2008年06月18日
【Amazonキャンペーン有】「年収2000万円の転職術」神川貴実彦
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、ちょっと変わった(?)ご本。アマゾンの内容紹介から引用します。
「年収2000万円の転職術」ということで、コンテンツ的には、いわゆる「転職術」になるのですが、色々な意味で面白い一冊です!いい大学から優良企業へ。誰もが望む道を進んできたけれど、努力の割には収入が少ない……。
「高学歴なのに中収入・低資産」への不満ありますか?
そこから抜け出す方法=年収を増やす転職術を、コンサルタント、外資金融マンなどを中心とした「高収入職種」に絞り込んだ転職コンサルティングを手掛けてきた神川社長が教えます。
080620追記
アマゾンキャンペーンの期間が、6/26日まで延長になりました!
詳しくは、記事内のリンク先をご覧下さい!
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
はじめに
第1章 「高学歴なのに、中収入・低資産」という悩み
10年後、20年後にあなたはどんな生活をしたいのか
「高学歴、中収入」には理由がある
東大以外は五十歩百歩?
第2章 年収2000万円を稼げる仕事
理想的なキャリアプラン
年収2000万円を稼げる仕事
外資系コンサルティング会社で求められる能力・キャリア
ベンチャー企業出身者は不利
時代によって優秀な人材の居場所も変わる
第3章 高収入転職のためのトレーニング
面接までの準備
問題解決能力はどこでも鍛えられる
敵を知りたければまず自分を知ること
職務経歴書に必要な「翻訳力」
志望動機では「思い」を語らない
第4章 「ケース面接」に勝つ問題解決能力
コンサルティング会社特有のケース面接
面接で意識すべき4つのポイント
1:自然体で論理的な思考を見せるのが理想
2:自己主張の境界線を知ること、身だしなみも一つの「翻訳力」
3:落ちこみすぎない
4:コミュニケーション力
第5章 転職成功者は「ここ」が違う
資格の効果を高く見積もらない
MBAは「使えない」!?
キャリアを自覚的に築くということ
おわりに
【ポイント】
■「高い給料」とはいったい何か?
⇒今よりも給料の高い職場に転職を考えるのなら、まず10年後、20年後に自分がしたい生活を想像し、そこから必要な生涯賃金を計算してみる⇒ライフスタイルによっては、4000万円必要かもしれないし、逆に600万円でも満足できるかもしれない
⇒人生の足元を確認しておく、という意味でも、「今働いている会社の生涯賃金で望む生活が得られるのか」をしっかり考える
■東大以外は五十歩、百歩?
⇒収入の高い外資系コンサルティング会社や、金融会社に転職をする場合、学歴そのものが「武器」になるのは東京大学のみ⇒ただ、東大というブランドが最も効力を発揮するのは、新卒時
⇒国立大学の理系学部卒の人は、蓄積された勉強量が多く、企業人としてのポテンシャルが高いという印象を受ける
⇒私大文系の出身者でも、統計学を専攻してきた人や、問題解決能力の優れた人の評価は高い
■外資系コンサル会社で求められる能力・キャリア
●英語力⇒面接自体が英語で行われる
⇒外国人とリレーションが可能かどうか
●問題解決能力
⇒コンサルタントとして最も求められる力とは、論理的な思考力や仮説思考などの問題解決能力
⇒かつて所属していた業界よりも、その会社で何をしていたか(ルーティンではなく、創造性の発揮される部署にいた経験に対する評価が高い)
●営業力
⇒キャリアの一貫性という意味においても、営業力の高い人はどんな企業に入っても通用する
⇒コンサルティング会社でも。パートナークラスの仕事は営業
■ベンチャー企業出身者が不利な理由
⇒コンサルティング会社にとって、ベンチャー企業が実際の顧客ではない⇒大企業を経験した人と、働き方や価値観、ビジネスマナーなどのあり方が全く違う
⇒起業やベンチャーの方向性は、キャリアというよりは、自己実現の世界
⇒ベンチャー企業で「夢」を語ってきた人たちの多くは、面接の場で自分を守ろうとしがち
■問題解決能力の鍛え方
⇒日ごろから仕事をするなかで自身の行動を分析し、それを順序立てて整理する癖をつけること⇒コンサルタントという仕事は、顧客の業務を分析し、戦略や効率化の案を考え、それを論理的に説明して納得してもらうものである以上、普段から自分の仕事についても第三者の視点で改善していく姿勢が必要
⇒本を読む際は、紹介されている事例を自分の見たものや体験に当てはめ、思考法の真似をしてみる
■自分のキャリアを「翻訳」する
⇒自分の「武器」は、コンサルティング業界向けの「言葉」に翻訳する必要がある⇒最初は職務経歴書の時点で落とされていた「金融機関向けシステム開発担当者」が、「翻訳」することにより大手ファームへ転職した例も「コンサルタントは問題解決を専門にしている人たちです。何もないところから考えを組み立て、提案を行うのが仕事ですから、問題解決能力が見える履歴書を書かなければ意味がありません」
⇒職務経歴書で大切なのは、何よりもそれを読んだ採用担当者が「この人であれば、うちの会社のこの部署でこんな働き方ができるのではないか」というイメージが持てるような書き方をする工夫
■志望動機で「熱い思い」を語るべからず
⇒求められているのは「即戦力」なのに、95%の応募者は、自身の独りよがりな「動機」や「思い」のようなものばかりを書いてしまう⇒そうではなくて、「相手に与えられるメリット」を志望動機とすべし
「御社の○○という仕事の、○○の箇所について次のようなメリットを与えられるからこそ応募した」
■本番で意識すべき4つのポイント(抜粋)
●自然体で論理的な思考を見せる⇒相談に来る人の多くに訓練が必要なのが論理的な議論の構築力
⇒外資系企業の面接では論点を整理して会話を構築しないと、「で、ポイントは?」と聞かれて、すぐに減点
●自己主張の境界線を知る
⇒ビジネスマナー(服装、髪形、ヒゲ等)も、顧客である大手銀行に勤める50代の人たちに不快感を与えないものが望ましい
⇒最終面接前に、ホームページをプリントアウトして美容院に持って行き、写っている女性社員の雰囲気に近い髪型にしてもらって転職を果たした女性も
【感想】
◆本書は、タイトルからは「転職全般」なような印象を受けますが、実際にはコンサル業界に特化した内容でした。一応、最初の方では他の選択肢(外資系投資銀行等)も提示されていますが、途中からは「外資系コンサル」一色。
よって、そういった業界に全く興味がない場合、本書の持つ価値はかなり低減してしまうかもしれません。
◆ただし今や、勝間和代さんの活躍等もあり、コンサルティング会社を意識されている方は以前よりかなり増えていると思います。
特にその思考法。
上記で挙げたように、転職を考えるのであれば、「普段から問題解決型の思考に馴染む」必要があります。
また逆に、最終的にコンサル会社に転職をしなくとも、常日頃からそういう思考をしておくことは、ビジネス頭への近道なわけで。
(参考記事:【強力!】「勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力」勝間和代)
◆個人的に「なるほど」と思ったのが、「キャリアの翻訳」のお話。
相手の会社(業界)に求められるような形で、自分の経歴なり強みを表現する、というのは、言われてみれば当たり前ですが、意外と気がつかないものです。
これはコンサル業界に限らず、他の業界への転職にも言えることだと思うので、心しておきたいところ。
◆同じように、「相手に与えるメリットを志望動機とする」というのも、転職であれば、どの業界にも言えることだと思います。
・・・業界によっては「熱い思い」が重視されるところもあるかもしれないので、断言はできませんが(汗)。
そう言えば「自分のメリットを伝える」と言うのは、この本の自己紹介の話でも出てきた記憶が。
(参考記事:【話し上手】「話し上手の法則」田中省三)
転職の場合は、事前にできるだけ研究しまくれる分、より精度の高いメリットがうたえそうです。
◆ところで本書の「作り」について。
お値段1000円ポッキリなのに、ハードカバーの単行本なんですよ。
しかもしっかりしおりまでついてるという、ある意味贅沢な一冊(笑)。
◆その分、ページは100ページちょっとと少ないのですが、水増しページがないというのはありがたいところです。
というのも、あとがきによると、著者の神川さんはボストンコンサルティングで働き始めて体を壊し、入院されているそうで、しかもその時の検査結果次第では、「余命あと5年」の可能性もあったのだとか。
この辺は膨らませて書けばかなりページ稼げると思うんですが(笑)、「あとがき」にて8行ほどで終了。
結果、ページは少なくとも、普通の単行本に比べても、エッセンスの量自体は変わらない出来になっております。
というわけで、転職を意識したらぜひとも読んでおきたい一冊!
【アマゾンキャンペーンのお知らせ】
◆実はこの記事を書き始めるまで知らなかったのが、本書の「アマゾンキャンペーン」の存在。期間限定プレゼント アマゾンキャンペーン!
私が気になったのは、プレゼント1の「面接ケーススタディ 10番勝負」(PDFファイル)
なお、対象購入期間が
しかも応募期間が「2008年6月19日(木)正午」って、これまたギチで明日(汗)
上記の通り、6月26日まで延長になりました(リンク先でご確認を!)。
注文しただけで安心しないで、忘れずにお申し込みを(笑)!
詳しくは、上記サイトをご覧下さい!
【関連記事】
【強力!】「勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力」勝間和代(2008年06月15日)【外資再び!】「外資のオキテ」トム・マーカート(2008年04月16日)
【出世のヒミツ】「外資系キャリアの出世術」シンシア・シャピロ(2008年03月21日)
【話し上手】「話し上手の法則」田中省三(2008年03月04日)
【面接パズル】外資系企業がほしがる脳ミソ―採用試験の定番! 問題解決力を試す60問(2007年09月23日)
「ビジネス力の磨き方」大前研一(2007年04月26日)
「プロフェッショナル原論」波頭 亮(2006年12月15日)
【編集後記】
◆アマゾンキャンペーンと言えば、和田裕美さんのこの本も、今日、18日まででしたね!
和田裕美の新刊情報:株式会社ペリエの公式サイト
特典で、今流行りの(?)「食事会(抽選)」というのも素敵なんですが、書評ブロガーとしては「"ムダ読み"読書法」が気になります(笑)。
ご声援ありがとうございました!
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この本ちょっと興味があったのですが
smoothさんの書評読ませて頂き
アマゾンアタック決定です!
早速注文します!!
1000円なんですね。
買おうかな♪
お買い上げありがとうございます。
この本、ページ数は少ないですが、その分無駄がなかったです。
読まれて良かったら、記事も書いてみて下さいね!
>イヴォンヌさん
ご無沙汰してます(汗)。
ハードカバーで1000円って、珍しいと思いますよ。
良かったらどうぞ(笑)。