2006年10月02日
「上達の法則」岡本浩一
と言うわけで、今日はとっとと帰ります(し、仕事は(汗)?)。
◆さて(笑)。
今日ご紹介するのは、結構古い本なのに何故か買ってしまった一冊。
こういう地味な(?)本を、バリバリの新刊と一緒に平積みする書店(店員さん?)の心意気に惚れました(笑)!
【目次】
【気になった点など】
★「上達の法則」とは?
◆本書においては、上達を成し遂げた人を上級者、その途中にある人を中級者と呼んでいます。
そしてその対象としては、英語、武道、スポーツ等々の広範囲なもの。
◆初級者から中級者へは、比較的容易にたどりつける場合が多いのですが、上級者と中級者の間には大きな違いがあります。
10年英語を勉強しても身につかない人もいれば、2,3年で不自由なく使いこなせる人もいるわけで、この辺は練習量や時間に比例しているのではないのことは明らか。
本書では、「練習方法」「取り組み方」等が「理」にかなっているかに注目し、その「理」を「上達の法則」と言っています。
★上達した人はどこが違うのか
◆本書では上級者の具体的な能力を列挙していますが、この中からヒットしたものを掲載します。
■技能のコツを言葉(メタファ)で表現できる
⇒例:将棋の故升田幸三名人は、ある人の着手が迫力を欠いていたのを「二階から目薬を指すような手」と言ったことがあるそう
■自分なりの「美観」を持っている
⇒技能に対して、巧拙の認知とは別に、好き嫌いの認知、自分なりの美観の認知が出てくるのが、上級者のレベル
■勘が働く
⇒勘の大部分は天から来るものではなく、自分の記憶の中核の奥深いところから発するもの
⇒それはコード化し、システム化された知識のさらに奥に、うまくコード化されてはいないが、通常とは異次元のインデックスによって検索可能な記憶事象があり、それが、うまく検索され、瞬時に推論に用いられたときに、生まれるもの
(注:「コード化」とは、簡単に言うと「言語的に表しにくい要素(ラケットで球を打ったときの感触など)」を、「言語に準じた形式に、その人の思考の中で表すこと」です)
★上達の方法論
◆同じく、方法論についてもタメになるお話が満載なので列挙(笑)。
■ノートをとる
⇒言語になりにくいものでもいったん言語化することが大切
⇒技能をコード化し、コード化した内容を言語にする工夫が必要
⇒言語にして書き付けておくことで、それがきっかけとなって、記憶の想起をうながしてくれることもある
■ひとつのものを決めて、それを精密に学ぶ
⇒例:齊藤メソッド・・・ひとつのオーケストラ曲を選び、おびただしいエネルギーを注入して、その1曲だけを長い時間かけて仕上げる方法(小沢征爾もこのメソッドで学んだ)
⇒例:将棋の谷川浩司名人は、4段になってからは滅多にやらなくなったものの、3段までは「振り飛車」という得意の戦法に固執していた
■深い模倣や暗唱をする
⇒可能な限り、模倣しよう、覚えようとすることが大切
⇒きちんと模倣し、暗唱するという圧力をかけることによって、コードのシステムが重層構造になり、システムそのものが豊潤化するということがある
■他者を見て感情移入する
⇒感情移入を意識的に強くするようにしていると、そこで作り上げられた感情移入が情感インデックスとなり、検索しやすいようにコードシステムが整えられる
【読後の感想など】
◆うーん、ほとんど写しまくり(汗)でしたが、いかがだったでしょうか?
実は「上達と記憶のしくみ」という第二章が、個人的には結構面白かった(「脳オタク」なので)んですけど、ここをピックアップすると、「アイコニックメモリ」「ワーキングメモリ」「チャンク化」「長期記憶」「宣言型知識」「手続き型知識」といった用語の説明をしないといけなくなるんで、ほとんどカットしております(汗)。
池谷裕二さんの本がお好きな方なら、むしろこの辺がツボなんでしょうが(笑)。
◆ちなみに私は久しぶりにポストイット貼りまくりました(汗)。
「上達する」という目的に対してのアプローチが、これほどサクサク書かれている本も珍しいのでは?
◆ただ、そもそもが言語化しにくい内容ですから、受け取り方は人によってさまざまかもしれません。
単純な「ノウハウ本」を期待するとガッカリするかも。
私はこういう本に出会えたのも「右脳ラーニング」のおかげだと思ってますが(笑)。
いずれにせよ、新書なので、お財布にも優しいし(笑)。
何かを極めたい方へ!
上達の法則―効率のよい努力を科学する
【トラックバックさせて頂いたブログ】
Gworks Weblogさん
使える!知行合一の読書を求めてさん
【編集後記】
◆フト気が付いたのですが、このブログのページランクが、9月30日から「4」になっていました。
確か、新しいランクの付き始めは、不安定というか、元に戻ってそっちで落ち着くこともあったと思いますので、ぬか喜びかもしれませんが(笑)。
◆ただ、ページランク「4」は今年の目標の一つだったので、やっと日々の積み重ねが報われたかな、と。
「ヨメよ、ついにやったよ!」・・・って家族には秘密なんでした(汗)。
次は「ユニーク1000」か(笑)。
ご声援ありがとうございました!
この記事のカテゴリー:「潜在意識・右脳開発」へ
この記事のカテゴリー:「自己啓発・気づき」へ
「マインドマップで読書感想文」のトップへ
◆さて(笑)。
今日ご紹介するのは、結構古い本なのに何故か買ってしまった一冊。
こういう地味な(?)本を、バリバリの新刊と一緒に平積みする書店(店員さん?)の心意気に惚れました(笑)!
【目次】
第1章 能力主義と上達の法則
第2章 上達と記憶のしくみ
第3章 上達した人はどこが違うのか
第4章 上達の方法論―中級者から上級者になるステップ
第5章 スランプの構造と対策
第6章 上級者になる特訓法
【気になった点など】
★「上達の法則」とは?
◆本書においては、上達を成し遂げた人を上級者、その途中にある人を中級者と呼んでいます。
そしてその対象としては、英語、武道、スポーツ等々の広範囲なもの。
◆初級者から中級者へは、比較的容易にたどりつける場合が多いのですが、上級者と中級者の間には大きな違いがあります。
10年英語を勉強しても身につかない人もいれば、2,3年で不自由なく使いこなせる人もいるわけで、この辺は練習量や時間に比例しているのではないのことは明らか。
本書では、「練習方法」「取り組み方」等が「理」にかなっているかに注目し、その「理」を「上達の法則」と言っています。
★上達した人はどこが違うのか
◆本書では上級者の具体的な能力を列挙していますが、この中からヒットしたものを掲載します。
■技能のコツを言葉(メタファ)で表現できる
⇒例:将棋の故升田幸三名人は、ある人の着手が迫力を欠いていたのを「二階から目薬を指すような手」と言ったことがあるそう
■自分なりの「美観」を持っている
⇒技能に対して、巧拙の認知とは別に、好き嫌いの認知、自分なりの美観の認知が出てくるのが、上級者のレベル
■勘が働く
⇒勘の大部分は天から来るものではなく、自分の記憶の中核の奥深いところから発するもの
⇒それはコード化し、システム化された知識のさらに奥に、うまくコード化されてはいないが、通常とは異次元のインデックスによって検索可能な記憶事象があり、それが、うまく検索され、瞬時に推論に用いられたときに、生まれるもの
(注:「コード化」とは、簡単に言うと「言語的に表しにくい要素(ラケットで球を打ったときの感触など)」を、「言語に準じた形式に、その人の思考の中で表すこと」です)
★上達の方法論
◆同じく、方法論についてもタメになるお話が満載なので列挙(笑)。
■ノートをとる
⇒言語になりにくいものでもいったん言語化することが大切
⇒技能をコード化し、コード化した内容を言語にする工夫が必要
⇒言語にして書き付けておくことで、それがきっかけとなって、記憶の想起をうながしてくれることもある
■ひとつのものを決めて、それを精密に学ぶ
⇒例:齊藤メソッド・・・ひとつのオーケストラ曲を選び、おびただしいエネルギーを注入して、その1曲だけを長い時間かけて仕上げる方法(小沢征爾もこのメソッドで学んだ)
⇒例:将棋の谷川浩司名人は、4段になってからは滅多にやらなくなったものの、3段までは「振り飛車」という得意の戦法に固執していた
■深い模倣や暗唱をする
⇒可能な限り、模倣しよう、覚えようとすることが大切
⇒きちんと模倣し、暗唱するという圧力をかけることによって、コードのシステムが重層構造になり、システムそのものが豊潤化するということがある
■他者を見て感情移入する
⇒感情移入を意識的に強くするようにしていると、そこで作り上げられた感情移入が情感インデックスとなり、検索しやすいようにコードシステムが整えられる
【読後の感想など】
◆うーん、ほとんど写しまくり(汗)でしたが、いかがだったでしょうか?
実は「上達と記憶のしくみ」という第二章が、個人的には結構面白かった(「脳オタク」なので)んですけど、ここをピックアップすると、「アイコニックメモリ」「ワーキングメモリ」「チャンク化」「長期記憶」「宣言型知識」「手続き型知識」といった用語の説明をしないといけなくなるんで、ほとんどカットしております(汗)。
池谷裕二さんの本がお好きな方なら、むしろこの辺がツボなんでしょうが(笑)。
◆ちなみに私は久しぶりにポストイット貼りまくりました(汗)。
「上達する」という目的に対してのアプローチが、これほどサクサク書かれている本も珍しいのでは?
◆ただ、そもそもが言語化しにくい内容ですから、受け取り方は人によってさまざまかもしれません。
単純な「ノウハウ本」を期待するとガッカリするかも。
私はこういう本に出会えたのも「右脳ラーニング」のおかげだと思ってますが(笑)。
いずれにせよ、新書なので、お財布にも優しいし(笑)。
何かを極めたい方へ!
上達の法則―効率のよい努力を科学する
【トラックバックさせて頂いたブログ】
Gworks Weblogさん
使える!知行合一の読書を求めてさん
【編集後記】
◆フト気が付いたのですが、このブログのページランクが、9月30日から「4」になっていました。
確か、新しいランクの付き始めは、不安定というか、元に戻ってそっちで落ち着くこともあったと思いますので、ぬか喜びかもしれませんが(笑)。
◆ただ、ページランク「4」は今年の目標の一つだったので、やっと日々の積み重ねが報われたかな、と。
「ヨメよ、ついにやったよ!」・・・って家族には秘密なんでした(汗)。
次は「ユニーク1000」か(笑)。
ご声援ありがとうございました!
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上達の法則―効率のよい努力を科学する (PHP新書)(2002/05)岡本 浩一商品詳細を見る
■感想
自分の能力を上げるには時間的な投資が必要だ。その藷ャ.
上達の法則【hobo-多読多評-】at 2009年05月29日 06:13
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この記事へのコメント
smoothさんこんにちは。ページランク4おめでとうございます。ユニーク1000はいいですねー私のブログは大改造しないとムリです。今日の本面白そうですね。ちょっと難しそうですが挑戦してみます。
Posted by 週末起業サラリーマン at 2006年10月02日 08:13
smoothさん、こんにちは!
これまた、凄いですね。
そういえば、フォトリーの受講した後、
夢をよくみるようになりました。
これは、講師から言われるんですが、
それで見た内容をなるべくすぐメモ(枕元に置くとか)しておくと、仕事のヒントになったりするらしいです。
これまた、凄いですね。
そういえば、フォトリーの受講した後、
夢をよくみるようになりました。
これは、講師から言われるんですが、
それで見た内容をなるべくすぐメモ(枕元に置くとか)しておくと、仕事のヒントになったりするらしいです。
Posted by ニタ@教えて会計 at 2006年10月02日 08:28
こんにちは。
わたしも、以前この本読みました。
基本的なことを知りたい方に良いかなと思います。
量をこなすことが、ポイントかなと。
わたしも、以前この本読みました。
基本的なことを知りたい方に良いかなと思います。
量をこなすことが、ポイントかなと。
Posted by こばやし at 2006年10月02日 10:15
ページランク4、おめでとうございます!!
私も、smoothさんに教わった本で、その存在を数日前に知りました。
私のも、分析してみないと!!
>あと、別ブログは一応ヒミツということにしておいて下さい(汗)。
だっはっは!
了解でっす!!
私も、smoothさんに教わった本で、その存在を数日前に知りました。
私のも、分析してみないと!!
>あと、別ブログは一応ヒミツということにしておいて下さい(汗)。
だっはっは!
了解でっす!!
Posted by 齊籐 正明 at 2006年10月02日 12:20
斎藤 孝さんをふくめ、上達本はいろいろありますね。
「ノートをとる」や「文章化してみる」というのは理屈にもあっているみたいで、私も納得です。
ところで、小生が紹介したベンジャミン・フルフォードですが、wikipediをみると思いっきり著書のネタバレになっていました。
うーん、これでいいのかどうか。
「ノートをとる」や「文章化してみる」というのは理屈にもあっているみたいで、私も納得です。
ところで、小生が紹介したベンジャミン・フルフォードですが、wikipediをみると思いっきり著書のネタバレになっていました。
うーん、これでいいのかどうか。
Posted by タツ at 2006年10月02日 12:46
今日もありがとうございます!
そして、ページランク4、
おめでとうございます!
私もこの本読みましたよ!
何事も基本が大事。
基本を忘れがちですからね。
そんなことを教えてくれました。
そして、ページランク4、
おめでとうございます!
私もこの本読みましたよ!
何事も基本が大事。
基本を忘れがちですからね。
そんなことを教えてくれました。
Posted by 倉橋満里子のキャリアルネサンス at 2006年10月02日 12:58
「上達する」という目的に対してのアプローチっておもしろうな題材ですよね。
こういうのは読み手によって理解度がちがうかもしれませんよね。でも読んでみたい!
ページランク4おめでとうございます。・・・でもこれってPC音痴の私にはイマイチ何のことか理解できてません(汗)
こういうのは読み手によって理解度がちがうかもしれませんよね。でも読んでみたい!
ページランク4おめでとうございます。・・・でもこれってPC音痴の私にはイマイチ何のことか理解できてません(汗)
Posted by イヴォンヌ at 2006年10月02日 13:18
>上級者の具体的な能力
なんだかとても新鮮でした。
へぇーへぇーって(^-^;)
難しそうにも感じましたが読んでみます。
ページランク4おめでとうございます!
なんだかとても新鮮でした。
へぇーへぇーって(^-^;)
難しそうにも感じましたが読んでみます。
ページランク4おめでとうございます!
Posted by たなか@心レベル at 2006年10月02日 14:00
smoothさん
こんにちは!
ページランク4ですか。
おめでとうございます。
上達のコツは
量が質に変わるまで
行うこと。
英語学習も音読筆写の
繰り返しが最も
効果的なような気がします。
ラクラク習得できる魔法なんて
どこにもありませんでしたよ。
こんにちは!
ページランク4ですか。
おめでとうございます。
上達のコツは
量が質に変わるまで
行うこと。
英語学習も音読筆写の
繰り返しが最も
効果的なような気がします。
ラクラク習得できる魔法なんて
どこにもありませんでしたよ。
Posted by Yoshizawa Accounting Office at 2006年10月02日 14:59
>斎藤 孝さん
同じような本がありましたね・・「出来る人は何がちがうのか」だったかな・・。彼は「型」を身につけることを強調していたようですが。。
やっぱりあるレベルまでいくと言っていることには共通で括れるものがありそうですね。
ユニーク1000目指してください!!
同じような本がありましたね・・「出来る人は何がちがうのか」だったかな・・。彼は「型」を身につけることを強調していたようですが。。
やっぱりあるレベルまでいくと言っていることには共通で括れるものがありそうですね。
ユニーク1000目指してください!!
Posted by ã¼ãã at 2006年10月02日 16:24
↑スパムみたいな名前になっちゃった(汗
Posted by ぼうやです at 2006年10月02日 16:24
これまた、たいへん深い内容の
本のようですね。
特に升田九段なんかが、出てくると
ビビット反応してしまいますね。
本のようですね。
特に升田九段なんかが、出てくると
ビビット反応してしまいますね。
Posted by 栗原敏彰 at 2006年10月02日 16:49
こんばんは
最近シンクロしてますね。(笑)
実は本書数日前にマインドマップしたばかりです。アンダーラインひきまくりでしたよ。
最近シンクロしてますね。(笑)
実は本書数日前にマインドマップしたばかりです。アンダーラインひきまくりでしたよ。
Posted by マチスケ at 2006年10月02日 22:10
smoothさん、こんにちは!
この本も結構面白そうな感じですね〜。
最近、高い本から離れがちなので、(苦笑
今度見てきます〜。
この本も結構面白そうな感じですね〜。
最近、高い本から離れがちなので、(苦笑
今度見てきます〜。
Posted by 淺田 義和@創造マラソン at 2006年10月02日 23:08
smoothさん、こんばんは!
まずは興味を持たないといけないので「好き」「嫌い」の感じが必要と言われるのは「美観」を持つというのにつながるのかもしれませんね。
ページランク4おめでとうございます。
応援クリック!
まずは興味を持たないといけないので「好き」「嫌い」の感じが必要と言われるのは「美観」を持つというのにつながるのかもしれませんね。
ページランク4おめでとうございます。
応援クリック!
Posted by 手文庫 at 2006年10月03日 01:15
トラックバックありがとうございました。
Posted by gworks at 2006年10月16日 09:18
上達の法則読みましたよ。
Posted by ミサンガの作り方(ユリリン) at 2007年01月22日 20:39
当ブログの一番人気!
10月10日まで
9月26日までのところ一部値引に移行して延長中
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