2008年05月24日
【日垣流仕事術】「ラクをしないと成果は出ない」日垣 隆
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、日垣 隆さんの最新刊。一瞬、泉正人さんの本かと思うような(笑)装丁とタイトルですが、実は本書の原案は、2006年7月からあったそう。
当初のタイトルは「ゆとりをカマして所得を倍増する100の鉄則」というもの。
そして、日垣さんのメルマガでこの「100の鉄則」を発表したところ、
があったそう。読者からは大量の感想が寄せられ、その日だけで4つの出版社から「ぜひ本に」という提案
◆本書のメインテーマは「生産効率をどうやって飛躍させたらいいのか」。
小ネタ大ネタ取り混ぜての、「仕事の鉄則100」という大盤振る舞いに、思わず付箋も貼りまくり(笑)。
果たしてアナタが実践される鉄則はどれでしょうか?
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
第1章 基本編
1 ラクをして成果を上げるのが基本中の基本
2 ゴールを必ずイメージしてから仕事に取りかかる ほか
第2章 インプット編
11 「つまらない」と思ったら、できるだけ早く撤退する
12 情報収集にのめりこまない。情報とは「出合う」ものだからである ほか
第3章 ネットワーク編
21 いざという集まりには万難を排して参加する
22 アイデアは他人の頭で揉んでもらう ほか
第4章 撃退編
31 締切日に納品しても、返信がないような会社とは仕事をしない
32 依頼には即決で答える ほか
第5章 独立編
41 本当に「良いもの」は自分で売ってみる
42 出された問題はすべてその場で解決の方向と、「いつまでに」を明確にする ほか
第6章 継続編
51 好きな仕事を増やすために、好きではない仕事を毎年二割ずつ削除する
52 「なるほど」と思ったことは、二四時間以内に「やる」メドをつける ほか
第7章 組織編
61 今いるメンバーを前提にする。「上手くいかない」のを彼らのせいにしない
62 会議や集会は、参加者全員が「待ち遠しい」仕掛けをつくる ほか
第8章 時間編
71 会議は一企画につき二度だけで終える
72 決裁は火曜日の午前一〇時半から、と決めておく ほか
第9章 アウトプット編
81 ノウハウはどんどん公開する
82 「好き」をお金にしてゆく ほか
第10章 生活技術編
91 死以外の悲劇は、一〇年後に必ず人生の肥やしになる
92 子どもができたら、「仕事で二〇年後にブレイクする」準備を始める ほか
【ポイント】
■ラクをして成果を上げるのが基本中の基本
⇒成果を上げる方法や仕事の技術というのは、ゼロから築くより、すでにあるパターンを盗んで組み合わせるほうが、ずっと効率がいい■気になったら、まず買う
⇒男性は「目的買い」をすることが多いので、あれこれ買ったりしないかもしれないが、「判断力」を手に入れる方法として、「買い物」を楽しむべき■「つまらない」と思ったら、できるだけ早く撤退する
⇒40代以降の人はとくに、映画でも本でも仕事でも、「つまらない」と思ったらすばやく撤退する⇒ただし、「つまらないことをやめる」のと、「もう歳だから新しいことに挑戦しない」という話は、まるで違う
■情報収集にのめりこまない
⇒新聞やNHKのニュースは、もういらない⇒特別な大事件が発生すると、あらかじめ用意した記事はあっさりボツにしてしまう以上、その程度の情報でしかない
■読書について
●量⇒若いうちは、テーマなしで1日1冊
⇒40代は1日で5冊
●新しい分野を開拓する
⇒整理術などのノウハウ本の著者はノウハウの専門家ではなく、短期間でそのテーマを追求した人
⇒専門家になるためのインプットは青天井ではなく、300冊が目安になる
●図書館で借りて読む
⇒自分にとっての重要な問題を、図書館で借りた「タダの情報」で解決するというのは、根本的な姿勢として何かが違うのでは?
⇒「この本に1500円かけていいのか?」という数分の判断は、とても大切なもの
●1冊通読すべき?
⇒「見切り」をつける目安は、1冊読むのにかかる所要時間の1/4ほど読んだところで「これはおかしい」と感じるかどうか
⇒ただし、見切った本でも1ページにつき1行でいいので、最後までめくってから処分する
■いざという集まりには万難を排して参加する
⇒「いざ鎌倉」となったとき、万難を排して参加できないと、フリーではいられない⇒制約がない集まりだからこそ、「忙しいから」を口実にせず、遅刻やドタキャンから縁遠い人だけが良好な関係性を保持でき、自由なネットワークをつくれる
■メール処理の方法
⇒メール処理はその日のうちにやったほうがラク⇒4,5日置いて考えてから返事をした方がいいメールなら、「1週間くらいして結論をお返事します」と、数行のメールをその日のうちに出して、「1週間以内に返信」というフォルダにメールを移動させる
⇒さらに1週間のうちに忘れてしまわないように、そのフォルダにあるメールを毎日手書きでメモする
■人から薦められたものは、即日取り入れる
⇒誰かに何かを薦められたら、すぐさま取り入れないと何も教えてもらえなくなり、人とのネットワークももろくなる⇒その際、「即、やる」のがポイントであり、即日にできないことは、先になるほどできない
■依頼には即決で答える
⇒ビジネスでも、「ちょっと考えさせてください」「1週間待ってください」と答えを保留するのは、相手に負担をかける行為⇒ビジネスマンたるもの、自分の能力・時間に照らし合わせ、「出来る仕事はなにか」を把握しておけば、相手の依頼に即答できるようになる
■NGな人には説明しない
⇒説明には多大なエネルギーが必要なため、仕事の同じチームの中に「説明するに値しないな」と感じられる人がいたら、まずはその人に説明する側に回ってもらう■独立編
●自分で売る⇒独立して成果を出すには、会社員のうちに「小手調べ」をすべきであり、そのためには、「本当にいい」と思うものを、ネットででもフリーマーケットででも売ってみること
●自分の仕事は黒字か?
⇒自分が社内で明らかに黒字を出していると思えないなら、独立はしない
●「好き」を安さの言い訳にしない
⇒独立したいなら、「安い報酬しか得られないという現実」を「その仕事が好きだから」という言い訳で、うやむやにしてはいけない
⇒あなたの仕事の評価が「安い」のであれば、あなたは「求められていない」のが現実
⇒無責任に「好きだから」と何かを続けたいのなら、仕事ではなく趣味として楽しむしかない、と割り切った方が結局は幸せかもしれない
■継続編
⇒好きな仕事を増やすために、惰性で続けている仕事や、好きでない仕事を毎年2割ずつ他にゆだねる⇒「なるほど」と思ったアイデアは、24時間以内にメドをつける
⇒問題は、個別に見れば貧弱だったり、ささやかなことに思える解決策を30〜40総動員して対処することができる
【感想】
◆うーん、またしても時間切れというより、抜き出し量がほぼ限界(汗)。一応、この辺で第6章まで終了。
・・・ってあと4章残ってるわけなんですが(汗)。
◆しかも最後の方は、もうホントにポイントだけ抜いてるので、本書でキチンと確認して頂きたいところ(涙)。
「第8章 時間編」とか「第9章 アウトプット編」なんて、完全スルーでいいんでしょうか(汗)?
そもそも、大もとのテーマが「仕事」という、ある意味幅広いものですから、3冊くらいに分けても良かったんじゃないかという位です。
◆そして腑に落ちた点も多々。
「いざという集まりには万難を排して参加する」というお話は、私のような自営業なら、さっそく取り入れたいところ。
また、「解決策を総動員して問題に対処する」なんてお話は、ノウハウマニアのワタクシを、ちょっと励ましてくれました(笑)。
一方、「人から薦められたものは、即日取り入れる」というのも、このブログの読者さんには、積極的に実践して(ry ←アサマシ(笑)
◆ポイントで挙げられなかった部分で1つだけ追加。
『「好き」をお金にしていく』というお話から。
先日、梅田さんと齊藤さんの本で、「好きなことを貫く」という梅田さんのお話がありましたが、個人的には今回の日垣さんのお話の方がしっくりくる、というかそうあって欲しいと思いました。天才以外のその他大勢がほとんどであれば、そのなかで成果を上げ、抜きん出て行く方法は1つだけ。
継続することです。継続して初めて、成功に結びつく。そして「好き」でないと、長くやり続けていくことはできないのです。
アサマシの道も継続からということで(笑)。
◆今まで、この手の「読みやすい仕事術系の本」を何冊か読んできましたが、その中でもネタの多彩さと、説得力ではかなりのモノだと思います。
日垣さんのビジネス書は、そんなにマスマーケットが狙えるタイプではない、と認識していましたが、この本はハネるかも(汗)。
何やら売れる匂いがしております(汗)!
【関連記事】
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【脳的仕事術】「快ペース仕事術」佐々木正悟(2007年12月05日)
【仕事の品格】「いい仕事の仕方」江口克彦(2007年10月04日)
【編集後記】
◆今日の記事でもご紹介しているこの本。アマゾンレビューでもとんでもなく評価が高いこともあり、アマゾンアタック敢行しました。
果たしてどれ程のクオリティなのか楽しみです。
ご声援ありがとうございました!
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この一文に大いに納得。
こちらの本も日頃の生活を見直すのに良さそうですね。
継続から収益に、これが最近の私のテーマです。まだまだお勉強せねば・・・
私も「好き」でブログ書き続けてはや3年ちょっと。
まだまだ続けるつもりであります。
ただ、収益については(ry
>ITおやじさん
丁度、今日のはてブでトップにある記事が、そんなネタでしたね。
http://www.lizard-tail.com/isana/diary/?date=20080523
アクセスありすぎてか、落ちちゃってますが(笑)。