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2007年12月13日

【バイブル】「小さな飲食店 黒字経営の原理原則100」鬼頭宏昌


小さな飲食店 黒字経営の原理原則100
インデックス・コミュニケーションズ
発売日:2007-12-07
おすすめ度:5.0


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、当ブログの「2007年上半期売上ランキング第3位」に輝く、「小さな飲食店 成功のバイブル」の著者、鬼頭宏昌さんの最新作。

鬼頭さんといえば、「セミナーやコンサルタント代に7年間で3000万円超使った」という、勉強熱心なお方として知られています。

しかもご自身では、居酒屋のチェーン店の運営までなさっていたという、まさに、理論と実践を兼ね備えた経営者。


◆本作では、過去の2作の「重要なエッセンス」を抽出し、さらに過去の作品で伝え切れなかった、「非常に重要なノウハウ」を伝えるよう意識されたとか。

本書のプロローグにはこうあります。

短い文章の集まりですので、さらりと読めてしまうと思いますが、さらりと書かれた文章の中に、現実の経営活動に活きる極めて重要なメッセージを詰め込んだつもりです。そんな本書が、この厳しい経営環境の中で、成功をつかむための処方箋になることを願ってやみません。

確かに、字数の割には中身は非常に濃いです!


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【目次】

1 開業までの原理原則
2 立地を探し、出店を決意するまでの原理原則
3 メニューの原理原則
4 ストアマネジメントの原理原則
5 集客、そして繁盛の原理原則
6 人と組織の原理原則
7 多店舗展開の原理原則
8 戦略の原理原則
9 経営の原理原則
10 成功の原理原則



【ポイント】

■参入市場を選ぶ
「必ず成功できる」といった市場はないが、「この市場を選ぶと苦戦する」という分野はいくつかある

⇒例えば「ブームにのっている業態」


■大きな市場に飛び込むことを優先的に考える
「売りやすい商品」とは、基本的に市場規模の大きなもの

⇒市場規模がそれなりに大きいにもかかわらず、大手の寡占が緩い業態を狙う


■差別化の要素は3つまでに絞り込む
⇒吉野家は「旨い」「安い」「早い」

⇒お客様から見ても、従業員から見てもわかりやすい、明確でわかりやすい差別化のみが戦略として有効に機能する


■立地選定に使える唯一のデータ
⇒周辺人口や通行量といった指標は当てにならない

⇒むしろ、●●●●●の●●●なら、当たらずとも遠からずの予測はできる(ネタバレ御免(汗))


■メニュー開発のコツは2つしかない
スタンダードなメニューをわかりやすく差別化する

⇒人気のある食材●●、または人気のある食材と●●●を●●●●●●(も一つネタバレ御免(汗))


■店舗で管理すべき数字
⇒固定費は、出店した時点で既に確定しているので、店舗の責任として管理できるコストは、変動費である、食材の原価アルバイトの人件費しかない

⇒原価率管理のためには、「廃棄(ロス)」をなくすのと、レシピを徹底することが重要


■人間関係の構築に全力を注ぐ
⇒商品力や立地といった強みがない店なら、人間関係を強みにする

⇒お店の選択をするのは、人の心なので、その心を掴んで離さなければ、競争に負けようがない


■小さな失敗を恐れない
⇒事前にいくら考えても、やってみなければわからないことの方が圧倒的に多いし、また、最適解とは、失敗を経験することで初めて特定できるものでは?

⇒大きな失敗を避けるために、小さな失敗をたくさんしておく


■テーマを絞り込んで日本一を目指す
⇒鬼頭さんの場合は、「日本で一番料理の美味しい客単価3000円の居酒屋」であり、このテーマに取り組むことによって、「料理のおいしい店」というブランドが早い段階で形成され、多店舗展開が成功した

⇒何らかのテーマを決めているにもかかわらず、成果が出ていないのであれば、テーマが広すぎる可能性が高い


【感想】

◆鬼頭さんの過去2冊の著作を読んでいた自分にとっては、よい復習になりました。

ただ、おっしゃっている内容は同じであっても、切り口が変わっていたり、言葉をそぎ落としている部分があったりと、このページ数に抑える苦労が感じ取れたと言いますか(笑)。

ホント、必要最低限というか、余計な話が一切ない、シャープな作り(汗)。

まさに「原理原則」のタイトルに恥じない出来でしょう。


◆逆に、私のように、経営経験が全くないない人間にとっては、多少ぶ厚くなったとしても、過去2作のような作りのほうが、とっつきやすいと言えないこともなく。

ですから、まだ鬼頭さんの本を読まれたことがない方には、まず、1作目の「小さな飲食店 成功のバイブル」からお読みになられることをオススメしたいです。

もちろん、鬼頭さんの本が初めてであっても、経営本を多く読まれてらっしゃったり、実務経験がおありの方なら、この本1冊読むだけで、過去2冊の主要コンテンツが得られますが(笑)。


◆ところで今回、抜き出すポイントを選ぶ際に、過去2冊の当ブログの記事を一応読み返してみました。

すると、確かにかぶっている部分もありますが、抜き出すくらい個人的にツボだったのに、本書には収録されていない内容もチラホラ。

やはり、「3部作全部揃える」のが正しいやり方なんでしょうかね(汗)?←アサマシ?


◆ただし、本書の「原理原則」第96として、「行動しない人間になってはいけない」とあります(汗)。

 勉強ばかりしている人や情報を得ることに一生懸命になっている人はたくさんいますが、実際に行動に移す人は、残念ながら少ないものです。だからこそ、本書で何かしら、学ぶことがあったり、刺激を受けたのであれば、すぐに行動に移してほしいのです。

・・・これまた耳痛い(汗)

私を含め、とりあえず経営する予定がない人の場合、本書を読んでも良いのですが、きたるべきタイミングで必ず、即、行動に移す覚悟がないと、本書の内容もムダに終わるのでしょう。

一応、自分へのいましめの意味も含めて書いておきました・・・。


即、行動できる方へ!!

小さな飲食店 黒字経営の原理原則100
インデックス・コミュニケーションズ
発売日:2007-12-07
おすすめ度:5.0


【関連書籍】

◆鬼頭さんの過去2冊の著作をご紹介。

できれば当ブログの過去記事もお読み下さい。

小さな飲食店 成功のバイブル―赤字会社から年商20億円企業までの軌跡
インデックスコミュニケーションズ
発売日:2006-11
おすすめ度:5.0

◆衝撃のデビュー作。

書店で見かけていたのに、「飲食店は関係ない」と素通りしていた日々が悔やまれました。

まだ1冊も読まれてない方なら、まずコチラから。

(このブログでの記事:「小さな飲食店 成功のバイブル」鬼頭宏昌


小さな飲食店真実の店長バイブル―集客と人材マネジメントの新常識
インデックス・コミュニケーションズ
発売日:2007-04
おすすめ度:5.0

◆店長にスポットを当てた2作目。

飲食店のみならず、サービス業の関係者全てにオススメ。

当時の記事はかなり端折ってますが、それでもかなり大事なことが、記事に書かれてますよ(汗)。

(このブログでの記事:「小さな飲食店真実の店長バイブル」鬼頭宏昌


【関連記事】

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【ザ・商人】「ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する」島田紳助(2007年06月08日)

「ドラッカーの遺言」 P.F. ドラッカー(2006年05月11日)


【編集後記】

◆たまにしか買わない、雑誌「THE 21」

今号は結構面白そうなので、アマゾンアタック


『「仕事が速くなる」表&裏ワザ100』だそうです(笑)。


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この記事へのコメント
               
すみません、前作が良かったので
書評読む前に、写真みただけで
購入ボタン押しちゃいましたよ。
Posted by ヨシザワ@手ガネ経営 at 2007年12月13日 10:11
               
smoothさん、こんにちは!

↑に同じく、
買いですね。

記事は、しっかり、読みましたよ。
業種に関係なく、参考になりますね。
経営者、マネージャーには。
Posted by ニタ@教えて会計 at 2007年12月13日 15:38
               
>ヨシザワさん

お買い上げありがとうございます(涙)。
私たちのような人間には、顧問先さんのために読んでおくべき本かと。

>ニタさん

当然ニタさんも読んでおかれることをオススメ(笑)。
「自己投資の鬼」みたいな方ですしね!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2007年12月14日 08:49