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2022年05月16日

【ファシリテーション】『問いかけの作法 チームの魅力と才能を引き出す技術』安斎勇樹


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問いかけの作法 チームの魅力と才能を引き出す技術【DL特典付き(未収録原稿)】


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、現在開催中である「Kindle本ポイントキャンペーン」でも人気の1冊。

著者である安斎さんの前作『問いのデザイン』は、「日本の人事部『HRアワード2021』書籍部門最優秀賞」「『読者が選ぶビジネス書グランプリ2021』総合7位」等々に輝いており、本書はその実践編とも言える内容になっています。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
チームの主体性と創造性を発揮したい、すべてのマネージャー必携!
ベストセラー『問いのデザイン:創造的対話のファシリテーション』の著者による最新作
仲間と力を合わせ、チームで成果を出すためには、周囲に投げかける「問いかけ」の質を変えることが重要です。
著者の長年の研究と実績をもとにノウハウ化された、チームの眠っているポテンシャルを最大限に発揮させるための「問いかけ」の実践的指南書!

元々本書は今月の「Kindle月替わりセール」の対象で「50%OFF」だったため、さらにその「50%ポイント還元」ということで実質「75%OFF」であり、その結果このKindle版が1200円以上お買い得になっています!





Facilitating Visual Meetings / cambodia4kidsorg


【ポイント】

■1.問いかけの4つの基本定石
 相手の意見を引き出す「問いかけ」の基本的な定石として、以下の4つのルールを覚えておきましょう。
問いかけの基本定石
1 相手の個性を引き出し、こだわりを尊重する
2 適度に制約をかけ、考えるきっかけを作る
3 遊び心をくすぐり、答えたくなる仕掛けを施す
4 凝り固まった発想をほぐし、意外な発見を生み出す
 将棋や囲碁と同様に、定石が当てはまらない例外的な局面もあるでしょう。
 けれども、まずはこの4つの定石を理解し、ひとつでも無自覚な「悪い問いかけ」を減らし、ひとつでも「良い問いかけ」を増やす努力をするだけでも、あなたのチームはワークショップ型のスタイルに少しずつ移行し、ポテンシャルが発揮され始めるはずです。


■2.見立てとは、対象に解釈を加えること
 たとえば、ミーティングの場面において、頬杖をついて、首をかしげ、眉をひそめている30代の男性メンバーがいたとしましょう。他のメンバーが活発に議論している様子に耳を傾けながらも、自身は言葉を発していません。これを「対象」とします。
 この対象を観察したとしても、「頬杖をついて、首をかしげているな」と考えるだけでは、見立てたことににはなりません。これはただ、対象の観察可能な特徴を確認しているだけです。対象の様子に、何かしらの「意味づけ」をしなければ、解釈につながりません。
 たとえば「議論の流れに違和感があり、モヤモヤしているのかな?」「議論に興味関心がなく、早く終わって欲しいと考えているのかも?」「眠気を誤魔化しているに違いない」などと、当たっているかどうかは置いておいて、観察によって得られた情報に、仮説的に解釈のラベルを貼り付けることで、「見立て」は成立します。


■3.質問を組み立てる3つの手順
●手順1 未知数を定める
 何を明らかにするための質問なのか。相手に何を尋ねたいのか。
 ライトによって照らしたい未知数を決めるところから始めます。
(例)チームにおいて曖昧になっていた「自社サービスの提供価値」を未知数に定める
●手順2 方向性を調整する
 質問の主語のレベルや、質問が示す時間軸を調整します。
(例)「あなたはこれから自社サービスでどんな価値を提供していきたい?」(個人主語×未来の願望を探る方向性)(中略)
●手順3 制約をかける
 基本定石で解説した通り、相手の意見を引き出すためには適度な制約が必要です。
(例)「あなたは3年後に自社サービスでどんな価値を提供していたい?」(時間的範囲の制約)


■4.フカボリモードとユサブリモードを使い分ける
●フカボリモード
 フカボリ(深掘り)モードとは、チームの暗黙の前提、共通の価値観、一人ひとりの考えていることが曖昧で、チームの根底にある「こだわり」がはっきりせずぼやけているときに、解像度を高めるためのモードです。(中略)
フカボリモードの質問の型
1 素人質問:みんなの当たり前を確認する
2 ルーツ発掘:相手のこだわりの源泉を聞き込む
3 真善美:根底にある哲学的な価値観を探る
●ユサブリモード
 ユサブリ(揺さぶり)モードとは、固定観念や価値観のズレなどの「とらわれ」が見えてきたときに、揺さぶりをかけて、新しい可能性を探るためのモードです。(中略)
ユサブリモードの質問の型
1 パラフレイズ:別の言葉や表現に言い換えを促す
2 仮定法:仮想的な設定によって視点を変える
3 バイアス破壊:特定の固定観念に疑いをかける


■5.本音を引き出すために、相手の懐に一歩踏み込む
 より本音を引き出すためには、相手の懐に踏み込む必要があります。チームメンバーが本音を言いにくいときは、おそらく問いかける側もチームメンバーに遠慮があるのではないでしょうか? 心理的な距離を保ったまま質問を投げかけても、相手も無意識に距離を取り、踏み込んだ意見を出しにくいでしょう。
 懐に一歩踏み込むコツとしては、いつもよりフランクな雰囲気で、現在が「本音が言いにくい状況である」ことを代弁して共感を生みながら、「正直」「ぶっちゃけ」「本当のところ」など、本音を引き出すためのちょっとしたワンフレーズを加えることです。
 たとえば、以下のような声かけが考えられます。
「あんまり気を遣わなくてもいいですよ。ぶっちゃけ、どう思いますか?」
「この場だと本音は言いにくいと思うんですが、正直どうですか?」
「ネガティブな意見も大歓迎ですよ。本当のところ、どう思っていますか?」


【感想】

◆当ブログにおいては、あまりファシリテーション本を積極的にご紹介してきませんでしたが、本書はファシリテーションに興味がある方や、お仕事上やらざるを得ない方なら、必読の内容だと思います。

とにかく本書を読んで印象的だったのが、「問いかけ」のTIPSが非常に多いこと。

上記ポイントではボリュームの関係から、その項目名のみ挙げるに留まっていますが、本書内については箇条書きそれぞれについて、詳細な解説が加えられています。

またTIPSによっては、その箇条書きからさらに下に、ツリー状に項目が連なったりしていますから、油断していると、迷子になりかねないという。

もっとも、マトリクス図等の必要な図はしっかりありましたから、その点はご安心を。


◆さて、まず上記ポイントの1番目は、第2章の「問いかけのメカニズムとルール」からのもの。

ここにある「悪い問いかけ」とは、たとえば相手のアイデアを潰したり、相手の不備を問い詰めたりするようなものになります。

なお、本書ではこの4つの問いかけについて、解説の中でそれぞれ「BAD」と「GOOG」の具体例をも挙げていますから、そちらも参考にしてください。

また、この第2章の最後では、「問いかけのサイクル」として、
1 見立てる
2 組み立てる
3 投げかける
を列挙しています。

そしてこの3つが、それぞれ第3章から第5章までに対応しており、それぞれの章で深堀りされている次第。


◆たとえば上記ポイントの2番目に「見立て」とあることからお分かりのように、こちらは第3章から引用しました。

……実際、いますよね、会議でこういう前向きではない人。

そこで「見立て」るために観察する際には、「4つのガイドライン」と「3つの着眼点」を用いるのだそうです。

前者はちょっと長くなるので、後者の見出しだけ。
1 何かを評価する発言
2 未定義の頻出ワード
3 姿勢と相槌
3番目の姿勢と相槌は何となく分かります(このポイントの2番目はまさにそうですし)が、それ以外については、やはり本書をご覧になってください。


◆一方、第4章のテーマは「組み立て」ということで、まず上記ポイントの3番目を引用しました。

ここでは手順の1〜3番目の概略にのみ触れられていますが、実際に本書ではその手順ごとにページを割いていますから、ここだけ読んでピンと来なくても大丈夫かと。

いや、実際にはそれぞれの詳細でハイライトも引いているんですけどね。

たとえば「主語の抽象度を高めて、チームの視座を引き上げる」とか「主語を個人にすることで、自分ごと化を促す」ですとか……。

しかし、この第4章では、もう1つどうしても触れておきたい点があって、それが上記ポイントの4番目の「フカボリモードとユサブリモード」。

それぞれ3つの質問の型があるため、全部で6つの型があるわけなんですが、これまたボリュームの兼ね合いで、その型の名前と簡単な説明しか載せられませんでした。

繰り返しになりますが、この6つすべてについても、本書に詳細な解説がありますから、そちらでご確認いただけると幸いです。


◆なお、上記ポイントの5番目は、第5章からのもの。

さすがにここまで箇条書きだらけだったので、こちらでは独立したTIPSを選んでみました。

確かに私もブログでよく「ぶっちゃけ」てますから、その効用についてはうなずけるところ。

なお、チームメンバー全員が集まったミーティングの場で行うのが難しければ、コーヒーブレイクや喫煙所、飲み会等で行ってもかまわないそうです。

さらに本書のタイトルの終わりにもあるように、未収録原稿のDL特典もついていますから、こちらも本書の読了後にお試しください。


リーダー、マネージャーなら必読の1冊!

B09LH1NKGV
問いかけの作法 チームの魅力と才能を引き出す技術【DL特典付き(未収録原稿)】
【Part I 基礎編】
第1章 チームの問題はなぜ起きるのか
第2章 問いかけのメカニズムとルール

【Part II 実践編】
第3章 問いかけの作法❶ 見立てる
第4章 問いかけの作法❷ 組み立てる
第5章 問いかけの作法❸ 投げかける


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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【音声DL付】杉田敏の 現代ビジネス英語 2021年 夏号

おなじみ杉田敏さんのビジネス英語ムックは、中古の方がお得なのですが、その差は十数円なので気になる方はご検討を。

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キャンプ×防災のプロが教える 新時代の防災術 アウトドアのスキルと道具で家族と仲間を守る!

タイトルどおり、キャンプと防災の専門家である寒川一さんの書かれた防災術本は、中古が定価を大きく超えているため、Kindle版が800円弱お得な計算です!


【編集後記2】

◆一昨日の「Kindle本ポイントキャンペーン」の文藝春秋さん分の記事で人気が高かったのは、この辺の作品でした(順不同)。

B09RMLK7JB
後悔の経済学 世界を変えた苦い友情 (文春文庫)

参考記事:【行動経済学の誕生】『かくて行動経済学は生まれり』マイケル・ルイス(2017年07月30日)

B07KW272T3
「空気」の研究 (文春文庫)

B09GFK9DJZ
嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか (文春e-book)

B07BT7BT9Q
帳簿の世界史 (文春文庫)

よろしければ、ご検討まで!


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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