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2007年02月17日

「五感マーケティング」高橋 朗


五感マーケティング
ナナ・コーポレート・コミュニケーション
高橋 朗(著)しりあがり 寿(イラスト)
発売日:2007-02-03
おすすめ度:5.0






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【はじめに】



◆おはようございます、smoothデス。



今日お送りするのは「黄金のおにぎり 」(これも名作デス)で有名な、高橋 朗さんの最新作。



やたら字の大きな(笑)「まえがき」に、「この本は、若い世代のビジネスマンや学生の方々に向けて書きました」とあったので、「やってしもたかー(涙)?」と思いましたが、あにはからんや(笑)



読みやすい中にもかなり深い内容が織り込まれていましたよ!



本書のテーマである「ホリスティック・マーケティング」とは(汗)?



【目次】



●第1章 マーケティングは何をしてきたのか?

・マーケティングって何?

・マーケティングは大きく変化しつつある

・マーケティングにおける二つの方向性? ほか



●第2章 インターネットによるマーケティングの変化

・企業にとってのインターネットって何?

・インターネットによるコミュニケーション革命

・インターネットの危険性? ほか



●第3章 物語と五感の関係

・感性を刺激するってどういうこと?

・人間には五感がある

・五感に訴えないとどうなるのか? ほか



●第4章 五感を刺激するコンセプト

・コンセプトって何?

・自社なりのコンセプトの定義を作る

・パーソナリティはどうやって決めるのか? ほか



●第5章 五感を意識したマーケティング

・視覚にはどのような工夫がありうるか?

・聴覚による工夫とは?

・触覚による工夫とは? ほか



●第6章 ホリスティックな生活者

・イメージ戦略だけで売れるのか?

・モノとコト

・格差社会にはどう対応するべきか? ほか



●第7章 ビジネスはホリスティック化している

・顧客のことだけを考えていれば良いのか?

・メーカーから流通へのコミュニケーション

・店頭は店員に任せておけば良いのか? ほか 






【気になった点など】



■ホリスティック・マーケティングとは?



五感すべてを刺激するためのマーケティング



⇒今まで情報量がそれほど多くなかったため、従来のマーケティングは五感のうち1つか2つの感覚を刺激するだけで済ませてきた



⇒今後は物語を用いて、五感すべてに訴えるマーケティングが必要





■ケータイ投稿小説の可能性



⇒かつての「深夜のラジオ番組」や「投稿雑誌」と同じ、「参加型」



⇒ケータイ投稿小説サイトの中には月間12億ページビューものところも!



⇒ケータイ投稿小説というビジネスには、既にソニーも参入





■物語の力



物語形式であるだけで、興味もわくし、記憶にも残りやすい



⇒子どもには「みんなで力を合わせよう」と言うよりも、「『桃太郎』の話を聞かせる」方が納得されやすい





■コンセプトとは



⇒「どういうパーソナリティの人がどういうターゲットに対して、どのようなベネフィットをメッセージとして送るのか?」



★2つのベネフィット



気分的ベネフィット・・・「楽しい」「都会的雰囲気がある」等の心理面での良いこと



実利的ベネフィット・・・「楽だ」「価格が安い」等の現実面での良いこと





五感を意識したマーケティング



視覚



⇒ターゲットを絞ったパッケージデザインでヒット!・・・「資生堂マシェリ」



⇒「台所洗剤」「リモコン」・・・もっと良いデザインにできるハズ





聴覚



「自動車のドアを閉めた時の音」「ビスケットを噛んだ時の音」・・・既にメーカーは研究している



「サウンド・ロゴ」をもっと有効に活用すべき!・・・活用例:インテル





触覚



⇒「100円ライター」「ビニール傘」・・・常に握って使用するものなので、工夫によっては差別化できるはず



⇒多少金をかけても、効果のあるパンフレットを作るべき(メディアでは触覚はコントロールできない)





嗅覚・味覚



⇒普通なら水着が売れない3月に、売上が倍になった秘密とは?・・・売り場にココナッツの甘い香りを漂わせた



マセラティ(高級自動車ブランド)の新車の匂いは、エンジンオイルとタバコの匂いがブレンドされた特殊なもの・・・ブランドイメージを訴求



「お袋の味」は実は、味覚ではなく嗅覚?・・・我が家の匂いと一緒に食べた味こそが「お袋の味」だから、レシピだけ再現してもダメ





【読後の感想など】



◆本書は、上記「黄金のおにぎり」と同じように、物語形式を用いて展開されています。



ただし、今回はおにぎり屋さんの「斜め上」を行く、埴輪(ハニワ)メーカーのマーケティング部(汗)。



ぶっちゃけ設定自体、今どきアリエマセンって(笑)。





◆ところが読み進めて行くうちに、「ハニワ、ひょっとしたら売れちゃうんじゃない?」となっていくのが本書の面白いところ。



試しに「どんな人がハニワを買ってくれるか」「どうやったら買ってくれるか」等々を考えてみても良いかも。





◆ところで、本書と似たような感じの作品としては、以前ご紹介したこの本が思い出されます。



これ、知ってました?集客に、お金はかからないのです。
イースト・プレス
藤村 正宏(著)
発売日:2003-09-19
おすすめ度:4.0




(参考記事:「これ、知ってました?集客に、お金はかからないのです。」藤村 正宏 (著)



これも未読の方は、読まれることを激・オススメ(汗)!



結構、目からウロコが落ちまくります(マジ)。





◆一方、本書を読んで気になったのが、「ケータイ小説」のゆくえ。



私の世代や、若い人でもビジネス書を読みふけっている方からしたら、なかなか馴染めない「ケータイ小説」ですが、下手をすると、マーケティングの主戦場がSNSからそちらに移る可能性があることを、著者の高橋さんは示唆されています。



この辺りは、大学・高校生世代以下のライフスタイルとの親和性も含め、将来的には無視できなくなりそうなヨカンが(汗)。





◆ところで、ケータイ小説を実際に読まれたことがおありの方はいらっしゃいますでしょうか?



私は以前(どれとは言えませんが(汗))、コンビニでちょこっと立ち読みして、結構抵抗感がありました



長時間読むのはムリだな、と(汗)。



しかし本書の登場人物クンによると、「感情を押し殺すのをやめて、作品を読めるようになると、なかなか面白い」のだそう。



そしてそれこそが、「読み手が積極的に五感をフルに使って読むと面白い小説」なんだとか。



・・・私はまだまだ修行が足りません(汗)。



マーケティング好きにはオススメ!



五感マーケティング
ナナ・コーポレート・コミュニケーション
高橋 朗(著)しりあがり 寿(イラスト)
発売日:2007-02-03
おすすめ度:5.0


【編集後記】



◆昨日、私が残業(自称(笑))している間に、ヨメとムスメは回転寿司で夕食をとったそう。



・・・ちなみに私はコンビニ弁当ですが(涙)。



驚いたのが、ムスメの食べた量



まだ2歳のくせして、10カン制覇(汗)。



証拠写真を撮ってこなかったのが悔やまれます(・・・ってそういう問題か(汗)?)





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この記事へのコメント
               
こんにちは。
ケータイ小説は、いろんな意味で、個人的には微妙です。
ケータイ世代には、そういう感覚もないのかもしれませんね。

Posted by 起業独立:こばやし at 2007年02月17日 10:46
               
smoothさんこんにちは。
携帯小説は若い世代にはうけるでしょうね!
コストが圧倒的に安いですし、
ニッチタイムに読むには最適ですし、
ドラゴンボールや連ドラや24みたく、
ツァイガルニック効果を炸裂させれば、
はまることうけあい・・・(暇な人限定)
携帯小説世代が大人になったときに、
スタンダードになっている可能性も捨て切れませんよね。
ところでビニ傘で思ったのですが、
企業とコラボして企業ロゴなんか入れて、
100円とかで売れないんでしょうかね?
macとかロッテリアとかYahooとか・・・
デザインがよければ売れるでしょうし、
企業の認知戦略にもなるし・・・
やったら面白いと思いますけどね〜

Posted by 週末起業サラリーマン・・・hikaru at 2007年02月17日 11:34
               
集客に、お金はかからないのです。
に似た感じの本なんですね^^
確かにこの本はいい気づきえられますよね。
応援クリック!ぽちっ

Posted by 笑顔整体 健康の知恵袋:院長 at 2007年02月17日 13:40
               
>マセラティ(高級自動車ブランド)の新車の匂いは、エンジンオイルとタバコの匂いがブレンドされた特殊なもの・・・ブランドイメージを訴求
私のもっとも苦手な臭いのブレンド
ですね。
じゃあ、マセラティは買いません。
そもそも、買えませんけど。(T T)

Posted by ヨシザワ@税理士・中小企業診断士 at 2007年02月17日 14:03
               
こんばんは!
「五感」に訴えそうな本の内容もさることながら
「あにはからんや」---smoothさんの「語感」に
妙に感心してしまいました。
☆ケータイ小説読んだことがありません。ケータイ自体、できれば遠ざけたいほうです。そうもいきませんけれどね。

Posted by meg at 2007年02月17日 21:49
               
smoothさん、こんばんわ!
この本買いました!
高橋さん、実はどういう人か良く分かっていませんが。読みやすくてずいぶん前に何冊か読んでこの本も買ったんです。
私も黄金にぎりは面白かったです
今回の埴輪もすこし面白かったですね。
携帯小説。はやっているとは聞いていましたが、すごいビューがあるとは・・。
携帯電話って侮れないな。と感じました(^-^;)

Posted by たなか@心レベル at 2007年02月17日 21:49
               
smoothさん、こんばんは!
高橋さんというと、「銀座ママ麗子シリーズ」も思い浮かびます。マーケティング学ぶのに、今度一度手にとってみようかと思います。黄金のおにぎりも気になりますが^^;

Posted by 淺田 義和@創造マラソン at 2007年02月18日 01:12
               
smoothさん、こんばんは!
最近ビジネス書でも物語形式のものが増えましたよね。読み易いので私もつい手が・・・。

Posted by 手文庫 at 2007年02月18日 01:28
               
smoothさんこんばんは。
一応わたしも若い人ということで読もうかなと思います。笑
私の会社ではいままでマーケティングにほとんど力を注いできませんでしたが、大きな会社に買収されてからはマーケティングにも注力してきました。
おもしろい企画を通して目立とうと思います。笑
最近本読んでないので、、、また色々チェックさせていただきますね!

Posted by koji at 2007年02月18日 01:35
               
小阪先生のもわかりやすい表現で面白い本が多いですが、こちらも面白そうです。
埴輪を売るって物語がそそられます・・・。
藤村先生も感動マーケティングで有名ですよね。
こちらもチェックしておきます。
お嬢さんの10貫完食に拍手!パチパチパチ。
私も負けてなかったと思います・・・
今なお食欲旺盛ゆえ、エンゲル係数が大変なことに。
だから未熟児で生まれても大きくなれたんだと思います(笑)
お嬢さんの成長が楽しみですね♪

Posted by ビルダーナース at 2007年02月18日 12:36
               
最近はマーケティング本は食傷気味でしたがw
イラストが「しりあがり寿」というのに一番反応してしまった(涙)

Posted by ぼうや at 2007年02月19日 12:37
               
ちょっと休憩中に。
私も空道指導で視覚、聴覚、体感覚の三つを重視しております。
ケータイ書く闘家としては小説は侮れませんなあ!
久々に読んでみたいマーケティング本ですね。

Posted by 空道まさわた@ケータイ書く闘家 at 2007年02月19日 16:31