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2022年03月10日

【コミュニケーション】『ザッソウ 結果を出すチームの習慣』倉貫義人


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ザッソウ 結果を出すチームの習慣


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、昨日お知らせした「Kindle本ポイント還元キャンペーン」からのコミュニケーション本。

いわゆる「ホウレンソウ(報連相)」ならぬ、「ザッソウ(雑相)」のすぐれた効果が解説されており、チーム運営をする上で非常に参考になると思います。


アマゾンの内容紹介から。
ざっそう“ザッソウ”。「雑談+相談」「雑な相談」。雑談があることで相談がしやすくなり、人間関係が構築されて心理的安全性を高めることができる。チームビルディングを成功させるのは、ホウレンソウではなくザッソウ。

中古も値下がりしていますが、こちらのKindle版の方が300円弱お買い得です!





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【ポイント】

■1.「ちょっといい?」がもたらす仕事の潤滑効果
「ちょっといい?」
 心理的安全性が保たれている職場でよく聞く言葉です。そこから続く内容は、本当にちょっとした相談もあるし、何気ない雑談だったりもします。共通しているのは、気軽な内容だということです。
 さすがに退職の相談などの深刻な話で「ちょっといい?」とは言わないですよね。だから「ちょっといい?」は、相談される側にとっても安心できるのです。
 ちなみに心理的安全性がなくても、上司から部下に対しての「ちょっといい?」は言いやすいものです。ですが部下から上司、後輩から先輩、同僚同士となると、それなりに心理的安全性が保たれていないと難しいでしょう。(中略)
「ちょっといい?」の良いところは、大きな話になる前に確認したり、相談に乗ったりできることです。少しずつ話をしていくことで「ちょっといい?」のちょっとが、本当にちょっとの時間でできるようになっていきます。
 つまり、「ちょっといい?」というのは小さな相談の機会なのです。


■2.クリエイティブな仕事に効くザッソウ
 新しいものを創造するには、顧客に聞いた通りにつくっても成功するわけではないのです。こうした仕事において創造性が求められたときにこそ、ザッソウは効きます。
 1人でいくら考えてもアイデアが出てこなかったのに、仲間や上司に相談したら解決してしまったということがあります。ボンヤリとした状態でもザッソウに付き合ってもらうことで、相手に説明しているうちに解決の糸口が見つかることがあるのです。
 また、ザッソウしているうちに新しいアイデアが生まれることもあります。新しいサービスを考えるときのアイデアは、未知なる技術を使うといった大げさなことではなくて、普段の何気ない困り事を今あるもので解決しようとすることで思いついたりするのです。
 高い創造性を発揮するには、1人きりよりも、チームでいる方が良いのです。


■3.壁打ち役がいれば「悩む」が「考える」に変わる
 難しい問題にぶちあたったとき、人は「悩む」と「考える」のどちらかをしています。では、両者の違いは一体なんなのでしょうか。
「悩む」は、前に進まず同じ場所で思考が止まっている状態。「考える」は、前に進むためにどうすればいいかを思案している状態、と聞いたことがあります。
 その定義によれば、いくら悩んだところで問題が解決することはありません。問題と対峙したときは、「どうすればいいか」に意識を向けるのです。そうすれば「悩み」ではなく「考える」ことになります。
 とはいえ、1人でいると前に進む決断をするのはなかなか難しいものです。
 そんなときもザッソウです。決めあぐねていたことを仲間に相談しているうちに、前に進むしかなくなって、考えるようになったりします。


■4.ツールを使って雑談する際には専用の場所を用意しない
 ツールを使って雑談するときの注意点は1つ。雑談専用のツールを用意する、雑談専用の場所を用意するのはやめた方がいい、ということです。
「仕事の話はこちら」「雑談の話はこちら」と分けてしまうと、雑談がまったく盛り上がらなくなってしまいます。というのも、一体誰が雑談専用の場所に気軽に書き込みをする勇気があるでしょうか。そこに書き込んでいる時点で、明らかに仕事をしていないということになります。
 また、雑談をするためのツールがあって、わざわざチェックしないとその様子が見えないとしたら、見に行く人などほとんどいないでしょう。雑談をするにしても、普段仕事で使っているツールで自然と目につくようにしておかないと、盛り上がることはないのです。


■5.関心を引き出すザッソウのフレームワーク「YWT」
 メンバーの関心をザッソウで上手に引き出す自信がない場合は、フレームワーク「YWT」を活用しましょう。YWTは、「やってきたこと(Y)」「わかったこと(W)」「次にやること(T)」の3つの頭文字を取ったものです。
 まずは、やってきたこと(Y)から話をしましょう。「どんなことをやってきたの?」と、メンバー本人の言葉で話してもらいます。
 やってきたこと(Y)は、仕事の話もあれば、仕事にまつわる勉強や自己研鑽の話、なんでもないプライベートなど、どんな話でも構いません。本人に語ってもらうことで、何が自分にとって印象的な出来事として残っているのかがわかります。「こんな仕事もしてくれてたのか!」と思わぬ発見もあるかもしれません。
 次に、わかったこと(W) を一緒に考えましょう。やってきたこと(Y) を読み解いていくと、何が好きな仕事なのか・嫌いな仕事なのか、得意なのか・苦手なのかがわかってきます。


【感想】

◆タイトルにもある「ザッソウ」とは、冒頭の内容紹介でも触れられているように「雑談」と「相談」を合わせたもの。

相談はさておき、本来、効率化だけを考えていたら、雑談はなくても良いハズです。

しかし著者の倉貫さんいわく、「日頃から雑談していないと相談のハードルが高い」とのことで、まさにそうだな、と。

もっともかつての日本の職場には、喫煙スペースがあったり、アフターファイブに飲み会があったり、と「雑談」が日常的なものとして存在していました。

そして、それらがほぼ失われてしまった現在では、あえて「雑談」を行うことを意識しなくてはなりません。

一方、「ホウレンソウ」のうち、報告と連絡はメールやグループウェアでも可能ですが、相談だけは双方向である必要があります。

そこで、上記ポイントの1番目で言われているように、「ちょっといい?」を日常業務に組み込むことで、相談の機会を設けていくべきでしょう。


◆また、このザッソウが特に効果的なのが、上記ポイントの2番目にある「クリエイティブな仕事」。

確かに何かしらのアイデアが必要な場合、複数人で話しているうちにポン、とひらめいたりします。

実際、他の人の「視点」や「問題のとらえ方」を加味するワケですから、それもある意味当然のことでしょう。

さらに、上記ポイントの3番目にあるように、1人だと「考える」のではなく「悩む」ことに終始してしまいがちです。

これも「ザッソウ」することで、「悩む」から「考える」方にシフトできるかと。

たとえ相手が適切な回答をしてくれなくとも、言語化しているうちに答えが出る、というのも良くある話です。


◆なお、本書の第3部では、「ザッソウ」しやすい職場の作り方が紹介されていました。

その中で「なるほど」と思ったのが、通常、向かい合った机でできた島でグループを作るところ、背中合わせの「谷」(島と島の間)でグループを作るというもの。

というのも、向かい合わせの状態だと、モニターやパーテーションに邪魔をされて、相手が何をしているのか分かりにくく、声をかけるのに抵抗があります。

逆に背中合わせだと、振り返るだけで相手が今何をやっているかが分かるので、話しかけやすいという。

他にも実際の企業の例として、「雑談をする朝会」「お茶会」「勉強会」「読書会」等々が挙げられていましたので、こちらは本書にてご確認ください。


◆また、ツールを使って雑談をする際の注意点は、上記ポイントの4番目にあるとおりです。

確かに「雑談専用」と分けてしまうと、盛り上がりにくいでしょうね……。

ただし、こうしたチャット等だと、リアルタイムでの声かけは想定されていないため、すぐに返事をもらいたい場合には不便です。

そこで全員がリモートワークである倉貫さんの会社では、ネット上に「仮想オフィス」を作り、そこに「出社」しているのだとか。

……この辺はご自身で言われているように、オンラインゲームでネット上に集合するのに似ている感じですね。


◆さらに「ザッソウ」によるマネジメントを行う際に活用したいのが、上記ポイントの5番目の「YWT」というフレームワークです。

なお、ここで注意しなくてはならないのが、わかったこと(W)の押しつけをしない、ということ。
あくまで本人が発見しなければ、それは本当の意味でわかったこと(W) にはならないからです。 やってきたという経験からの学びこそが、次につながる教訓になります。
そうしてわかったこと(W) が出たら、次にやること(T) を考えます。

わかったこと(W) を土台にすると、自分が次にやること(T) は自然とあぶり出されてくるハズ。

逆に思いつきで次にやること(T) を出しても、結局やらなくなってしまうのだそう。
大事なことは、やってきたこと(Y)・わかったこと(W) から導き出すことです。そうしないと、心から思える次にやること(T) が見えてこないのです。
部下がいらっしゃる方は、ぜひお試しください。


チームとして結果を出すために読むべし!

B07WWK5KQK
ザッソウ 結果を出すチームの習慣
第1部 「ホウレンソウ」よりも「ザッソウ」
第2部 「ザッソウ」でチームの成果は上がる
第3部 「ザッソウ」しやすい職場のつくり方
第4部 チームと人を変えていく「ザッソウ」


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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タイトルで勘違いしたのですが、「発達障害のある・なしにかかわらず、どんな子にも伝わりやすい166もの声かけ変換例」が収録されたこちらの作品は、Kindle版が1100円強お得。

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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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