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2008年09月30日

【弾言】「弾言 成功する人生とバランスシートの使い方」小飼 弾 山路達也




【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、小飼 弾さんの初の一般ビジネス書、「弾言」

すでに、お知り合いの・・・と他のブロガーさんの記事を紹介しようとオモタら、弾さんが、ご自分のブログでリンクされてました。

「弾言」、絶賛増刷決定!:404 Blog Not Found

「どんな本?」と聞かれたら、私ならこう言うかも。

「ブログでの『dankogaiワールド』展開中!」


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【目次】

あなたは、自分という会社の社長で筆頭株主

第1章 ヒト part1 ――自分の価値を「見える化」してレベルアップ
 自分で打てる手はいくらでもある
 暮らしがキツいのは、モノ扱いされているから
 自分という会社を建て直す ほか

第2章 カネ ――相互理解のツールとして戦略的に使いこなす
 カネの誕生
 カネは相互理解のためのツール
 暴走するカネ ほか

第3章 ヒト part2 ――ネットワークにおける自分の価値をアップする
 コネの価値はいくら?
 コネを「見える化」するのが会社
 バラバラな個人の集団に過ぎなかったオン・ザ・エッヂ ほか

第4章 モノ ――「本当は所有できない」ということを理解する
 増やせないのがモノ
 石油がなくても自然破壊は起こる
 「モノ」は増やせない代わりにいくらでも回せる ほか


【ポイント】

◆本書もまた、まとめにくいと言えばまとめにくい(笑)ので、要点を絞って。

・お金を増やせるアイデアに気づくための簡単な方法は、体も頭も飢えること

・残業に依存するのは、ニコチンに依存するよりも危険

・自分が何を知るべきかは、自分に何が足りないかを考えれば見えてくる

・本を読む時は、「こんな感じ」という曖昧さを残しておくため、付箋は貼らない

・集中力が高い人、努力を継続できる人は、精神力が強いというより、習慣化が上手

・人間は、他人を喜ばせて初めて満足できる生き物であり、自分が気持ちよくなりたいなら、他人が気持ちよくなるにはどうすればいいか考えればよい

・強くなりたかったら、自分でコントロールできるものを増やす

・たいていの人は、物事を「いい」か「悪い」か、つまり「定性的」にしか捉えていないが、「定量的」に「ナンボ」で考える習慣をつける

・どこにいっても勝てないのなら、勝てるゲームを自分で1つ作ればよい

・誰が読んでも誤解されないように詳しく説明し、かつ読む方も正しく解釈するためにそれを時間をかけて読む、という行為は双方にとってコストを無駄に押し上げることになる

・仕事の利益を向上させるためには、自分が面白いと感じる仕事を見つけるか、今している仕事の中に面白さを見つける

・人間には寿命があるので、根源的にモノを所有することはできず、せいぜい80年レンタルにしかならない

・都市問題に関しては、政策的には中核となる政令都市の数を増やし、コンパクトシティ(徒歩圏内に生活に必要な機能が集中している都市構造)化を推進するのが合理的



【感想】

◆冒頭にも書いたように、読み始めてみたら、ブログで知る「dankogaiワールド」がかなり忠実に展開されていて、良くも悪くもビックリしました(笑)。

「良くも」というのは、まかりなりにも書籍ですし(笑)、フツウの人だって読むわけですから、ブログよりもうちょっとレベルを下げるというか、わかりやすくしちゃって、結果的に小飼さんらしさが失われるかと危惧してたのですが、全く杞憂だったこと。

これが逆に「悪くも」に関連していて、全然手加減してないが故に、小飼さんのことを知らなかったり、ブログを見たことがない人が「格差時代の成功術」という本書の帯のフレーズを見て手にしたら、「???」となっちゃいそうな気が(汗)。

もっとも、この点については、上記のポイントでも挙げたように、「誤解を恐れて詳細に書いて双方のコストを引き上げる」ことを避けたのだと思われ。

もしも、ページ数気にせずに書いていたら、このテーマの数なら400ページは超えていたでしょう(汗)。


◆そうやって、簡潔に、ただし濃厚にまとめられた1冊ですから、とても速読なんてできません・・・と記事が遅くなったことを言いわけしてみるテスト(汗)。

実際、文字数の割には日ごろの倍くらい時間がかかりましたよ。

小飼さんが聞いたら「倍で済みますかねウププ」と言われそうですが(汗)。

いや、お恥ずかしながら、「付箋は貼らない」って書いてある本に、付箋貼りまくり(爆)。


◆しいて気になったのは、本書が横書きだったことくらい。

確かに横文字とかもありますが、このぐらいの量なら縦書きでも十分いけたハズ

ハッ!もしや、「速読させまい」、という小飼さんの親心なのか(汗)???

とはいえ、横書きの本は付箋をページの横に貼るので、ダブルで読みづらい・・・って、ハッ、もしや「付箋を貼らせまい」という小飼さんの(ry ←しつこいw


◆個人的には、ライブドアならぬ、「オン・ザ・エッジ時代のお話」が、特にツボでした(小飼さんがブログにも書かれていたことがありましたが)。

しかも、以前私がことあるごとにブログの記事に書いていた「ライブドアでは、日報をメールで処理している!」というのも、元々は小飼さんが始められたことのよう。

本書の他の部分が自分の事として捉えにくい方でも、第3章の初めの方にある、オン・ザ・エッジ時代の小飼さんの活躍ぶりは必読です。

やはり、「事例があると、腑に落ちやすい」、という事はあるかもしれませんね。


◆今回、本書を読んで改めて小飼さんのスケールのでかさというか、カバーされる範囲の広さに驚きました。

本書も目次だけからだと気づきにくいのですが、対象となったテーマは身の回りのことから、人口問題エネルギー問題等、本当に幅広いです。

それは実体験もさることながら、書籍による疑似体験(もちろんとんでもなく読んでらっしゃるわけで(汗))やさらにインターネットのネットサーフィン等、すさまじい量の情報を咀嚼したからこそできうることかと。

そして、その膨大な量の「素材」から出来上がった「ダシ」というか「上澄み」が本書。

今、たとえすぐには理解できないことであっても、頭の片隅に置いておけば、いつか私たちが別の情報と出会った時に、「あ、小飼さんこの事言ってたんだ」と気づくのかもしれません。


「新しい視点」を今、あなたに!



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【編集後記】

◆リアル書店で気になった1冊。

マーケティングをつくった人々
東洋経済新報社
早稲田大学商学学術院木村研究室(翻訳)
発売日:2008-09

マーケティング界の大物のインタビュー集。

詳しくはネットで見りゃいいや、と思ったら、アマゾンにも全然情報がないという(涙)。

しょうがないので、東洋経済さんのページから。

経営学の中で、歴史の浅いマーケティング。この分野のパイオニアやレジェンド(伝説の人)の言葉を集めた貴重な1冊。コトラー、アーカー、アル・ライズなどの至言が満載。

見た感じ面白そうなんですが、最近の当ブログの傾向として、マーケティングはちょっとウケが悪いので考え中・・・。


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この記事へのコメント
               
smoothさん

こんにちは。

この『弾言』はまさに「dankogaiワールド」で内容についていくのがやっとでした・・・。

その分面白くて自分の知らない視点が多く示されていたと思います。

やはりこの本、書評しずらいですよね(笑)
Posted by Master at 2008年09月30日 12:23
               
>Masterさん

私たちはまだブログ読んでるからいいんですが、小飼さんのブログ知らない方がこの本読まれて、いかほど理解できるのか、ちょっと不安ではあります(汗)。

読書にROIの考え方を持ち込んで、「多読しても成果が出ないなら本を多く読まない方がいい」なんて言ってたら、絶対たどり着けない境地かと(笑)。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年10月01日 02:56
               
smoothさん

こんにちは!
久々のコメントです(汗

『弾言』かなり気になっていたのですが、
smoothさんの『コメント』を読んでアマゾンアタックさせて頂きました(^^

>読書にROIの考え方を持ち込んで、「多読しても成果が出ないなら
>本を多く読まない方がいい」なんて言ってたら、
>絶対たどり着けない境地か(笑)。

↑このコメントです。私は辿り着けない境地カモ(汗)
でも気になる!
Posted by 早川 ノブ@BBR at 2008年10月02日 23:08
               
>早川ノブさん

お買い上げありがとうございます(涙)。

いや、とにかくですね、小飼さん、半端なく本読んでるんですよ。
たとえば10冊本を読んだ程度じゃ、ROIなんてあんまり意味がないと思うじゃないですか。
その「何冊」という閾値は人によって違うんですが、小飼さんの話聞いてると、私もまだまだ読めるだけ読んでていいんじゃないかな、って。

いずれにせよ、例の件は楽しみにしてますよ。(・∀・)ニヤニヤ
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年10月03日 01:14