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2021年11月18日

【脳力開発?】『最強脳 ―『スマホ脳』ハンセン先生の特別授業―』アンデシュ・ハンセン


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最強脳 ―『スマホ脳』ハンセン先生の特別授業― (新潮新書)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事の中でも、読むことを決めていた作品。

50万部突破の大ヒットとなった『スマホ脳』の著者である、アンデシュ・ハンセン氏の最新作です。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
コロナ禍で自宅時間が増え、大人も子供もスマホやパソコン、ゲームやSNSに費やす時間が増えていませんか?
欧米では運動不足や睡眠不足、うつになる児童や若者の増加が問題になっています。
記憶力や集中力の低下、成績悪化、心の病まで引き起こす、そんな毎日を一変させる方法を本年度50万部のベストセラー『スマホ脳』著者、ハンセン先生がやさしく教えます。
教育大国スウェーデンの教育現場を変えた、簡単なのに科学的な方法とは?!

中古が定価の2倍以上していますから、値引きはないもののKindle版も検討してみてください!






Walk the pier / Jack Wallsten


【ポイント】

■1.運動の後にもらえるドーパミンは体に悪くない
 運動(しっかり体を動かす運動)をした後にはドーパミンが出ます。ドーパミン以外にも、幸せを感じるエンドルフィンが出ます。エンドルフィンには痛み止めの作用もあるので、運動した後に出るのは好都合と言えます。ここで言っておきたいのは、運動の後にもらえるドーパミンの方が、スマホからもらえるよりずっと量が多いということです。「ごほうび」をもらえるようになるには、ある程度の期間、運動を続けなければいけませんが、そのおかげで筋肉や肺や心臓も強くなります。
 ドーパミンは昔、ヒトが食べ物を探し、 狩りをしていた頃の「ごほうび」だったのでしょう。食べ物を探したり、狩りをしたり、もっと良い 住処 を探して移動したりするためには体を動かさなければなりません。そのため、脳はその人が運動すると「良いことをした!」とごほうびをくれるように進化したのです。そのあとまたすぐに新しい食べ物や住処を探す必要があったからです。運動は確かに体にも良いのですが、脳にとっては別の意味で「良いこと」だったのです。


■2.ストレス耐性をつけるためにも運動をする
 ストレスに対する運動の効果はこんな風に応用することも出来ます。大事なこと(もしくは怖いと思うこと)の前に運動をすると、一時的にストレスを減らすことが出来るのです。ただし、その運動はしばらくの時間やらなくてはいけません。校庭で何度かジャンプするくらいではだめです。
 何カ月も定期的に運動しているうちに、前よりもストレスを感じにくくなったことに気づくはずです。脳のアクセルとブレーキのバランスが良くなり、普段から落ち着いた気分でいられるのです。
 これで、最初に書いたスポーツ選手がなぜ大舞台で活躍出来るかを分かってもらえたでしょうか。


■3.散歩だけでも集中力が上がる
 集中力を上げるために必死で走る必要はありません。
 もちろん、がんばればがんばるほど効果は上がりますが、研究によると、長めの散歩をするだけで集中力が上がることが分かっています。その理由は(長期間続ければですが)散歩が脳の各部分のつながりを良くするからかもしれません。必要な時、つまり何かに集中したい時などに、脳の各部分がスムーズに連動するようになるのです。自転車のギアチェンジをしたような感じです。
 研究と言えば、アメリカで3000人以上の子供や若者がどのくらい運動しているかを25年にわたって調べたものがあります。その間に様々なテストも行いました。
 その結果、集中力が必要なテストで最も成績が良かったのは、運動をしている子供や若者でした。最も悪かったのは座っている時間が長い子、さらにテレビを1日3時間以上見ている子たちでした。これはスマホが登場する前の研究ですが、ユーチューブを見続けるのにも同じ影響があるようです。
 怖がらせるわけではないのですが、そういう子たちは、集中力も記憶力もあきらかに悪かったのです。おまけに考えるのも 遅かったそうです。


■4.歩くと発想力が豊かになる
 映画にはよくこんな博士が登場します。賢いけれど、次々とアイデアがわいてきてせわしない。そんな博士が研究室の中を歩き回って考えていると、急に頭の上で電球がぴかりと光るのです。発想というのはまさにそんな風に生まれます。もちろん実際には電球はつきませんが。
 歩きながら代替法のテストをした方が多くのアイデアを思いつきます。その理由は誰にも分からないのですが、実際そうなのです。
 ただし、この効果はすぐに消えてしまいます。その理由も良く分かっていません。単に、運動をすると脳に多くの血が流れるからかもしれません。脳全体(発想力にとって大切な視床や前頭葉も含めて)に血が多く流れている方が脳の働きが良くなることははっきり分かっています。


■5.運動は記憶力も良くしてくれる
 どんな形の記憶にしても、覚えておくのを手助けする一番良い方法はやはり運動につきます。
 運動すると海馬に多量の血が流れます。海馬だけでなく脳の他の部分にも血がたくさん流れ、それがさらに記憶を助けてくれます。
 しかしそれだけではありません。脳のある部分で、脳細胞間のつながり(記憶の小道)を強化する物質が出ているのですが、運動をするとその物質がより多く出るのです。
 つまり運動が、新しい情報を受け取ったり、記憶を作ったりする準備を整えてくれているのです。それでは、勉強する直前に運動をしたらどうなるでしょうか。研究によれば、知識が最も良く頭に入るのは、運動している「最中」だそうです。とはいえ、運動中に勉強するのはなかなか難しいかと思います。
「固定化」はすぐには起きないと書きましたが、それがテスト直前に勉強しない方が良い理由のひとつです。その日勉強したことは、翌日にならないときちんと記憶にならないのです。


【感想】

◆想像以上に(?)、スマホが関係ない内容の作品でした。

そもそも私はタイミングを逸して、著者の前作である『スマホ脳』を読んでおりませんでして。

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スマホ脳 (新潮新書)

ただ、内容紹介を読む限りでは、いわゆるスマホをはじめとしたデジタルグッズのもたらす「害」を訴えていることは間違いないかと。

それを受けて、本書の内容紹介の前半部分に
記憶力や集中力の低下、成績悪化、心の病まで引き起こす、そんな毎日を一変させる方法を本年度50万部のベストセラー『スマホ脳』著者、ハンセン先生がやさしく教えます。
教育大国スウェーデンの教育現場を変えた、簡単なのに科学的な方法とは?!
とあるものですから、勝手に「デジタルデトックス」的なTIPSが書かれているかと思っていた次第。

ところが実際は、上記ポイントのほぼすべてで書かれているように「運動する」というのが結論でした。


◆なお、本書の最後にある「訳者あとがき」で知ったのですが、本書の著者であるアンデシュ・ハンセン氏は、上記の『スマホ脳』を書く3年前に、実はこの本を書いていたのだそう。

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一流の頭脳

参考記事:お前らもっと『一流の頭脳』の凄さを知るべき(2018年11月14日)

上記レビューのように、当ブログでもご紹介済みだったのですが、著者名が「アンダース・ハンセン」となっており、アマゾンでも「アンデシュ・ハンセン」とは別扱いになっています。

表記名がこれだけ違えばしょうがないのですけど、可能であれば紐づけしていただきたいところ。

そして、この作品を読まれた方ならお分かりのように(読んでらっしゃらない方は、上記レビューをお読みいただきたいのですが)、ハンセン氏は一貫して「運動の重要性」を述べていました。

つまり、間に『スマホ脳』を挟んで、ほぼほぼ同じようなことを主張しているワケです。

ただ、本書は比較的わかりやすい表現が多用されており、『一流の頭脳』に比べて読みやすい印象を受けました。

実際、冒頭の「日本の読者の皆さんへ」にも「元はスウェーデン語で、親子で読めるように書いたもの」とありますから、それも当然かもしれません。


◆さて、内容を見ていくと、第1章では私たちがスマホにハマる原因について触れられています。

要はドーパミンがクセになるわけなのですが、上記ポイントの1番目にあるように、運動でも同じドーパミンが「量マシマシ」で出ますよ、ということ。

ただし本書には「ドクターの処方箋」なる「具体的な運動内容」が掲載されており、それによると「週3回、最低30分の運動」と、大人にとっては結構キツ目です(涙目)。

一方続く第2章では、ストレスがテーマ。

当ブログでは結構「ストレス」ネタの作品を扱ってきましたが、確か事前に深呼吸やストレッチを勧めるするものが多かったと思います。

ところが本書では、上記ポイントの2番目にもあるように、もうちょっと長めの運動を推奨。

さらに普段から定期的に運動をしておけば、そもそもストレスを感じにくくなるみたいですね(知らなんだ)。


◆1つ飛んだ第4章では、集中力がテーマで、これまた運動が好影響を与えてくれる模様。

ただ、上記ポイントの3番目のように、散歩程度でも効果があるようです(ただし脈拍は上げる必要アリ)。

また、ここでの「ドクターの処方箋」によると、「集中力は運動後の数時間しか続かないので、朝や午前中に運動するのが良い」とのこと。

やり方として「朝、少し家を早く出て遠回りしてみる」とありますから、これは試してみたいと思います(遅刻注意!)。

さらに再度1つ飛んだ第6章の「発想力」でも、運動は効果的だと指摘されていました。

上記ポイントの4番目にある「代替法のテスト」というのは、たとえば「コンクリートブロックの使い方を思いつくだけ書いてみる」のようなもので、歩くことでこうした「発散的思考」の能力が高まるのだそうです。

なお割愛しましたが、これとは逆に「正しい答えを1つだけ見つける」際に必要な「収束的思考」は、運動の効果がないのだとか。


◆さらに飛んだ第10章のテーマは記憶力で、上記ポイントの5番目にあるように、これまた「運動」が効果的です。

もっともこの件はもう、いくつかの脳ネタ本や勉強本でも言われていたことですから、ご存じだった方も多いかもしれません。

こちらでも「ドクターの処方箋」は「週3回、最低30分の運動」と、大人にとっては難しめなのですが、小中学生(高校生や大学生も)なら何とかなりそうです。

正直本書は、『一流の頭脳』をお読みの方なら、内容的にかぶっている部分が多いのでオススメしにくいのですが、未読の方や、既読でもお子さんに読ませたい方なら本書もアリかと。

親子で読んで、一緒に実践するのが一番正しい使い方だと思います。


スマホを置いて、運動したくなる1冊!

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最強脳 ―『スマホ脳』ハンセン先生の特別授業― (新潮新書)
日本の読者の皆さんへ
まえがき―あなたの脳は変えられる
第1章 もっと幸せな自分になる
第2章 イヤな自分とさよならする
第3章 サバンナ脳を取り戻す
第4章 集中力を上げる
第5章 落ち着きがないのには意味がある
第6章 発想力豊かになる
第7章 脳の仕組みを知る
第8章 ゲームが上手くなる
第9章 スマホについて考えてみる
第10章 記憶力を良くする
第11章 もっと運動の話
訳者あとがき


【関連記事】

お前らもっと『一流の頭脳』の凄さを知るべき(2018年11月14日)

【ライフキネティック?】『Life Kinetik(R) 脳が活性化する世界最先端の方法』ホルスト・ルッツ(2020年08月28日)

【脳ネタ】『ブレインフィットネスバイブル 脳が冴え続ける最強メソッド』盪害躪,杉浦理砂(2018年05月11日)

【脳トレ?】『脳を最適化する ブレインフィットネス完全ガイド』アルバロ・フェルナンデス,エルコノン・ゴールドバーグ,パスカル・マイケロン(2015年10月27日)

【オススメ!】『脳のワーキングメモリを鍛える! ―情報を選ぶ・つなぐ・活用する』トレーシー・アロウェイ,ロス・アロウェイ(2014年01月14日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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