2007年05月30日
【G】「グーグル革命の衝撃」NHK取材班
最近苦戦しております(汗)!
【本の概要】
◆おはようございます、smooth@寝坊君デス(汗)。今日お届けする一冊も、すでに先日、タイトルだけご紹介済み(それだけでお買い上げ頂いた方、ありがとうございます)。
いや、もう売れちゃったので、紹介しなくてもいいかななんて(ry
◆本書の元となったのは、2007年1月21日にNHKにて放映された『“グーグル革命”の衝撃 あなたの人生を“検索”が変える』の取材。
せっかくなので、たつをさんの番組メモを。
⇒NHKスペシャル「グーグル革命の衝撃」のメモ
番組を観た人もそうでない人も、要チェックか(汗)!?
【目次】
天才集団の牙城"広告革命"
既存のメディアを揺さぶるグーグル
誰が検索順位を決めるのか
グーグルに全てを委ねるのか
膨張する巨大IT企業の行方
人類のライフスタイルとグーグル
【感想】
◆本書の元となった番組について、GIGAZINEさんで、こういう記事がありました。グーグルは今のままでは日本人の人生を変えることはできない
なお、この記事の終わりの方にこういう一節が。
Google側の真意はさておき、実際、今回の取材はかなり異例の長さだったようです。このことから、「なぜGoogleは今まであらゆるメディアの長期取材を受け付けなかったのに、NHKの取材は受けたのか?」という理由が見えてきます。上記の結果を見れば分かるように、現在、Googleはほとんどあらゆるジャンルにおいて世界ではトップ近くになっているのに、日本ではあの「Yahoo!」にはばまれ、まともに進出できていないためです。つまり、Googleにとってはどうしても日本進出の足がかりとして知名度を上昇させる必要があり、そのために「NHK」という日本全国津々浦々に放送されるテレビ局の特集として番組が一本組まれるというのは非常にメリットのあることだ、というように判断したのではないか?と推測できます。
それだけに本書は、かなり丁寧な取材に基づいて構成されている感じがしました。
◆もちろん、上記記事にトラックバックされたいくつかのブログでも言及されていたように、国営放送がゴールデンタイムに放送した番組だけあって、普通のネットユーザーや、他のGoogle本を読んでいる人にとっては、「目からウロコ」という内容もなかったようで、それはある意味本書も同様。
ちなみにこのブログでは、過去このようなGoogle関連本をご紹介しております。
■当ブログでのGoogle関連本の記事
「グーグル・アマゾン化する社会」森健(著)(2006年10月06日)
「グーグルのすごい考え方」二村高史 (著)(2006年09月29日)
「Google誕生」デビッド ヴァイス(著)(2006年08月04日)
「Googleのすべて」Web2.0編集部(2006年07月22日)
「グーグル―既存のビジネスを破壊する」佐々木 俊尚 (著)(2006年04月26日)
「ザ・サーチ」 ジョン・バッテル(著)(2006年01月15日)
本の画像貼りかけたんですが、とんでもなく長くなりそうなので断念(笑)。
◆本書の中で私にとって一番引っかかったのは、東京大学の小宮山総長が2007年の4月に入学式の式辞でおっしゃった言葉。
ちょっと長いですけど、ご覧下さい。
小宮山総長は、本書の取材陣に対し、この式辞の中の「インターネット」という言葉をそのまま「グーグル」に置き換えてもいい、とした上で、「グーグル革命」の光と影について述べられています(詳しくは本書で)。「最近は、インターネットを駆使して誰でも大量の情報を短時間のうちに入手できるようになった。このような情報環境の中で育った皆さんは、学術情報は簡単に手に入るのが当然と思っているだろう。しかし、ひと昔前は全く違っていた。私が若い教授だったころ、学術情報を入手するためには、多くの論文に目を通したり、人に話を聞いたり、カードを作って整理したりと、大変な手間が必要だった。もちろん現在の方が便利に決まっている。しかし、その便利さにこそ落とし穴がある。情報収集にかけた膨大な手間と時間は、無駄なように見えて、決して無駄ではなかった。その作業を通じて、頭の中で多用な情報が関連付けられ、構造化され、それが『閃き』を生み出す基盤となっていたからだ。インターネットで入手した、構造化されていない大量の情報は、『思いつき』を生み出すかもしれないが、『閃き』を生み出すことは極めて稀だ。頭の中に、いかに優れた知の構造を作る事ができるか、それが『常識を疑う確かな力』を獲得する鍵なのだ」
◆ひょっとしてこの部分が引っかかったのは、たまたま昨日、『ネットの時代には「知識量・記憶力」よりは「適応力・応用力」の方がずっと大切』という記事を読んだからかもしれません(このブログの管理人の中島さんって、面識ないのですが、どうも高校の1年先輩のような(汗))。
本書でも、アドセンス収入のみで生活する米国の若者が、グーグルに「記憶」すら頼ってしまう現実を危惧しています。
そこまでは行かないにしても、自分自身、覚えておいたり、書き留めておけばいいことを何度も検索かけているのは事実。
私も徐々に検索依存症に陥りつつあるのかもしれません。
◆いずれにせよ本書は、「Google」という会社と「検索」という行為について広く浅く俯瞰(しかも1,050円で(笑)!)するには、お手ごろ。
単に他の本ともカブっていると理由で割愛した内容も、「SEOスパム」「問題式入社募集広告」「ロングテール」「グーグル八分」「中国問題」「プライバシー問題」等々盛り沢山です!
・・・逆に、これらのフレーズに詳しい方にはちょっと微妙ですけど(笑)。
【編集後記】
◆昨日も大量にアマゾンアタックしてしまいました(ちょっと反省)。それらはまた改めてご紹介するとして(笑)、昨日到着した一冊をご紹介。
鮒谷周史さんのメルマガに良く登場される、高井伸夫先生の新作。
なかなか読みやすそうなのですが、奥は深いと見た(断言)!
ご声援ありがとうございました!
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この番組見ました。
Googleをあまり知らない人はおもしろいのかもしれません。
あと、映像で見られるのは貴重かなと思いました。
小宮山総長の言葉には私もひっかかりがあります。
閃きを生むのは情報収集にかけた時間ではなく、それをどう自分で組合せていくかという「適応力」「構成力」みたいなものじゃないでしょうか?
ただ、情報をインプットした後で寝かせておく時間が必要だというのは納得できるところではあります。
Googleもどんどん新たなこと
追加していってますけどね^^;
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小宮山総長の言葉、なるほどー!!!そういうことか!と私も同感です(←レベルが違う)。
感覚的に、ネット(google)が道具であれば、使う力と、それ(道具)を生み出す力は全く違うと思うからです。んー、よくまとまりませんが、後者の力がより大事かと思います。
映像、私も観たかったですよ。
一応、本書も写真がところどころあるんですが、全部白黒・・・(涙)。
>LuckyUSさん
おそらく東大でも情報収集に「だけ」(?)長けた学生が多くいるので、釘刺したのだと思われます。
ただ、アイデアの本とか読むと、情報がある程度頭に蓄積されてないと、「化学反応」(「閃き」か?)も起きないですよね。
>院長サマ
どうしても似通ってしまうのは、ある意味しょうがないかと。
普通そんなに全部読むこと無いですし(笑)。
>赤っぴさん
Googleの社員は「20%ルール」とかで、どんどん頭使っているのに、Google使うユーザーは反対に頭使わないでアフォになっていく予感が(汗)。
自分も自信ないですけど・・・。
あと、難しい本ご紹介されてたので、ツッコミ入れられませんでした(笑)。
メールやガジェットはGOOGLE何ですけど。
韓国と中国はわかりませんが、日本の場合、ADSLをYahoo!が大量に売り込んだのが大きいような気がします。
ポータルをYahoo!にしている人が、Googleのツールバーを入れているとも思えませんし・・・(私はそうしてますが)。
>ヨシザワさん
私は基本的にはGoogleですね。
アサマシエイトのために、Yahoo!も使ってますが(笑)。