2008年04月02日
【スゴ本】「最強の集中術」はキテます!
【本の概要】
◆今日は月初から「スゴ本」のご紹介。仕事をする上でも、勉強をする上でも必須とも言える、「集中力」を高めるご本です。
参考までに、本の帯のフレーズを。
かなり本格的な内容にちょっとビックリ(汗)!30年にわたる研究から導き出された、集中力研究の第一人者による認知心理学的集中術を大公開!
刺激に振り回されず、自分の思いどおりに意識をコントロールする超実践術。
「1日に目にする広告3000件」時代の必読書
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
はじめに
●集中力で差がつく
●集中力の3つのタイプ
●集中力の研究をはじめたきっかけ ほか
第I部集中ゾーンを知る
1・集中ゾーンとは何か?
●集中力と刺激の関係
●逆U字型カーブ
●集中ゾーンに入る ほか
2・3つの行動パターン
●熱しやすく冷めやすいタイプ
●刺激の不足と過剰─永遠の振り子運動
●過剰な刺激がもたらす「超高速モード」 ほか
第II部集中ゾーンへの8つの鍵
第1の鍵 まずは自分を知る
●感情スキルとは
●感情スキルの仕組み
●認知心理学の手法 ほか
第2の鍵 気分転換のスゴ技
●2…1 4点呼吸法
●2…2 パワーブレイク(休憩タイム)
●2…3 「ながら作業」を使いこなす
第3の鍵 先延ばし撃退法
●原因は「攻撃への逃避」
●不安と向き合う
●3…1 自信を培う ほか
第4の鍵 不安を打ち負かす
●4…1 現実性をチェック
●4…2 対処プランを考える
●4…3 思考の置き換え
第5の鍵 緊張をコントロール
●5…1 クールダウン
●5…2 不安を暴く
●5…3 自己主張スキル
第6の鍵 やる気を奮い起こす頭の使い方
●思考スキルとは何か?
●不安ではなく、欲望を原動力に
●6…1 意味ある目標を見つける ほか
第7の鍵 段取りを整える
●プレッシャーに負けない段取り作りのために
●7…1 セルフトーク
●7…2 姿勢の見なおし ほか
第8の鍵 生活習慣から意識する
●集中できるライフスタイル
●8…1 集中できる人の生活習慣
●8…2 頼りになる友人 ほか
おわりに
●火種を絶やさずに ジョーの場合
●3段階のアドレナリン・スコア メグの場合
●親父とは違う トッドの場合 ほか
【ポイント】
■集中ゾーンに入る
⇒横軸に刺激、縦軸に集中力をとってグラフを書くと、真ん中を頂点として逆U字型カーブの曲線が描かれる⇒この場合において、カーブの両端では集中力は低くなり、曲線の中央にいるときが、刺激レベルが最適になり、最大の集中力を発揮できる(これを「集中ゾーン」と呼ぶ)
⇒私たちは1日の中で様々な作業に携わるため、集中ゾーンにとどまるために必要なアドレナリンの量は、作業内容に応じて刻々と変化する
■アドレナリンスコア
⇒完全にリラックスした状態を0、緊張が激しく高まった状態を10とすると、今の状態は何ポイントか?私たちは、強い不安や怒り、恐怖、ストレスを感じると、自分の感情を止めることなど絶対にできないように感じてしまう。けれど、その気持ちを0から10のスコアで採点すると、とりあえず目盛りひとつ分くらいなら、下げられそうな気がしてくるではないか。こうして思い込みが弱まると、感情をコントロールできる自信が生まれ、感情の束縛から自由になれる。
■気分転換のスゴ技
●4点呼吸法●パワーブレイク(休憩タイム)
●「ながら作業」を使いこなす(詳細は本書を)
■「仕事別」休憩時間の過ごし方
⇒退屈な仕事(データ入力、報告書の作成など)をしているなら、休憩時間には好奇心やエネルギーをかきたてる刺激的な活動をする(自宅にいるならラジオをつけて歌う等)⇒神経を使う仕事(争いごとの解決、航空管制など)をしているなら、休憩時間は刺激を減らしてリラックスするといい(自宅にいるなら庭を散歩する等)
⇒退屈だけど神経を使う仕事(難しい試験に向け勉強中など)をしているなら、刺激的だが気持ちが安らぐことをする(戸外に出て、自然の中で軽い運動をする等)
■「ながら作業」でのインストゥルメンタル音楽の選択(抜粋)
●やる気度アップ⇒リズムがはっきりしたテンポの速いインストゥルメンタルの曲を選ぶ
例:クラシック・・・軽快なバロック音楽、バッハの『ブランデンブルク協奏曲』
:ラグタイム・・・映画『スティング』のサウンドトラック
●気分を鎮める
⇒集中力を保つためには、ある程度のテンポも必要であり、自分のアドレナリンスコアが1〜2の時に聴くような音楽は選んではいけない(仕事中は5〜6くらいのスコアが理想的)
例:クラシック・・・ショパン、ベートーベンなどの名作曲家の作品」
:ジャズ・・・耳障りのいい(でも陳腐でない)曲
■勉強中の集中力の維持
⇒「5」と大書した紙を机の前に貼り、理想のアドレナリンスコアを意識する⇒パソコン画面の左上の角に付箋を貼り、4点呼吸法のきっかけを作る
⇒セルフトーク(自己暗示)に役立つ言葉を書きだす
例:
「司法試験を受けるなんて、すごいことだ!」
「落ちてもこの世の終わりじゃない」等
■自分の欲求を伝える
⇒カッとして言葉が出なくなったら、次のステップで自分の言い分を文章にしてみる1.事実を述べる
2.自分がどう感じているか伝える
3.相手の立場で見る
4.自分の要求を伝える
⇒これを例えば、「頑固な上司を説得するなら」という具体例に当てはめると
1.新プロジェクトの問題点やコストが、今の企画書には記載されていません
2.そうした懸念材料があるため、乗り気になれないんです
3.確かにこのプロジェクトは、大きな可能性を秘めています
4.チーム会議を開き、ほかの人の意見を聞いてみませんか?
⇒注意点として、ステップ4を「でも/けれど」といった逆接詞ではじめないこと(ステップ3での発言が台無しになる)
■3項目の「やることリスト」
⇒これからやるべきことを3つだけ選び、それを付箋にメモする⇒それらを片付けるたび、ドーパミンの作用で集中力とやる気が上昇する
⇒不安や倦怠、集中力低下のきざしを感じたら、有害な思考をリストの次の項目と置き換え、集中ゾーンに戻れるまで、リストの指示を頭の中で繰り返す
■身近な人を錨に
⇒ウィスコンシン大学で行われた実験によると、被験者に友人・親戚の名前(その人々が自分の目標を理解し、応援していると感じている場合に限る)を短時間見せると、分析的推論他、各課題への取り組み意欲が向上することが判明した⇒自分に自信がなくなり、悲観的な思考にとらわれたら、代わりに自分を信じてくれる人のことを考える
⇒気が散って、どうしても集中できなくなったら、自分のことを信じてくれている人を3人思い浮かべ、彼らが「きみならできるさ!」と言ってくれるところを想像する
■感謝の気持ちを忘れずに
⇒「ストレス」という概念の発見者である生理学者ハンス・セリエ博士は、1970年代、ストレスに対抗できる唯一の想念は「感謝の気持ち」であると主張した⇒その後、脳内科学物質の研究が進んだ結果、感謝の気持ちを感じると脳内でセロトニンが放出され、このセロトニンがストレス物質の連鎖反応を抑制することが判明した
⇒周囲から次々に要求を投げつけられたら、セルフトークで感謝の気持ちを表現し、ストレスを打ち負かす
例:
「手にしているすべてのものに感謝」
「○○で本当にありがたい」等
【感想】
◆スンマセン、新年度からは、簡潔にまとめようと思ったのですが、あまりに中身が濃くて、結局こんな形に(涙)。もちろん、これでもかなり省いております。
特に本書の場合、アマゾンの目次をご覧頂いてもお分かりの通り、構成がフレーム化されていて、本来ならこのような抜粋型で記事を書くべきではないのかもしれません。
できることなら、全体をザーッとお読み頂きたいと思ってみたり。
◆私が本書を読んで、まず「なるほど」と思ったのが、集中力のスタイルにもタイプがあるということ。
これらはどれも一長一短があり、それぞれに対処法があります(具体例・対処法等は本書を)。
ちなみに私の場合は、おそらく「熱しやすく冷めやすいタイプ」かと。
◆今まで数々の「時間術」やら「仕事術」の本を読んできましたが、それらの仕事なり作業を、果たして「どこまで集中してできたか」を考えると、非常に心もとない自分(汗)。
結局、ブログの記事を書くのに時間がかかっているのも、迷ったり、考えたりしているうちに、ついついメールチェックなんぞをしてしまい、集中が途切れているのだと思われ。
今後は「セルフトーク」の導入も含めて、改善を図るツモリです。
◆そして仕事(やブログ(笑))のみならず、集中力が必要な分野と言えば、もちろん「勉強」。
上記ポイントで一部書きましたが、本書では司法試験に一度は落ちた女性が、著者のもとに来て対処法を練り、見事合格する事例が載っており、ここも読みどころの一つ。
内容をかなり省きまくったので、メンタル面に自信のない方なら、この部分だけでも目を通してみても良いと思います。
◆いや、ホント先日の記事で、「翻訳本はレベルが高い」なんて何気に書いてましたが、本書はまさにそう。
どうしても著者を知らないと手を出しにくい、というのはありますが、とりあえず本書に関しては大正解でした。
後は、どれだけ実践できるかという、いつものお約束になるんですが(笑)。
新年度最初の(笑)激オススメ!
【関連記事】
【超集中術】「東大生が教える超集中術」(2007年12月11日)【夢中と退屈】「夢中の法則」佐々木正悟(2007年11月29日)
「アタマが良くなる合格ノート術」田村仁人(2007年05月21日)
「仕事に活かす集中力のつくり方」辻 秀一(2007年01月17日)
【追記】080403
勝間さんの新作記事書きました。
【実践!】『勝間式「利益の方程式」』勝間和代
【編集後記】
◆すっかり買い忘れていたのがこちらの雑誌。なお、特集「Googleで仕事を加速する」には、勝間和代さんも登場なさっている模様(表紙に顔写真がありますね(笑))。
ご声援ありがとうございました!
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私の場合、やりたくない仕事に直面すると、とたんに、机の周りを掃除し始めます。
ついには、出かけて、逃避します。
最近、自分の癖に、気付きました。
うーん、ニタさんもこの本読まれてもよさそうですね(笑)。
マジで、ためになりましたよ、ハイ。
それと更新が滞ってるのは、やはりお忙しいからなんでしょうか?
この本で覚えたことを少しずつ実践中です。自分の意識がコントロールできればうれしいです。
これからもどうぞよろしくお願いします。