2007年06月19日
【IT戦士】「ネットで人生、変わりましたか?」岡田有花
【本の概要】
◆ITmediaの名物記者、岡田有花さんの『ネットで人生、変わりましたか?』を今日はご紹介します。ところで岡田有花さんといえば、「IT戦士」という通称の方が有名(?)なお方。
また、お名前(や通称)は知らなくても、記事(下記リンク集参照のこと)に見覚えがある方は多いのではないでしょうか?
◆本書は、岡田さんの体当たりレポート(笑)を含む、2003年から2007年までのITmedi上での記事に、岡田さん自身のコメントを付す形で構成。
今ではネット界で超有名な方の、昔の素顔も垣間見る事ができます。
これら登場される方々は、果たして「ネットで人生、変わった」のでしょうか?
いつも応援ありがとうございます!
注:実験的に書き方をちょっと変えてみました。
【目次】
2003〜2004「インクの出ないペンで鼻歌をうたおう」
「せっかくあるんだから」―50代主婦のチャレンジ
自分の手でネットを“進化”させたい―「はてな」社長の夢 ほか
2005
「ブログがすべてだった」―20歳ガングロ社長の“ギャル革命”
「出会いで日本を良くしたい」―24歳、中毒からコンサルへ
「はてな」という変な会社 ほか
2006〜2007
ケータイが教室、放送が学校―10代が“居る”ラジオ
「いいサービスと収益は両立する」―株式会社ミクシィ始動
「こんな時だからこそ安定したサービスを」―ライブドアの技術者魂 ほか
【ポイント】
◆今回は、チェックしたお言葉を列挙します。■「はてな」近藤淳也さん(2004/4/19)
「例えば、1億円稼いだとか、いい車乗り回しているとか、そういうことは、死ぬときの自慢にはならない。でも『インターネットでたくさんの人が当たり前のように使っているあのサービス、実はぼくが考えたんだ』と言えたら、それは死ぬときに自慢できる。そういうものをたくさん作りたい」
■「百式」田口 元さん(2004/8/13)
(「あなたにとって、ITとは?」という質問に対し)「アリの群知性のようなもの。アリはエサを取りに行くとき、足跡に匂いを残す。エサを見つけて同じ道を戻ってくれば、匂いが2倍になる。その道をたどることで、巣とエサが最短距離で結ばれる。つまり、一つ一つとしては、単純なプログラムが、全体としてはすごい力を発揮する。ITも、そういうものだと思う」
■「はてな」近藤淳也さん(2005/7/4)
「他の人がどうしているかとか、よくある製品がどうなっているのか見たら、その時点で思考停止。そうではなくて、自分が欲しいものを自分の頭で考える努力をしないと、いいサービスは作れない」
■「ギャルの革命」藤田志穂さん
(あなたにとって、ITとは?」という質問に対し)「ネットはテレビに近いですよね。でもテレビより速く調べられるし、テレビよりも詳しい。一方通行じゃなくて、何か聞いたら反応が返ってくるのもすごい。ネットはテレビを越えると思う」
「これからもっと進化してくんだろうな。ネットは今、ケータイからも見られるし。もっと便利になったら、みんなパソコン始めちゃいますよね。そしたらギャルもオタクになりますよ。ヤバイっすよ」
■「2ちゃんねる」西村博之さん(2007/1/30)
(ニコニコ動画並びに動画サービスについて)「YouTubeは、他の著作権者をそのまま劣化させ、広告モデルにしようとしている。それはそれでビジネスと思うけれど、元の作品の権利の奪い合いになっているような状態。そこはあまりやりたくない。YouTube上の素材にユーザーが突っ込むことで新しい価値が生まれていると思うので、その部分を売りにしたい」
◆折角なのでITmediaの風物詩(?)となっている、岡田記者の「『線メリ』の記事」もご紹介。
自虐系を自称しているワタクシもビックリの、体を張った記事は必読です(汗)!
『やっぱりキミは来なかった 「線メリ」と過ごすひとりきりのXmas』
『今年もキミは来ないのね――聖夜にかけるIT戦士かく闘えり』
『1人のイブでもアツアツさ――「線メリ」と過ごす3度めのXmas』
『ITは孤独を救う!?――“2次元彼氏”と過ごすラブラブXmas』
【感想】
◆IT系の本なのに、難しい事は置いといて楽しめました。上記でお言葉を上げた方々のような有名人(他にもmixiの笠原健治さん、Greeの田中良和さん、はてなの伊藤直也さんや、室井佑月さんのような著名な方も登場されます)以外にも、生協の白石さんや、はたまた岡田記者のお母さんまで登場されると言う(笑)。
一つには、橋本大也さんが書かれているように、「ニュースとしてのインタビュー記事が、いつのまにか濃い人物ドキュメンタリになっていく」というのも大きいかと。
システムのことはよくわからなくても、インタビュー相手のことがもっと知りたくなって、そのまま読みふけってしまうんですよね(岡田記者の「思う壺」)。
◆もちろん、そういう相手との間に醸し出す「空気」というものも、岡田記者には独特のものがあります。
記事のURLを紹介しているのがお笑い系の記事なので、信じてもらえないかもしれませんが(汗)。
◆「人を描く」、という意味で個人的に印象的だったのが、はてなの近藤さんの奥さんの記事と、某ポータルサイト立ち上げ時に創立者と関係があったと言われていた女性の記事。
相手が岡田さんという女性記者だっただけに、本音ベースのお話だったのではないか、と。
私たちの知っている事柄を、他の面から見たような感覚がありました。
◆ちなみに、本書を読んでIT戦士の言葉の由来を初めて知りました。
そ、そうだったのかー(汗)!IT戦士とは、以前からITmediaでよく使われていた言葉です。特に、ITと何の関係もないネタを無理やりITmediaに載せる際に。「IT戦士のための○○」と書いてお茶を濁すという手法が当時から確立していました。
◆なお、過去の記事だけなら「IT戦士 岡田有花リンク集」で読むことができます(本書収録はその中の一部ですが)。
ただし、各項に付けられたコメントには、現在から当時を振り返ったり、「今だから話せる」的な裏話(特に上記の「クリスマスシリーズ」は必読!)があったり、とやはり本書ならでは。
IT戦士ファンでなくとも、一家に一冊常備しておきたいところですネ(笑)。
【編集後記】
◆週末に、ヨメ実家にいるときの出来事。ムスメと二人で、近所の酒屋さんの店先の自販機で、飲み物を買おうとしていました。
ムスメはジュースを飲みたがっていたのですが、ヨメからジュース系は禁止されていたため、私はお茶を買おうと必死にムスメを説得(笑)。
すると、それを見ていた酒屋さんのおばさんが、「パパの言う事聞いてね」と言いながら、ムスメにこんなものをくれました。
ノベルティらしい、プリンセスのお皿です。
ムスメ大喜び!
私が必要以上にお茶を買ったのは言うまでもありません(笑)。←返報性の法則
ご声援ありがとうございました!
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でも本を買うか...う〜ん、悩ましい。
線メリって・・・(絶句)
体を張ったレポートは笑いを通り越してシュールですらありますね。
最近、オタリーマンとか、自虐?系が取り上げられるのをたびたび目にします。
「体を張ったネタ」は吉本新喜劇に象徴される関西独特の文化かと思っていたら、ITの世界にまで進出していたとは・・・なんて妄想してしまいました。
マルコム・グラッドウェルのティッピング・ポイントみたいだな。
(パクったな・・・)(爆)
朝から、読み込んじゃいましたが。
日常業務が、
追いつきません(涙)。
セミナー+懇親会続きで巡回も停止しておりました。
あわせて読む、amazonプライム、「計画力」。
偶然でしょうか?(汗)
これからの動きもまた楽しみですね。
必要以上にお茶を買ったんですね^^
娘さんの喜ぶ顔がすくいですね。
応援クリック!ぽちっ
「影響力の武器」が
愛読書なのでは?(^^;
線メリねたは確かに強烈ですよね(笑)。
ネットで記事を読むのに慣れているならまだしも、私はあまりネットで記事を読まないんで(汗)。
>hikaruさん
線メリは私達の芸風(芸なのか(汗)?)の参考にもなります(笑)。
>プチファイさん
「自虐」は私の持ちネタでもあります(笑)。
ちなみに岡田さんは、プチファイさんと同窓ですよ(笑)。
>中里さん
さすが鋭いところに目をつけられましたね(笑)。
私は本書の中で結構「はてな」絡みの記事が多いので、そっちを連想しましたが。
私以上にお忙しそうですね(汗)。
今日ご紹介された本は、ニタさんのところでは、一応マストでしょう(笑)。
>LuckyUSさん
私の方は自分のところの「あわせて読みたい」で何度も拝見していて、クリック訪問していました(笑)。
>院長サマ
ネットは現代のインフラですから、今やない状態が想像できません。
そしてムスメはプリンセス大好きです(笑)。
>ヨシザワさん
確かに店先に「影響力の武器」が置いてありました(ウソ(笑))。