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2006年03月19日

続『「物語力」で人を動かせ!』 平野日出木 (著)


【はじめに】

◆こんばんは。

相変わらず寝たきりダラダラ生活を送っているsmoothデス。

今月あと2本申告が残ってるのに大丈夫か、自分(汗)?


【昨日の続き】

さっそく続きを・・・。

★エピソードは「入れ子構造」で!

◆物語は通常下記「3つの系列」からなり、それらが「入れ子構造」になっています。

1.実際の行動、または出来事を再現する系列

2.欠けているものは何か、それをどう補ったか、変化を説明する系列

3.その補充が主人公にとって何を意味するのか、その意味を評価する系列


「入れ子構造」というのは、「再現の系列」は、「変化の系列」中央の「行動」を詳しく記述したものであり、「意味の系列」はこれら2つの系列を包括して、意味を与えているということです。

・・・って本書にある図がないとわかりにくいっすね(汗)。

というわけでやっつけで作った図(本書の中の図をエクセルで再現しました(笑))をご覧下さいマセ。

287309c5.jpg


ちなみにこの『「物語力」で人を動かせ!』では、実例としてワタミフードサービスの渡邊美樹社長の失敗訓(新聞記事より)が載せられていて、理解が深まりました。




★人の心をつかむ「ストーリー展開」

◆基本は『「現在」から入り、いったん「過去」にさかのぼり、再び「現在」に戻ってくるV字型(注)』になります。

(注)
横軸をコンテンツ上の時間の流れ、縦軸を出来事の時間の流れとした場合


実例として新聞記事がいくつか掲載されているのですが、確かにそうでした(笑)。


◆特に「読み物記事」と言われるものについては、その傾向が顕著でしたね。

例えば、「ある選手が大会で優勝した」というような記事の場合、「一旦現在時点でスタートしてから、幼少時のエピソードをちりばめ、現在までの成長を追う」というスタイルになるわけです。

(ちなみに、さらにその延長線上に「未来」をおく場合には、「未来」から「現在」に戻るため、「逆N字型」になります)


★「ストーリーハウス」の活用

◆著者が「メッセージの作り方」をクライアントにコーチする際に用いるのが、「ストーリーハウス」と呼ばれるツールです。

これは「3階建ての家」になぞらえたもので、3階部分にメッセージの中心となる「ヘッドライン=主見出し」、2階部分にそれを支える「キーメッセージ」を通常3つ、そして1階部分に個々の「キーメッセージ」を支える「ファクト=材料」をそれぞれ配します。

例えば新製品のプレゼンテーションの場合、2階部分の「キーメッセージ」として著者が提案しているのが、「イシュー=課題」、「インパクト=影響」、「ソリューション=製品の特徴」の3つ。

これを伝える相手によって微調整するわけですね。


◆例えば、製品自体に興味を持つ相手に対しては、「ソリューション=製品の特徴」を多めに、ビジネス自体に興味がある相手に対しては、「イシュー=課題」「インパクト=影響」を多めにする、と。

そして最終的にプレゼンテーション用のスライドに移す際には、この「ストーリーハウス」の中身を上記「V字型」に並べ替えればいいわけです。


★ビジネスリーダーのための「物語」活用法

◆リーダーがメッセージを発する際にも、「物語力」は有効です。

本書では「メッセージが何を目的とするか」によって、パターン別に対処法が説明されています。

1.能力を信頼させる

2.意図を信頼させる

3.共感させ、行動に駆り立てる



★企画、営業、マネージメントでの実例

◆ここでは前回本をご紹介した「Soup Stock Tokyo」の遠山正道さんや、ライフスタイル・プロデューサーの柴田陽子さんエンパワー・ネットワーク社長の池田輝久さんが紹介されています。

皆さん、それぞれ非常に含蓄のあるお言葉を述べられていて参考になりました。

「機能ではなく、利便性を伝える」(遠山さん)

「物語にならないような店やプロジェクトは逆に失敗する」(柴田さん)

「未来は一つではない、複数準備する」(池田さん)



★スティーブ・ジョブズのスピーチに学ぶ

◆スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式に行った祝賀スピーチについては、ご存知の方も多いと思います。

読んだ方の多くが感動し、トラバを送りまくった(ブログ自体はページランク2なのに、この記事だけはランク5というのがスゴイ(汗))この記事のスピーチも、実は「物語法」のルールにのっとって書かれていることがよくわかります。

『優れた物語は私たちの「集合的無意識」を同じように刺激する』

ジョブズのスピーチに感動された方には、是非、その秘密をこの本で明らかにしていただきたいです・・・。


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似たような本を読まれている方からトラバをいただきました。 うれしいですね。 しかも、似たような本を読んでいるだけに、いろいろ参考になります。
論理ではなく、ストーリーで説得する【ビジネスプロデューサーのネタ帖】at 2006年04月21日 00:01
                               
この記事へのコメント
               
素晴らしいお話ですね。
またこっちでも使わせてもらいます!←何でも自分のモノにするボク・・汗

マーチンルーサーキング、ガンジーなど「優れた指導者はストーリーを語る」と
「リーダーの肖像」でも(ハワードガードナー著)でも言われてますしね。

人に語りかけ、人を動かす人間になりたいボクとしては必読かな・・。



Posted by 2000の単語を超速で暗記する!ブログ 雄宇 at 2006年03月19日 21:57
               
すごいですね、タイトルそのものなんですね。人間をTOMYのラジコンよりも容易に動かせたら、すごいですよね。(あっ!すいません、先ほどラジコンで遊んでいて、意外とうまく操縦できなかったもので・・・^^;
Posted by 週末起業サラリーマン・・・hikaru at 2006年03月19日 22:31
               
こんばんは。
この本は読まないとですね。

>★スティーブ・ジョブズのスピーチに学ぶ

すごいです、感動しました。
トラバ送りまくるのよくわかります。

>ジョブズのスピーチに感動された方には、是非、その秘密をこの本で明らかにしていただきたいです・・・。

なおのこと、読まねば!

私もジョブズのスピーチを紹介させていただきます。
Posted by LifeTrackBack at 2006年03月19日 23:46
               
気がつきませんでした。
私は、いつも1500円行かないとき、
別の本を必死で探していました。
メディアという手段がありましね。。。
今後は使わせていただきます♪
Posted by jetblue at 2006年03月19日 23:49
               
体大丈夫ですか^^;

しっかり回復してくださいね。

この記事だけはランク5ってすごいですね^^;ぽちっ
Posted by 笑顔整体の院長 at 2006年03月20日 00:20
               
この本、今日梅田の紀伊国屋書店で購入しました!
アマゾンでの買い方も勉強します☆

smoothさんのご友人の方まで、息子のことでコメント下さって、本当に嬉しかったです。

ありがとうございます。

ここにコメント書いておられる方も
素敵な方ばかりですね。






Posted by まさみ at 2006年03月20日 02:56
               
お身体だいじょうぶでしょうか?

身体が資本なので、むりをせず
休んでくださいね〜

本ますます読みたくなりました!
では、また。

Posted by YOSHI at 2006年03月20日 08:30
               
こんにちは。

Soup Stock Tokyoのストーリーの話は、おもしろかったですね。

ああいうやり方もあるのかと思いました。

物語を活用したいですね。
Posted by こばやし at 2006年03月20日 11:24
               
こんにちは!
こういった変わりやすい気候ですから、
なかなか体の調子も戻りませんよね。
それでもこれだけの情報をくださるのには
頭がさがります!

Posted by Kao〜ゆりのたね〜 at 2006年03月20日 14:05
               
はじめまして、こんにちは。
随分以前にですが・・・、TBを頂戴し、ありがとうございました。

遅まきながら、御礼にあがりました。


Posted by sayuri at 2006年04月23日 15:48