2007年03月14日
「キミがこの本を買ったワケ」指南役

【はじめに】
◆おはようございます、smoothデス。
今日お届けするのは「指南役」という変わったお名前のエンタテイメント企画集団が手がけた一冊。
ちなみにこの「指南役」さんは、あのホイチョイプロダクションのブレーンも勤めているとか。
以下、アマゾンの商品説明より。
どうです?面白そうでしょう(笑)?本書は、ホイチョイプロダクションズのブレーンをつとめる著者「指南役」が、まさに「広告業界のパンドラの箱」を開けてしまう一冊。
多くの人の記憶に残っている広告を数多く例にとりながら、わかりやすく広告やマーケティングの種明かしをします。
人がものを買うことの不可思議さを解き明かしながら、「販促・宣伝・マーケティング」などビジネスの根本の仕組みや人に教えたくなるようなネタや薀蓄を散りばめていく、これまでにないビジネスエンターテイメント。
【目次】
第1章 さて、心あたりありませんか?
1、ダイエット中のケーキ1個が2個になる理由
2、デパ地下で結局、何も買わずに帰る理由
3、用もないのに毎日コンビニに寄る理由 ほか
第2章 ずばり、広告って参考にしていますか?
8、CMは好きなのに商品を買ったことがない理由
9、何年も変わらないCMが好きな理由
10、あんなに楽しみにしていたドラマを見ていない理由 ほか
第3章 ところで、なぜ、これを選んだんでしたっけ?
13、較べたわけでもないのに、ブランド買いする理由
14、最初の25%に入りたい理由
15、義理もないのに100円ショップで店員に気を使う理由 ほか
第4章 けっきょく、売るのも買うのもむずかしい
20、午前2時にコンビニに行く理由
21、とりあえず「つゆだく」と言いたくなる理由
22、親切にされると二度とその店に行かない理由 ほか
【気になった点など】
■CMが売っているのは結局CM
⇒歴代ヒットCMと歴代ヒット商品の相関関係はまるでない
⇒「エリマキトカゲのCM」は何のCMだったか、フツウ覚えていない
■魔法のヴェール
⇒テレビドラマ「最後の恋」は何故「魔法のヴェール」が剥がれ落ちたのか(著者的に?)?
⇒現実から入って徐々に空想的な方向に向かうと、人は軽い「トランス状態」になる
■ブランド買いに理由はいらない
「購買するかしないか、人間の決断のメカニズムは、実は脳の"無意識"の領域が行っているんです。非常に情動的、感情的なもの。購買を決めるのは、計算や論理など、"理性を司る"領域の担当じゃないんです」
「なんでそれを買ったかを聞くと、大抵の人は理由を答えます。でも、それはほとんど、後づけされた理由なんです。」(脳科学者の茂木健一郎さんの話)
■25%の法則
⇒真のブームは、最初にファンになった25%の人で実質打ち止め。
⇒「2005年頃までのmixiは良かった」というのが本当なら、その頃の会員数を仮に25%だとすると、1000万人で打ち止めのハズ
■カーラジオとコンビニの相性
⇒ラジオCMで本を告知「都内の渋滞がこの1冊で回避できます」
⇒「セブンイレブンで販売中。600円」
⇒渋滞中のドライバーが、近くのコンビニで「ついで買い」
■客に仕事を残してあげる
●「チキンラーメン」・・・タマゴを入れる「くぼみ」 → 売上アップ
●「ミニ4駆」・・・ユーザーがカスタマイズ
●「名前」・・・4文字に略されると良い(「キムタク」「めちゃイケ」「ケンメリ」等) → 売り手が略してはいけない!
■「脳内スロットの法則」
⇒「今見ているもの」と「記憶の中にあるもの」が、そろって「ゾロ目」になると無性に欲するようになる
⇒テレビでどんなご馳走を目にしても、それを食べたことがなければ、「ゾロ目」にはならない(キャビアを食べたこと無ければキャビアで「ゾロ目」にはならない)
【読後の感想などなど】
◆「ソフトな装丁」に、「読みやすい文体」ということで、とっつきやすいんですけど、中身は結構深いです(汗)。
オグルビーやシュガーマンからの引用もあり、個人的には買いの一冊(汗)。
上記でピックアップできなかった部分でも、例えば「"渋谷のトレンドリーダー"とは、"1人のリーダーと99人のコピー"」というのは「なるほど」と思いました(笑)。
◆個人的には著者(グループ)が、「史上最高のCM」と評価する、「湖池屋ジャガッツ」の「この男だ編」が見てみたいな、と。
内容はこんな感じです。
刑事が隠し撮りした(らしい)カメラの映像に映る、銀行から逃走する犯人の前で、その映像に映りこんだ主婦が連れの主婦にこう言います。
「湖池屋のジャガッツはこのギザギザがおいしい」
刑事が犯人の顔を確認するために、テープを巻き戻して再生するたびに、この台詞が繰り返されると言う(笑)。
たった15秒の間に、名前と商品特性、さらにエンターテインメント性まで織り込んでいる秀作・・・。
(YouTubeにあったらしいんですが、既にに見られなくなっていました)
◆ちなみにこのCMの作者は、あの佐藤雅彦さん。
本書では、他にも佐藤さんのCMを取り上げていますが、確かにこの方スゴイですよね。
というワケで、この本を買おうかどうか検討中(参考文献として上がってました)。
◆また、参考文献には、こんな本も。
マーケティング本好きならオススメ!
【トラックバックさせて頂いたブログ】
『ついで読ませ法「一貫性の原理」 』@アイデアホイホイ~ブランドブログ作成講座さん
「史上最高のCM」@週末起業サラリーマンの人には言えないここだけの話・・・さん
【編集後記】
◆昨夜6時ごろ、銀座松屋デパートの地下の入り口にできた「アンリ シャルパンティエ」の行列。

一番後ろは女性ですが、ほとんどが男性で、皆さんホワイトデーの買物のようです。
なお、洋菓子売り場はかなり混んでいました(汗)。
当日買いの方は、混雑と品切れに注意しましょう(笑)。

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日曜日に、既に、プレゼントも済ませましたが。
昨晩、嫁さんから、明日、ホワイトデーだよね?
と言われました。
どういうことなんでしょう(汗)。
もう、一個よこせ、ということか。
今日はホワイトデーですね。
義理チョコへのお返しも結構あるんで
今日調達って人も多いかと。
わたしも家用は今日調達です。
記憶は大切ですよね。
そういう意味では、繰り返して、アピールするというのは、記憶に残すための手法かもしれません。
この本もぜひ読んでみたいです♪
それにしても、ホワイトディですね〜
会社では、100円のタバコチョコが、ゴディバの効きチョコセットみたいなのに化けました(笑)
ありがたく頂戴しました(^^
シュガーマンを引用とは見逃せないですね。
今日の帰りにでも最寄の本屋に立寄り
再確認いたします。
広告業界と心理学は関連が深いですね。私は臨床心理学を断念しましたが、今の方が臨床に近いかも(笑
このへんは非常に興味のある分野なので
片っ端から読んで勉強したいのですが
いかんせん金が・・・です(;´д`)
とりあえずアンリシャルパンティエは美味いです♪
私も佐藤雅彦さん大好きです。
ピタゴラ装置2も予約しました。(^^)
確かにそのニーズってありますよね。
そのものを求めるより、
さらに理想に近づけたいと自然に感じるものですしね。
それにしてもホワイトデーの並びはすごいですね^^;
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最後に取り上げていたCM、何となく見た記憶があります(笑)。いつ頃のCMだったんでしょう…。
読みたい本リストに加えさせていただきます〜。
立ち読みしたい!って思いました・・・って買う気がないのは作者に悪いっすね(笑)
この本も面白そうですね!
エリマキトカゲは三菱のミラージュだったと思います。(なぜか覚えていた(笑))
紹介くださったセルジオジーマンの本(古本ですが)本日届きました!
最近、少しパタパタしてて、未読本が溜まりつつあります。
あまりそういうこと無かったのですが、
未読本達を見ているとおなかいっぱいに(笑)
ちょっと読書をして気分転換してみます(^-^;)
そうそう、コメントいただいた件ですが、「日本人が見えているようには見えていないのでは」という話も聞きました。文化的な背景以外に、自然的肉体的な差異も影響するのではということでした。例えば、人間にはカラーに見えるのに、動物の中には無彩色でしか見えない動物がいますけれど、それと似ている、と。目の色が違えば、光を感じる度合いも違う、ということと、日差しの色も、地域により違うから、同じ絵も違う国に行けば違う色に見える、と。
確かに、自分が見ているように、他人には見えてないかもとは思いましたね〜。
目次だけでおもしろそうですね。これは早速チェックです。
ホワイトデーの列は私もいくつか見かけました。私が勤めている会社ではなぜか東京にだけバレンタインデー、ホワイトデーの風習が残っているようです。