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2008年08月23日

【整理術】「超! 自分マネジメント整理術」石田 淳




【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、当ブログではお馴染みの石田 淳さんの新刊。

装丁の雰囲気が、『「仕組み」仕事術』っぽいですが、中身は、石田さんの「行動科学マネジメント」「仕事術バージョン」といった感じです。

ただし、「行動科学マネジメント」特有の専門用語等は最小限に抑えられており、かなり「実践すること」にポイントを置かれているという印象を受けました。

これでアナタも整理上手?!←まず自分ですがー(汗)


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【目次】

はじめに

STEP1 「整理」のカギは行動科学にある
 私に「整理」を教えてくれた行動科学マネジメント
 "いつ・誰が・どこで"やっても同じ結果が得られる
 なぜ、あなたは整理ができないのか? ほか

STEP2 自分マネジメント整理術1 (仕事の中身を整理する)
 「結果」は行動の連続で生まれる
 成果を左右する「ピンポイント行動」
 「行動」を分析し、できる人から学ぶ ほか

STEP3 自分マネジメント整理術2 (環境を整理する)
 環境を整理して効率アップ
 環境の整理に大切なこと
 「捨てるためのルール」を持とう ほか

STEP4 自分マネジメント整理術3 (頭の中を整理する)
 情報を使いこなす能力を身につける
 「情報はとにかくインプット」という発想を捨てる
 情報を最大限に生かす頭の中の整理術

STEP5 自分マネジメント整理術でさらなるステップ
 自分マネジメント整理術は「自己実現」も可能にする
 将来の目標設定にも、重要なのは「ピンポイント行動」
 「自分マネジメント・ノート」を作成しよう

おわりに


【ポイント】

■「整理」の意味するところ

「時間」を作り出すカギを握っているのは、実は「整理」

「整理」が実行できずに悩んでいる人は多いが、整理ができないことと、その人のやる気や性格とは関係がない

モノ情報が整理できないのは、「行動」に着目していないから


■「整理」と行動科学マネジメント

「行動科学マネジメント」の実践で必ず行う「行動を分解して、重要な行動不要な行動を見分け、不要な行動はカットする」という過程は、まらに「整理」そのもの

⇒日々の「整理」の継続・習慣化には、「行動科学マネジメント」による継続のためのプログラムがうってつけ


■「自分マネジメント整理術」のプロセス(抜粋)

●重要なモノ(こと)「ピンポイント行動」を見極める

「モノ」であれば「必要なモノ」「不要なモノ」を選り分ける

⇒仕事の段取りのように「目に見えない事象」の場合は、「細かく分解」し、「ピンポイント行動」「不要な行動」に分けて、ピンポイント行動には順位をつける


●なすべき行動を一目でわかる形に

モノは、整理の完成形を写真や図で「ビジュアル化」

ピンポイント行動は、具体的に「言語化」

(詳細は本書を)


■「ピンポイント行動」を「言語化」する

⇒行動分析学において「行動」具体的でなければならず、職場などで行動目標としてよく使われる「抽象的なフレーズ」「モチベーションを上げる」「売上を伸ばす」等)は「行動」とは呼ばない

「具体的な行動」とは、「具体性の原則」の4条件を満たすものをいう(「計測できる」「観察できる」「信頼できる」「明確化されている」

例:「売上を伸ばす」 → 「販促チラシを週に200枚配布する」

⇒行動を具体的に表現するコツは、「ほかの人がそれを読んで、確実に行動できるか?」


■「計測」でピンポイント行動を確認

⇒新しく手がける仕事については「ピンポイント行動」を探す必要がある

⇒その際には、結果をだすために必要だと思われる一連の行動を分解して書き出す

⇒個々に分解された行動の数を増やしてみて、どの行動が結果に結びついているか計測する


■「ピンポイント行動」を「継続」させる

⇒人は「行動」した直後に得られた「結果」が、自分にとって望ましいものだと、その「行動」を繰り返す「行動」「結果」によって「強化」された)

⇒ただし、望ましい「結果」がすぐに表れない「行動」がたくさんあるので、そういった継続・習慣化したい「行動」の直後に、「ごほうび」を与える

 身近な生活を例に出すと、飲食店や販売店が発行するポイント目当てにその店に通うのも、「マイルが増えるから」と積極的に飛行機で出張するのも、まさに「行動の強化」にほかなりません。


■デスク周りを中心としたビジネス環境の整理

決められたもの決められた場所に置くために、共用文房具の位置を示すイラストを作成

⇒デスクの上や引き出しが片付かない場合には、一度徹底的に片付けて、「整理の完成形」写真に撮る


■パソコン上のファイルを整理する

デジタルデータ化できるものは、100%データ化して、紙の状態では残さない

⇒パソコンデータのファイル名は、後でキーワード検索によって確実に見つけられるように長いファイル名をつける

 まずファイル名の頭は日付。
 2009年8月22日であれば「090822」と6桁の数字に統一します。
 そして、「○○のセミナーで○○理論を補足する円グラフ」「○○をテーマにした『雑誌名』の石田のインタビュー記事」といった具合に、具体的な内容(キーワード)が続きます。

フォルダ階層構造をツリー状に図式化したものをプリントアウトして、見やすいところに貼っておく


■「情報はとにかくインプット」という発想を捨てる

⇒基本的には自分の「目的」に関係のない情報はインプットしない

⇒情報収集の原則は「人と本から」


■情報の整理術(抜粋)

⇒外出先で得た情報・アイデアは携帯からパソコンにメール

⇒パソコンに送られてきたメールは携帯に自動転送し、携帯で返信の要・不要を決定し、後でパソコンから「要返信」のメールだけ開いて返信

情報収集のための読書なら、一字一句読む必要はない


【感想】

◆本書で展開されている「自分マネジメント整理術」では、その対象を「仕事」「モノ」の2つに大きく分けています。

このうち、「仕事」については、従来の石田さんの提唱されている「行動科学マネジメント」の考え方を援用。

一方、「モノ」については、「ビジュアル化」がそのキーとなっています。

そう言えば、今までの石田さんのご本では、私が知っている限りでは、写真って見たことがなかったような・・・?


◆そして個人的にツボだったのが、本書に掲載されている、石田さんの会社における「視覚支援プログラム」の写真。

色々考え方はあると思うんですが、私はこの「なすべき行動を一目でわかるようにしておく」というアプローチには、感心しました。

もともとは「多言語の人種が同じ職場で働いている」アメリカゆえのプログラムだったとのことなのですが、「日本」で、「今の時点で取り入れている」というのが凄いところ。

これは確かにわかりやすい上に、習慣化されそうです。


◆また、今まで本のタイトルや説明に「マネジメント」と付いているがゆえに、「部下いないし、自分には関係ない」と石田さんのご本を手に取らなかった方は、本書をきっかけに、過去の石田さんの著作を読まれても良いかもしれません。

本書はあくまで「自分マネジメント整理術」と銘打っており、「行動科学マネジメント」については「さわり」(というよりかは、ちゃんと書かれてますが)程度ですが、こちらの本はその真髄を堪能できるクオリティの高い1冊です。


中身が濃すぎて、私は未だ記事にしてないという(汗)。


◆なお、石田さんのお考えで「キモ」なのは、私は「継続・習慣化」の部分だと思っています。

この手の「仕事術系の本」を読んで、その時はテンポラリーに改善できても、結局、時間の経過と共に元に戻ってしまったことの何と多いことか(遠い目)。

まずは、机周りの整理整頓から手をつけて、完成形を写真に撮ろうかと。

・・・「最初の完成形の時点からぁゃιぃ」とかツッコまないように(汗)!


◆最後に、ワタクシごとではございますが、「有効性が高い書評ブログ」として、

小飼 弾さん 「404 Blog Not Found」

聖幸さん 「俺と100冊の成功本」

こばやしさん 「実践起業!成功への道。blogで人脈は作れるか?」

(「書評ブログ」ということであれば、こばやしさんは「知識をチカラに!情報社会を生き抜くために」の方がいいと思うんですが(汗))

と並んで、当ブログもご紹介いただいております。

石田さん、ありがとうございました!

「書籍掲載記念」もあって熱烈プッシュさせて頂きますが、何か(笑)?



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【編集後記】

◆昨日もリアル書店でお買い物。

4534044267
「一発合格!」を引き寄せる魔法の質問


勉強本もバリエーションが増えてきたもんです。


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こんにちは。sundobaです。 本日紹介する書籍は、「超! 自分マネジメント整理術 行動科学で3倍の成果を上げる方法」 一言で言えば、整理が出来ない・続かない人のための本です。一見すると整理整頓方法が書かれている本にも思えますが、本書はもっとたくさんの重要な...
【書評】超! 自分マネジメント整理術【書評の塊】at 2008年08月29日 09:52
               
行動管理から時間を捻出  超! 自分マネジメント整理術 行動科学で...
超!自分マネジメント整理術 石田淳著【読書による経験価値】at 2009年01月04日 00:41
                               
この記事へのコメント
               
こんにちは。
ご紹介、どうもです。
本書は、石田さんらしい、整理術ですよね。
整理は重要だと思うので、わたしも活用したい一冊です。
(たしかに、書評ということだと、「知識をチカラに」のほうが良かったですが(汗)紹介されれば、まあうれしいですね。リンクも貼ってあるので、わかるでしょうし。)
Posted by こばやし at 2008年08月23日 14:05
               
仕事術って、なかなか
続かないッスよね(笑)

来週石田さんとランチなので、
早速読ませていただきます。
Posted by ヨシザワ at 2008年08月23日 14:22
               
スムースさん、お久しぶりです。
本の紹介、ありがとうございました。

「視覚支援プログラム」ぜひ、使ってみて下さい。使い勝手は、けっこういいですよ。

近いうちに、またランチに行きましょうね。




Posted by 石田 at 2008年08月23日 17:39
               
smoothさん、こんばんは。
ああ〜わかる、これ!!そうそう!って感じの内容でした。そして、やろうとして途中で止まっています(-_-;)>フォルダの整理やら。こうやろう、って決めても、それをやるだけの時間を毎日なり定期的に作らないと、ものすごく溜まってたりしてやる気失っちゃうんですよね…。

しかし、見事に言語化してますねー、この本。
Posted by 赤っぴ at 2008年08月24日 02:06
               
>こばやしさん

お互い、掲載されて良かったですよね(笑)!
こばやしさんは老舗ですし、選書の傾向から言っても、まぁ当然だと思うんですが。
そして本書は内容的にも、私ができてないところがズバズバ指摘されているという(汗)。
私も実践して行くツモリです。

>ヨシザワさん

石田さんは複数の出版社さんからヒット作を出されているので、非常に有意義な出版マーケティングのお話を聞くことが出来ると思います。
お楽しみに!

>石田さん

ご無沙汰しております。
ご紹介ありがとうございました!!
「視覚支援プログラム」はマジでヤバいですよ。
見た目がそう見えないので、バカにする人とかいそうですが、私はこのご本の中で、実は一番ビビりました(汗)。
またいずれ、ランチお願いします!

>赤っぴさん

お!既にお読みでしたか。さすが!
ホントは「続ける技術」とか他の本でも「継続」の技術は披露されているんですが、あらためて仕事と絡めて出されると、腑に落ちるといいますか(笑)。
赤っぴさんのお墨付きとあれば、「ブログ掲載」関係なくプッシュできます(笑)!

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年08月24日 03:32
               
smoothさま
インデックス・コミュニケーションズ谷内です。ご紹介いただき本当にありがとうございます。本当に感謝でっす。
たにうち
Posted by たにうち at 2008年08月29日 12:35
               
>たにうち様

コメントありがとうございます。
こちらこそ、良い本をお作り頂き感謝しております。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年08月30日 01:19