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2006年04月26日

「グーグル―既存のビジネスを破壊する」佐々木 俊尚 (著)


「グーグル―既存のビジネスを破壊する」佐々木 俊尚 (著)


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【はじめに】

◆おはようございます。

またもやアマゾンアタック病にかかりつつあるsmoothデス(汗)。

そうならないように、できるだけ本屋に行ってるんですが・・・って結局やる事同じじゃん(涙)。

◆今日ご紹介するのは、先週末に日経新聞にでっかく広告が出ていたので、隣に掲載されていた橘玲さんの本とあわせて思わずアタックかけた一冊(2冊で1500円超えるし(笑))。

同じ新書ですし「ウェブ進化論」の便乗本かと思っちゃいそうですが、あとがきの日付けを見る限り(2月7日)そうではないようです。

かなりわかりやすく書いてあるので、「ウェブ進化論」がチンプンカンプンだったお父さん世代にもピッタリかも???


【目次】

第1章 世界を震撼させた「破壊戦略」
 情報リテラシーの観点
 アルゴリズムは企業秘密 ほか

第2章 小さな駐車場の「サーチエコノミー」
 深夜の京浜駐車場 ほか

第3章 1本の針を探す「キーワード広告」
 別途キックバック
 限定されるエリア ほか

第4章 メッキ工場が見つけた「ロングテール」
 通用しない「パレートの法則」
 「アマゾン」売上分布 ほか

第5章 最大の価値基準となる「アテンション」
 莫大な利益の逸失
 「アドセンス」の投入 ほか

第6章 ネット社会に出現した「巨大な権力」
 全データをオーガナイズ
 「人生の記録」をデジタル化 ほか


【気になった点など】

★グーグルニュースの波紋

グーグルニュースはGoogleが完全自動で各メディアから記事の見出しを集めてきたものです。

海外のメディアと違い、当初、日本の新聞社は、グーグルニュースに批判的でした。

「見出しレベルで著作権があるのか?」という点はさておき、問題なのは、グーグルニュースが各新聞社のサイトの個別記事にリンクを張っている点。

新聞社のサイトは、各社ともバナー広告を設置しており、その料金はトップページが最高値になっています。

そして各社とも、トップページに人を集めようとやっきになっているわけでして(汗)。

それなのに、個別記事にリンクを張られ、そちらにアクセスが集中してしまっては、その努力がムダに終わってしまいますよね。

(実際、例えば産経新聞では個別記事へのリンクは禁止しています)


◆この件については、現在は「Google側が記事の使用料を払う」という形で記事の提供を受けていますが、実際は「各社ともGoogleへの協力体制を選んだ」という見方が正しいようです。

しかし、その間にもGoogleは「個人向け/地域密着型の広告」を展開しようとしています。

たとえば最近英語版が公開されたグーグルベース(個人向け広告)、そしてまだ構想段階であるグーグルネット(無料無線LAN)。

これらが日本で導入された暁には、新聞業界の大事な収入源である折り込み広告は消滅してしまうのかもしれません。


★インターネット大陸の変動とブログ

インターネット大陸とは、「新ネットワーク思考」という本で、アルバート=ラズロ・バラバシ教授が展開したもの。

巨大なポータル(Yahooなど)を「中央大陸」、そこにリンクを張る有力個人サイト等を「IN大陸」、逆に「中央大陸」からリンクを張られる企業サイト等を「OUT大陸」とし、孤立したサイト群(無名個人サイト等)を「島」と教授は呼びました。

ここからわかるのは、インターネットは双方向と言われつつも、実際はそうでもないということ。

「OUT大陸」からは通常ポータルサイトにリンクは張っていないので、逆向きに「中央大陸」には移動できません。

また、「島」は基本的にどこともリンクされず、完全に孤立しています。


◆しかし、その後ブログの登場により事情が変わりました(「新ネットワーク思考」の原書が出た時点では、ここまでブログは普及していなかったハズです)。

「島」はブログであれば、トラックバックで他の大陸のサイトとつながることができるようになり、また、ブログは検索エンジンにも相性がよいため、他の大陸のサイトと同様に検索されやすくなったのです。

(私が「新ネットワーク思考」を読んだ時には、既にブログは広まっていましたが、そこまで気がつきませんでした(汗))


★アテンションエコノミーとは?

『現在の世界経済は「アテンションエコノミー」になっている』と言ったのは、「アテンション!」でのT・H・ダベンポートとJ・C・ベック。
アテンション!

この本で彼らは、「かつて情報が少ない時代は、民衆はマスメディアに群がったが、情報過多の現代では、単なる情報では誰も振り向いてくれない」「つまり注目-アテンション-を持ったメディアだけが力を持つことができるのである」と力説しています。


◆では、アテンションを得るためにはどうしたらいいのでしょうか?

本書の著者の佐々木さん曰く

答えは明快だ。
いまや情報の流通を完全に支配してしまっている検索エンジンをうまく利用し、検索エンジンの検索結果ランキング上位に入ることである。

またこの件に関して、「インフォテリアUSA社長」の江島健太郎氏は、「展望2006:アテンション・エコノミーの本格化」で次のように述べられています。

2005年の流行語大賞にもなったブログの浸透により、情報の発信量は幾何級数的に増えているが、情報を消費する人のアテンション(注目)は限られている。

その結果、情報のビットあたりの価値が希釈化されてデフレが起き、アンチスパムや検索エンジンのようなノイズフィルタが力を持つ時代になってきた。

ところが、Googleなどの検索エンジンはフィルタという「引き算」機能よりもむしろアテンションナビゲータという足し算機能について期待されるようになってきた。フィルタとは本来、ユーザーが望まない情報を自動的に捨てて快適なネットライフを送るようにするための技術だが、人々がフィルタへの依存度を高めるようになると、むしろユーザーのアテンションそのものを誘導するための隠れた権力として作用するようになる。実際、Googleのビジネス的な成功はこの「足し算」機能の魅力によってもたらされている。それがアテンション・エコノミーの本質だからだ。


【読後の感想など】

◆あー、スイマセン、えらく長くなってしまいました(涙)。

本来ならもうちょっと解説(?)したいところですが、これより長いと、書くコチラ以上に読むほうも大変ですし。


◆今回上記でとりあげた部分は「いずれも私が知らなかった」という意味で「(個人的に)気になった」と言う感じです。

もっと重要な内容もあったかもしれませんが、それは他の本で既に学習済みなので(各内容と関連書籍については後で補足としてまとめます)

(追記)補足の記事はコチラ→【補足】「グーグル―既存のビジネスを破壊する」佐々木 俊尚 (著)


◆2,3,4の各章については、目次からお分かりのように、このブログではおなじみの(?)内容(「キーワード広告」ですとか「ロングテール」ですとか(笑))が、具体例とともに展開されています。

著者の佐々木さんの他の本の書評を見ても「わかりやすい」(逆に「物足りない」という評も多いですが(汗))という意見が多く、本書でもその傾向はアリアリ(笑)。

というか、2章の駐車場のお話も、4章のメッキ工場のお話もどこかで読んだことがあったような・・・(汗)?


「ウェブ進化論」のような「わくわくする」ですとか「人生変えた」という感想は出ないです、はっきり言って(笑)。

それでも、手軽にまとめたという意味ではかなり重宝しそうなカンジがします。

当ブログのカテゴリーの「ITスキル」に並んでいる本をまだ読んだことなければ、かなりオススメかも!

ハゲシク読んでいらっしゃる方はお任せします(笑)。


<参考>
「ウェブ進化論」の梅田さんのブログの真ん中あたりに、本書の著者の佐々木さんのことが書かれています。


【編集後記】

◆今日、ムスメは生まれて初めてのネズミーランドにヨメと行ってます(笑)!

でも身長83センチなんで、ほとんどのアトラクションが不可(涙)。

正直、自由が丘のアンパンマンストアの方が楽しめるような気がしないでも・・・(汗)。


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 こんばんは、龍司です  昨夜、元ライブドア社長・堀江貴文氏が保釈されましたね!  1月23日の逮捕から実に3ヶ月ぶり。。。 テレビ画面で映し出された堀江氏は スリムになって若返ったように見えました(^^ 今後は裁判で争われることでしょう。。。 ...
インターネットの進化は「今夜」も続いている【∞最前線 通信】at 2006年04月29日 18:16
                               
この記事へのコメント
               
こんにちは。

軽く読めますね。
初心者の方には、おすすめですね。

ここら辺って、常識の範囲内と思ってしまうのは、自分がヘビーユーザだからですかね(笑)
Posted by こばやし at 2006年04月26日 09:21
               
smoothさんこんにちわ!祭りの中おじゃまさせていただきました。私は今回はスルーと理解しましたが、よろしかったでしょうか。今はWEBデザインを読んでいます。
Posted by 週末起業サラリーマン at 2006年04月26日 09:51
               
smoothさん こんにちは。
ご紹介の本気になるテーマですね。
早速、これからアマゾンアタックかけようと思います。(笑)

Posted by マチスケ at 2006年04月26日 10:15
               
smoothさん、こんにちは!

>ネズミーランド
一緒じゃなくて、良いんですか?
私だったら、仕事抜け出して、スーツででも一緒に行ってしまうかも(笑)。
なんて、社員に見られたら(マズイ)。

ウチは、まだ、行ってませんよ〜!
凄い、お姫さま好きなんで、一度いったら、大変なことになりそうです。
Posted by ニタ@教えて会計 at 2006年04月26日 10:30
               
アマゾンアタック病なんですか(笑)
新種の病気ですね^^;

ネズミーランドいいですねぇ。
一度もいったことないですよ。

楽しいでしょうね♪ぽちっ
Posted by 笑顔整体の院長 at 2006年04月26日 10:57
               
こんにちは!
お嬢さん、ネズミーランド楽しんでいるのでしょうね!
ウチの子は、デカイミッキーに驚き、
激しく泣いておりましたが...。
Posted by Kao〜ゆりのたね〜 at 2006年04月26日 11:02
               
smoothさんおはようございます。

オレクラスにはちょうどいいかもwww
新聞社の個別記事へのリンクは禁止されているところもあるんですね。それすら知りませんでした。


Posted by 34才失業パパ♪ at 2006年04月26日 12:28
               
>こばやしさん

私も大体想定内だったんですが、記事にした部分は知らなかったもので(汗)。
ですから記事としては結構いびつかも(汗)。
明日追記する予定です。

>hikaruさん

メッセしましたが、あなたは必須(笑)。
色々な意味で。

>マチスケさん

アタックかけて下さいませ!
フォトリーなら一瞬で(笑)読みきれますし。
Posted by smooth@マインドマップでビジネス書評 at 2006年04月26日 20:46
               
>ニタさん

たまたま決算の打ち合わせがあったんですよ(涙)。
どうもそこの会社、前々から「休みたい日」に限ってアポ入れてくると言う(笑)。

>院長サマ

病気なんとかしてください(笑)!
もう止まりません(汗)!

「ランド」は、私もヨメとまだ行ってないんですよ。
「シー」の方は4回くらい行きましたが。

>Kaoさん

正直、ムスメにはまだ早いかと(汗)。
ムスメさんが泣いた件は、ブログで以前読みました。
ウチのは大丈夫かと(汗)。

>34才失業パパさん

えー、ぶっちゃけ買ってください(笑)。
明日の記事で再度プッシュします(笑)。
それと、リンク禁止の件は私も知りませんでした。

Posted by smooth@マインドマップでビジネス書評 at 2006年04月26日 20:50
               
smoothさん、すっかりビジネス書のコンシェルジュで大人気ですね。

ブログランキングもずーっとベスト10維持ですよ。

すごいですね。1年前には、こういう形になるとは思いませんでした。

今では、ニタさんとの掛け合いがなつかしい。
Posted by 栗原敏彰 at 2006年04月26日 21:29
               
smoothfoxxxさん こんばんは!
Sayuriです。

トラックバックありがとうございます。
御礼が遅くなりましてすみませんm(__)m

言われてみれば、すごく分かりやすく書かれているかもしれないですね。結構、あっさり読めました。

それにしても、今はビジネス雑誌でも、Web2.0 とは〜?!と書いてあって、時間差を感じながら、ブログが早いなと思う次第です。情報は、はしりがいいですよね。

これから、ファイナスのお勉強です。明日は勉強会なので(ビジネススクールに行ってます)。結構はまっていますね。今度は格付けをやります!

ではまたきます by Sayuri@仕掛け人たれ
Posted by sayuri at 2006年05月16日 23:29
               
>sayuriさん

この本を「あっさり」読めるというのは、基礎知識がある証拠です(笑)。

本も過去の名著を読むのもいいんですが、ブログでアクセス増やすためには、どうしても平積みをこなさなくてはならなくて(笑)。

そうですか、ビジネススクールですか(汗)。
若いうちに自己投資すると、リターンが大きいみたいなので、頑張ってくださいね!
Posted by smooth@マインドマップでビジネス書評 at 2006年05月17日 00:13