2006年08月05日
「テレビCM崩壊」Joseph Jaffe(著)
「テレビCM崩壊 マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0」Joseph Jaffe(著)
いつも応援ありがとうございます!
【はじめに】
◆おはようございます。
これから親族で(笑)バーベキューをする(予定の)smoothデス。
何だか暑くなりそうなヨカン(汗)。
今日ご紹介するのは、あまりにも中身が濃すぎて(?)消化不良気味の一冊。
とんでもない数のポストイット貼りまくりましたが、果たして(汗)!
【目次】
第1部 問題
マスメディアの終わり―「もはやコカコーラでさえ大衆商品ではなくなった」
テレビCMを蝕みつつあるものは?―クリエイティビティ(という名の無駄)
マス広告の崩壊―「売れなかったのは、商品が悪いから」という言い訳 ほか
第2部 解決策
変貌する消費者を再考する―今日の消費者についての10の教義
ブランディングを再考する―ニューブランディングの7つの特性
広告を再考する―「未来を開く鍵は、しばしば過去にある…」 ほか
第3部 10の新しいアプローチ
インターネット―「ぜひここで自分自身を鏡に映してみてほしい…」
ゲーム―「なぜゲームなのか?なぜ今なのか?理由は…」
オンデマンド視聴―「メディア接触における最大の変革のひとつは…」 ほか
【気になった点など】
★従来の広告の問題
◆本書の最初には、マーケティングの殿堂として知られるノースウエスタン大学の名誉教授、ドン・E・シュルツ氏の推薦の言葉が載せられているのですが、
氏曰く。
などの理由により、「従来型の広告の効果が落ちている」のだとか。・視聴者によるメディアの「ながら接触」
・様々な媒体での露出によるシナジー効果
・消費者デモクラフィックデータは、運転免許書の発行時と年金の開始年齢以外は役に立たない
・メディア最適化モデルの重要性
◆そして本書で著者が言おうとしているのは『「変化する消費者」が新しいコンセプト、アプローチ、技術、手法を生み出す原動力になっていること』と、『新しい消費者は、テレビCMに全く興味がない』ということ。
他の手法も紹介されますが、本書では主に「ネット広告」の有用性を主張しています。
★変貌する消費者
◆本書では今日の消費者の消費行動を「10の教義」として解説しています。
曰く「情報通である」「主導権を握っている」「懐疑的である」「繋がっている」「時間に追われている」「要求が多い」「ブランド・ロイヤリティはない」「常にアクセスできる」「先を行っている」「執念深い」。
ここでは特に、ブランド・ロイヤリティの話で気になった部分を。
旧式マーケティングでは「消費者の生涯価値」という概念にかなりの重点を置いているが、そんなユートピアのようなことに力をかけているよりも、もっと現実的に「消費者の人生の時間」にブランドがどう貢献できるか考えた方がよい。一度の体験、インタラクション、タッチポイントが、消費者にとって意義のあるものでなければ、将来の関係が持続しない。せめて消費者がその企業に興味を持ち、次もコンタクトしてよいと思ってくれるようにすることが先決なのだ。
★タイムシフト視聴
◆日本でも、「TV番組をHDプレーヤー等で録画して、後でCMを飛ばしてみる」という視聴方法は一般的ですが、アメリカにはTiVoというサービス(「機器」でない点に注意!)があります。
詳しくはリンク先を読んでいただくとして(スイマセン)、いずれにせよ「番組は観てもCMは観ない」というライフスタイルが広まるのは時間の問題でしょう(実際、HDプレーヤーを購入して以来、私も生でテレビを観ることはほとんどありません)。
★これからのCM
◆テレビCMに変わるものとして、著者は第一にインターネットをあげています。
もちろん、インターネット広告の全てが優れたものではないものの、本書の中で紹介されているCMをひとつご紹介。
バーガーキングの「Subservient Chicken」(「服従ニワトリ」)
これは私も知っていました。
画像の下の入力欄に、英語で命令をいれると、部屋の中のニワトリ(の着ぐるみ)がその命令に従います。
ちょっとアホっぽいところがいいですね(笑)。
バーガーキングは、これに端を発した一連のネット広告のおかげで売上増を果たしました。
◆そのほか、DVDやゲームも、新しいCMの媒体としてテレビに変わっていく可能性があるとか。
私はゲームをやらないので知りませんでしたが、ゲーム内にも巧妙にCMが織り込まれたりしているんですね(汗)。
望ましいテレビCMの姿
◆本書を紹介するにあたって、こういうテレビCMをただ列挙するのはどうかと思うのですが、自分の備忘録として、どうしても残しておきたいので(汗)。
いずれも名作です(汗)!
apple iPod / U2 Vertigo
「独立、創造性、自己表現、本物、気鋭、商業主義に屈しないなど、全く共通の価値観を体現する2つのブランドのコラボレーションは、実に絶妙である」
NIKE
「1918年のワールドシリーズ優勝から2004年まで、80年間以上にわたるRed Soxファンの忍耐と根性の歴史を2人の少年の歴史と重ねて1分に凝縮した」
◆また、特に紹介されていたというよりは引き合いに出されていたので、一本超有名なものを。
apple 「1984」
うーん、20年前にこんなCMを作っていたとは(汗)。
しかも1回限りの放送という・・・。
以前、記事にしたこともある名コマーシャルです!
(参考記事:続「バズ・マーケティング」 マーク・ヒューズ (著))
【追記】
2006/8/26:聖幸さんの記事「テレビCM崩壊 マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0」にトラックバックさせて頂きました。
【編集後記】
◆とりあえず、家族&親族サービスしているハズなので、面白いネタがありましたら、後日ここでご報告させて頂きます。
最近、このブログのネタ用に「ムスメの顔が写らないよう」写真を撮ってて、ヨメに怪しまれてるんですが(汗)。
ご声援ありがとうございました!
この記事のカテゴリー:「マーケティング」へ
この記事のカテゴリー:「ITスキル」へ
このブログのトップへ
スポンサーリンク
この記事へのトラックバックURL
●スパム防止のため、個別記事へのリンクのないトラックバックは受け付けておりません。
●トラックバックは承認後反映されます。
リンク先を確認しました。appleiPod⇒これを初めて見た時は思わず画面に釘付けでした。NIKE,apple1984⇒映画ですね。NIKEのCM好きです。私が好きなのはロナウジーニョが出演しているもの。美技。こういったCMは飛ばされないですが制作コストも大きそうです(笑)。CM制作サイドも大変な時代に入ったものですね。
>Apple - 1984
これは、もはや伝説ですね。
リアルタイムでは見てないですが。
楽しんでくださいね
でも暑いでしょうね(^-^;)
今日はベランダの掃除をしました。炎天下の時間帯にやってしまったため、今ふらふらです。
いつもありがとうございます。
nikeのCMはノスタルジーがあっていいですね。
appleのCMが20年前に作られたものというのもまたすごいです。映画のようですよね。
バラエティー番組でTVCMのパロディーやると、CM観るんでしょうけど、最近ではそういったパロディーもやらないですもんね。
>『新しい消費者は、テレビCMに全く興味がない』
そもそもTV自体、ほとんど見ていなかったり(苦笑
確かにテレビCMの効果って、
以前よりは下がってきてるかもしれませんね。
CMの入れ方がいやらしいのが増えたし、あまり興味なくなってきました。
うちの会社も「消費者の生涯価値」という概念に重点を置いている気が・・・
やばいじゃん(焦)