2009年01月30日
【仕事】「仕事がつまらない君へ」小林英二
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、ブログ「モチベーションは楽しさ創造から」でおなじみの小林英二さんの新作。「前作」がマネジメント系だったのに対して、本書は自己啓発系。
タイトル通り「仕事がつまらない」と思ったことのある方なら、読んで損はないハズ!
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
第1章 なぜ、仕事ってつまらないんだろう?
仕事がつまらない人は人生が長い
成功者でさえ仕事がつまらないときがある ほか
第2章 君の仕事は本当につまらない仕事なのか?
全力でやる仕事と手抜き仕事はどちらが疲れる?
世界一不幸だけど世界一幸せな仕事 ほか
第3章 つまらない仕事って、永久に「つまらないまま」なのか?
人は何時間の労働で過労死するのか
ツライ顔で仕事をしてもプロにはなれない ほか
第4章 人生を変える精神的自立のススメ
金の卵を生み出す鶏になれ!
ストレスの真の原因は「依存」にある ほか
第5章 会社を辞める前にこれだけは知っておこう
チャンスカードは3回まで
何でもできる優秀な人の悲劇 ほか
【ポイント】
■今、あなたがやるべきことは、理不尽なことに怒って、愚痴るのではなく、目の前の仕事に全力を注ぐこと私たちにできることは、「運」が来たときに備えて、腐らず準備をしておくことだけなのです。準備ができている人だけが、目の前にチャンスが転がってきたときに、それを掴むことができるのです。
■今の「自分」に固執したり、今の「自分」にピッタリ合う仕事を探すよりも「新しい自分を発見できる仕事」や、「新しい自分に成長させてくれる仕事」を探した方が良い
■成功している人は、「夢」という「狙い球」を打つタイプよりも、「来た球」を打っていて成功しているタイプの方が多い
来た球を打っている間に、「やりたいこと(夢)」が見つかった。そして、夢を達成して、また来た球を打っている間に、新しい「やりたいこと」が見つかっていく。この繰り返しをやっている人の方が多いと思うのです。
■平凡な仕事でも工夫次第ですごい仕事になるし、そうなれば単調な仕事でも、楽しい仕事に変わっていく
今、あなたがつまらないと感じている、そのルーチン業務を、日本一のレベルまで高めてみませんか?「伝説」になるまで高めてみませんか?どんな仕事も、その気になれば、スゴイ仕事になるのです。
自分の仕事の使命をどう考えるかで、仕事がイヤで苦痛なものか、やりがいがあり充実したものに変わるかが、違ってくるのです。
■自らの能力を最高に高めてくれる指導者は、「居心地の悪い環境」
あなたが将来的に、高い能力を身に付けたければ、心地よい環境に安住しないことです。今までやっていない仕事、できそうにない仕事、会ったこともないような人との仕事が日常的にやってくる環境に身を置くこと。
■「労働力の強化」が必要なこれからの時代は、仕事が好きな人、仕事が楽しい人でなければ、乗り越えていけない
■毎日、楽しいことばかりをやっていくワケにはいかないからこそ、ツライ仕事、苦手な仕事、退屈な仕事を楽しい仕事に変えていく「楽しさ創造力」が要求される
徹夜してでもできるテレビゲームのように、楽しめる仕事になるように工夫していきましょう。そうすれば、どんな時代、どんな仕事に就いても、鬼に金棒です。
■好きではなかった目の前の仕事を懸命にこなしているうちに好きになる「結果論的仕事好き人間」になるための3つの要件(抜粋):
「達成感」「お客様からの喜びの声(周囲からの評価の声)」
■3年間の期間限定でモーレツに働くことによって、通常よりも濃い経験を得ることができる
これ以上は無理と思えるくらい仕事にハマってみて、それでも「好きにならなかったのなら」、ホントにあなたにその仕事は向いていないということ。そのときに、転職を考えても遅くはないと思います。
■3年間の「モーレツ社員」になる自信がない人は、まず「週1日のモーレツデー」からスタートしてみる
曜日なんか決めなくていいです。とにかく、週1日だけ「モーレツデー」を自分で決め、「明日だけは、社内の誰よりモーレツに働く日にするぞ!」と決意して、仕事をしてください。これだけでも、20%の時間はモーレツに働くようになれるのです(週5日のうちの1日ですから)。
■転職は安易にせず、ヘッドハンターから声がかかるような「自分を高く売るための転職」ができるレベルまでに、今の仕事でまず自分のバリューを高める
【感想】
◆本書は、いわゆる「効率を求める」ような「仕事術系」の本とは一線を画しています。「とにかく目の前の仕事を全力で」やることによって、広がる世界がある、と。
かくいう私も、田島弓子さんの本の記事で書いたように、入社直後に馬車馬のように働いて、結果的に(ヘッドハンティングではないですが)、「オミソ」から、社内で引き抜かれるようにまでなりました。
多分当時は、本書で言うところの「モーレツ社員」になっていたかと。
◆だからと言って、ただツライのを我慢して「何も考えずに働く」のを本書では推奨しているのではありません。
キモとなるのは、著者の小林さんの処女作のテーマでもあった「楽しさ創造力」。
仕事で成功している人は、「仕事を楽しんでいる」「仕事にやりがいを感じている」人ではないでしょうか。 仕事に楽しみを見出している人たちは、仕事で手を抜くことがありませんし、発想も豊かです。結果として、顧客満足度の高い仕事ができるので、世の中から必要とされ、成功していくのです。
そもそも、同じ仕事を頼むなら、イライラとつらそうに仕事をしている人よりも、楽しそうに仕事をしている人にお願いしたくなるのが人情です。
これからの時代、眉間にしわをよせて「頑張る」だけでは成功できません。売れっ子コンサルタントであり、人気ブログ「モチベーションは楽しさ創造から」の管理人でもある著者が、楽しく仕事をする秘訣を紹介します。
◆しかしそんな小林さんも、コンサルティング会社にいた頃は、激務に加えて、上司からのパワハラ等でずいぶん悩んだのだそう。
てか、本書で当時のお話を読んでいて「これはひどい」タグを脳内でつけましたよ(マジで)。
そこから、いかに現在の境地(ここ数年、「仕事がつまらない」と感じたことが一度もないそう)に達しえたのか。
◆小林さんが過去を振り返ったところ、「仕事がつまらなくなった時が、最高の人生の転機」だったのだとか。
「仕事がつまらなくなった時こそ、最高の人生の転機!」:モチベーションは楽しさ創造から
そして、出来上がったのがこの本です。「仕事がつまらなくなった時」ほど、「仕事」に対して真剣に考える時はありません。
・「仕事とは何か?」
・「この仕事を自分は続けて幸せになれるのか?」
・「将来性はどうなのか?」「やりがいってどう生まれてくるのか?」
・「自分はこの仕事に向いているのか?」
・「この仕事は好きなのか?」
といった事を真剣に考えます。
◆私のまとめ方のスタイルの関係で、言葉足らずのところもあるのですが、上記の小林さんの記事の最後にある『ホントは本のタイトル「仕事がつまらない君へ」ではなく、「仕事がつまらなくなった時が転機」にしたかった』というのは、本書を通して読むと深く納得。
誰もが、ふと仕事に疑問を感じ、つまらなくなることがあるのではないでしょうか?
そんな時、ネガティブに自分以外の外部のせいにするのではなく、自分を見つめなおし、仕事に対する姿勢を考え直すことが大事なのだと思います。
◆また、当ブログの読者さんは、私とは違ってスマートに仕事をこなしていそうですが、そういう方には上記に挙げたように、「居心地の悪い環境」に身を置かずに、ぬるま湯に浸かっていないかをご確認いただきたく。
・・・って言ってる私がルーチンだらけで、ぬるま湯浸かりまくりなのは、この際置いといて頂くとして(w
もちろん、本書のタイトルに合致するような方、会社に入ってから、仕事に疑問だらけの方は、本書に目を通されて、良い意味で仕事に対する「マインド」を変えて頂ければ、と思います。
今が「人生の節目」かもしれないアナタに!
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【編集後記】
◆「考具」で知られる加藤昌治さんの最新刊がこちら。アイデア本が好きなワタクシとしては、手を出さずにいられませぬー。アイデア作りの「基礎力」を強化する4つの技、教えます。押さえる、ほる、ぶつかる、思い出す。「著者に訊きたい!」疑問が氷解!読者代表の質問に答えた「先取りQ&A」付き。
ご声援ありがとうございました!
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なるほどです!
『仕事がつまらない君へ』、「モチベーションが上がるワクワク仕事術」を取り上げて頂きありがとうございます。
エントリでも書いて頂いたように、「自分が変わるキッカッケ」に一番なるのが、「仕事がつまらなくなった時」だと思います。また、今とても仕事を楽しんでいる方にも、本書が更に仕事を楽しめるキッカケになって頂ければと思っております。
ありがとうございました。
ご無沙汰です。
ぶっちゃけて言っちゃうとそうなんでしょうが、厳密には両方を追うべきかな、とか(笑)。
>小林英二さん
著者様直々のコメントありがとうございます。
また、貴ブログにてのご紹介も重ねて感謝申し上げます。
記事にも書いたように、私も「居心地の悪さ」を求めるべきだと思います。
そこで今年は、色々な本を読んでみようかと。
・・・相変わらず、本業はそっちのけですが(汗)。
あれ?小林さんにですか?
それとも私ですか?
スイマセンが、私は本書の内容で、詳しくお話できるような人間ではないのですが・・・(汗)。