スポンサーリンク

       

2007年07月09日

【携帯流】「モバゲータウンがすごい理由」石野純也




【本の概要】

◆今日は携帯ビジネス携帯コンテンツについてお勉強できる一冊をご紹介します。

著者の石野純也さんは、個人的にはウィルコム本でお名前を拝見していたお方(笑)。

本書では日本最大級のSNSになりつつある「モバゲータウン」を軸に、携帯コンテンツについて分析されています。


◆さて、PHS歴10年で、相変わらず「携帯コンテンツ」については、本で読んではいても、実際に使った事がほとんどない自分(汗)。

さすがに今週、神田昌典さんの携帯関係のセミナーに出るので、「これではいかん!」と本書を手に取った次第です。

ハッキリ言ってドロナワですが(汗)。


◆アマゾンの商品紹介より。

ケータイ・コンテンツの世界は、いま大変化を遂げようとしています。「モバゲータウン」って何? なんて言っていると時代に乗り遅れます! 本書は、DeNAのような、新たな「勝ち組」企業を生み出し始めた、ケータイ・コンテンツ市場の現状と今後について解説するITビジネス新書です。

さぁ、用意はいいですか?

(注:今回の記事では、「携帯」という言葉について、書籍内で統一された表現である「ケータイ」をできるだけ優先しております)

人気blogランキングいつも応援ありがとうございます!



【目次】

序章 ケータイ・コンテンツ市場の勝ち組「ディー・エヌ・エー」
第1章 通信の進化とパケット定額制の普及
第2章 劇的に変わるケータイの環境
第3章 キャリアと一体化する「超」公式サイト
第4章 伸び続ける勝手サイト、モバゲータウン
第5章 ディー・エヌ・エーに学ぶ「モバイル」という「魔法」
第6章 ケータイ・コンテンツの未来



【ポイント】

■モバゲータウンの概略
ケータイ専用のSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)+ゲーム

⇒サービス開始から1年あまり400万人強のユーザーを獲得(mixiの伸び率を上回る)

⇒月間ページビュー約93億(2007年3月現在)


■携帯公式サイトの終焉の理由
公式サイトが増えすぎて、ユーザーがコンテンツを探せない

⇒3キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク) とも検索エンジン導入勝手サイトに顧客を奪われる)

QRコード等のアクセス方法が多様化し、必ずしも公式サイトのトップページからアクセスされる必要もない


■「超」公式サイトの出現
⇒特定のコンテンツ・プロバイダーキャリアが密接に結び付き、独自のコンテンツを提供する方向へ

●au

⇒3社の中では積極的

⇒「回収代行、協業ビジネス、広告、イーコマース」の4本柱


●ソフトバンク

⇒端末に「Y!」ボタン設置

⇒ヤフーのコンテンツを取り入れたことで、ビジネス規模が拡大


●ドコモ

⇒おサイフケータイ〜ケータイ向けクレジットカードブランド「iD」でカード事業に参入


■ケータイ向けオークション「モバオク」
●発展の経緯

写メールの登場により、ケータイだと手軽に出品が可能に

⇒キャリアの定額制導入により、パケット代を気にしなくて済むように


●特徴

⇒PC向けサイトとは全く別に、ケータイに特化させたものを構築(商品にたどり着くまでのクリック数を少なくする等)

⇒PC向けサイトとは違うものが売れたりする

アクセス頻度もPCとは異なる(ケータイだと昼休みや夜のちょっとした空き時間が多い)

⇒auの公式サイトから、auと提携(「auオークション」


■モバゲータウンの特徴
●ビジネスモデル

⇒ユーザーは、友人を招待したり、広告主のサイトに登録した見返りに仮想通過「モバゴールド(モバG)」を得る(モバGで自分のアバターを着飾せられる)

無料クオリティの高いゲームを提供

⇒さらにSNSのコミュニティ機能によりページビューをふやす


アバター

⇒SNS内では、自分の分身として使えるのはアバターのみ(自らの写真をネット上にさらさないというセキュリティ上の効果も)

⇒モバGがあれば、ゲーム感覚で簡単にカスタマイズできることから、人と違ったものにしたい、というニーズが

⇒最初からアバターありきでコミュニティ全体とうまく調和した


●SNS

⇒伝言板への書き込みが頻繁

1人3つまでしかサークルが作れないので、管理人意識が高い(荒れない)

⇒PCユーザーがいないので、動向にばらつきがなく喧嘩が少ない(PCとケータイでは書き込みのスタイルが違うため)

⇒登録時に端末IDが求められるため、何かあってもすぐ個人を特定できる


●モバゲーにハマる若者の特徴

⇒最初の自分のインターネット環境がケータイであることが多いゆえに、違和感なし

⇒PCも使えて、何となくPCのSNSがどういうものかは知っているが、実際にそれをやるのは「メンドウ」


■「ディー・エヌ・エー」守安氏の発言から
●「ケータイ」へのこだわり

「PCの世界で流行しているサービスは、明らかにケータイでもニーズがあります。それをどうケータイで使いやすくしていくか、それを考えることが重要なのです」

「今の大学生や若い社会人は、WEBでちょっと調べ物をするぐらいだったら、PCよりもケータイの方が楽だと思っているのではないか」

「PCだと、それなりに成功しているプレーヤーがすでにいました。特にオークションやコミュニティサイトだと、規模が重要になってきます。そこに正面からぶつかっても勝てない。一方、ケータイの世界を見ると、そのジャンルにはポッカリと穴が開いていました。だからこそ、ケータイに特化したサービスを始めたのです」


●公式サイトと勝手サイトの使い分け

「着うたフルや、待受画像のように、1つ1つのコンテンツで課金していきたいというのであれば、公式サイトの方が向いているのではないでしょうか。(中略)
一方、コミュニティサイトやポータルサイトのようなものは、勝手サイトで展開した方がスピーディに動けます。(中略)
ただし、課金代行が使えないため、広告モデルを採用しなければなりません。それが上手くいくのであれば、勝手サイトでビジネスを展開するのも選択肢の1つだと思います」


【感想】

◆いかがでしたでしょうか?

最近の携帯事情に詳しくない方にとっては、今ひとつピンと来なかったのではないかと、ちょっと心配(汗)。

かく言う私も上記の通り根っからのPHSユーザーゆえ、知ったかぶって書いてみたわけですが(汗)。


◆それでも押えておいて頂きたいことが3つ。

まず、モバゲータウンはPVが多いだけでなく、「ユーザー数の伸び率からいったら、加入者数でもmixiを上回る可能性が高い」、ということ。

mixiはSNSの世界では、絶対的な存在かと思いきや、実はそうでもない可能性が高いワケです。

数年後には逆転しているのかもしれません(なお、mixiは携帯版もありますが、モバゲーは携帯のみ)。


◆そして、モバゲータウンは、「セカンドライフ並みに(?)アバターのカスタマイズがユーザーの行動の動機となっている」、ということ。

私のセカンドライフ内のアバターは、登録した日以来見たことがない(笑)のですが、もしセカンドライフにハマっていたら、もうちょっと何とかしていたでしょう。

カスタマイズに仮想通貨が必要とあらば、私だってモバG稼ぎますよ!


◆セカンドライフ以外でも、ブログ等でアバターを見かけることはありますが、使うも使わないもユーザーの任意であり、mixiのトップ画像もアバターという考えはありません。

もしもmixiのトップ画像が、ユーザーの任意の画像ではなく、最初はデフォルトのヘボい出来あいのアバターしか使えなければ、みんな何とかしたいと思うでしょう(多分)。


◆さらにmixiと違い、モバゲータウンは「収益を上げる仕組みがキチンと構築されている」、ということ。

mixiの場合、ユーザーのmixi内での行動が、企業の収益活動と結びつく事はあまりありません(私が知らないだけかもしれませんが)。

今mixiにあるのは、バナー広告と有料会員(こちらの記事によると、ほんの数パーセント程度らしいです)くらいでしょうか?


◆一方、モバゲータウンの場合、上記モバGと引き換えに、人を招待したり、広告主のサイトに登録することが、ユーザーの間で積極的に行われています。

mixiに友達を招待したり、mixi内で本を買ったら、仮想通貨がもらえるならば、私だってそういった活動をするかもしれません。

(もっとも「招待」については、モバゲータウンの場合、端末番号を登録させているので、PCベースのmixiには難しい部分はあります。)


◆後発でモバゲータウンのやり方をそのまま真似て成功するかどうかは微妙ですが、アプローチ方法としては参考になるのではないか、と。

・・・何て、実際に携帯を使ってない私が力説して、どれほど説得力があるのやら(汗)。

でも、携帯ビジネスについて、色々と学ぶことが出来て個人的には満足でした。

携帯コンテンツの「今」と「未来」を知りたいなら!



【関連記事】

「2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?」西村博之(ひろゆき)(2007年07月05日)

「iPhone 衝撃のビジネスモデル」岡嶋裕史(2007年06月28日)

モバイル大変革時代のケータイ通販ビジネス(2007年04月21日)

「モバイルSEM」中橋義博(2007年03月05日)

「mixiと第二世代ネット革命」(2006年09月26日)

Mobile2.0(2006年09月23日)


【編集後記】

◆週末に家族で、自由が丘のINOWというオーガニックイタリアレストランに行きました。

ランチタイムは、前菜がバイキング形式ということで、自分的には取りまくり(笑)。

754610ef.jpg











メインはパスタやピザの中から1皿。

私はマルゲリータを注文して、ヨメとシェアしました。

41062e0e.jpg











デザートが付いてきて、あとドリンクは飲み放題(私は飲みませんが、ワインも飲み放題です)。

a0eeb12f.jpg











シフォンケーキもマンゴーソースがかかってたり、と、一工夫が。

これで1,680円ですから、大食漢orのんべには圧倒的に割安かと。

もちろん、お味の方もなかなかのもの。

自由が丘に行らっしゃる機会があれば、お試しアレ。

人気blogランキングご声援ありがとうございました!

この記事のカテゴリー:「ITスキル」へ

「マインドマップ的読書感想文」のトップへ


おすすめの本 - livedoor Blog 共通テーマ

スポンサーリンク




               

この記事へのトラックバックURL


●スパム防止のため、個別記事へのリンクのないトラックバックは受け付けておりません。
●トラックバックは承認後反映されます。
                               
この記事へのコメント
               
smoothさん、こんにちは!

ケータイ、買い換えようと密かに狙っています。
やっぱり、最低でも、ワンセグとお財布ケータイの機能がついているタイプで、
まずは、ユーザー体験から、実践してみようかと。
Posted by ニタ@「教えて会計」 at 2007年07月09日 07:51
               
この本、タイトルがよくないですよね。

別にモバゲータウンに興味ないや、と平積み本を素通りしてました。さっそく買いに行かないと。
Posted by a_aji at 2007年07月09日 09:11
               
smoothさん、こんにちは。

モバゲータウン、携帯ではmixi以上と聞いてましたが、
収益システムが秀逸ですね。
参考になりました。
ワイン飲み放題、良いですね。

Posted by LuckyUS@フォトリーダー at 2007年07月09日 10:35
               
smoothさんこんにちは。大食漢でのんべえです!ひかれまくってます(じゅるっ
Posted by 週末起業サラリーマン at 2007年07月09日 12:42
               
知ったかぶりで書いたんですね^^;

今の携帯のサービスの充実はすごいですよね。

応援クリック!ぽちっ
Posted by 笑顔整体 健康の知恵袋:院長 at 2007年07月09日 14:02
               
今週、うちのセミナーも
よろしくお願いします。(・ω・)/
Posted by ヨシザワ at 2007年07月09日 17:47
               
前略プロフィールの後、モバゲは生徒の一番人気
いっぱい参加しています
一度覗いてみたいのですが、携帯でアクセスするのって面倒で躊躇しています

それよりも、そのお店に行ってみたいです!
Posted by さやすず at 2007年07月09日 21:31
               
>ニタさん

また買い替えですか(笑)?
でも確かにユーザー体験は大事ですよね。
私もいつになったらケータイ持ちになるのやら・・・?

>a_ajiさん

私も初めはスルーのつもりでしたが、とある人に薦められて読んでみたら、かなり勉強になりました。
あ、あと買いに行かないで、ここでクリ(ry

>LuckyUSさん

私も、ユーザーの動機をうまいこと使って、ビジネスが回っているところがスゴイと思いました。
とりあえず、今ケータイサイトに出す広告では、一番効果があるそうです。
あと、ワタクシはワイン飲めないので、ぶっちゃけその分安くして欲しかったです(笑)。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2007年07月09日 22:29
               
>hikaruさん

どうせ惹かれるなら、本にしてください(爆)!

>院長サマ

基本的に実践してないワタクシは、ほとんどが知ったかぶりなんですが(涙)。

>ヨシザワさん

セミナー頑張ってくださいね!
告知は必要ないくらいキャンセル待ちですから、私の出番は無いですが(笑)。

>さやすずさん

おぉ!現場からのご報告感謝です!
本書には高校生のインタビューも載ってたのですが、どこまで信じていいのかわからなかったんですよ。
実際に学校の方がそう言われてるんですから、やはり凄く流行ってるんですね!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2007年07月09日 22:34
               
smoothさん、こんばんは!

ソフトバンク携帯を買うことを決意してしまった淺田でございます(苦笑)。ケータイコンテンツがどんな感じか、地道に試してレポートできたらお知らせします。

ウィルコムは…まだしばらく保有しておきます。
Posted by 淺田 義和@創造マラソン at 2007年07月09日 22:43
               
smoothさん、お久しぶりです。

私は携帯サイトは殆ど見ないので、
この手のネタはさっぱりです orz

でも、携帯を媒体にしたサービスはまだまだ増えていきそうですね。


Posted by 長谷川佳之@読書による経験価値 at 2007年07月10日 00:33
               
smoothさん、こんばんは!

ホワイトプランで「お得♪」と喜んでいるだけのユーザーとしては、手元に置いとく価値がありそうな一冊ですね。

特にSNSのくだりはナルホドと感心しました。

感覚的になんですが、ケータイからはネット上の荒れが少ないというのはわかる気がします。

あと、収益モデルもたしかに(あくまで現時点ですが)mixiより優れているかもしれませんね。
Posted by プチファイ!@今日僕が学んだこと。 at 2007年07月10日 01:09
               
>淺田さん

お!とうとう私を見捨てて(笑)。
でもアナタの世代だったら、携帯コンテンツも吸収しやすいかと。
ご報告お待ちしております。

>長谷川さん

ご無沙汰です。
いやー、これからはPCよりも携帯コンテンツが主流になる可能性が高そうですよ。
お互い置いてかれないようにしたいものですね。

>プチファイさん

携帯に限らず、この収益モデルの構造は他にも応用したいものです(マジ)。
ところで、プチファイさんのところのランキングは1位が箱田さんですか(汗)。
それはそれでステキです(笑)!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2007年07月10日 07:48