2008年11月08日
【試験仕様】「キャリアが高まる1日15分 速読勉強法」
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、アマゾンからのDMで(笑)思わず購入してしまった1冊。当ブログでは「速読本」に対するニーズは多いのですが、本書のメソッド(BTRメソッド)を提供している「クリエイト速読スクール」のことは、どのくらいの方がご存知でしょうか?
ちなみにこのスクール、アマゾンレビューでも触れられているように、勝間さんの勉強本においても紹介されています(P46)。
さらに、ここの特徴として、「受験・資格取得」に効果がある模様。
まさに「知る人ぞ知る」という表現がピッタリかも!?

【目次】
はじめに
PART1 速読勉強法で速度3倍・効率10倍!
●SPECIAL INTERVIEW
私たちは速読をこうしてキャリアアップに活かした!
難関資格、外国語、MBA、仕事…
自己実現が速まる超効率勉強法
本好きが高じて始めた速読トレーニングで集中力がアップ
10か国語を習得!専門外の金融業界への挑戦を支えた速読勉強法
BTRメソッドでつかんだ読み方と勉強法で司法試験を突破!
資格試験の成功者が言い切る速読トレーニングの価値
仕事効率が大幅アップ!
情報処理能力を鍛えてこそ本当の意味で「速読」となる
ナレッジワーカーの生産性向上に最適なトレーニング
本が身近になれば学びの"連鎖"が生まれる。
速読は能力開発の基礎
●集中力・記憶力・想像力・発想力・論理力・時間管理能力・情報処理能力がアップ!
BTRメソッドで7つの能力をフル装備 瀧本哲史
BTRメソッドとその効果
BTRメソッドが、なぜキャリアアップに効くのか?
BTRメソッドのトレーニング理論
PART2 LET'S EXERCISE! 速読レッスンスタート!
トレーニングを始める前にすること
まずは初期読書速度を測定してみよう
リラックス状態をつくる カウント呼吸法
EXERCISE1 目を鍛えるトレーニング◎認知視野を広げる
上下の視野を広げる たてサッケイドシート
左右の視野を広げる よこサッケイドシート
わかる範囲を広げる ヘルマンシート
広い範囲の文字を読み取る 数字ランダムシート
ダイナミックに読み取る ブロックパターンシート
本を見る感覚をつかむ 漢数字一行パターンシート
本を読み進めるコツをつかむ よこ一行ユニットブック
EXERCISE2 脳を磨くトレーニング◎読書内容に集中する
広く見ると同時に手を使う スピードチェック
イメージ処理のスピードを上げる スピードボード
論理的に考える力をつける ロジカルテスト
言葉(単語)をイメージする イメージ記憶
EXTRA TRAINING ロジカルテスト Bタイプ イメージ読み
EXERCISE3 倍速読書トレーニング◎目と脳のコラボレーション
本を速く・多く読む感覚をつかむ 倍速読書トレーニング
倍速読書トレーニング用紙
BTRメソッド速読トレーニング記録カード
【ポイント】
◆本書は、上記の目次のように、「体験者インタビュー」「メソッド解説」「トレーニング」の3つのパートに分けられていますので、それぞれのパートについてポイントを抜粋してみます。■インタビュー
・「(速読のトレーニングによって)集中力が、以前とはまったく変わったんです。これには驚きました。(中略)
ともかく速く全体を読むことができるので、あとから『あれは、こういうことだったんだ』と理解できたりします。広い試験範囲を、まんべんなく勉強できたことが、合格につながったんだと思います」(小山奈々さん・一級建築士)
・「『イメージ記憶』は単語の暗記に役立ちますね。もともと単語は頭のなかで繰り返しイメージしたりして暗記していましたが。無意識でやっていたことがBTRメソッドではシステム化されていたので、集中的にトレーニングできたんですね」(柴本 翔さん・10ヶ国語習得)
・「当初は速く読めるようになることを目指していましたが、それよりも、読み方の質が重要だと思うようになりました。
BTRメソッドでは速さはもちろんですが、読み方の質を上げるトレーニングをしています。たとえば、『イメージ記憶』や『イメージ読み』のトレーニングを通じて、イメージしながら読むことで理解が速く、記憶に残ることを実感できました。そうしないと、単に字面だけを追ってしまって、意味がわからないまま通り過ぎてしまう。だから、ただ速く読めるだけでは意味がないんです」(柴山 昌彦さん・弁護士)
・「トレーニングの前半にあたる『ランダムシート』『スピードチェック』といった視野を広げるトレーニングをすると、自然にキーワードが目に入るようになりました。後半のトレーニングにあたる『イメージ記憶』を鍛えると、短期記憶が飛躍的に伸びました。驚くほど記憶に残るんです。そのうえで、この2つの炉湯息のトレーニングを統合することを意識しながら読書をすると、効率よく内容が理解でき、記憶できるようになりました」(鈴木 葉月さん・MBA留学中)
・「BTRメソッドは、教わるのではなく演習を繰り返すことで、自分自身で速読技術を習得していくことができます。効果測定もできるので、自分の得手不得手や成長の具合もわかり、モチベーションが高まる。どうしたら速くなるかを自分でフィードバックしながら学習できるんですね」(大野 浩史さん・日本ユニシス)
■「BTRメソッドで7つの能力をフル装備」から
・BTRメソッドとはBasic Training for Readers methodの略で「読書をする人のための基礎的訓練法」という意味
・認知視野が狭いと、脳の中に一度に入る情報量が少なくなるため、どうしても本を読むのが遅くなる
・読んでいる最中に集中力が途切れ、字面だけを追っているのは、「書かれていることがイメージとして浮かばない」、又は「書かれていることを論理的に構成できない」ため
・速度と理解を両立するには、「認知→情報処理→記憶」という読書の3つのプロセスをバランスよく改善しなくてはならない
・速さばかりを追求する速読メソッドの内容だと、認知視野を鍛えることだけに注力しているものが多い
・BTRメソッドのトレーニング内容と、対象プロセス
●認知 → 「サッケイドシート」「ヘルマンシート」「ミディアムシート」他
●情報処理 → 「スピードボード」「ロジカルテスト」
●記憶力 → 「イメージ記憶」「イメージ読み」
・仮に業務の30%が文字情報の処理と仮定した場合、情報処理スピードが3倍になると、生産性が25%改善する
・(本書の「15分間体験メニュー」のように)短期集中するトレーニングを繰り返すと、その他の勉強をするときでも、スキマ時間を有効に活用できるようになる
・理論上、速読とは感覚器を通じて得られる文字情報を増加させ(認知)、その文字情報と記憶されている各種イメージを結びつける脳の情報処理の効率化を図る(情報処理、記憶)ことによって実現されることになる
・文章を理解する際に、音声情報の場合は、1音ずつ理解していかなくてはならず、複数の文字情報を同時に認識することができないため、「音読」と同じやり方で「黙読」していては、速く読めない
【感想】
◆ここまでが読む部分で、以降は具体的なレッスンということになります。今まで、当ブログでは速読本を何冊もご紹介してまいりましたが、具体的なレッスン等があるものについては、ほとんど取り上げておりませんでした。
というのも、レッスン付きの書籍であれば、「実際にやってその効果を確認した上で」記事した方が良い、と思っているから。
ところが私の場合、以前、「お試しメニューをやって●倍にならなかったら、返品可能」という速読ソフトを購入して、そのお試しメニューをやってみたものの、全然変わらなかったということがあり、それ以来、何も試しておりません(汗)。
◆そんなわけで、本書も「勝間さんのご友人さん御用達」でなかったら、「レッスン多めのムック本」ということで、買うのに躊躇していた可能性が大(汗)。
ただ、その「ご友人さん」というのが、何を隠そう、勝間さんの会社である(「株式会社 監査と分析」)を一緒に運営なさっているメンバーの一人である瀧本哲史さん(他のメンバーは、勝間さんのメルマガを購読されている方ならお馴染みの(笑)上念 司さん)なんですよ。
私自身も、勝間さんの記念パーティや、某マッチョな人のホームパーティ(「読書好きの集い(?)」)でお会いしたことのある方です。
◆もっとも、瀧本さんも「東大法学部卒、マッキンゼー経由」というマッチョな経歴の方なので、私はその通称「マッチョパーティ」では、耐え切れずに途中で抜け出して、「マッチョな人の娘さんたちと駄菓子屋に行って、帰りに公園で遊んでいたことは秘密です」(言いまくり(笑))。
・・・だって、みんな途中から「世界金融」のこととか話してるんだもーん。
(´・ω・`)ショボーン
いずれにせよ、このメソッドは「マッチョも認める速読法」なわけですよ(?)。
◆さて、本書のメニューには、「15分間体験メニュー」と「7日間トレーニング」とあったので、前者を実際にやってみました。
内訳は次の通り。
カウント呼吸法
●たてサッケイドシート(上下の視野を広げる)
●よこサッケイドシート(左右の視野を広げる)
●数字ランダムシート(広い範囲の文字を読み取る)
●漢数字一行パターンシート(本を見る感覚をつかむ)
●よこ一行ユニットブック(本を読み進めるコツをつかむ)
●スピードチェック(広く見ると同時に手を使う)
●スピードボード(イメージ処理のスピードを上げる)
●ロジカルテスト(論理的に考える力をつける)
◆このうち、縦横の「サッケイドシート」(目を縦横に動かす練習)や、「数字ランダムシート」(ばらばらに書かれた数字を順番に追う)は他の本でも見たことがあったような。
この辺は、速読する上ではやはりお約束(笑)。
そして今般思ったのは、本書は「ムック本」であるが故に、目を動かす距離が広く、効果がありそうだ、ということ。
これは目からウロコでした(私だけ?)。
「数字ランダムシート」でもそうですが、面積が広い方が視野をひろげようとする努力も余計しますし、自分自身、単行本サイズより効果を感じましたね。
◆「スピードボード」は速読というよりも、「情報処理」のレッスン。
問題を書くとこんな感じ。
まず、3×3の9マスのシートに数字か記号が書いてあり、中心からスタートします。
「上へ1 右へ1 下へ2 左へ2 上へ2」
最後にたどり着いたマスの記号(か数字)を書いていくのですが、これをスピード勝負でこなしていくわけですよ(3分間)。
◆さらに「ロジカルテスト」となると、もっと頭を酷使することに(汗)。
「AはBより良い。 CはBより悪い。 一番良いのは?」
こんな問題がダーっとあって、やはりスピード勝負で書いていきます(3分間)。
ただここで問題なのが、
という指示(汗)。答えを考えるときに「A」「B」「C」を紙に書いたり、鉛筆で指したりせずに、あくまでも頭の中だけで行ってください。
マジでこんがらがりました(涙)。
◆一方、今回の「15分間体験メニュー」にはなかったものの、個人的に「なるほど」と思ったのが、下記の「ヘルマンシート」と呼ばれるもの。

よくある、「白の格子の交差点部分に薄く灰色の影のようなものが見える」ヤツです。
これって、「1点だけ凝視するとそこだけ影が消える」ので、広範囲の影を消そうとすると、それだけ視野が広がることになります。
「むーん」と一睨みしたら、私でも9箇所くらいはいっぺんに消せました。
でも多分、「超絶速読」のマッチョな人なら、一睨みしただけで、全部白くなる、てか、「え?こんなの元々白いんじゃないの?」と言われそうなヨカン(汗)。
◆それはさておき(笑)。
私もかつて、税理士試験の受験中(と言っても本試験後の夏休み)に、某速読教室に通い、それなりの速度をマスターしたことがありました。
そこにはやはり、司法試験を受験すべく、通っていた学生さんもおり、資格試験を受ける際には、速読スキルがあった方が有利なのだと思った次第。
特にこの「クリエイト速読スクール」は、サイトに「司法試験最終合格者16年連続33名輩出」とあるので、結構親和性があるのだと思われ。
私はこちらもフォトリーも受けたことがないのですが、選択肢の一つとして、考えてみても良いのではないでしょうか?
まずはこの本で、体験を!

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「速読勉強術」宇都出雅巳(2007年02月03日)
斎藤孝の速読塾(2006年11月01日)
【編集後記】
◆先日人脈本を紹介したばかりなので、まだチェックしていないのですが、こういう本も出ているようです。私もそろそろ人脈を大事に育てなければ(汗)。

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ネイバーです。記事の始めの方に「受験・資格試験に効果あり...」という言葉が目に飛び込んできたのでいつもより記事を読むのに力が入ってしまいました(笑)
速読できれば本を読むにしても、勉強するにしても同じ時間でたくさんの量をこなせるようになりいいことばかりですねφ(..)本書のマッチョも認める速読法、一度読んで体験してみたいと思います(笑)
速読にも色々ありますが、特にココは「資格試験」に効果があることを謡ってましたね。
実際、上でも挙げた「ロジカルテスト」とか急いでやろうとすると、マジで頭こんがらがりますよ(汗)。
ネイバーさんも、時間やお金が許すなら、資格試験を受けられる以上、何かやってみるのも良いかもしれません。
まずはこの本をお読みになってください(笑)。