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2008年08月06日

【東大流】東大生が選んだ勉強法


PHP研究所
東大家庭教師友の会(編集)
発売日:2008-08-01


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、東大生の皆さんの勉強法のご本

アマゾンの内容紹介にはこうあります。

本書は、現役東大生約8000人が登録する「東大家庭教師友の会」が取材した、東大生たちの独自の勉強法を公開。

「記憶術」「ノート術」「読書法」「時間の使い方」「続ける技術」の5つのジャンルに分け、彼ら独自の勉強法を紹介する。

複数の方の独自の勉強法がパラレルに紹介されているので、ある種「カオス(笑)」な気がしないでもないですが、予定調和的な本よりは、結構刺激的でした(笑)。

アナタに合う勉強法が、ここにあるのかも!


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【目次】

はじめに
第1章 東大生の記憶術
 覚えた本は捨てて記憶する
 大声をだしながら部屋中をグルグル回って記憶する ほか

第2章 東大生のノート術
 オリジナル1問1答形式ノート
 略文字と記号を駆使する ほか

第3章 東大生の本の読み方
 1冊の参考書を徹底的に攻略する
 自分のノートよりプロの参考書を選ぶ ほか

第4章 東大生の時間の使い方 
 長時間よりも1秒の空き時間に1単語暗記
 1日を1時間単位で区切ったスケジュール表を使う ほか

第5章 東大生の続ける技術
 ガムで集中力を自在にコントロールする
 「理想の自分」をイメージする ほか


【ポイント】

◆本書は冒頭でも書いたように、複数の方の勉強法が列挙されているものです。

ゆえに、部分部分で考え方が異なることもあるかもしれませんが、その辺は大目に見てください(汗)。


■大声を出しながら部屋中グルグル回って記憶する

繰り返し何度も音に出す方が、記憶の定着率は断トツに上がる

⇒音読を始める前にその内容を理解しておく

机の前に座って行うのは絶対に避ける


■書かないで読む

⇒同じ労力なら"書く"のではなく"何十回となく繰り返し読む"

「ある情報を記憶しようというとき、その情報に"みっちりと深く1回"触れるより、"浅く何回も"触れた方が、絶対覚えやすいはずですし」

⇒繰り返し読むことがポイントとなるため、教材は同じものを使い続けた方が効果的


■ノートの表紙にヒントを書いて記憶する

⇒各教科で絶対に覚えたい用語や、理解しにくかった箇所、あるいは苦手な内容をノートの表紙にメモ書きし、ふとした折に何となく眺める


■インパクトで記憶に焼き付ける

⇒どうしても覚えづらいものは、イラストを描いて覚える(下の画像がピンボケでスイマセン(汗))


「例えば、歴史で何々皇帝が出した命令というのであれば、当時の服装っぽい位s服を着た皇帝が叫んでいる絵にふきだしを付け、命令内容を書く。あるいは理科の法則なら、ニュートンとリンゴが落下している図のような、その法則を生み出した背景をイラスト化する。自分の描いた絵なら、強く印象に残るので、試験のときにも思い浮かべやすいんですよ」

難しい漢字や、覚えにくい単語は、別紙に筆ペンで書く

「書道のように気合いを入れ、迫力ある字で、大きく書くのがコツです」



■小さな弱点ノート

弱点のみをすべてB6判くらいの小さなノートにメモし、それをテスト前などに見直す

"あ、これダメだな"と思ったら、すぐにその場でメモする


■自作問題集ノートを作る

⇒ノートのページを縦半分に折り、左側には黒ペンで問題を、右側にはオレンジ色のペンで解答を書き入れる(「赤シート」を載せれば、解答が全て隠れる)


■「縦半分ノート術」のメリット

⇒ページを縦半分にすると、目線が上から下へと流れるので、見やすい

⇒ノート全面だと、講義内容や板書をただ書き写すだけになりがちなところ、縦半分だとどうやって写していくかを考えたりアレンジするため、授業に集中せざるをえない


■吹き出し多用のノート

⇒例えば、歴史で○○国王が行ったことについての内容なら、ノートに○○と人名を書き、それに彼のやったこと考えなどを、吹き出しとしてセリフ形式で書き込む


■矢印、記号等を使ってわかりやすく

⇒歴史だったら、ある事件とある事件ある人などの因果関係を矢印でつないで図解する

矢印の太さによって「予想されていた展開」「実際に起きた事実」で分ける

フキダシ記号なども、自分なりのルールで多用する


■自分のノートよりプロの参考書を選ぶ

⇒いくら上手にノートを整理しても、制作のプロがわかりやすく作った参考書にはかなわない

⇒自分が新たに得た知識は、参考書や教科書に書き足せばよい


■「超」短時間も有効に

「1秒あれば1単語見られる」


■勉強時間は目的に合わせて設定する

⇒勉強時間は「1律90分」などと固定する必要はなく、例えば「暗記物なら20〜30分」「問題演習なら90分」と、目的によって変えていくべき


【感想】

◆冒頭でも書いたように、本書の特徴として、「複数の人の色々なやり方がまとめて紹介されている」という点が挙げられます。

従って項目によっては、「モロにやり方食い違う」場合も(今回は混乱しないようできるだけ避けましたが)。

例えば「読んで記憶 vs 書いて記憶」「ノートはきちんと書く vs ノートはぐちゃぐちゃで良い」などなど。

これらは項目ごとにコラム形式で論点がまとめられており、こうしたまとめは今までの勉強本(「合格体験記」を含む)でもあまりお目にかかったことがなく、大変興味深かったです。


◆なお本書によると、「読んで記憶」派は、本好きが多いそう。

サンプルをもっと集めて分析してみたら、面白い結果が出るかもしれませんね(笑)。

私も税理士試験受験中の「理論暗記」は、完全に「読んで記憶」派だったので、「何が何でも書いて覚えろ」という勉強本や合格体験記には、正直自分なりに違和感を感じていました。

もちろん、そういう本も「書いて覚える」派からしたら、ごく当たり前のことが書いてあるに過ぎなかったりするわけで。

勉強本のキモの1つとして、「その著者を信じられるか」ということがあると思うので、今後の勉強本の方向性の1つとして、こういう複数の視点というのもアリではないでしょうか?


◆また、ノートのとり方については、「キレイ or ラフ」という違いがあるものの、東大生には、「ページを縦半分に分ける」人が多いのだとか。

以前、「コーネル大学式ノート術」に言及した本をご紹介しましたが、いずれにせよ、ページをそのまま使うというのは、トレンドではない模様。

確かに視点の左右の移動距離のことを考えたら、縦半分の幅なら、一気に下まで下ろせます(先日ご紹介の本を参照のこと(笑))。

誰が始めたのか知りませんが、さすが東大生!←関係ないか(笑)


◆本書は、「1冊を通して一本芯が通った意見」を求めるのではなく、自分に合った勉強のやり方を模索している方には、何らかのヒントになると思います。

とにかく勉強法については、自分にとって「合う」「合わない」が最もポイントとなってくるわけですし、知ってる「ネタ」は多いにこしたことはないかと。

本としてのトータル的な完成度はさておき(笑)、私個人としては参考になりました!


東大生の実際にやっている勉強ネタが満載です!

東大生が選んだ勉強法
PHP研究所
東大家庭教師友の会(編集)
発売日:2008-08-01


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【編集後記】

◆昨日リアル書店でゲットしたした本。

[非公認] Googleの入社試験
[非公認] Googleの入社試験

「ビル・ゲイツの面接試験」や、「外資系企業がほしがる脳ミソ」辺りがお好きな方なら、結構楽しめそうです。


ご声援ありがとうございました!

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この記事へのコメント
               
smoothさん、こんにちは。

ご訪問、コメントありがとうございました。まさか、smoothさんからコメントをいただけるとは思っておりませんでしたので、感激しました!!

いつも楽しく読ませていただいています。
また、毎日継続されていることと、その内容の充実ぶりに、ブロガーの大先輩として、尊敬しております。
本当にすごいことだと思います!!

私は、スタイルも取り上げている内容もsmoothさんとは違いますが、読者の方々に読書の面白さを伝えたい!という想いは一緒なのかなと思っています。

暑い日が続いておりますので、お身体にお気をつけてください。

どうぞ、これからもよろしくお願いします。
Posted by ワクワク推進委員長 at 2008年08月07日 06:55
               
>ワクワク推進委員長さん

コメントありがとうございます。
私の場合、内容充実というより、短くまとめられないだけ、という話も(汗)。
そして確かに目に見える部分は違いますが、ワクワク推進委員長さんのブログも、読者本位なところは似てると思います。
お互い「継続は力なり」で頑張りましょうね。
これからもよろしくお願いします。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年08月07日 08:34
               
はじめまして。

株式会社ライブレボリューションの増永と申します。

山本さんの日経新聞の広告で御一緒していましたね(笑)。

本日はじめて訪問したのですが、これからもいろいろ勉強させてください。

今度勉強法の本を書くことになりました。本日の記事は大変勉強になりました!!

プレジデントビジョン(読者数18万人)
http://www.president-vision.com/


Posted by 増永寛之@ライブレボリューション at 2008年08月08日 10:00
               
smoothさん こんにちは。
ずいぶんとご無沙汰しておりました。企画マンです。
勉強法やマーケティングに関するビジネス書を中心に相変わらずやってます。

しばらくブログ中止していましたが、最近復活しました。良かったら見に来てくださいね。

smoothさんのブログも久し振りでしたが、一段と詳細になった感じです。何より続いているのがすごいです。

ご紹介の本、「書く」より「読む」を推奨するスタンス、全く同感です。
時間効率がずっといいばずです。

また読ませていただきます。

Posted by 企画マン(以前はフクッチ) at 2008年08月08日 13:34
               
smoothさん、こんにちは。

ずいぶんご無沙汰しております。
企画マンです。

しばらくブログ中止してましたが、最近復活しました。
良かったら見に来てください。

ご紹介の本「書く」より「読む」を推奨するスタンス、まったく同感です。

ではまた。
Posted by 企画マン at 2008年08月08日 13:38
               
>増永寛之さん

はじめまして。
コメントありがとうございます。
いつぞやは、新聞広告でお世話になりました(笑)。
勉強法の本でしたら、ウチにお任せ下さい(爆)。
期待しておりますので、出来上がりましたら、またご連絡下さいませ。
自腹で買わせて頂きます!!
メルマガも登録させてもらいました。
今後ともよろしくお願いします。

>企画マンさん

どわーーー!
いつの間に復活されてたのですか(汗)?
今検索かけたら2005年5月とかのコメントの記事がヒットしましたよ(汗)。
ていうか、過去記事見たら、2005年7月の次が2008年7月になってるし(爆)。
企画マンさんがいないうちに、ウチのブログもこんなになってしまいました(笑)。
今後のご活躍を期待しておりますね!


Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年08月09日 01:47