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2008年07月27日

【オススメ】「視覚マーケティングのススメ」はお役立ち!


視覚マーケティングのススメ
クロスメディア・パブリッシング
発売日:2008-05-14
おすすめ度:4.5


【本の概要】

◆今日お送りするのは、私にとっては腑に落ちまくりだった1冊。

出た当時は何故か(笑)スルーしておりましたが、「シゴタノ」さん「ネタフル」さんで評判になっている(特にネタフルさんは上半期売上第5位ですよ(汗))と知り、今さらながら参戦。←遅すぎ

てか、かなり汎用性のあるお役立ちコンテンツなんで、「こりはご紹介せねば(汗)!」、と思った次第。

著者・編集者さんにとってはもちろんのこと、自社のサイト・自分のブログをお持ちの方、さらには自分の私用名刺をお持ちの方まで必見です!


人気blogランキングいつも応援ありがとうございます!




【目次】

まえがき
第一部 少ない投資で大きく儲けるデザイン戦略
 未来を見据えながらブランドを育てる
 デザインにいくらかけるのか、どう活かしていくか ほか

 PART1 デザインで「商品・サービス」力を上げる
 ぱっと目で市場を拡大させるための技術
 マッチングの重要性 ほか
 
PART2 デザインで「価格」を上げる 
 クラスアップデザイン術
 ビジュアルアイデンティティとブランド化

PART3 デザインで「売上」を上げる
 ブランディングしない症候群
 プロモーションしないで、ただ待つ ほか

PART4 デザインで「顧客満足度」を上げる
 デザインに託されたミッション
 あなたの商品・サービスにデザインを導入しよう ほか

PART5 デザインで「広告・宣伝」効果を上げる
 大原則! デザインは先に決めてしまう
 人が「見て」感じることはとてもシンプル ほか
 
PART6 デザインで「マネジメント」を変える
 類は類を呼ぶ
 「見せる」ことで、対象を引きよせる ほか

第2部 デザイン・センスを磨く5つのポイント

Point1 文字・・・デザインの「人格」は9割「文字組」で決まる
 文字を知る
 文字を選ぶ ほか 

Point2 レイアウト・・・機能を理解して、感覚的効果まで狙う
 レイアウトを知る
 レイアウトで視覚効果をアップ ほか 

Point3 配色・・・可能性とモチベーションの切り札
 いろいろな話
 色を選ぶ ほか

Point4 トーン&マナー・・・知られざる"プロフェッショナル"の世界
 自社に合ったトーン&マナーを採用する
 より多くの見込み客にアプローチする ほか

Point5 コピー・・・最強のパートナー
 大事なのは役割分担と情報伝達のしくみ
 コピーがダメだとデザインもダメという道連れの原則 ほか

おわりに


【ポイント】

■未来を見据えながらブランドを育てる
⇒デザインとは資産であり、消耗品ではない

⇒会社の顔として使えば使うほど、認知度という利息がついてくる

デザインは365日、24時間、休まずに働き続けます。経営者が変えようと思って変えないかぎり、これからもずっと働き続けてくれるのです。


■クラスとタイプで市場価値を上げる
⇒人は「デザインされているモノ」を、「デザインされている」と意識しておらず、「好き・嫌い」といった「タイプ(好み)」や、高級感安っぽさなどの「クラス(階層)」で感じている

大手企業のクライアントの多くはその企業にあったカラーや印象、すなわちクラスを求めてきます。なぜなら、顧客が商品に求めているものは大手企業の安心感だからです。

⇒一方、クラスと同じようにデザインを「タイプ(好み)別」で使うことも視覚マーケティングでは重要であり、もし顧客の好みをはっきりと掴んでいるのならば、商品もそれを強調したデザインにどんどんカスタマイズする


■ブランディングデザイン
⇒本来、デザイン・マーケティングとは「ブランディング」されているから、「アドバタイジング」「プロモーション」も効果が上がるという仕組みが成り立っている

「広告をしない」を売り言葉にしている企業として、スターバックスが挙げられるが、実際には戦略としてのカラー・システム店舗デザイン商品パッケージデザイン等、ビジュアルマーケティングについてはすべてフルスペックで取り入れている


■ブランドを格上げする
⇒今の企業イメージを壊さずに、新しい顧客に向けてブランドを格上げしたいなら、デザインを見直して余白(ホワイトスペース)文字組(タイポグラフィー)にこだわって投資すると、対象の食いつきがあきらかに変わるのを実感できる


■視覚戦略を決める
⇒広告の効果を上げるために最も手っ取り早い方法は、「先にデザイン(視覚戦略)を決めてしまうこと」

⇒具体的には、まず対象に望む反応あらかじめ決めておく「すごい!」「びっくり!」「偉い!」「素敵!」等)

⇒そして、その反応を呼ぶためのデザインをし、それから広告の要素を流し込む


■中小企業は「感心する」デザインを使え
⇒大手メーカーや百貨店はビジュアルインパクトを出すことが多いが、中小企業小さいビジネスにとっては、「関心」をもってもらい「感心」してもらわなければ、ビジネスマッチングできない

⇒その「感心」のベースにあるのは美しいデザインであり、ビジネスシーンにおいては、特に好みは最低限におさえて、品質を上げる


■「文字」〜デザインの「人格」は9割「文字組」で決まる
⇒デザインを内部でやるにせよ、外部に任せるにせよ、発注者が意識すべき日本語のフォントは、大きくいうと「明朝体」「ゴシック体」の2つだけ

エレガントにいくか、カチっとした印象でいくか等の細かいタイプは後で決めるからいいとしても、最低ここだけは、意思を持って選択する必要がある

⇒明朝体かゴシック体か決まったら、次に意識しておきたいもう1つの大きな要素は、フォントの持つ「時代性」

 以前に、ファッションや雑誌などで流行った見出しの組スタイルで、「太明OKL」というフォントがあったのですが、当時なぜそれが猛烈に流行ったかというと、醸し出す雰囲気が格好よかったからです。つまり、デザインの印象はほぼ文字組で決まってしまうのです。


■「レイアウト」〜機能を理解して、感覚的効果まで狙う
⇒最低でも情報の種類が2つ以上になったら、大きさにメリハリをつけると、レイアウトとしては見やすくなる

⇒整理されて見やすいレイアウトの特長は、ディレクトリの整理がきちんとできていること


■「配色」
⇒こんな感じで、この部分はフルカラーなので、実物でご確認下さい(画像は「名刺制作事例」)。

6ffc7bb8.jpg













■「トーン&マナー(トンマナ)」
「トーン&マナー」とは、企業・商品・サービスにただよう「雰囲気」「世界観」のこと

クラスタイプの前段階として、「この方向性で行こう!」というトーン&マナーを決めることが重要であり、そこが決まってはじめて、書体、写真、色等を決めることができる

「トーン&マナー」は、業界によってある程度方向性がある

例:●金融・ファイナンス・・・「切れ味」

具体的には、白と黒、といったコントラストを強調したデザインが多用されます。

⇒企業のブランドイメージ商品・サービスのイメージ広告と、統一感のあるトーン&マナーを使ったデザイン戦略ができている企業は、ブランディングのみならず、売上利益といった面でも高い費用対効果を発揮している 

⇒デザイン自体の良し悪しを理解できるのはデザイン経験値がある人だけなのに対し、トーン&マナーが醸し出す雰囲気や世界観というのは、人の潜在意識にうったえかけるため、どんな人にも感じてもらうことができる


【感想】

◆最近、とある取材で聞かれたのが、「どんな本が売れるのでしょうか」という質問。

「んなもの分かってれば私がプロデュースします」、と言ってしまったら身も蓋もないので(笑)、色々挙げてみた(でっち上げ?)ワタクシ。

そしてその中の一つが、まさに「装丁がいい本」というものでした。


◆実際、私が知っている中でも装丁にこだわりのある著者さんは多く、例えば、本田直之さんは、一貫した世界観を構築されていますし、勝間和代さんも、ここ最近の著作は、売れっ子装丁家である石間 淳さんが担当されています。

勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力 ビジネス思考法の基本と実践勝間和代のインディペンデントな生き方 実践ガイド (ディスカヴァー携書 22)効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法
Amazy

ただ、最近聴きなおしているこのセミナーCDで、何年も前から土井英司さんはその事もしっかり言われてたんですよね(最初に聴いた時はピンと来ませんでしたが(汗))。

さすが元アマゾンの元カリスマバイヤーです!


◆また、自分自身まだキチンと言語化数値化ができていないのですが、本の「1ページの文字数」「上下左右の余白」、さらには「イラストや図表の割合」みたいなものも、売れ行きに関係しているんじゃないか、と私は考えています。

もちろん、私はリアル書店では、「タイトル」から「帯」から「著者プロフィール」から「まえがき・あとがき」から全部チェックするにはするんですけど、そういう左脳的な部分だけじゃなくて、右脳的というか、何となく欲しい本ってあるじゃないですか(笑)。

そういったことが、本書を読むと、なるほどと、腑に落ちちゃうわけです。


◆もちろん、本の話じゃなくて(というか本書には装丁の話はないですが(爆))、広告、さらにはサイト名刺といった、私たちにもなじみの深いネタが登場しますので、ご安心を(笑)。

特に「ビジネスパーソンの武器」でもある名刺は、興味がおありの方も多いでしょうから、フルカラーで見ることができる、こっちの記事を拝借してみます。

著者ブランド応援名刺エントリーまとめ(1):使える「デザインセミナー」

この中にある、とあるデザイン事務所の皆さんの名刺が壮観!

一人ひとり使われている写真が全部違うのに、統一されたイメージというのがカッコイイです!


◆一方忘れてはならないのが、フォント

名刺つながりで(?)、私の伏字だらけの名刺を2枚重ねてご紹介。

d8b0e444.jpg













ブロガーさんやセミナーでお会いする方には、この記事の最後にあるように、裏面が真っ黒のブロガー仕様で、表面が白い税理士仕様の両面名刺を渡しています(画像の上の方)。

一方、仕事のみで使う白い名刺(画像の下の方)は、基本的に書かれている内容は同じなんですが、この画像でお分かりのようにフォントが違う・・・って、両方持っている人はまずいないので、どうでもいいんですが(笑)。

一応、自分なりにトーン&マナーを意識していましたよ、というお話。


◆さて、私も相変わらず出版のご連絡(献本をお断りしているので)を受けておりまして、たまに「その内容でそのフォント使いますか(汗)!」というご本にぶち当たることがあります。

まぁ、本の場合は、私のところに連絡が来ている時点で、どこも変えようがないので、とやかく言いませんけど、知り合いの方のWEBサイトとかだと「いかがなものかと(汗)」と申し上げてみたり。

パターンとしては、自分の属する集団世代と違うマーケットを相手にする場合に、こういったアンマッチが起こりやすいのではないか、と。


◆今まで、ブランディングについてある程度のご本を取り扱ってきましたが、本書ほど実際に使える本は少ないと思います。

自社の広告サイト、さらには自分の名刺ブログまで応用できるネタが満載。

情報発信しようとする方ならマジで必読(汗)!

参考までに、著者のウジさんのページの内容紹介もご覧下さいませ!


視覚マーケティングのススメ
クロスメディア・パブリッシング
発売日:2008-05-14
おすすめ度:4.5


【関連記事】

【服装戦略】『男の価値は「色」で決まる! 』今井志保子(2008年05月06日)

【スタバ】「スターバックスに学べ」ジョン・ムーア(2007年09月04日)

【4つのパーツ】「お客のすごい集め方」阪尾圭司(2007年07月13日)

「ブランドビジネス」高橋克典(2007年03月17日)

「脳科学から広告・ブランド論を考察する」山田理英(2007年02月27日)

「パーソナルブランディング」 ピーター・モトンヤ (著) 本田直之 (訳)(2005年06月09日)


【編集後記】

◆というわけで、昨日はヨメ実家の近所の夏祭りに参加。

e44c9875.jpg













お約束の焼きそば焼き鳥を食べて、夏を満喫して参りました。

・・・でもブログ書くために、私だけ泊まらずに帰ってきたのですが(汗)。


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【ブロガー必見!】「視覚マーケティング実践講座」はお役立ち!【マインドマップ的読書感想文】at 2009年09月16日 08:20
                               
この記事へのコメント
               
smoothさん、こんにちは。

僕もこの本先週読んだばっかで、全く同じところで感心しておりました。あまりに重なりすぎるんで紹介するのやめようかな。
Posted by LuckyUS@フォトリーダー at 2008年07月29日 16:22
               
>LuckyUSさん

あら、LuckyUSさんも先週ですか。
この本、5月には出てるわけですし、お互い完全に出遅れてますよね(汗)。
紹介は余裕があればお願いします(笑)!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年07月30日 00:10