2008年11月26日
【仕事術】『内藤忍の「好き」を極める仕事術』
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、久しぶりに「仕事術」のご本。著者の内藤忍さんは、投資関係を中心に、数多くの著作を発表されている売れっ子作家さん。
当然、そんな方の仕事術ですから、こちらの期待も高まります。
◆アマゾンの内容紹介から。
読みやすくて、腑に落ちた1冊でした!「なぜ成果が出ない? 認められない? それは『能力』ではなく『やり方』に問題があるからです」。たった4人のマネックス証券創業に参加、現在株式会社マネックス・ユニバーシティ代表として、また資産運用のベストセラー著者として各メディアで活躍するマネーのスペシャリストが、自身の体験をベースに初めてまとめた、成果を出すための最強アプローチ。
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
第1章 「本当の好き」を見つけよう
差別化とは「本当の好き」を見つけ始めること
「本当の好き」が見つかる3つの方法
第2章 好きを極めてジャンプしよう
資格や肩書きで勝負するな!
チャンスが来たらジャンプしよう
第3章 捨てる勇気を持とう
やることを絞り込み少ない労力で成果をあげる
損きりの方法(1)つまらなくなったらやめる ほか
第4章 「時価評価」してもらおう
自己評価と周囲の評価にズレはないか?
ポジティブフィードバックを作ろう
第5章 続ける仕組みを作ろう
負荷を小さくして続けよう
続けるための方法(1)目標を明確にしよう ほか
第6章 続けるための心構えを持とう
心構え(1)自分が正しいと信じることを続けよう
心構え(2)テンションを高く保とう
【ポイント】
・内藤さん自身の「努力」が「成果」に結びついた要因:「短期で成果を出そうとしないで長期で考えた」
「会社に貢献すると同時に、自分のバリューアップを考えた」
・成功の方程式=「差別化」×「効率化」×「継続化」
・「本当の好き」が見つかる3つの方法(抜粋):
「何をよく話しているか」
「自分の口ぐせに目を向ける」人は無意識に自分の好きなことについて、いくらでもしゃべるものです。話しているときの目の輝きもちがうはずです。自分よりもむしろ、話を聞いている人のほうが、そのことに気づいているのではないでしょうか?
・肩書きや資格といったものではなく、自分自身が裸になったときに「本質で勝負できるもの」が必要
・複数の「好き」を「つなげる視点」をつねに持っておくと、好きなことを長く続けるうちに、いつか複数の好きがそれぞれに結びつきはじめ、「化学反応」を起こしてビジネスを生むチャンスが訪れる
・チャンスを敏感に捉え、思い切ってジャンプをする前に問うべきこと:
「やらなくて後悔しないか?」
「最悪の事態を想定しているか?」
・人生の損切りの方法(抜粋):
「人と同じなら捨てる」
「人付き合いは悪いほうがいい」何をやるかを決めるとき、欲張り過ぎないことに加えて、もう1つ大切なことがあります。それは、
「何をテーマにしたら、自分はトップに立てるか」
を考えることです。
・自分が取り組んでいることを、周囲の目にさらす(「時価評価」)ことによって、自己評価と周囲の評価のズレを効果的に認識する人間関係とは量ではなく質です。何人と知り合いなのかよりも、本当に困ったときに何人が手を差し伸べてくれるかのほうが大切です。広く浅い人間関係など何の意味もないのです。
・「インプット→アウトプット→フィードバック」というループを作ることで、自分自身を成長させる「ポジティブフィードバック」を作る
・「人の役に立つ、自分にしかない価値」は、自分ではなく、アウトプットを受け取った相手が決めてくれる
・負荷の小さなことに継続して取り組むことで、目標は達成できる
・平日に仕事のある普通のビジネスパーソンは、勉強法や自己啓発の本のマネをするのではなく、もっとラクに楽しくできるオリジナルな成果の出し方を考えて、それを続けたほうがいい
・社会が求めているのは、自分がどんな価値を提供できる人間なのかを、ちゃんと語れて示せる人
単に、「英会話が得意です」「MBAという学位を取得しました」などと言っても、「それがどうした」と言われるだけです。
【感想】
◆内藤忍さんと言えば、個人的には、「最強の集中術」の帯にお顔が出ている方、という捉え方をしているワタクシ(笑)。(参考記事:【スゴ本】「最強の集中術」はキテます!)
そう、かつて、この「最強の集中術」の新聞広告で、競演(?)させて頂いたこともありました(出版社さんからは連絡がないのでサイドバーには載せていませんが)。
ただし内藤さんは、本来、投資関係のご本をメインにお出しになっている方なので、ほとんど当ブログとは接点がなかったわけで。
それでも今回のような「仕事術」であれば、思いっきり守備範囲でございます。
◆今般、本書を読んで初めて知ったのが、内藤さんも、ある意味「ブロガー」であり、その延長線上に、著者としての世界があったということ。
何せ、1996年からホームページ(SHINOBY'S WORLD)を開設し、現在も毎日ブログを更新している、という、私たちにとっては「大先輩」のような方なわけですよ(笑)。
この時点で私は、心の中で正座して読んでいましたね(マジで)。
◆そしてそんな方が『「本当の好き」を見つけよう』『好きを極めてジャンプしよう』とか言ってくれるんですから、そりゃ「いっちょやったろうかい!」ってなるでしょう?←単純w
ポイントでは挙げなかったのですが、
なんて一節を見ると、確かに「どこかで勝負かけねば(汗)!」と思うわけです。自分の望む成果に応じたリスクを取らなければ、思うような結果は得られません。
もちろん、私には妻と二人の子供がいる以上、上記のポイントのように「最悪の事態を想定」しないわけにはいきませんが(汗)。
◆本書で面白かったのが、「自己啓発本・勉強本を読んでも、そのまま『できる人』のマネをしてはいけない」、と言い切っているところ。
以前ご紹介した「キャリアをつくる9つの習慣」では、タイプごとに向き不向きがある、と言っていたのですが、内藤さんの主張はまた別。
要は、これらの本の「再現性」に疑問を感じている、ということです。
◆再現性に関しては、「方法論」としての再現性の問題(「時代的なもの」「たまたま運が良く」等々)と、「実践者」としての再現性の問題(「1日16時間勉強すれば合格する」等)があると思うのですが、内藤さんは後者について例えばこう言われています。
そりゃそーだ(笑)!また、著者が評論家やオーナー経営者だったりすると、毎日9時―5時で働き、夜の残業や休日出勤までして何とか仕事をこなしている、自分で時間を完全にはコントロールできないビジネスパーソンには参考になりません。(中略)
たとえば、
「仕事に行き詰ったら、思い切って丸1日オフにする」
とか、
「ときには朝、通勤とは反対方向の電車に乗ってみると、新しい発想がわいてくる」
といったことを言われても、私のように毎日仕事がある人には実践できません。
まぁ、当ブログの読者さんは、あくまで「取り入れられるところだけを取り入れる」というスタイルで対応して下さっていると思いますが(汗)。
◆ただ、逆にこの部分を読んで思ったのが、私たちのような一般人には「普通のビジネスパーソンだからこそ、説得力を持って書けるもの」もあるのではないか、ということ。
いずれ「出版」を志す方は、この辺りも攻めてみてはどうでしょうか(と無責任に煽ってみるw)?
面白かったら、当ブログでもプッシュさせて頂きますので。
◆本書は純粋な「仕事術」というより、「自己啓発」的ではありますが、全体的に見ても、そつなくまとめてあり、ポイントも明快。
さらに、体験談等の事例もあって、「本としてのクオリティは高い」と言えるのではないでしょうか?
比喩で投資関係の用語が出てくる以外は、私のような投資オンチにも読めるような内容であるのが、私にはありがたかったですし(笑)。
著者も中身も「スマート」な1冊です!
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【編集後記】
◆先々月からリニューアルした「月刊ビジネスアスキー」。今月号もなかなかに面白そうですね。
ご声援ありがとうございました!
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こんにちは
>>ただ、逆にこの部分を読んで思ったのが、私たちのような一般人には「普通のビジネスパーソンだからこそ、説得力を持って書けるもの」もあるのではないか、ということ。
これはなるほどと!!思いました。
煽られて(笑)、いずれ自分の本を書きたいと思います!!
やはり今の流れは「好き」を仕事に
するってことなんでしょうかね。
好きなことなら続けられるでしょうし、
あとはフィードバックをうけてそれを
いかに反映していくか、というのが
ポイントになってくるかなと。
興味があるので、アタックさせて
いただきま〜す。
自分で書いといてアレですが、売る方としては、ネームバリューのある方が楽なので、無名のままだとなかなか難しいとは思います(汗)。
でも、「まずコンテンツありき」で、頑張ってみて下さいね!
高い目標を持つことは大事です!
>LuckyUSさん
連日のアマゾンアタックありがとうございます〜(涙)!
「好きなことを仕事に」って、まさに本田健さん系ですよね(笑)。
そういう意味では、LuckyUSさんには合ってそう。
本の作りもそつなくて、パッケージとしてよく出来ていると思いました。