2007年08月29日
【転職?】「働く理由 99の名言に学ぶシゴト論。」戸田智弘
【本の概要】
◆今日お届けするのは、先日の大阪・紀伊国屋書店梅田店のランキングで見て、気になっていた本。著者の戸田智弘さんは、実際に入社3年後の27歳に会社を辞め、適職や天職を探し求める作業を行われています。
つまり本書は、戸田さんの「仕事探しの旅」の記録であり、膨大な本を読んで得られた教訓でもあるわけでして。
◆本書の「はじめに」には、こうあります。
アナタがもし当てはまるのなら、ぜひ手に取っていただきたく。会社を辞めたいと思っている人、仕事が面白くないと感じている人、そろそろ転職しようかと思っている人、自分に合った仕事が何か分からない人、やりたいことが分からなくて立ち止まっている人たちに、本書が少しでも役に立てば幸いである。

【目次】
1 「好き」を仕事にする
2「好き」と「相性」
3「やりたいこと」って何だ?
4 20代はいろいろ試してみる
5 偶然を創りだす
6 「やりたくないこと」を考える
7 会社を辞めたい
8 急がば、回れ
9 夢をかなえる
10 才能って何?
11 日本人の生き方
12 何のために働くのか?
13 人生の標準モデルが消えた
14 21世紀の仕事論
【ポイント】
◆今回は引用とコメントで構成してみます。■「好き」と「相性」
◆これは確かに私にも身に覚えがありますね。若い人にありがちなのは、妥協することが嫌で理想を捨ててしまうことである。なんで妥協することが嫌なのか?それは、<<ゼロか100かの思想>>にとらわれてしまうからだ。
妥協点を探ることができるのは、入社後しばらくたってからだった記憶が(汗)。
■転職していいケース、悪いケース
◆本田氏によると、プラスマイナス双方を10個以上挙げたところで、マイナスの項目を二つの評価軸に基づいて分類するそう。転職について相談を受けるとき、私は事前に、あるリストをつくってくるように指示する。「現在の会社と仕事に関するバランスシート」。プラスと評価できる要素とその反対の要素とを同じ数だけ列挙させる。(本田有明)
ひとつは「本質的な問題」か「一過性の問題」か。
もう一つは「自力で解決可能な問題」か「自力で解決が困難な問題」か。
◆そして、次にマイナス要因を次の4つに分類します。
1.本質的であり、自力での解決が困難な問題
2.本質的ではあるが、自力での解決が可能な問題
3.一過性ではあるが、自力での解決が困難な問題
4.一過性であり、自力での解決が可能な問題
このうち、転職してよいケースは、1.の「本質的であり、自力での解決が困難な問題」のみ、というのが本田氏の意見。
今まで転職を経験されている方(予定している方を含む)は、照らし合わせて考えてみてください。
■「面白い仕事」と「面白くない仕事」
◆よく言われるのが、「いかにルーティンワークを工夫するかが大切である」、ということ。仕事の95%は繰り返しのルーティンワーク。でも、残りの5%をどう膨らませるかで仕事を面白くできるかどうかが決まる。
どこかに面白い仕事がないかと探すんじゃなく、目の前の仕事を面白くする方法を探すことのほうが重要。楽しいことをするんじゃなくて、することを楽しんでみる。こっちのほうが知的だし、ずっと豊かな人生になると思うんです。(松永真理)
コピー取りやファックス送りであっても、工夫しどころはたくさんあります。
そして、こういったルーティン以外だけでなく、それ以外の部分こそが、本質的に創造性を発揮できる場である、5%部分ということなんでしょうね。
私にとっては、ブログ書きが5%部分ですし(って、仕事なのか(汗)?!)。
結局、本書にもあるように与えられた95%の仕事に自分の仕事(5%)を積み上げて、何か新しい仕事を創っていけるかがキモなんだと思います。仕事は探してやるものだ。
自分が創り出すものだ。
与えられた仕事だけをやるのは雑兵だ。(織田信長)
■才能とは?
これらを受けて、本書で戸田さんはこうも言われています。このときの私は、才能というのはどこかにあって、だれかが見つけてくれるものだと漠然と思っていた。(中略)
しかし、違うのだ。才能とは(中略)だれかに見つけてもらうものでもないし、何もしないでそこにあるものでもない。手間と時間とお金をかけるのがまったく苦にならないこと、果てしなく続くくりかえしに耐えられること。(角田光代―読売新聞2003年7月31日)
うーん、このブログ、あと7年続けられるのか(汗)?「可能性」×「10年間の継続」=「才能」
■「現在の生活」と「次の生活」
◆ここで言う「現在の生活」とは、たとえば中学生なら「中学生活」であり、「次の生活」とは同様に「高校生活」ということ。
たとえ「現在の生活」に満足できなくとも、「次の生活」を夢見て生活することは可能です。
しかし。
ドキッ!「現在の生活」が「次の生活」のための手段になっている――これが問題だ。もちろんそういう面も必要だろうが、それが行き過ぎたとき、自分は何のためにいきているのかが分からなくなる。
もしも「現在の生活」が「次の生活」のための手段に過ぎないのなら、「現在の生活」を充実させることに気が向かないのは当然である。「現在の生活」は絶えず「次の生活」を充実させるために犠牲になる。(中略)
さて、時間軸をずっと狭めて、自分の1週間を振り返ってみよう。果たして、仕事をしている時間が、余暇の時間や消費生活のための手段になってしまってはいないだろうか?
というか、毎日仕事中に「早くブログ書きたいなー」とか思ってる自分はどうしたものか(涙)。
【感想】
◆このブログで何度か書いたことがあるように、私のゼミの同期には俗に言うマスコミ関係に務めている人間が多いです。以前酒の席で、そんな同期の一人から「好きなことやって高い給料もらえてオレは幸せだ」みたいなことを聞かされて、その時は結構うらやましかった記憶が(笑)。
中学校の壁新聞(爆)以来の自己表現の手段として、かつてマスコミへの道を目指した私としては、一度は道を断たれたものの、今こうやって毎日ブログを書いていると、何だか不思議な感じがします。
このブログも、壁新聞よりは、はるかに影響力がありますし(笑)。
後は稼ぎだけですか。←アサマシ
◆そして、新卒時にはメーカーのサラリーマンだったのが、流れ流れて今やゼーリシ家業を営む毎日。
人生なにがあるかわかりません(笑)。
しかも、何人かの方からは「早く税理士辞めちゃって、別のビジネスすればいいのに」と、(生)温かいアドバイスを頂いております。
実際、数年後の自分は何をやっているのやら(汗)。
◆私自身が今現在、冒頭の「はじめに」から抜粋したケースに当てはまっていないせいか、漠然としか言えないのですが、本書は、ご自身の現状に何らかの不満をお持ちの方には、かなりオススメ。
かつて、自分も一度だけ、異動先の環境に悩んでいたことがあり(と言っても半年ほど(笑))、その時、もし本書を読んでいれば、気持ち的にラクになれた感じがします。
本書の「99の名言」の発言者があまりにバラエティに富んでいるため、読む前はイロモノ的な目で見ていましたが、全く違いました。
著者の戸田さんは、ご自身が会社を辞められた際に、答えを求めて、色んな本を必死に読まれて、その中からすくいあげられた言葉なんですよ。
それだけに重みがあるというか、本質を突いていると思います。
◆また、本書はこれから就職される学生さんにもオススメできます。
本書を読んで、結果的に就職先が変わらなかったとしても、読まないで同じ会社に就職したのとは、全く違った会社生活を送られるのではないかと。
上記で松永真理さんが言われているように「楽しいことをするんじゃなくて、することを楽しんでみる。」ですよ。
色々考えさせられた一冊!!
【関連書籍】
◆「好き」と「仕事」「やりがい」等の関係については、私は結構この本の影響を受けました。
今記事を読んでも、結構アツイですね(笑)。
(このブログでの記事:「プチクリ!」岡田斗司夫(著))
【編集後記】
◆久しぶりに、ヨメのイラストを。
保育園でやったスイカ割りがかなり楽しかったらしく、自宅でもヨメに目隠しをしてもらって、スイカ割りごっこにいそしむムスメ。
スイカの代わりに叩かれているのが、プーさんのぬいぐるみというのがアレですが(汗)。

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今回の神田さんのCD、苫米地さんの話はなかなか強烈でした。
要するに、好きなことをやりなさい、ということを、はしょると、言っていたように思います。
私も、本当に、好きなことができているのか、プチ疑問です(笑)。
ルーティンがちゃんとできればいいんですけど、それが成り立たない会社も多いってことを実感してます。ルーティンをちゃんと回したいっ。
組織の存続自体がこれじゃ危ないなぁと思ったら、やっぱり。
前の会社、ヤバイらしい。
今のところもどうなることやら。。。
人それぞれいろんな思いで働いてるんでしょうが、
なかなか自分のやりたいことが
できてない人って結構いますよね。
応援くりっく!ぽちっ
私はブログが本業だと思っているので、好きなことを仕事にしていると言えます(爆)。
>hikaruさん
お互い稼ぎとは関係なく(?)ブログやってますよね(笑)。
「それもまた楽し」、です!
>ビルダーナースさん
自分が勤めたところは比較的大企業だったので、ルーティンについては最低限なんとかなってました。
まだマシだったのか(汗)。
それにしても前の会社、そうなんですか?
うーん、ちょっとショック・・・。
>院長サマ
なかなかうまくいかないもんなんですよねー。
自分も転職経験者ですし。
あと、そちらでは月食見れたんですね!
ウチなんか雷で停電ですよ(涙)。
私のサイトに、あなた様の
ブログを登録していただけないでしょうか。
ランキングを楽しんだり、
さまざまなブログを拝見したり、
ブログライフの引き出しとして、
お願いできないでしょうか。
こちらのサイトです。
http://www.p-netbanking.jp
是非、御願いします。
クスノキタケユキと申します。
本好きのネットショップ店長です。
人気ブログランキングからきました。
イマヤッテイル
シゴトハホントウニ
スキナシゴトダロウカ?
考えさせられますが、もうほとんど
買って読まなくてもいいような。
買ったほうがいいような。。。
大人になりすぎるとこの手の本は
心が痛くて買えません。正直。。。。
応援クリックして帰ります!
先のコメントにも通じますが、セミナーや講座ものでは、両者の視点が必要になります。近々迫った集中講座ものでは今回の「仕事探しの旅」というフレーズに興味を持ちました。
今月は相当本を買い込みましたよ。先般のケータイセミナーの市川さんに負けずと1日2冊ペースはかなりストレッチになります。
僕もドキッとしたくちです。
好きを仕事にするっていうのは仕事を100%楽しむためには一番良い方法かと。
逆に最初は嫌いでも楽しんでやってたら天職になってたって話も。
要は今を楽しむってことですね。
申し訳ございませんが、これ以上リンク等を増やしたくないので、ご遠慮させてください。
申し訳ございません。
>クスノキタケユキさん
応援ありがとうございます。
ワタクシも応援させて頂きました。
アマゾンのアフィリエイトでイッパイイッパイの私には、クスノキさんが輝いて見えます〜!
今後ともお願いします。
>マチスケさん
おぉ!書評ブログではないのにさすがです!
私は今月はかなりハズシまくりました。
買って「(´・ω・`)ショボーン」となったの本の数は過去最高かも(涙)。
>LuckyUSさん
「好きを仕事に」というのは本田健さんがよく言われてますよね。
個人的には「好き」って本当はナンなのだろ?と思っておりますが・・・。