2008年05月20日
【記憶系】「一発記憶!図解 超高速勉強法〈2〉」椋木修三
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日、前作をご紹介したところ、大反響を巻き起こした、椋木修三先生の勉強本。前作同様、発売自体はちょっと前(本書は2006年10月)なので、別に急いでご紹介することもないのですが、最近購入した勉強本が立て続けにちょっと「アレ」(汗)だったので、ご登板願った次第です(笑)。
アマゾンの内容紹介より。
前作同様の手堅い内容の1冊です!「試験は努力より要領、理解より暗記である」「10倍は頑張れない。でも10倍速く勉強するのは簡単」 合格の暗記要領がぎっしり詰まった、やるべきことが「最小」ですむ一発合格法を伝授する。
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
1章 「意志の弱さ」は壁ではない!
2章 「一発記憶」を始めよう
3章 「試験得点力」が面白いほど高まる
4章 「独学革命」効率はまだ倍加する!
5章 「学校系」を最大活用するために
6章 疲れない頭に変わる「幸福勉強法」
【ポイント】
■「諦めるもの」と「諦めてはいけないもの」
●諦めるもの(抜粋)⇒奇跡や神頼みを諦める
⇒「のに」(「あれだけやったのに」「あと5分あれば全部できたのに」等)と過去を愚痴ることを諦める
●諦めてはいけないもの
・合格するまでやり通すこと、途中で投げ出さないこと
・モチベーションを維持し、勉強を続けること
・自分の可能性を信じること
■「がむしゃら記憶」
⇒何度も何度も繰り返して丸暗記をしていくやり方⇒何度も「声を出し」、「書き」、「見て」、「聞く」
⇒記憶は反復が基本になるので、「がむしゃら記憶」は、記憶術の基本中の基本
■まず「整理する」
⇒試験に役立つ記憶術の第一は、「まず整理すること」「記憶術は整理術です。記憶しようとする前に、記憶しやすくするために、まず整理することが大切です。整理されていないものは記憶しにくい。記憶するのに時間がかかるか、もしくはおぼえられない」
■文章の3大整理術
●分解する⇒長い文章は、自分で句読点・読点「。」「、」をつけて、自分にとって理解しやすくする
●図や表にする
⇒分解と同時にやるのと良いのが、図や表にすること
●置き換える
⇒文章を「たとえば」と「要するに」をキーワードにして整理する
⇒置き換えて考えると、理解が早くなり、かつ整理が進む
■試験と速読
●1.5倍速で読む⇒試験で「時間が足りない」と思っている人は、だいたい「あと10分あれば」「あと5分くらいあれば」という弁明をする
⇒1時間で読んでいたものを、1.5倍速で読めば40分で済むので、「時間が足りない」という問題は解決するはず
⇒同じように試験勉強中も、今のスピードより1.5〜2倍の速さで読めば、やり残しはなくなる
●わからなくても前に進む
⇒わからなくてもいいから前に進んでいけば、やがてはわかるようになっていく
⇒よって、本やテキストを読むにしても、まず「△ページを△分で読む」と決めてから読むようにする
⇒普段から速めに読むことを心がければ、速読の力をつけることができる
*一般のテキストを音読するスピードは1分間に200〜300字(黙読の場合は200〜400字)
*試験に役立つ読み方をしようとするなら、1分間で300〜600字のスピードを普段から心がけるとよい
■「ミス率」最小化のテクニック
●印をつける⇒「問われているところ」に鉛筆で印をつける
⇒『「正しいものを1つ選べ」とあったら、「正しい」のところにアンダーラインを引く』等
●問題をランク分けする
⇒「A すぐできそう」「B ちょっと考えればできそう」「C ゆっくり時間をかける」「D まったく手に負えない」に分類し、問題にこのA〜Dを書いていく
⇒その上で「 A ⇒ D 」の順でとりかかる
⇒Cから逆にB、Aと取り掛かるやり方もあるが、試験は点がとれるところは確実にとっておくべきなので、やはりすぐできそうなAから解く
●ていねいに書く
⇒字をきれいに書く必要はないが、ていねいに書く
⇒ていねいに書くことが、注意力を増強する
■勉強時間より勉強空間を探す
⇒「すきま時間」より、「すきま空間」を見つけ、「そこで何をするか」を決める⇒「トイレの中」「お風呂の中」等で、「あらかじめ何を覚えるか」を決めておく
■テキストの3つの整理法(抜粋)
●分冊にする⇒ぶ厚い参考書を、科目ごとにカッターで切って分冊にすると、見た目の圧迫感が無くなる
●頻度によるランクづけ
⇒あらかじめ重要度の高い順にA,B,Cとランク分けしてから勉強を進める
■書いて記録する(抜粋)
●日付けを書く⇒ノートやテキストに日付けを入れる
⇒そうすることによって、整理できるし、思い出す手掛かりにもなる
●点数を書く
⇒日付けと一緒に、点数を記録すると、向上度が再確認できる
【感想】
◆実はポイントでは挙げなかったのですが、上記の「まず整理する」の章の説明の具体例として、椋木先生が、テレビのバラエティに出演された際のエピソードが書かれています。コーナーの名前は「コスプレ100人を記憶せよ」。
記憶術の大家である椋木先生が、小学生の女の子と対決するというモノです。
そして対決の結果は・・・女の子の勝利(涙)。
◆椋木先生は、その敗因について、本書で分析(というか反省(笑))されていて、これがまた深く納得する理由なんですよね(笑)。←笑うところではない
私たちも適切に整理しないと、記憶がままならない、ということがよく分かりました。
椋木先生は、きっとそのことを私たちに理解させるために、カラダを張ったのだと思います(?)。
その番組とはコチラ・・・。
「唐沢寿明Presents記憶のチカラIII」
◆ただ、上記サイトの該当部分をクリックして頂くとわかりますが、相手の女の子というのは、七田 眞先生のところの生徒さん。
全然素人じゃないっすよ(汗)!
私はホントたまたまこの番組を観ており、椋木先生のことも、七田先生のことも知っていたので、「ひょっとして、これってデキレース?」なんて思った記憶があります。
番組的には、「正攻法の記憶術」に勝たれるより、「右脳の不思議」の方が、数字取れそうですし。
◆そんな屈辱にもめげず(?)、椋木先生が書きあげた今回のご本も、一部前作とかぶる部分もありますが、基本的にはやはり正攻法。
その中でも個人的にツボだったのが、『「ミス率」最小化テクニック』のところ。
「印をつける」というのは、半ば常識(税理士試験でも専門学校ではしっかり教えこまれます)だとしても、「ていねいに書く」というのが、注意力と関係する、というのは、言われるまでピンと来ませんでした。
試験勉強中に「腱鞘炎患者が続出する」(含む私)の税理士試験だと、ていねいに書く以前に、正解がわかっていても書く量が多すぎて、時間内に解答を書ききれないこともあるもんで(汗)。
◆また、本書では「独学」「通学」「勤めている」「勤めていない」等の組み合わせごとに、勉強法を指導している章があり、実際に資格試験合格を目指す社会人の方なら、その部分だけでも目を通されても良いかもしれません。
ここでは、漏れなく書くと長くなってしまうので、一部を除いてバッサリ割愛しましたが、本書では4章5章を丸々割いてらっしゃいます。
「通信教育は回答がもどってくるまで待ってはいけない」なんて、結構重要そうなお話もあって、後ろ髪引かれ中・・・(汗)。
◆結局本書も前作と同じく、昨今の「ハック系」「ツール系」が目立つ勉強本の中では、かなり地味というか、上でも書いたように正攻法タイプです。
それだけに、必ずしも万人受けはしないのではないか、と(それなのに、何故に前作の記事は人気記事になったのか?)。
10年以上前から勉強本を買い漁っている私にとっては、むしろこの手の本の方が自然ではあるのですが、このブログの読者の皆さんにとってどうなのか迷うところ。
無難に前作が良かった方中心にオススメ!
【関連記事】
【記憶&速読】「図解超高速勉強法」椋木修三(2008年05月04日)【勉強法てんこ盛り】『「究極」の勉強法』は読みどころ満載!(2008年03月16日)
【強力!】「必ず合格する"成川式"勉強法!」成川豊彦(2008年02月15日)
【記憶ハック!】「一発記憶!勉強術」椋木修三(2007年11月26日)
【超短期合格!】『「一発合格!」勉強法』超速太朗(2007年11月21日)
【勉強】「最短!勉強法」後藤武士(2007年08月07日)
【スタディ・ハック】「最短で結果が出る超勉強法」荘司雅彦(2007年07月02日)
【編集後記】
◆またまた昨日のお買い物。現在、本業が押しており、積読状態の本がかなりあるのですが、リアル書店でゲット。
これまた読むのが楽しみです(笑)!
ご声援ありがとうございました!
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新超高速勉強法―「結果」は「速さ」に比例する! (リュウ・ブックス アステ新書)経済界発売日:2009-02amazon.co.jpで詳細をみる (Amazy)
【本の概要】◆今日お送りするのは、以前ご紹介して大人気だった「図解超高速勉強法」の著者である、椋木修三先生の新作。
同じ....
【濃縮】「新超高速勉強法」椋木修三【マインドマップ的読書感想文】at 2009年02月28日 09:06
この記事へのコメント
久々にこちらにおじゃまいたします!
記憶術、結構悩ましいですね。昔に比べてがた落ちの記憶力を小手先の術でなんとかしようと思っているのですが、小手先の術も覚えられず…結構とほほな感じ、を日々実感しております。
前作も今回ご紹介の本も読んだことが無かったので、早速アタックさせていただきました。読むのが楽しみです!
記憶術、結構悩ましいですね。昔に比べてがた落ちの記憶力を小手先の術でなんとかしようと思っているのですが、小手先の術も覚えられず…結構とほほな感じ、を日々実感しております。
前作も今回ご紹介の本も読んだことが無かったので、早速アタックさせていただきました。読むのが楽しみです!
Posted by Sio @ Sio's Gadget Blog at 2008年05月20日 17:12
smoothさん、こんにちは。
七田さんとこの生徒さんに勝てる人っているんでしょうかね?という素朴な疑問が(笑)
個人的には「勉強時間より勉強空間を探す」が良いと感じました。
七田さんとこの生徒さんに勝てる人っているんでしょうかね?という素朴な疑問が(笑)
個人的には「勉強時間より勉強空間を探す」が良いと感じました。
Posted by LuckyUS@フォトリーダー at 2008年05月20日 20:36
>Sioさん
お買い上げありがとうございます(涙)。
出たばかりの本ではなく、ちょっと前の本なので、図書館にもあったかもしれませんが(汗)。
私自身は、既に資格試験の世界からも遠ざかっているくせに、こういうリアルな(笑)勉強本が大好物だったりします。
この本(と前編)がSioさんの好みでありますように・・・。
>LuckyUSさん
何というか、七田先生のところのエース級のお子さんだったりした日には、勝てるわけないですよね(涙)。
ただでさえ、子どもは単純記憶が強いのに・・・。
勉強空間は、独り暮らしなら本置いたり、紙貼りまくったりできますが、家族がいると結構大変かも。
お風呂に長時間入ったりとか、迷惑だったり(汗)。
お買い上げありがとうございます(涙)。
出たばかりの本ではなく、ちょっと前の本なので、図書館にもあったかもしれませんが(汗)。
私自身は、既に資格試験の世界からも遠ざかっているくせに、こういうリアルな(笑)勉強本が大好物だったりします。
この本(と前編)がSioさんの好みでありますように・・・。
>LuckyUSさん
何というか、七田先生のところのエース級のお子さんだったりした日には、勝てるわけないですよね(涙)。
ただでさえ、子どもは単純記憶が強いのに・・・。
勉強空間は、独り暮らしなら本置いたり、紙貼りまくったりできますが、家族がいると結構大変かも。
お風呂に長時間入ったりとか、迷惑だったり(汗)。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年05月21日 02:17
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