2007年12月29日
【仕事術】「もっと短時間で仕事を片づける方法」岡本象太
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、このブログではもはや定番の「仕事術」のご本。今年も色々な仕事術&ライフハック系の本が出ましたが、本書は装丁も地味ですし、著者さんもワタクシは存じ上げず(汗)。
しかし本書を一読した限りでは、このままスルーするには惜しいクオリティなのでピックアップした次第です。
◆アマゾンのページも、今現在はあまりやる気が感じられない(涙)ので、ライブドアブックスの商品レビューから。
ところで、目次にもある「電車男型ネットワーク思考」って何ですか(汗)?日常の業務を効率よくスピーディーに遂行し、時間を生み出す技術を紹介。情報集めや情報整理、報告の技術、決断力の磨き方など、効率よく仕事を進めるコツと考え方が満載。新たに手に入れた時間を何に使うかは、あなた次第!
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
プロローグ 「忙しい」は心を亡くす―「電車男型ネットワーク思考」があなたをもっと自由にする1章 自分のペースで仕事したいあなたへ―次々入る仕事をさばくスケジューリングの時短術
2章 仕事をビシッと終えたいあなたへ―予定どおりに仕事を片づける時短術
3章 精力的に仕事をしたいあなたへ―ムダな時間を省き有益な時間を創る時短術
4章 クリエイティブを求めるあなたへ―頭の回転をはやめアイデアを量産する時短術
5章 知識の泉を広げたいあなたへ―“使える”情報をすばやく収集する時短術
6章 頭をシャープに保ちたいあなたへ―あふれる情報をスッキリ整理する時短術
7章 人間関係に煩わされたくないあなたへ―会社という環境をはやく泳ぐ時短術
8章 意思疎通を大切に考えるあなたへ―コミュニケーションをスムーズにする時短術
9章 もっとデキる人になりたいあなたへ―選択や決断を的確にキッパリできる時短術
10章 毎日をさらに充実させたいあなたへ―仕事がはない状態をずっと維持する時短術
【ポイント】
■「電車男型ネットワーク思考」とは?
⇒従来なら、「女性に恋をして」、「何と言って誘い」、「どこで食事をするか」といったことは、ひとりの脳内で考えて、雑誌や本を読んで情報収集していた⇒それが、「電車男」では、「ネットワークでつながった不特定多数の脳の共同作業」になっており、これがこれからの「ネットワーク社会」の考え方のベースになるのでは?
⇒「ナレッジ・マネジメント」との違いは、「ナレッジ・マネジメント」が、各個人の知識やノウハウをデータベース化して、誰でも使える、つまり「ひとりひとりが互いに協力し合う」という考え方であるのに対し、「電車男型ネットワーク思考」では、「ネットワーク全体でひとつひとつのタスクを処理していく」というイメージ
■スケジューリングのキモ
⇒スケジュールは受動的ではなく、能動的に「入れる」もの⇒アポイント等だけではなく、デスクワークからプライベートな用事まで、まず、すべてを書き込んでおく
⇒スケジュールとは別に、「時間のあるときにやるべき案件」のリストを作っておいて、予定をはやくこなして時間があいたときに実行する
■脳力を3段階で把握する
⇒自分のコンディション別に、脳力をABC3段階くらいで把握しておき、自分のコンディションに合わせて仕事をコントロールする⇒必要に応じて、自分の脳力を切り替える「スイッチ」を持っておく(「コーヒーを飲む」「ストレッチをする」等)
■「スキマ時間」を無駄にしない
⇒「雨宿り」は喫茶店も満員であったりすることが多いので、常時、軽量の折り畳み傘を携帯する⇒歩行中は携帯音楽プレーヤーか携帯電話で音声学習
⇒ご機嫌伺いや簡単に済む用事なら、歩行中に電話で。
■頭の中の「ひらめき工場」
⇒「ひらめき」とは、何かが突然降って湧いてくる、というものではない!⇒アイデアの作り方とは、「情報という原料をインプット」し、「それを熟成」させ、そして別のカタチ、つまり「新しいアイデアに昇華させる」、というステップで考えることができる
⇒何か課題が与えられたら、納期とは関係なく、すぐに考え始め(「鉄は熱いうちに打て」)、煮詰まったら考えるのやめる、という手順を踏むと、インプットされた情報は、勝手に熟成される
⇒課題を聞いてギリギリまで放っておいて、期限前に急に考え始めてもいいアイデアが出るわけがない
■きりのいいところで中断しない
⇒きりのいいところで仕事を中断すると、頭の中が「きり」のところで一旦クリアになっているため、それまでの流れを思い出すのに時間がかかる⇒1日の最後に30分でも、わざと新しい仕事に手をつけておくと、帰宅途中にアイデアが浮かんだりして、翌日、残りの作業がはかどったりする
⇒前日の最後に、翌日の仕事の大きな流れを把握しておくと、仕事の出だしがスムーズになる
■「かもしれないファイル」で情報整理が迅速に
⇒情報整理で判断に迷うときには、「かもしれないファイル」(「要らないかもしれない」等)を作って、そこに放り込んでおく⇒「かもしれないファイル」は、一時的なものと考えて、日付けを書き込んでおき、一定期間が過ぎたら、迷わず廃棄する
⇒捨ててしまうのが忍びなければ、上司やクライアントに提出する資料に参考としてつけて、ボリュームや説得力を持たせる(ただしあくまで本編はコンパクトにまとめてロジックを明快に)
■会議における時間のムダとり
⇒毎度、人が集まるのを待っていると悪循環になるので、集まっても集まらなくても時間どおりに始める⇒「1時50分」のように、区切りの悪い時間から始める
⇒会議や打ち合わせは「書記」をひとり置くだけで、皆が発言に集中でき、進行もスムーズになる
■コミュニケーションをスムーズにするには?
⇒エレベータートークのコツは、伝えようとするメッセージのコアは何なのか、キャッチフレーズのようにひと言で抽出すること⇒コミュニケーションのスピードで大切なことは、相手の理解にかかる思考のステップを少なくし、脳の負担を軽くする、「瞬時にすべてを把握させるわかりやすさ」
⇒イメージを伝える微妙な話には、比喩を用いる
⇒行動やプランに名前をつけると、コミュニケーションのスピードが上がる(「カンバン方式」)
【感想】
◆スイマセン、勢いよく始めてみたものの、冒頭の「電車男型ネットワーク思考」という概念と、個々の内容の関連性は、正直よくわかりませんでした(汗)。著者の岡本さん的には、それぞれの項目の大元にあるのが、「電車男型ネットワーク思考」らしいんですが。
というか、私がピックアップした部分が、あまりそれと関係なかったのかもしれず(汗)。
いえ、私はてっきり、Twitterとか使って、何かやるのかな、と思ったわけでして(でも私自身は、Twitterをやったことはないです)。
◆ちなみに個々の内容については、私としては腑に落ちるものが多かったです。
もちろん、今までこのブログでご紹介した他の本と、かぶる項目もあります。
また、表現は違えど、本質的には同じ事を言ってるな、というものもちらほら(笑)。
◆ただ、改めてざーっと見てみると、「腑に落ち率」が意外に高かったんですよ(笑)。
ハック系の本って、全部が全部使えるわけではないですし、その人その人で、合う合わないもあります。
たまたま本書は私にとって、肌が合ったと言いますか(笑)。
「行動に名前をつける」なんて、私が言ってる「アマゾンアタック」を意図したんじゃないか、と思ってみたり(ないない(笑))。
◆また、『頭の中の「ひらめき工場」』のお話も、アイデア本を好きで読んでる私には、非常に納得できるもの。
「一旦考えて、放っておいて、熟成させる」、というやり方は、岡本さんも言われているように、他書でも良く見かけます。
ただ、岡本さんの指摘でいいな、と思ったのは、「早めの仕込み」を推奨されていること。
つまり、ここまでをできるだけ早いタイミングで済ませて、後は手放してしまうんですよね。よりよい答えをはやく得るためには、まず、最初のステップである「情報のインプット」をはやくすればいいのだ。
つまり、新しい課題が発生したら、すぐに、情報を頭の中で整理して(インプット)、そのことについて考え始める(仕込み)。(中略)
集中して考えると、30分ほどで煮詰まるので、そうしたら考えるのをやめる。
◆表現が適切かどうかわかりませんが、顕在意識でできる部分を早めに終わらせて、後は潜在意識に任せると言うか。
そう言えば、普通の仕事でも、例えば相手のリターンを待って何かやる場合など、自分単独でやるべき部分を早く仕上げて相手に送り出すと、それとは関係ない、全然別の仕事に着手できたりしますよね?
イメージ的にはそういう感じではないか、と。
◆他にも小ネタがいくつもあるので、好きなところを取り入れれば良いと思います。
本書のプロローグでも
とありますし(笑)。ひとつひとつのノウハウについて、「なるほど!」と思ったところだけを、自分なりに採り入れていただくのもいいと思う。
結構めっけもんな一冊!
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【編集後記】
◆このブログでも大人気の勝間和代さんの講演会が来年早々にあります!『効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法』(ダイヤモンド社)刊行記念
勝間和代 講演会&サイン会
何と1000円で、"生"勝間さんが拝めるということで、私は速攻ゲット済みでございます。■2008年1月17日(木)19:00〜20:30(開場:18:30〜)
■会場:東京ウイメンズプラザホール
(青山ブックセンター本店隣) 地図
■定員:250名様
■入場料:1,000円(税込)
■前売りチケット購入方法:店頭でのチケット販売は、青山本店と六本木店にて承ります。
オンラインストア(当ホームページ上)でも販売いたします。
前売りチケットの予約・取り置きはございません。
■お問い合わせ:
青山ブックセンター本店
03-5485-5511
■営業時間: 10:00〜22:00
(※お問い合わせは店舗の営業時間内にお願い致します。)
■チケット販売開始日:2007年12月14日(金)10:00〜
※講演会終了後に、勝間先生によるサイン会を青山ブックセンター青山本店内にて行います。
※青山ブックセンター本店・六本木店、および青山ブックセンター・流水書房各店舗にて、勝間先生お薦め書籍フェアを開催いたします。
・・・後はヨメが許可してくれるかどうか(汗)。
ご声援ありがとうございました!
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これまた、興味深いですね。
わたしも、共感できる部分が多かったです。
目次を拝見すると、
私の食指にビンビンヒットするのですが、
仕事術系の未読本がモリモリなので、
著者の経歴などチェックして判断してみます。
著者さんは年齢的に私に近いんで、そういう世代的な理由もあって共感できた、という話も(笑)。
>イヴォンヌさん
時間捻出はビジネスパーソン共通の願いですからねー。
でも、確かに忙しすぎ、という感じもしますけど(汗)。
>hikaruさん
勉強法や仕事術に関しては、私は「趣味で」買いあさってます。
この本も合う人は合うと思うんで、検討してみてください。