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2008年02月27日

【アイデア思考法】『ビジネスマンのための「儲かる発想」』鳥井シンゴ




【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、ジャンル的には、いわゆるアイデア本

ただし、単なる「思いつき」で終わらせるものではなく、もっと先のビジネスにまで昇華させることを目的とした、かなり実践的なもの。

今まで名前を存じ上げませんでしたが、著者の鳥井シンゴさんって、何気にスゴイ人かもしれませぬ(汗)。


◆そう言えば、本の帯には鮒谷周史さんのこんな推薦文が。

現代は「たった一つのアイデアが大きな富をもたらしてくれる」時代。
アイデアを生み出す力そのものが、無形の財産になるわけです。
本書を手にすることで「儲かる発想」が次々と沸いてくるでしょう。

あの「ビジネスモデル1000本ノック」を実践された鮒谷さんがこうまで言うとはかなりのものですよ(マジで)。


◆上記の鳥井さんのサイトから、「本書がどのような本であるかについて」引用します。

アイデアは浮かぶんだけど、それをお金にできない、という人がたくさんいます。それはなぜかというと、アイデアを「考えてから売っている」からなんですよ。そうではなくて、「売れるように考え」なきゃいけない。マーケットに対して、自分のアイデアをどういう風にぶつけていくかとか、どういう仕組みにすれば自分のアイデアが生かされていくかとか、そういうことを考えながら、実際の具体的なアイデアをどんどん練っていくための方法を詰め込んだ本です。

ページ数は少ないのですが、 かなり濃いエッセンスが詰め込まれていました(汗)!

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【目次】

会社のロゴをQRコードにする
広告入りの傘を売る
サンプルを有料で売る
水をiPodよりも高額で売る
1枚のメモを1億円にする方法
使える情報を記憶する
小学生の感覚を忘れるな
8倍長持ちする電球の使い道
青いTシャツがなぜバカ売れしたのか
デメリットを一つ一つ消していこう
これが僕のアイデアビジネスの方法
アイデアビジネスをスタートするための7DAYSトレーニング
趣味でもとことんやれば大成功する
稼ぐ目的を持つと稼げるようになるものだ
ディズニーランドのお客はアトラクションを買いに来るのか?
選択肢を一つに絞ると次の一歩がすぐに出るようになる
誰でも公平にある財産が与えられている



【ポイント】

◆本書は、目次にあるようにネタバレ厳禁的なコンテンツが多いので、具体例以外の部分のみピックアップします(スイマセン(汗))。

■「マネジメントクリエイティブファーム」を目指す
⇒アイデアを実現するには多大な労力がかかる

⇒多くの人が、「自分で考えたアイデアを自分で事業化したい」と考えるが、割りに合わないのでは?

⇒選択したのは、「実現できるアイデアを実現できそうな相手に売って利益を出す」ビジネス


■調査する
⇒何かアイデアを思いついたら、それが世の中にすでにないか、よく調査する(かなり高い確率でそれは存在している)

⇒自分の考えたアイデアとよく似ているものがあれば、なぜそれは普及していないのかを考える

⇒また、すでに誰かが同じことを考え失敗している可能性もある


■相手の立場になる
相手の立場になり、条件状況を読むことができれば、わずかな工夫だけで相手が喜び、自分も得するアイデアを生み出すことができる

⇒アイデアビジネスで成功するためには、「誰もが損しない仕組みを作る」こと

⇒その第一歩が「相手が何を欲しがっているかを正確に知る」こと


マーケットアウトの重要性
⇒少しの不便を感じているひとがどれくらいいて、解決すると誰がどれくらい儲かるのかを想像できるか

マーケットを先に見つけて、そこにマッチするアイデアを構築する


■ビジネスの仕組みとして記憶する
切手の値段集配コストだと思っている人が大半だが、ならば、記念切手はどうか?

⇒使われていない記念切手だけで、かなりの金額の人件費が浮く

⇒言い換えれば、記念切手は発行するだけで、目に見えない利益を生んでいる

⇒同様に、電車のプリペイドカードも残額があるのに使われていないものがある

⇒普及しているものには必ず仕組みが隠されており、この仕組みを見つけ出すことが自分のアイデアに結びつく


■顧客の価値観を考える
⇒ビジネスで成功するためには、そのビジネスをしたいと思っているマーケットの中にいる人の価値観と、自分の価値観が合っていなければならない

⇒それを忘れて、学生向けの商品を高額で販売して失敗している人はたくさんいる

⇒顧客の需要とのアンマッチのリスクを避けるためには、もしも顧客が買わないとしたら何が原因かをつねに考える


■隠されたキーワードとヒモづけする
電球「電気で光を出すもの」と考えるか、「メンテナンスコストを生むもの」と考えるかで、差がつく

⇒上記鳥井さんのサイトより引用

実際に本の中にも書いたのですが、8倍長持ちする電球があります。値段は通常の3倍です。それをひとつずつ家庭の主婦に営業していますと。それでは売れないんですよ、値段が高いから。そこで「長持ちする」というものがニーズとして求められているマーケットはどこかと考えて、例えば手の届かないような高さに照明があるホテルのような場所だと気がつく。そこには、電球を交換するための従業員のコストが既にかかっているからです。そういう発想ができるかどうかなんですよ。


■多角的桶屋理論
「風が吹けば桶屋が儲かる」がごとく、1つのことが起こったら関連することにも影響を与え、思いもしなかったところに変化が出る

新札が出たら、●●●●装置のメーカーの株が上がった

年金問題では、社会保険労務士のビジネスチャンスが到来する

⇒では、何をやって儲けるか?←詳しくは本書を(笑)!


【感想】

割愛しまくりましたが、実は本書は、具体例がかなり豊富にあります。

それでも「アイデアを提供した会社との守秘義務がある」ので、全部を公開されているわけではないそう。

本来なら、せめて本に載せられているものだけでもご紹介したいところだったのですが、「ネタバレを自重」したのと、なまじ「目からウロコ」というか、面白くてそっちばかり注目されそうだったので、もっと本質的な部分を取り上げてみた次第。

事例はあくまでポイントに挙げたような「考え方・モノの見方」を解説するためのものですから。


◆ただ、そのポイントとして挙げた部分が、かなり深いので、この記事だけで腑に落ちていただけるかどうか(汗)。

単発的にアイデアを思いつく人は結構いるものの、この鳥井さんのように、ビジネスアイデアを連発されている方というのは、根っこの部分が違います。

その根っこを表現したのが、今回のポイント部分(のツモリ)。


◆また、具体例では、そのアイデアをお金(儲け)に変えるためのアプローチ方法についても伝授されています。

結局、アイデアの実現は、消費者とメーカーとの間をどう繋ぐかにかかっており、それができないと、単なる思いつきで終わってしまうわけですから、ここはかなり重要なところ

実際、多くの人がただ思いついただけで終わっているという現実・・・。


◆私も以前、トイレにある「ジェットタオル」を改良して、「傘ぽん」の代わりにならないか、とか考えたことがあります。

何だか、使い終わった傘袋がもったいないな、とか思ったんで(笑)。

ただ、考えただけで放置しておいて、その後、たまたまセミナーであった技術者系(?)の方にちょこっと話したら、メモ取られてましたが、その後は知らず。

「自ら何かしよう」という意志が、全く感じられないワタクシ(汗)。


◆そして見逃してはいけないのが、この一節。

 その後独立し、僕がアイデアビジネスで成功できたのも、「誰もが損をしない仕組み」作りをつねに考えていたからです。
 この本で解説される僕の思考法には、必ず「誰もが損をしない仕組み」という考え方が含まれています。

さらにはこれも。

 優れたアイデアを考えても、自分だけが得をすることを考えては成功できません。これは絶対に忘れないでください。

確かに本書に収録された事例も、「関係者すべてが得する」ようなものばかり。

これから何かビジネスを考える際には、この「誰もが損をしない仕組み」というのを念頭に置くべきだ、と強く思った次第(汗)。


きっとパラダイムシフトが起こります!



【関連記事】

【起業センス】「なぜ、ベンチャーは失敗しやすいのか?」真田哲弥,東京大学起業サークルTNK(2008年02月04日)

【スゴ本!】「広告コピーってこう書くんだ!読本」谷山雅計(2008年01月15日)

【発明】「発明家たちの思考回路」エヴァン・I・シュワルツ(2007年10月12日)

「ヒット商品を最初に買う人たち」森 行生(2007年04月13日)

「シェイク・ブレイン」ジョエル・サルツマン(2006年11月30日)

「すばらしい思考法 誰も思いつかないアイデアを生む」マイケル・マハルコ (著)(2006年05月16日)

「メディチ・インパクト」 フランス・ヨハンソン (著)(2006年05月15日)


【編集後記】

◆ちょっと前の本ですが、「速読」プラス「勉強法」ということで(笑)大変気になっております!


もうすぐ、「一発合格! 7つの勉強習慣」「STUDY HACKS!」という2冊の勉強本が届くと言うのに・・・(汗)。


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マーケットと儲けのネタをヒモづけよう! ビジネスマンのための「儲かる発想」 (講談社BIZ)(2008/02/21)鳥井 シンゴ商品詳細を見る "マインドマップ...
マーケットと儲けのネタをヒモづけよう! ビジネスマンのための「儲かる発想」 (講談社BIZ) 鳥井 シンゴ(著)【Makeup Life! メイクアップ・ライフ!】at 2008年02月29日 23:43
                               
この記事へのコメント
               
>ビジネスを考える際には、この「誰もが損をしない仕組み」というのを念頭に置くべきだ

そうですね。ここはとても重要だと実感しています。私はニッチな業界での仕事ですが、それでも発想次第で新しいビジネスが生み出せると思うので、発想力を鍛えなければ!
Posted by ビルダーナース at 2008年02月27日 11:43
               
こんにちは。

>私も以前、トイレにある「ジェットタオル」を改良して、「傘ぽん」の代わりにならないか、とか考えたことがあります。

これ、私の知人が、開発を進めているという話を聞いたことがあります。

世の中、同じようなことを考えている人がいるもんすね。
Posted by なべ at 2008年02月27日 13:31
               
smoothさん、こんにちは。

アイディアとか独自の発想が利益の源泉ってのがほんと最近読んだ本からのメッセージ。
それをビジネスと結びつけるヒントになりそうな本なので、早速注文しちゃおうっと。
Posted by LuckyUS@フォトリーダー at 2008年02月27日 15:09
               
smoothさん こんにちは! blogにアップさせてもらいました! 
Posted by 水野 at 2008年02月27日 20:31
               
>ビルダーナースさん

ビルダーナースさんには、この本は結構役に立つと思いますよ!
目からウロコでした。

>なべさん

やはり似たようなこと考えてる人はいましたか(笑)。
上記ポイントで挙げた「かなり高い確率でそれは存在している」に納得(笑)。

>LuckyUSさん

ご注文ありがとうございます〜。
実際に読んで、ぜひ事例のスゴさにビックリして頂きたいです!
特に「リモコンの話」はたまげましたよ。

>水野さん

ご紹介ありがとうございます!
あ、あと今さらなんですが、ウチでは「思考は現実化する」はご紹介してないんです(汗)。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年02月28日 01:29
               
コメント、有難うございました。
いつも、ビジネス本の選書の為、参考にさせていただいているのですが、
その上コメントまでいただいき感謝しております。

この本もそうですが、自分の知識・情報レベルでは、
決して購入して読まないような本が種々書評されており、
アクセス時は、今日はどんな本だろ?ワクワクしてます。(笑)

お言葉に甘えてトラックバックさせていただきました。
(ちょっと自信ないのですが)

今後も、楽しみにしておりますので、
千年たっても書いてて下さい!
Posted by ケイエム at 2008年02月29日 23:51
               
>ケイエムさん

コメント&トラバありがとうございました。
紹介したご本を気に入って頂けるのが、私としても一番うれしいです!
これからもワクワクして頂くべく、未知の本に挑むツモリでおります。
ただ、株式会社ではないので、千年はちょっと・・・(笑)。
今後ともよろしくお願いします。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2008年03月01日 01:59