2006年07月13日
「ミリオンセラーのつくり方」木村裕一(著)

きむらゆういちの「ミリオンセラーのつくり方」木村裕一(著)

【はじめに】
◆おはようございます。
昨日の記事にも書きましたように、ブログデザインの点で深く反省しているsmoothデス(汗)。
でも、いまさら修正かけるの大変なので、このまま行きます(笑)!
その代わりちょっとした修正を施してみますた・・・(汗)。
今日ご紹介するのは、幼児向けしかけ絵本の世界では超有名な、木村裕一さんが、「売れるものと売れないものの『ちょっとの差』」について語った一冊。
何たって今までの実績が「しかけ絵本」シリーズが160万部、「あかちゃんのあそびえほん」シリーズが900万部、そして大人でも楽しめる「あらしのよるに」シリーズが300万部、とビジネス書とはやはりスケールが違いますよ(汗)。
【目次】
第1章 必ずうまくいく「5つの方法」
ほんのちょっとの違いを探る
主観と客観に注意する
プリズムで本質を見てみる ほか
第2章 発想ケーススタディ「自作を徹底検証する」
『あわてんぼうのサンタさん』
『あかちゃんのあそびえほんシリーズ』
『あらしのよるに』 ほか
第3章 ここでしか読めない!「発想術対談」
原ゆたか
エムナマエ
早見 優 ほか
【きになった点など】
★日常のプリズム現象
◆著者の木村さんは、他の発想法の方と同様に「メモをとる」ことの重要性を強調されています。
ただし、そのメモの内容とは「日常の当たり前のできごと」にプリズムを当てて、気が付いたことが中心です。
ここで木村さんの言うプリズムとは、日頃繰り返され、特に見る必要もない、当たり前の「主観的」なできごとを「客観的」に見る行動のこと。
例えば、「もし日本人が世界的に見て特異な部分があった」としても、それは私たち日本人にとっては「当たり前すぎて気が付かない」可能性ってありますよね?
木村さん曰く
本書では、そうしたプリズムを通して見て気がついた、木村さんのメモの写真が掲載されていて、これまた発想の参考になりそう・・・。我々の日常にプリズムを置くと、ふと別の角度から日常が見え、それで客観的に見えるものだ。日常というのは、毎日同じようなことを繰り返しながら主観的に大半を過ごしている。その繰り返しの中に入ってしまうと、案外日常が見えなくなるものだ。
★ケーススタディより
◆何せ作品が多い木村さん。
本書でのケーススタディも、何と27作品(しかも全部自作)あげられています。
幼児絵本の企画を狙っている人なら、これだけでも結構オイシイんです(笑)。
この中から面白いものを。

いないいないばああそび
◆この本は、テレビのアナウンサーがお辞儀したのに合わせて、お子さんが同じようにお辞儀をしているのを見て、ヒントを得て出来た作品だとか。
なお、木村さんは作品の構成について、基本的に「起・承承承・転・結」のパターンを使っているそうで、実はこの本も、最後の登場人物としてお母さんが出てきて「いないいないばあ」とやるのですが、しかけをめくると、そこにいたのは何とブタ(汗)!(「転」)。
でも実はそれは、「ブタのお面をかぶったお母さんでした」(「結」)という、見事な展開になっています。
一度やればわかっているハズなのに、ウチのムスメも、このブタが出てくるところで、何度でも大喜びしていました。

いないいないばあっ!むしむしくんとあそぼう―もぐもぐいただきま~す!
◆これはNHKの幼児番組「いないいないばあ」のコーナーから出来た絵本です。
特徴は、「対面式」であること。
むしむしくんが読者に対して、話しかけていく内容になっています。
基本的に絵本は、主人公がいて、その主人公に感情移入をして読むものですが、この本や、上記の「いないいないばああそび」は感情移入の必要が無いため、絵本の前の段階、例えばゼロ歳児でも楽しめるのが人気の秘密のようです。
★「発想術対談」より
◆最終章の対談からも、対談者の発言で面白いものをピックアップします。
原ゆたかさん

かいけつゾロリのなぞのおたから大さくせん〈後編〉
大人のドラマを子供、それも小学校2,3年にわかるお話に仕立てるには、どうしたらいいかばかりを考えている。
例えば、ゾロリの『テレビゲーム ききいっぱつ』は映画『ローマの休日』を子供のお話にできないかって考えたものだし、『つかまる!!』は、ワイルダーの『お熱いのがお好き』とマイク・ニコルズの『卒業』を合体させて、子供向けにしたつもり。『ママだーいすき』はケビン・コスナー主演の『フィールド・オブ・ドリームス』がヒントで、親が死んでも親孝行ができるか、というのがテーマだった。
エムナマエさん

あしたのねこ
僕は自分の『言葉の絵本』の中でも書いているけど、「あたり前のことが、一番難しい」。個人にとって、あたり前かどうか、自分を客観的に見るのが最も難しいから。
宮西達也さん

あなたをずっとずっとあいしてる
売れている人と話すとわかると思うんだけど、一番大事なのは感性だと思う。 (中略)
やっぱり突き詰めると、優しさや愛を描こうと、一番いいエキスをだしてる。これぞというくらい濃いエキスを出している本はプロだよね。だらだらはダメ。それはアマチュアだよ。本当に濃いのを出せないとプロじゃない。
【読後の感想など】
◆絵本だらけになってしまいましたが、いかがだったでしょうか(笑)?
「全くわからん(汗)!」と、戸惑われる方が続出しそうなヨカン(汗)。
スイマセン、ぶっちゃけ今回は「自分のために」記事書いてみました(笑)。
本書にはもちろん、一般的な「発想」に関する記述もありますが、その手の本は私自身イヤというほど読みまくりましたし・・・。
◆ところで。
アマゾンの絵本のレビューを見て思ったんですが、2歳児以下向けの本だと、書いている人の感想じゃないんですよね(あたり前)。
実際に読み聞かせた、ご自分の「お子さんの反応がどうか」なわけでして。
大人が読める絵本だと、こうはいきません。
お父さんお母さんが正直に書いているかは別としても、子供向けの商品って、「受ける・受けない」が結構ハッキリ出るものなんだなー、と思いました。
子供はお世辞とか言ってくれませんからね(笑)。
◆以前、アカチャンホンポ行って、ビジネスネタ考えたこともありましたが、絵本というのもアリかもしれませんよ。
この木村さんのようにベストセラーが出るかは別としても、プチクリとしてやってみたい方は、本書は参考になると思います。
とりあえず、私もこの本買って研究します(笑)。

「童話のつくり方」木村裕一
【編集後記】
◆こういう仕事(本業(笑))をしていると、お客さんの税金を立て替えて払うこともたまーにあります。
てか、ウチはまだ無いんですけど、知り合いの事務所では結構あるようで、先日も、急遽100万弱のお金が必要になったそうなんですよ。
◆その程度のお金なら口座にはいくらでもあるんでしょうが、私も知らなかったことに、カードで引き出せるのは、「1日50万円まで」なんですね(汗)。
私も個人の口座から1枚分、臨時に貸し付けました(もちろん、無利子(笑))。
万が一にそなえて、複数の口座でカード作っておくのも大事なのかも、とこの年になって思いました(汗)。

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ワタシ、携帯電話のメモ機能をつかってます。
>高杉さん、えらそう(?)な口っぷりだったので、お年のこと忘れてました(汗)。
はい。当時から偉そうでしたね。
>現在は勢いよく(?)転がっておりますので、ご確認下さい(笑)。
「ガックシコロコロ」、転がってますね〜(^^)
客観的に見つめる…。分かっていても、
なかなかできないもんですよね(苦笑
メモをとるとき、それまでどんな主観があったかも記録すると、
自分のクセが見えたりしていいのかも??
>その代わりちょっとした修正を施してみますた・・・(汗)。
なんかタイトル変わりましたよね(笑
大人の絵本が、流行っているようです。
脳関係と言うことなのかもしれません。
にしても、シリーズものは強いなと思います。
一つ売れると、ほかのものも売れますし。
そういう考え方も必要かなと。
「あらしのよるに」は神田さんも推奨していたので、一度読んでみようと思ってました。
キャッシュカードは、都銀の生体認証カードだと限度額が高いようです。
わたしには、ニーズがないので不要なんですが、新し物好きとしては、ちょっと試してみたいです。
今は種類も豊富ですしねぇ。
いろいろ内容もおもしろいですね。ぽちっ
いつもありがとうございます♪
サリィの手書きフォントが届くのを心待ちにしているところです。(昨日発送しました)
複数カードをつくっておく・・・そうですよね。
最近、ぱるるが1日50万しかおろせなくて、すごーく不便です。。
絵本の奥深さが良く分かりました。
木村裕一さんのミリオンセラーの本も興味がありますので読んでみます。
ありがとうございました。
日頃子供に接する機会は少ないものの、出会えたら「なんでも教えて」状態で子供に聞きまくることにしています。
子供の表現力って想定外、予想外、超圏外って感じですものね。
もうすぐ姪っ子に会えるので、遊んでもらい脳を柔らかくしてもらおうっと。
あらしの夜には、映画で見ましたよ。
「両極端のモノを組み合わせる」という
ヒットの要素をちゃんと組み入れて
いるようです。
ヒット作というのはちゃんと計算
されているのですね。
そういえば、あらしの夜にの
声をやっていたのは、酔っぱらい
運転で捕まった、竹内結子の旦那
だったような気が・・・
いつも感心します。
夏でも冬でも強そうですね。
「きむらゆういち」という人は、嵐の夜にという本で、知りました。が、まだ読んでいません。
すごいプロデューサーだったんですね。
ご紹介の絵本の何冊かは私も子供によんでやっています。
「たっちゃんのながぐつ」というのは
絵が笑えて、お勧めです。
応援!
アナウンサーがお辞儀していることにヒントを得て、
ヒット本が出た話は印象的でした。
日常のなにげなく見過ごすことも、
見方を変えればチャンスがいっぱいあるんですね〜。
見方を柔軟にすること・メモをとることの大事さを改めて感じました♪
スンマセン、後で職場で(笑)レスします!