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2008年09月27日

【提言】勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan




【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、「秋の勝間本キャンペーン第1弾」(笑)、「勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan」

「さおだけ屋」の山田真哉さん曰く「勝間本の最高傑作はこの本じゃないでしょうか」というフレーズに、いやでも期待が高まるというものです(笑)。

果たしてその内容は、タイトル通り、「勝間版・日本改造論」とも言えるもの。

私も速読できずに読みふけってしまいましたよ(汗)!←記事が遅れた言い訳w


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【目次】

第1章 若い人が暗い国
 悲観と楽観

(I)職場の憂鬱
 「勉強法ブーム」が示すもの
 かなり「やばい」日本のビジネス力
 効率のよさと競争力のバランス ほか

(II)3つの変化
 1情報の革命
 2「クリエイティブ」の必要性
 3フリーランス志向の高まり

(III)若者たちを明るくしよう

第2章 西原理恵子さんと、最強ワーキングマザー対談
 女の人は働いたほうがいい
 スカートは、はかない
 日本は子どもに冷たい国 ほか

第3章 女性が産める、働ける国へ
 無関心なマジョリティ
 空気の差別
 女性を「こき使う」戦略 ほか

第4章 雨宮処凛さんと、脱・ワーキングプア対談
 違う世界の話
 ノルマで命が奪われる
 絶対だれかがキレ始める ほか

第5章 NYで考えたポスト資本主義
 インセンティブ体系の不全
 NYの最新風景
 グローバリゼーションの行き詰まり ほか

勝間和代の日本を変えよう 15の提言

(詳しい目次がアマゾンのページにございます)


【ポイント】

◆本書は本来、ポイントを抜き出すような作品ではないのですが、要点を絞り込んで列挙してみます。

・(勝間さんのイメージで言うと)アメリカのビジネス現場は、何かお願いした時、反応が返ってくるスピードが2,3倍違う

・勉強本のブームの背景には、このままでは日本は国際競争に負けてしまうぞ、という危機感が書き手にも読み手にもあると強く感じる

・ネットはメディアではなく、蒸気機関のような生産性に対する革命

・「社内改革ができる人」とは「会社を辞めることができる人」

・貧困は「教育」と「お金」で治せる

・配偶者が家事に協力的かどうかは、引いてみなければわからないくじのようなもの

・家族問題に対しては、どの省も最終的には責任を持っていないので、日本にも「家族省」が必要

・フリーターは平均年収106万なので、結婚や子どもをあきらめている人が本当に多い(雨宮さんの発言より)

・いい大学を出ても就職できない人というのは、コミュニケーション能力の問題と言われている(雨宮さんの発言より)

・日本は、ハイ・クラスの人たちのリーダーシップが弱いので階級が低い人たちを守る仕組みになっていないのに、雇用の流動性が低いため階級移動が容易ではない、というアメリカ型とヨーロッパ型の両方の欠点を保有している

・地政学の視点から考えると、日本はたまたま水に囲まれ、たまたま温和な気候で、風土病も無く、そして(石油のような)天然資源がなかったことが幸いして、発展すべき地政学的条件を持っていた

・いまの資本主義が単なるリターンという価値観で暴走しがちであることの背景は、資本家の構造が細分化されすぎており、会社が誰の持ち物で、どのような意思決定で動くのかわかりにくくなっていることにある



【感想】

◆従来、勝間さんのご本では、その本のテーマに対して、勝間さんなりの「解答」が提示されていました。

私たちはそれらを読んで、ある人は実践し、ある人は始めたものの挫折し((ノ∀`)アチャー)、またある人はただ読んで満足したという・・・ってそれって私(汗)?

いずれにせよ、その時点での勝間さんなりの答えは出ていたワケです。


◆それに対し、本書はある意味問題提起の嵐(汗)。

「少子化」「教育」「男女共同参画」「正規・非正規雇用」「生活保護」etc...。

おまけに最後には「ポスト資本主義」についてまで言及されてらっしゃいます(汗)。

まさに「Lifehacking Japan」のサブタイトルにふさわしいテーマの広げっぷり。


◆ただ、大事なのは、私たちがそれぞれ「問題を問題としてキチンと認識しているか」ということ。

こうして「勝間和代」という現代日本のiCon(?)が、真正面から問題提起すること自体に、本書の替えがたい価値があると思います。

(・・・むしろ、勝間さんだからこそ、このテーマで本が出せたというハナシもありますが(汗)。)


◆その中でも特に、雨宮処凛さんとの対談部分(「脱・ワーキングプア対談」)は、私にとって知らないことだらけでした(お恥ずかしい)。

付箋もかなり貼りまくったのですが、この部分はデリケートな問題でもあり、抜き出すのが難しかったので、その章の最後に記載されていたサイトをご紹介しておきます。

反貧困ネットワーク

派遣ユニオン

フリーター全般労働組合


◆一方、西原理恵子さんとの対談は、雨宮さんと比べるとなごやかというか、お互いの元パートナーのお話や、お子さんのお話が中心。

二人の幼子を持つワタクシとしても、うなずきまくりでした(笑)。

とりあえず、「九州男児と一人っ子は、娘のだんなにもらうな」(?)なんだそうです(詳しくは本書を(笑))。

なお、最後のページに西原さんの爆笑マンガがあって、そこで吹いたのが、最後のコマの次のフレーズ。

西原からのアドバイス 次は嫁をもらえ

テラワロスwww


◆本書の最後にはこうあります。

 この本は、これから社会を変えていきたいという私の宣言文のようなもので、ある意味、スタート台です。

そう、勝間さんから投げかけられたテーマに対し、私たちはどのように考え、どのように行動していくか。

10月5日から毎日新聞では「勝間和代のクロストーク」という連載も開始されるそう。

意見を投稿したりもできるようなので、「物申したい!」方は是非!


本当に日本を変えるかもしれない1冊です!



【関連書籍&記事】

◆特に勝間さんの今までの著作で、今回のご本に関係しているものから。

猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか?
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日:2007-04-20
おすすめ度:4.0

◆勝間本の中では群を抜いて売れなかったと言われている作品(汗)。

でも私はかなり丁寧に(?)記事を書いております。

しかも投稿日が丁度ムスコが生まれた日ということで、ふと感慨にふけってみたり(笑)。

(当ブログでの記事:「猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか?」猪口 邦子、勝間 和代


会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日:2007-06-15
おすすめ度:4.0

◆世間一般とは違って(?)、当ブログではベストセラーの「勝間本」。←たまにフェアで勝間本扱いされてないので

「若者」「女性」に向けたものとして、本書との関連も深いです。

(当ブログでの記事:【新ビジネス・ゲーム】「会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール」福沢 恵子,勝間 和代


【編集後記】

◆昨日やっと届きますた(汗)。


・・・アマゾンでは、いきなり在庫切れの模様(涙)。


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?? 「勝間和代の日本を変えよう」は現在日本が抱えている問題にメスを入れる,問題発見本といえます。 ?? ?? 著書の勝間さんは,「効率10倍アップ」で有名ですが,最近話題のレバッ...
高齢者問題の陰に隠れる若者問題。多数決の恐ろしさ:勝間和代の日本を変えよう【Kuwako-Lab.com】at 2008年09月28日 22:00
               
smoothさんところで見て、予定外に買ってしまったのが、この「勝間和代の日本を変えよう Lifehacking 」です。
勝間和代の日本を変えよう Lifehacking【フォトリーディング@Luckyになる読書道】at 2008年10月01日 22:44
               
今回の本は今までの勝間本からは一線を画すような本となっている感じです。 勝間本というと、効率化とか会計系の専門分野をわかりやすくの..
勝間和代の日本を変えよう【しみっちゃん@ライフ】at 2008年10月24日 21:41
                               
この記事へのコメント
               
いつも貴重な情報ありがとうございます。また、ブログへのコメントありがとうございます。
私も勝間さんに影響を受けた人間として、この本は必読です。
面白そうですね。
早速読んでみたいと思います。
Posted by flowrelax at 2008年09月27日 14:29
               
>flowrelaxさん

こちらこそ、コメントありがとうございます。
本書は爆発的に売れるタイプの本じゃないんですが、かなりキテます。
丁度、小飼さんの本を今読んでるんですが、お二人の考え方の違いとかも面白かったり(笑)。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年09月28日 02:51
               
初めまして

勝間さんのブログから見させていただきました。とても丁寧な説明ですばらしいですね。

金曜日に本屋で見かけたのでどうしょうかなと思ったのですが、別のテーマが目的なので買ってません。

ぜひ購入して読んでみたいと思います。
また他の書評も読ませていただきます。
Posted by よっしー at 2008年09月28日 06:10
               
>よっしーさん

初めまして、コメントありがとうございます。
また、記事をお褒め頂き恐縮です(汗)。
今回の記事は、いつものまとめ方とはまたちょっと違うのですが、他の記事も読み比べて頂けると嬉しいです。
もちろん、このご本も一読をオススメしますよ!
今後ともよろしくお願いします。

PS:
メアドが丸見えでしたので、当ブログのURLで隠しておきました(汗)。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年09月28日 12:47
               
smoothさん、これ面白そうですね!

smoothさんの記事を読んだだけですけど、勝間さんは政治家になりそうな気がします。

社内改革が出来る人は、会社を辞めることが出来る人…というのが特に気になりました。
Posted by 赤っぴ at 2008年09月28日 13:02
               
>赤っぴさん

勝間さんはご自身の発言によれば、政治家には関心がないようです。
実際、影響力から考えたら、政治家にならなくとも、政治を動かすことも可能ではないか、と。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年09月28日 23:46
               
smoothさん、こんにちは。

当初、この本は買う予定がなかったんですがこちらの紹介を見て急遽変更(汗)
僕のほうでも記事にしましたが、ほとんど感想だらけとなってしまいました。

この時期に、この手の本を出すとは勝間さんならではですね。ポスト資本主義なんか今まさに求められるものですし。
Posted by LuckyUS@フォトリーダー at 2008年10月01日 13:54
               
>LuckyUSさん

お買い上げありがとうございます(涙)。
いやー、しかしこのテーマで本が出せると言うのが「旬の人」という感じがします。
無名の人だったら、絶対難しいですよ。
てか、そもそも対談が不可能ですか(笑)。
何だか、小飼さんの本ともリンクしてる感じがしましたね。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年10月02日 02:11