも、「テクニカル」な所より、むしろ「考え方」の部分。
あちこちで、パラダイムシフトが起きました。
例えば、「デスクトップにはファイルを置かない」(私は整理できずに置きまくってますが)のが、この手(というか整理術系)の本の王道だと思うのですが、本書では、「ファイル置きまくり」の、「溜まったら捨てまくり」。
動作が重くならないか心配なのですが、まぁそれ以前にこまめにファイルを捨てていけばいいんでしょう。
◆逆に、デスクトップ以外では、ファイルは「溜め込み系」のよう。
確かに「捨てるか捨てないかで迷う」くらいなら、「その時間がもったいない」、というのも納得です。
しかもデジタルの場合、デスクトップ検索のようなツールがあるわけですから、無理に処分しなくても、必要なファイルがすぐ見つかる、というのも事実。
この辺も、「過去の習慣」から自由になってもよいのかもしれません。
◆ただ「パソコンを過保護にしない」というのは、レッツノートのうように、タフなマシンだからこそ言えることなんじゃないか、と。
衝撃に弱い機種だったりすると、半年持たないでイカれる可能性もあるのではないでしょうか?
もっとも、ハナから「壊れることを前提」に、バックアップや同期を取ることを日常化していれば、かえって、リスクヘッジできているのかも。
私のように、おっかなびっくり使っていながら、バックアップも取っていない人間が一番ヤバいような。
◆そしておそらく、当ブログの読者さんなら引っかかったであろうネタが、「本をバラしてスキャンする」というところだと思われ。
著者の山田さんの場合、いちいち本を開いてスキャンするのではなく、本の背中をカットしてバラして、スキャンスナップ等のフィーダー付きのスキャナーで一気にやってしまうんですよ・・・。
ただ、将来読まないような本をわざわざスキャンするのはどうかと思うし、逆に大事な本なら、そのまま取っておきたいような。
そもそも私の場合、「本に線を引いたりページを折ったりすることすらできない」ので、とんでもなく心理的ハードル高いですが。
◆なお、この記事のようなプリミティブなネタではなく、本書のもっとテクニカルなところが知りたい方は、「シゴタノ!」さんのところで、一足先にアップされていますので、ご参考まで。
PCを使って仕事を効率良く片付けるための5つのテクニックと3つのステップ:シゴタノ!
・・・大橋さん、他力本願でスイマセン。
ノートPCを極めたい方に!
【関連記事】
【情報処理】「情報力」橋本大也(2009年01月19日)【超】『超「超」整理法』野口悠紀雄(2008年09月25日)
【3秒?】「たった3秒のパソコン術」中山真敬(2008年05月03日)
「IT達人の仕事術」ITMedia Biz.ID(編)(2007年04月27日)
「すごいパソコン技」コスモピアパソコンスクール(2007年03月31日)
【編集後記】
◆ちょっと気になる本。100人という人数が、データ分析として足りるかどうか、という問題はあれど、読んでみたいな、と。
ご声援ありがとうございました!
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でも惹かれるタイトルですね〜
お!ユーザーさんでしたか!
この記事では読者を限定したくないので、レッツノートに限った部分のお話は書きませんでしたが、やはりユーザーさんなら、納得できるないようなんじゃないか、と。
機会があればご覧下さいマセ。
さて、読むぞ〜。
アマゾンアタックありがとうございます(涙)。
ブログで拝見しましたよ、ネットブック!
いいなぁ。
欲しいなぁ。
家から事務所までバスか徒歩なので、どう考えても買っても使う機会がないのですが、それでも欲しいです(笑)。
あと、この本のTIPSで、Vistaでないとダメなのもあるので、その辺は割り切ってくださいマセ。
私もモバイルノートでVistaってありえないなー、と思ってるクチなんですけど。