2008年10月25日
【外資系仕事術】「P&G式 世界が欲しがる人材の育て方」和田浩子
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の丸善さんのフェアで入手したCDで、土井英司さんが激賞していたご本。著者の和田浩子さんは、P&G社で日本人として初めて副社長にまでなった方です。
アマゾンの内容紹介から。
「人材育成」よりも、むしろ「P&Gイズム」が垣間見れる、濃厚な一冊でした!P&Gイズムとは何か。常に成長を志向する「P&G型人材」とは、どのようにしてつくられるのか?
和田浩子氏の23年間のP&G生活を振り返ることで見えてきた、P&G式世界が欲しがる人材の育て方。
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
プロローグ・・・P&Gの強みは人材育成
《第1章》「暗黙の了解」も自分次第
(キャリア以前~ジュニア時代)
1 P&Gとの出会い
2 ワンページメモ
《第2章》育つ社員しかいらない
(ブランドマネジャー~マーケティングマネジャー時代)
1 人材は自前で育てる
2 リクルーティング
3 プロジェクト
《3章》リカバリーショット主義
(ヘアケア異動~マーケティングディレクター時代)
1 チーム再生
2 上司と部下
《4章》人とブランドさえ残ればいい
(ジェネラルマネジャー時代~現在)
1 リーダーシップ
2 ダイバーシティ
【ポイント】
・人材育成において明らかにP&G社がほかの企業と違う2つの点:「社員に求められるスキルがすべて明文化され、世界中の 社員の共通基準として定められていること」
「それらのスキルに対応した研修が用意されていること」
・私は「自分の仕事を部下に取られるような部下を育てなさい」と教えられました
・「目的や戦略では食えない、具体策がまず必要だ」と言う人もいるが、やるべきことにパワーを集中さえるためには、概念的なことである「目的」や「戦略」に強くなること
・ビジネスで使う文書には、基本的にレポート(報告書)とOKをとるためのレコメンデーション(稟議書、提案書)しかない
・「話すように書き」「書いたように話す」
・メモ(P&Gでは会議報告書や企画書はメモと呼ばれる)は発したときに意味があるのであって、書いているときにはそれほど意味を持たないゆえ、速く書くために「1ページで良い」というルールがある
・P&Gではマネージャー職以上の評価において、部下のトレーニングとビジネスの結果が同じ割合で評価される
・他社に「これは遅れて登ってもしょうがない、乗り越えるのが大変なほど高い山だ」と思われるくらい良いものをつくる
・P&Gで習ったのは「正しいことを正しくやる」あるいは「難しくて正しいことを正しくやる」ということ
・競合他社と相対するために、後発が真似をして同条件を整えようとすることは、競合が決めたルールが支配する土俵で勝負をすることであり、それよりは、自分たちが違うルールを作ったほうが成功する可能性が高くなる、というのがP&Gの考え方簡単なことをすぐやるというのは、戦略としてほぼ意味がないからやめたほうがいいと考えています。インパクトがない簡単なことというのは、今では24時間以内に真似されることもあります。難しくて正しいことは、面倒で仕込みに時間がかかるものです。
・よく「適材適所」というが、正しい順番は「適所適材」だと思う
・惨憺たる結果が出たときには、目先のことをいじるのではなく、もっとファンダメンタル(基礎的)なことを変えなければならない状態になっていることが多いあらゆるプロジェクトのスタートは課題を見つけることから始まり、何をすべきかを決めます。そして、それを動かすことのできる人材を登用するのです。
・消費者の思い入れや考え方は変化するものだという前提で、常にキャッチアップしておかなければならないと思うべき
・失敗に対して責任を問うより、リカバリーショットを実施することのほうがずっと大事
・「P&Gからは何を持っていってもらってもかまわない。人とブランドさえ残れば、いつでもP&Gは復活できるだろう」(P&G元会長であるR・デュプリー氏の1948年の言葉)
・大きな問題を解決しようと思ったら、「いったん小さな問題の集まりに分け」「次に優先順位をつけて並び替えていく」
【感想】
◆えー、実は冒頭のCDで土井さんが「この本のポイント」と指摘した部分は、今回挙げておりません。実際、その部分はホントにサラッと書いてあって、土井さんのCDを聴いていなかったら、私じゃなくとも、記憶にも残らなかったかもしれず(汗)。
「さすが土井英司氏!」と言うべきなのか(大汗)?
でも、CD聴いた後でも、やはりそれ以外のポイントの方に目を奪われております。
・・・当然、これらを含めて割愛しまくっているわけでして(汗)。
◆とにかく、このP&G社のスタイルというのが、いわゆる「典型的外資系」(と私は感じました)。
和田さんが新人で採用されたのは、おそらく今から25年以上前だと思うのですが、当時から「今の日本の職場でのやり方よりも論理的じゃないか」ってくらい。
日常業務自体が「ロジカルシンキングの実践」となっているかのようです(汗)。
◆そして「外資」ですから、当然英語力も要求されるわけで。
仕事やってて「TOIECほぼ満点レベル」って、テラスゴスwww実際の現場では次々に送られてくるメモはすべて英語なので、自分に来た資料をさっさと読まないといけません。慣れるまでは大変な作業です。辞書を片手に格闘していました。そうやって3年くらいたちブランドマネージャーになるころには、もうTOEICでほぼ満点近くのレベルになっていましたが、それでもまだまだ上達しなくてはなりませんでした。
しかも、和田さんは元々英語が話せたからいいんですが、和田さんが採用担当をしていたときには、こんな職場なのに「英語をはなせることを入社前の必須用件から外している」んですよ。
「入社後に英語研修のプログラムを用意したから」といって(汗)。
そりゃー、新人も成長します罠!
◆本書はもちろんタイトルにあるように、「人材の育て方」にスポットを当ててもいます。
ただ、そもそもP&Gという会社自体では(ポイントでも挙げたように)、評価の際の比重で「部下育成」が高いことと、「全世界的な教育システム」という「仕組み」がしっかりできていることがキモなのではないか、と。
言い換えると、ある程度会社でポジションを持った人でないと、読んだところで実践しようがないわけで、それもあって、ポイントでは「私たちでも使えそうなところ」を中心にしております。
◆また、和田さんが担当されたいくつかの製品(「パンパース」「ウィスパー」等)のマーケティング戦略が垣間見れるのも本書の特長。
マーケティングがメインの本でもないので、細かい部分までは言及されていませんが、CM展開も含め、どういう意図でどのポジションを狙ったか等、興味深いお話が楽しめました。
特に「すげー!」と思ったのが、生理用品の後発メーカーとして展開した『「初潮教育」プログラム』。
まだ消費者になる前からの長期投資なわけですよ。
コレは確かに、他社から見たら「乗り越えるのが大変なほど高い山」だったと思われ。
◆なお、和田さんという方は、職歴からしてもスゴイ方なのですが、ご本人は謙遜されているのか、あまりこの本ではガツガツしたことを書かれておられませんでした。
そういう点でも、和田さん個人のお話よりも、むしろ「P&G社というシステム」が、私にとっては非常に興味深かったです。
おそらく土井さんに薦められてなかったら、タイトルでスルーしていた可能性大(汗)。
食わず嫌いするにはもったいない1冊でした!
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【編集後記】
◆リアル書店で見かけて超欲しかった1冊。かなり長くなりますが、アマゾンの内容紹介から。
5500本って、スゴイですよね。お笑い番組503本の価値ある笑いだけをセレクト。
あなたが見逃した爆笑シーンがここにある。
06年7月 ダウンタウンが芸人の母親(オカン)ツッコミまくり
06年8月 山崎VSモリマン、天王洲ワイ談、ネイチャージモン
06年9月 アメトーク!がダチョウのお約束芸をスローVTRで分析
06年10月 ブラックメールに南キャン山里、エンタ柳原可奈子の鮮烈
06年11月 バナナマン日村が渋谷ギャルサーとマジ交流で泣き笑い
06年12月 M‐1チュートリアル、太田総理VS石破茂、警察24時
07年1月 お笑いウルトラクイズ11年ぶりの復活、キス我慢選手権
07年2月 R‐1なだぎ武VS徳井、爆笑レッドカーペット初放送
07年3月 さんま高校時代のやんちゃ写真、バナナマン設楽宅ボヤ
07年4月 シンボルず、むちゃぶり、異才たちの深夜枠スタート
07年5月 陣内・紀香の結婚披露宴、ムーディ勝山が大役
07年6月 松本人志「大日本人」PRでさんまのまんま出演
07年7月 江頭2:50の衝撃「センチメンタル息止め」で臨死寸前
07年8月 麒麟・田村の極貧伝説をロケ、噂の公園お目見え
07年9月 すべらない話の兵動大樹、ケータイ大喜利SP出色
07年10月 傑作!めちゃイケ・オカザイルスペシャル
07年11月 ネタ好調、オンバト、エンタ、ピンクカーペット、あらびき団
07年12月 サンドウィッチマン敗者復活M‐1制覇、紅白司会に鶴瓶
08年1月 フルーツポンチ・しずる・ジャルジャル、新しい才能の行方
08年2月 アメト――クの密着&濃密ドキュメント「出川大陸」
08年3月 オンエアバトル年間チャンピオンにトータルテンボス
08年4月 若手の噴火口、爆笑レッドカーペットがレギュラー化
08年5月 神さまぁ~ずにエロバカ企画誕生、インスタント女王様
08年6月 オセロ松嶋結婚、爆笑問題・太田夫妻のぶっちゃけトーク
テレビのなかで生まれては消えていくギャグ、ネタ、コントを徹底記録!!
こだわりの394頁、圧倒的な情報量で完成!
まる2年間で5500本のお笑い番組を完全視聴し、本当に笑ったシーンを厳選コレクション!
今、最笑のお笑い番組は何なのか、その答えはこの中にある!!
テレビ番組もここまでじっくり観るなら、それはそれで無駄とは言えないかと(汗)。
ご声援ありがとうございました!
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