2006年06月20日
「ヤバいぜっ!デジタル日本―ハイブリッド・スタイルのススメ」高城 剛(著)
「ヤバいぜっ!デジタル日本―ハイブリッド・スタイルのススメ」高城 剛(著)
いつも応援ありがとうございます!
【はじめに】
◆おはようございます。
PCとの別れにもめげず、なんとか職場で、ひと目を忍んでブログを更新しているsmoothデス(汗)。
というか、無線LAN以前に、プロバイダから提供されたADSL設定のCDが見当たらないという(汗)。
当分投稿時間はスクランブルになりますので、ご了承下さいマセ。
◆気を取り直して(笑)。
本日お届けするのは、日曜日の記事でちょこっと扱って、龍司さんのブログのコメント欄で、まだ自分が読みきってもないのに「読みました?」と振ったところ、いち早く記事にされて、しかもトラバまでされてしまった(笑)この本。
某有名メルマガ作者さんも買ったかもしれない(というか無理やり薦めました(笑))問題作です。
イヤ、マジでヤバいんですって(汗)!!
(「ヤバい」の意味については、龍司さんの記事に書かれています(笑))
【目次】
第1章 ITとデジタルの終焉 ―インターネットの現在、過去、未来
ITとは、デジタルとは、何だったのか?
次世代インターネット
次にくるもの―さらなる映像の世界へ ほか
第2章 ブランド「日本」 ―国家ブランディングとしてのコンテンツ戦略
日本の音楽業界の失敗
P2Pの可能性
ブランド形成の5ステップ ほか
第3章 ハイブリッド日本人の提案 ―スタイル・クリエイティブの時代
新しい日本の文化スタイルが、なぜ必要か?
クリエイティブ・ディレクターの時代
日本最後の輸出文化"スタイル"とは ほか
とても長いあとがきを最後に ―この手の本をまずあとがきから読む人のために
あとがきのあとがき
付録 高城式次世代キーワード33
【気になった点など】
◆龍司さんの着眼点もスルドイんですが、本書はマジで付箋だらけにしてしまったんで、それ以外のポイントを引用しまくりのスタイルで参ります!
(ただし、太字部分は私が勝手にしております)
★インターネット上のコンテンツ
現在、インターネット上のコンテンツにはいくつかの種類しかない。まず、新聞記事のトピックやテレビ番組の再送信などのお金をかけた他メディア・コンテンツの使いまわし=マス志向と、インターネットのためのコンテンツだが、実際はコンテンツでは資金回収ができないので低予算で作られるコンテンツ=マス志向、さらにお金をかけないで、人に見せることを意識していないコンテンツ=個人志向が、ほとんどだ。
だから、今後はお金をかけないで、しかし他人に見せることを意識したコンテンツ=個人志向から、ヒットが生まれることだろう。
★個人コンテンツ
何しろ、テレビ(コンテンツ)はテレビ用に作られているのでテレビで見るべきであり、そのほうが楽しい。だから、今の文字データ、すなわちメールがビデオメールになるべきなのだ。ただでさえ、テレビ・コンテンツをインターネット上に流すには制約だらけなのが現状なので、インターネットの映像革命は個人映像コンテンツしかない。大体ブログやmixiなどのソーシャル・ネットワークサービスのように、今日のインターネットの流行は、個人コンテンツが主流だ。
だからこそ、個人コンテンツの映像化が、次のインターネットにおいて重要になることだろう。
携帯電話にハードディスクが搭載され、ニュースを映像で見る。電話もテレビ電話化され、メールもビデオメールが主流になる。きっと紆余曲折しながら、そんな時代がすぐ来ることだろう。
★スピードとリラックス
スローとリラックスを混同してしまっている人も多い。ゆっくりした時間だからと言って、必ずしもリラックスできるわけではない。(中略)
いまもっとも日本でスピードがあるのは、20代の女性だろう。流行から思考までハイスピードで彼女たちは動いている。かつ、姿勢が柔軟である。あとのほとんどの人々はスロー志向で硬質である。
またハイスピードでリラックスする方法はいくらでもあると思う。恐らく日本では今後、高速リラックスが注目を集めることだろう。要は、多くの人が、そのスタイルを探し出せないだけだ。
★スタイルというもの
テレビドラマの監督は、主演者の顔を撮らずに背後から撮って、想像力をかき立てるようなことはしない。そんなことをしている間に視聴率が落ちるからである。すなわち、テレビコンテンツは、当たり前の話だが、スポンサードで成立しているからだ。
表現の問題を予算で解決するのがハリウッドだとしたら、僕らは、その先を行かねばならない。それは量ではなく、スタイルの提案である。ハリウッドでも見たことがないスタイル。観客は、ハリウッド映画にも日本映画にも同じ価格を払っているわけで、その出来が、シルクと化繊くらい違ったら、勝てることと言ったら、スタイルだけではないか。
★マーケティングとクリエイティブ・ディレクター
ファッション業界のクリエイティブ・ディレクターやデザイナーの多くは、常に2年先の時代を考え、作り出している。(中略)
しかし、多くの家電メーカーの開発を見ていると、電子部材などの確保などは早いが、消費動向やニーズは実際の商品が出る半年以上前のマーケティングデータを参考にしていることがほとんどだ。まったく信じられない話である。(中略)
消費者は、商品とその商品を購入して使う未来の自分に投資しているのだ。消費者は、半年前よりはるかに成長している。ITが時代感を高速化し、半年前の自分とは明らかに違う、消費者としての自分がいる。その消費者に対して、半年以上前のマーケティングデータから生み出され、しかも、時代感を損なっている商品が売れると本当に考えているのか?
★クリエイティブ力を上げるコツ
クリエイティブ力を上げるには、とにかく、他の人の作品を聞きまくる、見まくる。これが一番である。(中略)
僕は、一から新しいものを作る、という発想を持っていない。きっと、僕の頭の中のどこかに、すでに完成している物語があって、それをちょっとずつ思い出すという思考法を取っているのだ。だから、アイデアは断片的に現れ、最後に一つになる。まさにノンリニアな作り方である。
★ハイブリッド日本人のススメ
(なお、この後、ハイブリッドなライフスタイルを送るための提案が箇条書きでまとめられていますので、ゼヒ、本屋でも何でもお読み下さい。←寸止め(笑))これからの日本のスタイルを一言で言うと、僕は「ハイブリッド」だと思う。ハイブリッド車を世界に広め、携帯2台を同時に使う日本人。いま実際にいる場所といまモバイルでいる場所の、言わばリアルな世界とネットワークの世界が同時に存在するハイブリッドライフ。職業をふたつ以上持ち、できることならふたつ以上の場所で暮らす2地点居住。インターネットの基本もリスクマネージメントも、分散が基本にある。分散しているのに、あわせると力が倍増するようなこと。ハイブリッドなライフスタイルとは、そんなことである。
【読後の感想など】
◆未だかつてないくらい引用しまくってみました(汗)。
正直、総ページ数に対する付箋の数でいったら、まれに見る割合でしたね。
◆著者の高城さんの肩書きがハイパー・メディア・クリエーターということで、どちらかというと、「何かを創る(クリエイトする)」お話が多かったのですが、考え方はかなり参考になりました。
特に「個人メディアのあり方」のお話あたりは、こうやってブログを書いている人間として、うなずきまくり(笑)。
◆個人的には先日の記事にちょこっと書いた、自分の冷蔵庫のアイデアがモロ載ってた(しかもパワーアップして(笑))ということもあって、ビジネスのネタとしても使える本だと思います。
実際、こういう切り口からビジネスを考えるのも面白いかと。
◆他にも「どんな素晴らしいゲームより、彼氏からのメールが最重要コンテンツだ」ですとか「次世代記録メディアの勝敗は「コピーしやすいほう」が勝つ」等の鋭い発言や、「J-POP衰退の本当の理由」ですとか、「ウォークマンとiPodの違い」などの分析も盛り沢山。
ついでに言うと、おしまいの付録(キーワード集)もタメになります。
「直接の金儲けの話がないとイヤ!」という人にはオススメできませんが、個人的には、「今年一番ヤバい」と感じました(汗)。
まぁ、私を信じて騙されたと思って(って結局どっちやねん(笑)!)読んでみてください(笑)!
ヤバいぜっ!デジタル日本―ハイブリッド・スタイルのススメ集英社新書 (0345)
【編集後記】
◆ちなみにこの本、どのくらいヤバいかというと・・・。
このくらい(笑)←かえってヤバくない雰囲気(汗)?
ご声援ありがとうございました!
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とりあえず、騙されてみます(笑)。
確かに、
携帯2台を2丁拳銃のように操る人は、いそうですね。
個人にメディアの力が移ってきてますよね。
だからと言って、個人だけになるとは思いませんが。
PC壊れてしまったんですね。
早く環境が復帰できると良いですね。
ハイブリッドな生活。
職業をふたつ以上持つ。。。
当たっているかもしれません。
それだけの内容なんですね。
しかしPCこわれても、
めげずに会社から投稿ですか(笑)
さすがです^^ぽちっ
スクランブル中なのに、ネタ仕込みまで・・・。感涙です。
スクランブルブログ、色々な意味で面白いです!
寸止めですね。気になります (^^)
>面白そうな本、というか、齊籐さんが紹>介しているからこそ面白そうに感じてし>まうのかもしれませんね!
smoothさんにそう言って頂けると、舞い上がってしまいます!
ボブディランは、作詞作曲歌唱までを自分でやり、従来の音楽システムを個人のモノにしたというイメージがあります。
パソコンも、中央集権型のシステムを個人にくれました。
ネットもそうです。
最近だと、燃料電池という個人向け発電システムが、国家専管事項のエネルギーをパーソナルにしつつあります。
その先にはなにが?
応援クリック!
この本は、かな〜りヤバイ本ですね(笑)
私も同じく付箋貼りまくり&赤線引きまくりでした!!
スピードとリラックスに関しては、
「高速リラックス」という考え方に
すごく共感しました
そこで、もうひとつのブログでも
記事にしてたのでTBしてみますね
それから、クリエイティブディレクターの
重要性が高まる、というのも興味深かったです
これは、DJの感覚に近いですよね
よいビジネス書をたくさん紹介されているsmoothさんにも通じるセンスでしょうね☆
神田さんのブロードバンドバブルの話聞いてる人は必読(断言)。
ニタさんは、携帯1台で音声ファイルも再生してますからねー(笑)。
>こばやしさん
もちろん個人だけにはならないでしょうねー。
あくまですみわけかと。
>ともパパさん
リスクヘッジの意味でダブルインカムという考えもありますが、あくまでこの本では「ハイブリッド」と言う意味で職業の複数化をうたってますね。
>院長サマ
お返事遅くなってスイマセン。
辞書登録が無いとレス返すのも一苦労です(涙)。
hikaruさんは、「週末起業家」というもう一つの顔持ってますからねー。
すでにハイブリッド(笑)。
>斉藤さん
突っ込みが無いところを見ると、ひょっとして、仕込みに気づいてくれたのは、斉藤さんだけかもしれません(涙)。
例の本、注文あったんでしょうか(汗)?
>タツさん
次のステージは、個々人が自由にリンクして、個人レベルで達成できないことを実現する世界ではないでしょうか?
意識的にせよ、無意識にせよ・・・。
>龍司さん
高城さんがDJやってるだけあって、私と龍司さんは、ビビビと来ちゃってますが、この本、アイデアのヒントだらけですよね。
根拠が弱い部分もあるんですが、それをきにさせないイキオイがあります(汗)。
クリエイティブ・ディレクターと言えば、私は龍司さんが思い浮かんじゃいますが(笑)。