2006年11月05日
「ビームスの奇跡」山口 淳
金曜日が祝日だったのに、月曜は有給(汗)。
顧問先さんスイマセン(汗)!
◆さて。
今日お届けするのは、私たちの世代にとっては、思い入れがある店「BEAMS」についてのご本。
ビームスファンは必見(汗)!?
【目次】
【気になった点など】
★ビームスは動物園?
◆他のセレクトショップと比較しても顕著なのが、ビームスの自由な雰囲気。
ファッション以外のカルチャーや電化製品や小物等に詳しい社員がうじゃうじゃいます。
◆それは、採用時に洋服以外の専門分野や知識に長けた人間を募集、採用しているからではあるのですが、そもそも、各社員に与えられている裁量が非常に大きいということがあります。
特にバイヤー(新しい商品の仕入れを行う人)に与えられている予算は、年間数千万から、多い人だと数億(汗)。
この予算について、一人のバイヤーの判断で自由に動かすことが出来るのだそう。
(ちなみに普通のセレクトショップや百貨店では、稟議や会議を行った上で決定します)
◆そして、その猛獣・珍獣たちを手慣らしているのが、現・社長の設楽洋氏。
ビームスの躍進の秘密は、この設楽さんのキャラクターやカリスマ的魅力にあるのです。
★設楽洋という人物
◆本書の中で述べられている「設楽洋」像はこんなカンジです。
■気取らない、オープンマインドな性格
■「優しい」「あったかい」
■「発想型」「右脳型」「アバウト」「ざっくり」
■「目利き力」がスゴイ
■ヒーローは長嶋茂雄
■大きな波も小さな波も感覚で乗り切る
◆実際、後で述べる幹部大量離脱事件が起きたときも、新しい会社に一切圧力をかけなかったり、新会社に引き抜かれて辞めていく女子社員に優しい言葉をかけたり、とホント、温かい人柄を感じました。
これはある雑誌のコラムで読んだのですが、その雑誌の取材陣が設楽さんの自宅を訪れて、いろいろ裏話を聞いた際も、「こんなこと言っちゃっていいのかなー(笑)」と、大ネタをガンガン喋ってくれたのに、ビームスの広報のチェックが入って、ヤバいところは全部削除されたとか(笑)。
基本的にサービス精神が旺盛なお方みたいです(笑)。
★大ピンチの乗り切り方
◆現在、ビームスを売上高で上回るセレクトショップの雄、ユナイテッドアローズ。
この会社が実は、元ビームスの主要幹部たちが半ば造反(汗)して、独立し、作り上げた会社であることは、有名な話です(セレクトショップ通の間では)。
(・・・関係者があえて触れないせいもあって、サイトでも詳しく説明してあるところが見つかりませんでしたが(汗))
◆当時ビームスの常務で、現・ユナイテッドアローズ会長の重松 理氏を含む30人の主要メンバーが離脱(ビームスの社員は約70人(汗))した時は、ビームス最大のピンチでした。
その際、業界内の他の会社のバイヤーなどからの売り込みはとても激しかったそう。
実際、即戦力としてこの緊急事態を任せられる人材も数多くいたとか。
◆しかし設楽社長は、再建を生え抜きのスタッフで行うことを決意します。
その後カリスマバイヤーと言われるようになる、南馬越一義さんは、販売のプロでしたが、この混乱時にバイヤーに抜擢されるまでは、海外渡航も社員旅行のグアムだけという人物だったそう(汗)。
もっともこれも、最初に社員として採用した設楽社長の目利きゆえではありますが(笑)。
★ビームスの戦略
◆これについては列挙します。
■アンチ陳腐化のために、多面的な展開を行う(「ビームス タイム」など)
■集客型の店を出した後に、実験的な店を出す(「ビームス ハウス」⇒B印YOSHIDA(B印ヨシダ)など)
∴「ビッグマイナースピリット」
■一等地を避けて出店
⇒家賃が安いだけでなく、エリアの意味を変えたり、「半歩先を読む力がある」などの評価を得ることができた
■雑誌のパブリシティや編集協力で、宣伝広告費を節約
⇒今までは、「ポパイ」やBeginだった。
⇒ビームスが独自に出す新雑誌Bに注目!
【読後の感想など】
◆以前の記事で書いたように、著者が山口淳さんということで、即買いしました(笑)。
おそらく、店員や設楽さんとも初めから良い関係を持っていたことが伺われます。
このブログの読者さんがどうかはわかりませんが(笑)、個人的には大満足!
思ってた通り、設楽社長、最高(笑)!
逆に言うと、「設楽さんがいなくなった後はどうなの?」というのはありますが(汗)。
◆思えば、自分もビームスとともに20年近く歩んできました。
新入社員の頃に、百貨店のスーツではなくて、初めてビームスのスーツを着ていったことを思い出します(入社直後は一応無難なスーツを着てました(笑))。
当時のスーツはIVY系が主流だった(確か)ため、他の部の口の悪い先輩から、「あいつは出入り業者か?」と陰口叩かれてたっけ(笑)。
思えば遠くに来たものだ(笑)。
◆あー、スイマセン、全然本の内容と関係ないですね(汗)。
でもいいんです。
こういうの好きな人だけ読んでくれれば(笑)。
LEONの本は、見た目実用書でしたが、中身はコテコテのマーケティング本だったのに比べ、本書は見た目ビジネス書ですが、中身はもっとほんわか(?)しています(笑)。
あ、もちろん、山口淳さんがまとめてるんですから、内容はしっかりしてますよ!
◆あえて苦言を述べるとすれば、ここまでちゃんとビームス全体を抑えるなら、フルカラー版で写真がバンバン載ってた方がいいかな、って。
超・贅沢言ってスイマセン(笑)。
◆それはさておき、結婚して、あまりスーツを買わなくなってしまった私ですが、本書を読んで、久しぶりにスーツが欲しくなりました。
もちろん、ビームスで(笑)!
【トラックバックさせて頂いたブログ】
「ビジネス・ブック・マラソン」 バックナンバーズさん
【編集後記】
◆というわけで、今日明日とご訪問はできないかと思われます(汗)。
明日の夜に上手く行ったら巡回に回りますが、家族サービスで爆睡している可能性も(涙)。
翌朝も私がムスメを保育園に連れて行くので、これまた朝から大ピンチ(汗)!
落ち着いたら必ずご訪問にお伺いしますので、忘れないで下さいね!!
ご声援ありがとうございました!
この記事のカテゴリー:「ファッション」へ
この記事のカテゴリー:「企業経営」へ
「マインドマップで読書感想文」のトップへ
顧問先さんスイマセン(汗)!
◆さて。
今日お届けするのは、私たちの世代にとっては、思い入れがある店「BEAMS」についてのご本。
ビームスファンは必見(汗)!?
【目次】
第1章 感覚派社長の嗅覚が道を拓く 個性派集団を率いる社長のしたたかな「柔腕」
第2章 ヨソと違うことをやり続けた日々 ビームスの軌跡
第3章 存亡の危機をチャンスに変えた 封印されてきた、事件の真相を聞く
第4章 店、モノ作り、それを支える個性派のタレントたち ビームスセオリーの研究
第5章 人をワクワクさせるのが趣味で仕事 ミスタービームス設楽洋という男
第6章 未来に向けて、打たれた布石 25周年を契機に動き出した改革の中身
【気になった点など】
★ビームスは動物園?
◆他のセレクトショップと比較しても顕著なのが、ビームスの自由な雰囲気。
ファッション以外のカルチャーや電化製品や小物等に詳しい社員がうじゃうじゃいます。
◆それは、採用時に洋服以外の専門分野や知識に長けた人間を募集、採用しているからではあるのですが、そもそも、各社員に与えられている裁量が非常に大きいということがあります。
特にバイヤー(新しい商品の仕入れを行う人)に与えられている予算は、年間数千万から、多い人だと数億(汗)。
この予算について、一人のバイヤーの判断で自由に動かすことが出来るのだそう。
(ちなみに普通のセレクトショップや百貨店では、稟議や会議を行った上で決定します)
◆そして、その猛獣・珍獣たちを手慣らしているのが、現・社長の設楽洋氏。
ビームスの躍進の秘密は、この設楽さんのキャラクターやカリスマ的魅力にあるのです。
★設楽洋という人物
◆本書の中で述べられている「設楽洋」像はこんなカンジです。
■気取らない、オープンマインドな性格
■「優しい」「あったかい」
■「発想型」「右脳型」「アバウト」「ざっくり」
■「目利き力」がスゴイ
■ヒーローは長嶋茂雄
■大きな波も小さな波も感覚で乗り切る
◆実際、後で述べる幹部大量離脱事件が起きたときも、新しい会社に一切圧力をかけなかったり、新会社に引き抜かれて辞めていく女子社員に優しい言葉をかけたり、とホント、温かい人柄を感じました。
これはある雑誌のコラムで読んだのですが、その雑誌の取材陣が設楽さんの自宅を訪れて、いろいろ裏話を聞いた際も、「こんなこと言っちゃっていいのかなー(笑)」と、大ネタをガンガン喋ってくれたのに、ビームスの広報のチェックが入って、ヤバいところは全部削除されたとか(笑)。
基本的にサービス精神が旺盛なお方みたいです(笑)。
★大ピンチの乗り切り方
◆現在、ビームスを売上高で上回るセレクトショップの雄、ユナイテッドアローズ。
この会社が実は、元ビームスの主要幹部たちが半ば造反(汗)して、独立し、作り上げた会社であることは、有名な話です(セレクトショップ通の間では)。
(・・・関係者があえて触れないせいもあって、サイトでも詳しく説明してあるところが見つかりませんでしたが(汗))
◆当時ビームスの常務で、現・ユナイテッドアローズ会長の重松 理氏を含む30人の主要メンバーが離脱(ビームスの社員は約70人(汗))した時は、ビームス最大のピンチでした。
その際、業界内の他の会社のバイヤーなどからの売り込みはとても激しかったそう。
実際、即戦力としてこの緊急事態を任せられる人材も数多くいたとか。
◆しかし設楽社長は、再建を生え抜きのスタッフで行うことを決意します。
そしてその狙いは見事的中。彼らの力を借りれば、確かに、早急に手当てはできたかもしれません。でも、考えたんです。外からいきなり人が来て、これから君たちのボスは僕だと言われたら、ビームス育ちのスタッフはどう思うだろうって。それに、今を自分のチャンスだと考えているスタッフもいるのでは、と考えました。
その後カリスマバイヤーと言われるようになる、南馬越一義さんは、販売のプロでしたが、この混乱時にバイヤーに抜擢されるまでは、海外渡航も社員旅行のグアムだけという人物だったそう(汗)。
もっともこれも、最初に社員として採用した設楽社長の目利きゆえではありますが(笑)。
★ビームスの戦略
◆これについては列挙します。
■アンチ陳腐化のために、多面的な展開を行う(「ビームス タイム」など)
■集客型の店を出した後に、実験的な店を出す(「ビームス ハウス」⇒B印YOSHIDA(B印ヨシダ)など)
∴「ビッグマイナースピリット」
■一等地を避けて出店
⇒家賃が安いだけでなく、エリアの意味を変えたり、「半歩先を読む力がある」などの評価を得ることができた
■雑誌のパブリシティや編集協力で、宣伝広告費を節約
⇒今までは、「ポパイ」やBeginだった。
⇒ビームスが独自に出す新雑誌Bに注目!
【読後の感想など】
◆以前の記事で書いたように、著者が山口淳さんということで、即買いしました(笑)。
おそらく、店員や設楽さんとも初めから良い関係を持っていたことが伺われます。
このブログの読者さんがどうかはわかりませんが(笑)、個人的には大満足!
思ってた通り、設楽社長、最高(笑)!
逆に言うと、「設楽さんがいなくなった後はどうなの?」というのはありますが(汗)。
◆思えば、自分もビームスとともに20年近く歩んできました。
新入社員の頃に、百貨店のスーツではなくて、初めてビームスのスーツを着ていったことを思い出します(入社直後は一応無難なスーツを着てました(笑))。
当時のスーツはIVY系が主流だった(確か)ため、他の部の口の悪い先輩から、「あいつは出入り業者か?」と陰口叩かれてたっけ(笑)。
思えば遠くに来たものだ(笑)。
◆あー、スイマセン、全然本の内容と関係ないですね(汗)。
でもいいんです。
こういうの好きな人だけ読んでくれれば(笑)。
LEONの本は、見た目実用書でしたが、中身はコテコテのマーケティング本だったのに比べ、本書は見た目ビジネス書ですが、中身はもっとほんわか(?)しています(笑)。
あ、もちろん、山口淳さんがまとめてるんですから、内容はしっかりしてますよ!
◆あえて苦言を述べるとすれば、ここまでちゃんとビームス全体を抑えるなら、フルカラー版で写真がバンバン載ってた方がいいかな、って。
超・贅沢言ってスイマセン(笑)。
◆それはさておき、結婚して、あまりスーツを買わなくなってしまった私ですが、本書を読んで、久しぶりにスーツが欲しくなりました。
もちろん、ビームスで(笑)!
【トラックバックさせて頂いたブログ】
「ビジネス・ブック・マラソン」 バックナンバーズさん
【編集後記】
◆というわけで、今日明日とご訪問はできないかと思われます(汗)。
明日の夜に上手く行ったら巡回に回りますが、家族サービスで爆睡している可能性も(涙)。
翌朝も私がムスメを保育園に連れて行くので、これまた朝から大ピンチ(汗)!
落ち着いたら必ずご訪問にお伺いしますので、忘れないで下さいね!!
ご声援ありがとうございました!
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この記事へのコメント
ディズニーにいかれるんですね。
この本もまた読みたくなりますね〜
それにしても自由に使える予算がすごいですね!広告宣伝費なんかない使うと、そのくらいの規模の経費が必要なんでしょうね。
この本もまた読みたくなりますね〜
それにしても自由に使える予算がすごいですね!広告宣伝費なんかない使うと、そのくらいの規模の経費が必要なんでしょうね。
Posted by 週末起業サラリーマン・・・hikaru at 2006年11月05日 08:36
おはようございます。
懐かしいです、ビームス!
学生の頃よくお世話になりましたね。
ユナイテッドアローズの件は
全然しりませんでした。
懐かしいです、ビームス!
学生の頃よくお世話になりましたね。
ユナイテッドアローズの件は
全然しりませんでした。
Posted by ヨシザワ at 2006年11月05日 09:09
設楽社長、最高ですね。
器の大きさ、それも桁が違います。
経営者も最後はそこなんでしょうね。
smoothさんってビームスが似合うイメージありますから、なんかこの本への思い入れも強い??
LEON系ではないですよね・・・。
器の大きさ、それも桁が違います。
経営者も最後はそこなんでしょうね。
smoothさんってビームスが似合うイメージありますから、なんかこの本への思い入れも強い??
LEON系ではないですよね・・・。
Posted by ビルダーナース at 2006年11月05日 11:06
こんにちは。
カリスマの人がいるところは、そのあとどうするか、考えておかないと、思いますね。
ディズニー楽しんできてください。
カリスマの人がいるところは、そのあとどうするか、考えておかないと、思いますね。
ディズニー楽しんできてください。
Posted by こばやし at 2006年11月05日 11:25
一泊二日でディズニーランド&ディズニーシーですか^^
しっかりと家族サービスしてきてくださいね。ぽちっ
しっかりと家族サービスしてきてくださいね。ぽちっ
Posted by 笑顔整体の院長 at 2006年11月05日 14:44
かっこええな〜。。
ビームスって初めて聴きました。
世代の差ですかねww
ビームスって初めて聴きました。
世代の差ですかねww
Posted by boya at 2006年11月05日 21:41
smoothさん、こんばんは!
ビームスですか〜。
現物見たことないですが、
どこかで聞いたことのあるような…
その程度の知識です(苦笑
自分もスーツ買うときの参考にしてみようかな^^;
ビームスですか〜。
現物見たことないですが、
どこかで聞いたことのあるような…
その程度の知識です(苦笑
自分もスーツ買うときの参考にしてみようかな^^;
Posted by 淺田 義和@創造マラソン at 2006年11月05日 23:08
企業の成功論は、苦手ですね。
(*_ _)人ゴメンナサイ
私なら、ゾロの
「ジェルミナール」を
読むかな。
(*_ _)人ゴメンナサイ
私なら、ゾロの
「ジェルミナール」を
読むかな。
Posted by エインジェル at 2006年11月06日 00:40
コメントありがとうございます。
度々遊びに来ますので
よろしくお願いします。
度々遊びに来ますので
よろしくお願いします。
Posted by エインジェル at 2006年11月06日 00:45
smoothさん、こんばんは!
今回はへぇーと思うことが満載でした。私にはできないことばかりでスゴイなぁと。
ディズニーランド&ディズニーシーを楽しんでくださいね!
今回はへぇーと思うことが満載でした。私にはできないことばかりでスゴイなぁと。
ディズニーランド&ディズニーシーを楽しんでくださいね!
Posted by 手文庫 at 2006年11月06日 01:07
smoothさん、こんにちは!
私も、よく店は覗きに行きましたが。
憧れ的には、ポール・スミスとかでしたね。
スーツまで買って、ようやく自分には似合わないと判明しましたが、遠い昔です(笑)。
私も、よく店は覗きに行きましたが。
憧れ的には、ポール・スミスとかでしたね。
スーツまで買って、ようやく自分には似合わないと判明しましたが、遠い昔です(笑)。
Posted by ニタ@教えて会計 at 2006年11月06日 08:19
当ブログの一番人気!
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