2008年04月24日
【ストレス耐性】「凹まない人の秘密」アル・シーバート
【本の概要】
◆今日お送りするのは、「打たれ弱い人」なら必読の一冊。その秘密は、ただのポジティブシンキングではない、「レジリエンシー」(凹まない心)。
本書の原書は、2006年、本国で「独立系出版社が出した最高の自己啓発書」に選ばれているとか。
◆アマゾンの内容紹介から引用します。
もし、思い当たるフシがある方なら、是非!著者である心理学者アル・シーバート博士は、困難や障害に負けずに成功した人々を研究して、彼らの共通点に気づきました。
この人たちは、決してもともと強い心を持ってもいませんし、いつでもポジティブに考えられるわけでもありません。普通の人と同様、落ち込んだり、悲しんだり、不安になったりします。けれども彼らは、立ち直りが早いのです。そして、逆境をバネにして、元の状態よりも上に行くことができるのです。
シーバート博士はこういう人たちのことを、心の弾力性が高く「凹まない」人と呼びました。そして本書において、凹まない人の特徴から抽出した、誰でも凹まない人になれる方法を紹介しています。
この本を読んで、ぜひあなたも「凹まない人」になってください。
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
第1章 凹まない人がうまくいく
第2章 あなたの「凹まない度」はどのくらい?
第3章 困難を乗り越える
第4章 ストレスがあってもだいじょうぶ
第5章 凹まないで問題を解決しよう
第6章 好奇心が人を成長させる
第7章 いろいろな考え方と性質をあわせ持つ
第8章 自分だけでなくみんなをうまくいかせる
第9章 困難や逆境を成長のチャンスにする
第10章 困難にあってこそ成長できる
【ポイント】
■凹まない人々とは?⇒困難に際して状況を把握し、そこにある危機と向き合う人
⇒困難を切り抜けるだけでなく、「それによって以前よりも強く、そして人間的にも磨かれていく
⇒ここで大切なのは、彼らは逆境を乗り越えるのを前提にしているということ凹まない人々とは、心に弾力性があり、柔軟で、新しい状況に素早く適応し、変化していく環境の中で力強く成功することのできる人たちだ。
■凹まない人になるために越えるべき3つの壁
⇒1 いつもよい子でいるように育てられた
⇒2 いつも自分以外の力が自分の人生をコントロールしていると信じ込まされた
⇒3 ストレスという間違った概念を信じ込まされている
■凹まない人になるための5つのステップ
⇒レベル1 健康で幸せな状態を保つ
⇒レベル2 問題解決のスキルを学ぶ
⇒レベル3 自己イメージを高める
⇒レベル4 さらに高度な弾力性のスキルを身につける
⇒レベル5 セレンディピティの能力を身につける
■ストレスも自分しだいで軽くできる
⇒ストレスに関して問題なのは、圧力の客観的な大きさではなくて、それにいかに凹まされないかという私たちの許容力のほう
⇒圧力(ストレス)の方を問題にすると、いつもその矛先は自分以外の者に向けられてしまう
⇒その環境をどうとらえるかというのはあなたの個人的な問題でしかない
⇒プレッシャーのかかる職場にいても、そのプレッシャーに対応していくか、あるいは被害者モードに入るか、どちらもあなたが選択できる
■快適なライフスタイルのプランをつくる
⇒「3つのリスト」をつくる
●リスト1 何が大変なんだろう
⇒自分をいらだたせるもの、悩ませるものを6つか7つピックアップする
●リスト2 私はこう感じている
⇒リスト1で挙げた問題について、どう感じるかを書きだす
⇒このような感情の吐き出しは、自分の人生の土台をしっかりと築き上げるためのメンテナンスのようなもの
●リスト3 自分を元気にしてくれること
⇒どんなことをしているときに一番自分らしく、気持ちがいいか?
●アクションプラン
⇒マイナスのリストのうち、どうやったらその厄介事を、少しでもいい方向にもっていくことができるか?
・「こんなことはどうでもいい」とは思えないだろうか。
・どんな小さなことでもいい、何かしらそれに対してできないか。
・それから逃げる方法はないか。見なくて済む方法は?
⇒問題を自分のこととして見ることから始める(「他人を変えることはできない」)
⇒マイナスを減らすだけでなく、プラスを増やす
■失敗から学ぶ
⇒凹まない人になる大きなブレイクスルーは、すべてを学びの機会ととらえられるか否かにかかっているといってもいい
⇒「失敗がその人の人生を決めるわけではない。いかにその失敗と向き合ったのかが人生を決めるのだ」(キャリア・コンサルタントのキャロル・ハイアット&リンダ・ゴットリープの著書より)
■目標を達成したときのことを想像する
⇒「どの生徒が20年後に大きな成功を収めるか」を研究した、ハーバード大学のデビッド・マクルーランド教授による、「多くの成功者に共通する4つのこと」(抜粋)
・彼らは高すぎる目標ではなく、がんばれば達成できる目標を持っていた。
・彼らは、楽観と悲観の両方をあわせ持っていた。目標の難易度について現実的・客観的にとらえていた。自分の成長をしっかりと見つめ、必要であれば柔軟にプランを修正していた。
■セレンディピティが起こるポイント
⇒ありがたくない出来事が起こる
⇒気転や知恵を持ってそれに向き合う
⇒それを思いがけない幸運やギフトに変える
■セレンディピティを幸運に結びつける
⇒ただ転んだ人が起き上がるだけでなく、転んだことによってさらに高く弾み、上に行く
⇒困難に出くわしたときには、そこに思いがけないことが隠れていないか常に探してみる
⇒好ましくない出来事を好ましい出来事に変えていくような人は、意識してそこにチャンスを見つけようと状況をスキャンしている
【感想】
◆本書を読んで新たに知りえたことがいくつかありました。まず1つは、ストレスに関して。
にわかには受け入れにくいかもしれませんが、圧力(ストレス)ではなく、その圧力に対する私たちの反応(ストレイン)の方に注目すべきだと。
本書で言うところの凹まない人になるためには、「環境をどう捉えるかは自分の個人的な問題」だと考えるわけですね。
「考え方の問題」と言われたら確かにそうなんですけど、実際に健康に問題が出るくらいストレスを感じている人にとっては、ちょっとキツそうな(汗)。
◆そしてもう1つ、セレンディピティについて。
本書でも指摘されていたように、「シンクロニシティ」や「幸運」とごっちゃになっていました。
セレンディピティについては、発明や発見と絡めて言及されることが多く、言われてみれば、知ってる限り「失敗かと思ったら実は〜」的な事例も多かったです(上記リンク先参照の事)。
少なくとも、「積極的」に「好ましくない出来事」を「好ましい出来事」に変える、というような考えがセレンディピティだとは思っていませんでした。
◆そう言えば、「好ましくない出来事を好ましい出来事に変える」という意味で、かつて私が愛読(笑)していたこういうマンガがあります。
エースをねらえ! 全10巻セット (ホーム社漫画文庫)
年がバレるって言えばバレてるんですが、知ってる人は知ってる不朽の名作。
第何巻でのお話だったか忘れたので、全10巻セットを(笑)。
◆んで、主人公である岡ひろみが、彼女のコーチだった宗方 仁の死後、腑抜けになっていたところ、現れたのが、かつての宗方のダブルスのパートナーだった、桂 大悟。
その桂が、岡を復活させるべく猛特訓を施しているのを見て、「テニスなぞやらなくていいから、普通の生活を送らせてあげたい」と言った岡の両親に、桂が言うセリフがコレ。
・・・アマゾンのレビューから引用しました(汗)。『大した苦しみもないかわりに、大した喜びもなく大した努力もしないかわりに、大した成果もえられずぬるま湯につかったように、生きて死んでいく人間が多い中で慟哭をあじわえる人間は、幸せなのだと!だからその慟哭と、真正面から対決しなければ、真の人生は生きられないのだと!』
ちょっとオリジナルと違うような気がしますが、大意はこんな感じです。
◆その後、色々あって(詳しくは上記マンガで(笑))岡は復活するんですが、この巻を私は心の励みとして、税理士試験の勉強中いつも手許に置いておきました。
・・・って私は別に「慟哭」というほどのことは、何もなかったですがー(汗)。
でもこれからは、何か好ましくない出来事があったら、前向きにとらえたいと強く思いましたよ、マジで!
決して凹まないために!
【関連記事】
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【メンタルタフネス!】『「打たれ強さ」の秘密』岡本正善(2007年11月14日)
「成功者の絶対法則 セレンディピティ」宮永博史(著)(2006年09月17日)
「幸せ成功力を日増しに高めるEQノート」 野口嘉則 (2006年02月23日)
「成功の心理学」 デニス・ウェイトリー (2005年03月08日)
【編集後記】
◆アマゾンからのDMでこんなの来ますた。原尻さんは、小ネタで攻めるんでしょうか(笑)?
当然、アマゾンアタック(笑)!
ご声援ありがとうございました!
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エースをねらえ!に引っかかりました(w
私、このセット(合本もでてますね)何回買ったことか(爆)古本として処分してはまた新しいのを買って涙するという(もちろん感動の涙ですよ!)
私的には涙腺のスイッチは、岡ひろみがテニスを教えている子に「おねえちゃん、どうしてテニスしないの?」(←うろおぼえ)って聞かれる所だったわけですが(w
本題の方はいわずもがな。打たれ弱い人はどうやら該当者の私は必読フラグ立ってます(w
…というわけで、アムロ、いきまーす。
ポチッとな。
面白い本を見つけました。紹介させてください。
「メルヘンクラブ」さとうさくら著
新感覚の小説で、大事件や派手な人物、激しい性描写はないのに
とても引きこまれました。
主人公のマナベは25歳の派遣事務。勤め先の大学で、「メルヘン
クラブ」という学生サークルに勧誘されて入ります。タケヲへの
思いを引きずるマナベは、そこでタケヲの夢を見始めます。
地味で卑屈な学生達と、表面的には笑顔を繕いながら、殻に閉じ
こもるマナベ。固執した思いに執着するそれぞれが、やがて、
それぞれの出口を見つけていきます。
みんな卑屈で鬱陶しいけれど、でも身につまされる共感があり、
人間味を感じるリアルな話でした。
恋愛小説でも青春小説でもあり、でも、どのカテゴリーにも当た
らないような、雑味だらけなのに爽やかで後味がよかったです。
おすすめです。一読してみてはいかがでしょうか。
エースをねらえ見ていましたね〜私もテニス部でしたので。当時スポ根モノにハマっていました。
でもまったくへこまない人間なんていませんものね。それをどうバネにしていくかは
いいですよねぇ〜!
ストレスってそういう風に考えるんだ。
被害者にならない、という態度がいつもできれば良いですね。
いや〜、見た瞬間からそそられる本です。
いいですね。
林田レジリ浩文さんもいいですね。
マーク・ジョイナー氏の「俺なら、3秒で売るね」での
訳は見事だったと感じてましたから、
二重にそそられます。
これもってくるsmoothさんも見事で、
先日の「案本」も今日、土井氏がベタ褒めしてましたが、
早くから着目して記事にされてたりと。
「エースをねらえ!」は、相当時期が過ぎてから読みましたが(高校時代に女子が騒いでいたが)、
少女マンガ、スポーツ漫画を超えてましたね。
最初の頃、中盤以降とは全く違った作品でしたし、
深かったですね。
目頭熱くなったり、沈考させられたり …
この辺りのsmoothさんの選書が好きです。(笑)
>そのプレッシャーに対応していくか、あるいは被害者モードに入るか、どちらもあなたが選択できる
被害者モードになってしまった方が、
楽なのかもしれませんね。
だから意識して対応モードに入るように
しておかないといけない。
勉強になります。
そうそう、その部分ですよ、スイッチは(笑)。
あと別の巻の「若い頃の宗方が、いかにテニスプレーヤーとして更正したかを、桂が西高テニス部員たちに説くところ(病気の少年との出会い)」ですね。
あそこ読むと「五体満足なんだから、勉強の何がつらいものぞ!」と頑張れました。
って、本書と関係ないじゃーん(笑)。
でもアタックありがとうございます(涙)。
>ベーグルさん
スイマセンが、宣伝はご遠慮願います(汗)。
>まちすけさん
スイマセン、まちすけさんとテニス部がにわかに結びつきませんでした(汗)。
げげげ、そんなにお買い上げいただいていたとは(汗)。
いつもいつもありがとうございます。
こうなったら、お礼状をお送りしなければ〜(汗)。
>イヴォンヌさん
凹んでも元に戻るのがレジリエンシーのようです。
私は基本的に凹まない方だと思われ(笑)。
>LuckyUSさん
丁度携帯プレーヤーで聴いてる先日のCDでも、被害者意識を持たないことの重要性が説かれていました(汗)。
私は逆に、なぜ私ばかりラッキーな目に会うのかと、申し訳ないです(汗)。
何やら今日は皆さんにコメントたくさん頂いてビックリしてるんですが、選書が良かったんでしょうか(笑)?
「案本」、土井さんベタ褒めでしたね〜(汗)。
そちらもビックリしました。
私は職場近所の書店が、広告本だらけなせいもあって、普通に売れてる本だと思って買ったんですが(笑)。
そして「エースを狙え!」に反応する人が多いのも意外でした。
私だけじゃなかったんですね(笑)。
そしてケイエムさんの長文コメントは、投稿する前にコピペしておくことをオススメします(笑)。
>長谷川さん
何も考えなかったら、普通「被害者モード」になりますよね。
結構その部分は深いと思います。
ただ、わかっていても被害者モードになっちゃったらしょうがないんですけどね(汗)。
記事タイトルを見て、
「これは俺のための記事だーーーー!」
と即購入してしまいました(笑)
俺も凹み易いので色々関連する本読んでますが、共通して、ひとつ言えるのは、smoothさんも仰っている
「私たちの反応(ストレイン)の方に注目すべき」。
「凹み」という感情は、出来事に対する自分の思考とか解釈が生み出すってことだと思います。
思考⇒感情⇒行動⇒人生の結果
という風に結局自分が変わらなきゃいけないんだ、ということですね。
ミリオネア・マインドという本に分かりやすく書いてありました。拙ブログでざっくり紹介してますので、よければご覧下さいませ(^^;
http://jikopuri-diary.seesaa.net/article/91815365.html