2007年09月19日
【アナタは大丈夫?】「頭がいい人の敬語の使い方」
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、「社会人の常識」とも言える「敬語の使い方」のご本。日頃、メールでのやりとりばかりだと、たとえ敬語に不安があっても、送信前に読み返したり、ネットで検索することも可能ですが、いざ対面で使う必要に迫られると、とっさに出てこなかったりします。
・・・って私だけですか(汗)?
◆逆に、必要に迫られない限りは、わざわざ調べたりもしないので、こういう機会に1冊読んでおけば、最悪の事態は免れることができるのではないか、と。
知ったツモリでいるとボロが出まくる可能性も(汗)!

【目次】
第1章 常識以前の間違い敬語上司に「ご苦労様でした」は失礼
「とんでもございません」はとんでもない誤用 ほか
第2章 ビジネスシーンに不可欠な敬語
上司の指示に「わかりました」は使えない
昼のあいさつは「こんにちは」ではない ほか
第3章 好感のもたれる電話での敬語
慣用句「お世話になっております」の落とし穴
「席を外しております」が失礼になるとき ほか
第4章 好印象を与える日常の敬語
「テニスをおやりになる」の「お」つき敬語不足
「お体のお具合がお悪いとお聞きして…」でウンザリ ほか
【ポイント】
■常用されている誤った使い方
●「とんでもございません」◆これはかなり高度な(?)パターンではないでしょうか?誤用している人は、「とんでもございません」を「とんでもない」の丁寧な言い方と考えています。「ない」の部分を丁寧語の「ございません」と言い換えているというわけでしょう。しかし、「とんでもない」は「とんでも」を「ない」で否定している語ではなく、「とんでもない」全体で一つの形容詞です。勝手に「ない」だけを切り離して、丁寧な言い方にすることはできません。
本書では正しい言い方が出ている(本書をご覧下さい(笑))のですが、ぶっちゃけ、そんな言い方、聞いた記憶がございません(汗)。
なお、似たようなパターンとして「情けない」や「みっともない」などがあります。
確かに「情けございません」とか「みっともございません」とは言いませんものね(汗)。
■取引先に出向いた上司と連絡を取りたいとき
●「うちの課長がそちらに着かれましたら、すぐに○○(自分)まで連絡をいただけるよう伝えていただけますでしょうか」◆ちなみに、最後の「伝えていただけますでしょうか」はそのままでOKです。社外の人との会話では、自社の人間に尊敬語を使うことはありません。謙譲語を使ってへりくだるのが基本です。「着かれる」ではなく「着く」を、「連絡をいただける」ではなく「連絡もらえる」を使わなければなりません
なお、もっと完成形に近づけるのであれば、「うち」を「弊社」に、「着く」を「伺う」に、「連絡をもらえる」を「連絡をいれる」にするのがベター。
■自社の人間が休暇をとっているとき
●「○○はお休みをいただいております」◆うーん、これは会社にいたら、多分私は、間違って使っていると思います。休みは会社からもらったもので、面会を申し込んだ人からもらったものではありません。ここでは、ごくふつうの言い方で応対したほうがいいのです。
「○○は本日、休んでおります」
「休暇をとっております」
「○○はお休みをいただいております」って、普通に聞きますよね(私だけ??)。
■「お」をつけた尊敬表現
●「どうぞ、お気をつけてください」◆これは、感覚的に正しく使っていました。来客などを見送る際などによく使われる表現に、
「どうぞ、お気をつけてください」
という言葉がありますが、この言い回しは正しくはありません。(中略)
「気をつける(て)」は動詞です。ごく一部の例外を除いては、動詞には「お」はつきません。(中略)
それに対して「お気をつけ」は名詞形(お+動詞連用形)です。この形は、そのまま使わなければなりませんから、この言葉を丁寧に言うなら、
「お気をつけください」
となります。つまり、例文にあげた「お気をつけてください」は、「て」が入って動詞となりますから、正しくは「気をつけてください」とならなければいけないので誤りです。
ただ、どうしてそうなのか、とか、『「て」をつけるなら「お」は取らなければならない』とかは、考えたこともなかったですね。
・・・ホントに今まで大丈夫だったのか(汗)?
■「〜してあげる」の過ち
●「愛犬には高齢犬用の食事をあげています。もう十歳ですからね」◆「あげる」なんて、あまり深く考えずに使ってましたよ(汗)。「あげる」は「やる」「与える」の謙譲語ですから、この言い方だと、犬を飼っている飼い主が犬を謙譲し、自分はへり下っていることになります。
他にも誤った例として「子どものクリスマスプレゼントには○○を買ってあげるつもりです」なんてのもあり、これなんか、普通に使っていた気も(汗)。
ただ、「あげる」は本書でも指摘されているように、現状では謙譲語というよりは、丁寧語として使われている傾向があります(特に女性)。
よって、厳密には「誤り」なのですが、ほとんどの場合は「容認」でしょう、とのことです。
【感想】
◆あれはまだ、私が小学校1年生だった頃。担任の先生に頼まれて、授業中に上級生のクラスに、本を借りに行ったことがありました。
何をどう言ったかの記憶が定かではないのですが、どうもキチンと敬語を使えたらしく、そのクラスの先生や諸先輩方に「おぉー」と言われたことだけは覚えております。
・・・って、まさかおじゃる丸のように古語で喋ったんじゃないかと、今さら不安になってみたり(笑)。
◆また、会社員時代は、超内勤で、仕事上で社外の人と話した記憶が、ほとんどないので、やはり複雑な敬語は使った記憶がないという(汗)。
そのせいか、本書の例でも「登場人物が複数出てくるケース」は、とたんに自信がなくなってしまいました(汗)。
さすがに上司(目上の人)に「ご苦労様」とは言いませんが。
◆さて。
今回ポイントで挙げたところは、私自身が危なかったり、読んでいて間違えた部分を中心にお送りしました。
ただ、間違って使ってはいない例であっても、「何でそうなのか」という深い部分まで考えたことがなかったのは事実。
そういう意味で、本書を一通り読んだのはいい経験でした。
もちろん本書では、もっと初歩的な部分から、しっかり解説してくれています。
◆実際、私のように、短いサラリーマン生活を経て、自営業のようなことをやっていると、どうもこの辺りの「常識」が欠落しているような気がしてなりません。
ことビジネスに関して言うなら、他のコミュニケーションの本を読み漁る以上に、敬語はマストではないかと(汗)。
特に若手ビジネスパーソンは、この手の本は、どうせ読むならできるだけ早いうちに読んでおいた方がいいと思われ。
私も実は、会社に入社してから1年くらいは、上司に「ご苦労様でした」と言っていたくらいですから(汗)。←常識知らず
他にも、「課長に申し上げておきます」「どなたをお呼びしましょうか」あたりはアヤシイ人も多いのでは?
赤っ恥をかく前に(汗)!
【関連書籍】
◆敬語の使い方が「守り」ならば、この本は「攻め」。「褒めることの重要性」は、「影響力の武器」でも力説されていますし(笑)。
【編集後記】
◆昨日に引き続き、しましまタウンでの一コマ。場内にあるボールプールで遊ぶムスメ。

比較的深さがあるので、ボールで埋めてやったところ、ムスメ大喜びでした(笑)。

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会社の代表番号に電話すると、あまりにも正確な敬語で対応されると、聞き慣れないので違和感を感じてしまう私は俺流敬語なのかもしれません。ヤヴァイです。
つい慣用句のように使っている間違い敬語がいっぱいあるような。。。
マナーや品格も大事な要素ですから、こちらも磨かねばなりませんね。
週末起業さん同様、上司や同僚に「OKっす」などと言っているようじゃ私もヤヴァイ。
それにしてもしましまタウン面白そうだなぁ。
基本的に日本語は奥が深いですしね。
応援くりっく!ぽちっ
>上司に「ご苦労様でした」
…先日、準教授の方に言ってしまったような気がします(汗)。自然な感じで敬語が出るように、少し勉強してみます…。
私も敬語はかなり怪しいです。。。
目次にある
>慣用句「お世話になっております」の落とし穴
というのがとても気になります。
あと「お疲れ様です」の使い方とかも
あっているのかどうか。。。
>上司に「ご苦労様でした」
これは、案外、深いですよ。
私は、社会人一発目の同行で、体育会系上司にめちゃめちゃ、怒られました。ただ、そのときの正解は、「お疲れ様」でなく「ありがとうございました」。
でも、年配の人で、「ご苦労様」にかたくななに拘る人もいます。
俺流でも、基本、丁寧すぎて失礼なことはないですから(笑)。
失礼すぎるとそれは問題(爆)。
>ビルダーナースさん
女性だらけの職場だと、あまり「敬語」って感じしないかもしれませんね。
しましまタウンは15分刻みで料金カウントされる素敵な場所です(笑)。
>院長サマ
日本人の私たちでさえヒィヒィ言ってるのに、日本語話せる外人さんは良くマスターできたものだと(汗)。
学生のうちは、大目に見てもらえるので大丈夫ですよ(笑)。
ただ、淺田さんの場合、セミナー等に出られるので、一応留意した方がいいかと。
>長谷川さん
その部分はちょっと高度なので、あまり気にしなくて良さそうです。
この本、誰も気にしなさそうな部分でも、一応正論を教えてくれるので、それはそれでありがたいのですが。
>ニタさん
敬語も結構その状況によりけり(上の「お世話になっております」も)な部分がありますよね。
・・・営業経験がない私が言っても説得力無いですが(汗)。