2006年06月10日
「小さな会社の富裕層マーケティング」坂之上博成 (著)
「小さな会社の富裕層マーケティング」坂之上博成 (著)
いつも応援ありがとうございます!
【はじめに】
◆おはようございます。
休暇明けそうそう、さっそく休日出勤のsmoothデス(涙)。
ほぼ1週間休んだんですから、ある意味自業自得(涙)。
富裕層の属性だけでなくマインドの部分にまで踏み込んだ、非常に面白い一冊かと・・・。
【目次】
1章 富裕層ビジネスは21世紀に生き残るためのキーワード
2章 富裕層を顧客にするために必要なこと
3章 富裕層販売システムの構築―基本編
4章 富裕層販売システムの構築―インターネット活用編
5章 富裕層ビジネス最前線
6章 さあ、あなたも富裕層とビジネスをしよう
7章 あなたの心を解き放つための富裕層ビジネスの心得
【気になった点など】
★「富裕層営業ルール」
◆以前、富裕層のとある社長に、商談を目的として会いに行き、適当にあしらわれて帰ってきた著者の坂之上さん。
後になって、実はその社長さんに会えたのは、元々紹介してくれた人の義理で実現したものだと知り、激しく後悔します。
◆その教訓から坂之上さんが自らに課したのが、「富裕層営業ルール」。
・自分を安売りしない
・自分を必要としない相手には絶対に会わない
・決定権を持たない人物とは商談をしない
・・・なかなか守り続けるのが難しそうですが、「どんな状況でも忘れないようにしていただきたい」とのこと(汗)。
★苦労話をしても富裕層は振り向かない
◆ホームページではよく目にする「自分の苦労話」。
ただ、富裕層には素人臭い”人情話”は嫌われる傾向にあるとか。
逆に富裕層の心を魅了したいのであれば、そこに美しさや華やかさを兼ね備えた夢の世界を演出することが重要だそうです。
もちろん、客層が富裕層以外であれば、「損得の説明を中心としたテキストタイプのデザイン」でもいいのですが、富裕層相手だと、デザインはプロに依頼した方が無難でしょうね。
★ある住宅団地についての提案
◆坂之上さんが、ある住宅団地事業関係の企業の人に提案したのが「教育環境を強調した住宅団地」。
これは団地内に、子供の教育施設を作り、学習塾や幼児教育などの教育サービスを導入して子供を育てるのにふさわしい住環境というテーマを打ち出したものです。
★手紙はあなたの分身と考えることここで大事なことは、商品そのものを求めている人はいないことに気づくことです。この住宅団地の場合、間取りや広さについての情報は後回しでもいいのです。まずはその前に、その住宅を取り巻く環境がいかに素晴らしいかを徹底的に表現して、その家の住環境の快適さを訴えることが大事です。広告を見ているだけで子供が立派に育つ気分になれるようなデザインを考えて、ありのままを表現すればいいのです。
◆坂之上さん曰く
なるほど、ではお馴染みのこの本を。富裕層の人たちの心をつかみたいのであれば、ハガキや手紙は自分の分身だと思ってください。ハガキや手紙を通して、顧客に「自分はこういう人物ですよ、覚えてくれていますか」と語りかけることができるものをお送りすることが大事です。
1枚のお礼状で利益を3倍にする方法―お礼状の皮をかぶった“営業状”
★第一印象ですべてが決まる
◆ここでは身だしなみのことではなく(それも別途言及されてますが(笑))、資料請求者に対して送られる資料等のことについて。
富裕層ビジネスでは、そういった資料一つとっても細心の注意を払う必要があるとか。
うーん、奥が深い(汗)。富裕層のひとたちは、ふだんから上質のサービスを当然のように受けています。普通の人には感じることのできない細かい部分まで物事を観察する人たちに認めてもらうためには、資料一つと言えども絶対に手抜きをしてはいけません。
(中略)
以前、私は、商品の中身がしっかりしていれば、その他の部分にはあまり手をかけずにコストを下げることが顧客に喜ばれる、と思っていました。しかし、今振り返ってみると、そのような心がまえで製作したものよりも、多少コストが上がっても自社のイメージを明確に表現したデザインや包装をしっかり行ったもののほうが、お客様から高い評価を頂けることに気づくことができました。
【読後の感想など】
◆最初に書きましたが、心構え的な面で色々と勉強になりました。
「どういうビジネスをやるか」という事を考える以前での人としてのあり方というか(大げさ(笑))。
◆もちろん、今回ピックアップした内容以外で富裕層のタイプですとか、他の富裕層関係の本でも言及されていた内容は当然あったんですが、個人的にはそれ以前のマインド面も大事だと思い、あえてそちらを中心に記事にした次第です。
参考までに、私が今まで読んだ富裕層関係の本を・・・。
日本の富裕層―お金持ちを「お得意さま」にする方法
この本は記事にしていませんね(汗)。
新富裕層の消費分析―藤巻流!「勝ち組」の意識を探る
こちらは、以前記事にしました。(参考記事:『新富裕層の消費分析―藤巻流!「勝ち組」の意識を探る』 藤巻幸夫 (監修))
属性やデータがかなり掲載されています。
正直、本書は上記2冊とは趣きが違っている印象を受けました。
◆また、見た目(服装・髪型等)や名刺についても、かなり耳の痛い指摘が多かったです(笑)。
よくあるネット起業家系というか、その手のセミナーで頂くような名刺は、基本的に全部アウト(汗)。
もちろん、こういった部分については、相手とする客層や自分の扱う商品に基づくものですから、富裕層と全く関係ないビジネスを行うなら、全く気にする必要はないと思いますが。
◆もう一つ耳が痛いことと言えば、教養や品性に関して。
一流と呼ばれている方の多くは、茶道や古典などの文化的礼儀作法を身に着けていたり、書画や美術品、歌舞伎や能などの伝統芸能にふれていることが多いそうです。
・・・歌舞伎座のすぐ近くに事務所を構えていながら、一度も歌舞伎を観たことが無い自分は、かなり問題かと(汗)。
富裕層ビジネスを考えたいアナタに!
小さな会社の富裕層マーケティングDO BOOKS
【編集後記】
◆今後、グアム話なんぞを少々していこうかと思っています。
ご存知の方はスルーで(笑)。
◆今回はネット環境について。
と言いながら、パソコンもって行かなかったので、ホテルでの環境についてはわかりません(スイマセン)。
◆手ぶらで行って何とかなるか、と言う点については、私が泊まったホテルの中には、ツアー会社のサービスとして、インターネットが提供されていました。
ただし、料金がちょっと高め。
15分で8ドルだったかな?
一応、オプショナルツアー参加者は15分で3ドルでしたが、日頃のネットカフェに比べると、かなりお高いです。
◆なお、ショッピングコート内にあるネットカフェですと1時間で3ドル程度なのですが、当然(?)日本語入力はできず(汗)。
値段を取るか、サービスを取るか・・・。
前門の虎・後門の狼状態(汗)。
結局ネットをしなかった私が、ある意味勝ち組かと(笑)。
ご声援ありがとうございました!
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>結局ネットをしなかった私が、ある意味勝ち組かと(笑)。
そうだと思います。私も旅行中は、一切やめました。やめれなければ、それは、中毒症状ですね(笑)。
神田さんも、二極化の話がけっこうありますが、自分の会社のポジショニングとなると、
いろんな要素がかかわるので、考えてしまいます。
本書は、心構えの点で参考になるかなと思います。
ターゲット論はどうかな、と思う今日この頃ですが。
どこもPING飛んでないみたいで、
RSSリーダーが機能しません(泣
ぽちっ
>富裕層営業ルール
これは営業の基本でもありますね。
夜回りご苦労様でした(笑)
富裕層へのマーケティング、一ランク高い感じですね。
「客がどう感じるか」を先取りする気働きというのもキーワードかもしれませんね。
クリック!
富裕層マーケティング
以前営業をしていたので、すごく参考になりました。
応援
確かに見た目の重要さ、ありますよね
しょーもない記事にも関わらず、
コメントありがとうございます。
富裕層相手でなくとも、教養や品性はだいじですよね。
私はお箸の持ち方が気になります。
うちの社長かなりやばいのですが、これで今後大丈夫なのだろうか?と少々心配です。
いや、ネットやりたかったというより、以前のスパムみたいに荒らされていたらどうしよう、と思ったんですよ(笑)。
ニタさんの会社だと、特にオーナー社長を狙い撃ちするわけでもないので、この考えはビミョウかも。
>こばやしさん
そうですよね。
心構えの面では、非常に参考になりますよね。
自分はまだまだですが・・・。
>hikaruさん
結局「金金金」って言ってる人には、富裕層は近寄らないってことなんでしょうね。
確かにちょっとおかしいですよね。
でも、ニタさんのところの「My Blog List」には、更新データ飛んでるんですよ。
>マチスケさん
確かに富裕層に限った話ではないですね(笑)。
ただ、富裕層相手だとどうしても萎縮しがちなんで、あえてそう言ってるのかも。
>タツさん
自分はそういう気がないんですが、どうしても同族会社を顧問先に持つと、こういった思考も必要になる自分です(笑)。
おっしゃるとおり、客がどう感じるか、は非常に大事かと。
はじめまして。
コメントありがとうございます。
当ブログは基本的に本の紹介のみですので、苦手な場合結構つらいかもしれませんが、読み流す気持ちでお付き合いくださいませ(笑)。
>斉藤さん
遠方からのコメントありがとうございます。
お互い、ブログに賭ける情熱はなかなかのものですよね(笑)!
>ビルダーナースさん
お箸ですか(汗)?
実は私も、30過ぎてから「ためしてガッテン」見て直したという、体たらくでございます(汗)。
ただ、自分で言うのもなんですが(笑)、食べ方は比較的きれいな方かと(汗)。
アプローチしていくかが、これからのビジネスの
キーワードになりそうですね。
富裕層ビジネスは確かにトレンド(?)なんですが、向き不向きもあるということがわかりました(汗)。
自分のコア・コンピタンシーや、コア・エッセンスを見直してみます。
>重田さん
富裕層ビジネスは、「自分」という人間の位置づけがキチンとできてないと、相手にされなさそうです(汗)。
頑張れ、自分(笑)!