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2021年11月12日

【英語学習】『日本人の英文法 丸暗記ゼロでセンスを磨く29の黄金ルール』時吉秀弥


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日本人の英文法 丸暗記ゼロでセンスを磨く29の黄金ルール (宝島社新書)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、おととい発売されたばかりの英語学習本。

「2020年 英文法書売上No.1!」という『英文法の鬼100則』の著者である時吉秀弥さんが、読みやすい新書形式で英文法のルールを指南してくださってます。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
「ここはどこだろう?」を英語にすると、"Where am I?"ですが、“Where is here?"にならないのはどうして?
また、"I'm lost"の日本語訳は、「私は失われている」ではなく「道に迷った」。
日本語話者と英語話者の間で"自然な言い方"にズレが生じてしまうのは「世界の捉え方」が違うから。
つまり、「英語の気持ち」が理解できるようになれば、ネイティブ表現がみるみるうちに身につくのです。
丸暗記に頼らず英文法を習得できる「時吉流・黄金ルール」をこの一冊に凝縮!

中古が値下がりしていませんから、「9%OFF」のKindle版がお買い得です!






Young child holding an english grammar book. / shixart1985


【ポイント】

■1.日本語と英語とでは世界の見方が違う
 どんな違いなのかというと、
日本語:自分がカメラになって外の風景を映す言語
英語:もう一人の自分が外から自分をカメラで映す言語
 というものです。
 日本語は「自分がカメラになって世界を眺める」言語です。つまり、あなたの目がカメラのレンズとなって世界を捉えていくのが日本語の世界観なのです。ですから、自分の姿はそこには映し出されません。あなたを除く、目の前の場所だけが言語化され、「ここはどこ?」という日本語になるのです。
 一方、英語は、まるで幽体離脱のように「自分を外から眺めながら話す」言語です。映画の画面を見るように、あなたは世界を客観的に眺めています。その画面の中には当然、「あなた自身」もいます。道に迷って辺りをキョロキョロ見ている自分自身を観察している世界観で話すために、
Where am I ?
「私はどこ?」
 という表現になるのです。


■2.能動態は「原因」を、受動態は「結果」を強調する
(1) The cat bit the mouse.「ネコがネズミを嚙んだ」
(2) The mouse was eaten by the cat.「ネズミがネコに食べられた」
 (1)の能動態はthe catが主役であり、原因です。一方、(2)の受動態はthe mouseが主役で、結果です。
 ということは、能動態は原因を強調する文であり、受動態は結果を強調する文ということになります。(中略)
 実は、受動態は「責任をボカす」時によく使われるのです。
 例えば、
The factory polluted the river.
「その工場は川を汚染した」
 なら、the factoryに責任があることを明確に述べています。しかし、これを受動態に変えると、
The river was polluted.
「川は汚染された」
 となって責任の所在が文から消えるのです。「責任をボカす」と言うと、何かを隠蔽しようとしているように聞こえてしまいますが、そうではなく、責任の所在に注目していない、客観的な事実を述べようとしている時に受動態の文はよく使われます。


■3.現在形、現在進行形、現在完了形の違い
 まず現在形というのは「今この瞬間」を表したりはしません。現在形と名がついているばかりに誤解を受けることが多いのですが、現在形の正体は「習慣形」、つまり「いつもそうだよ形」とでも呼べるものです。
I get up at seven.
「私は7時に起きる」
 これは今だけではなく、昨日も明日も、いつも、ということを表しています。習慣的に繰り返される動作です。では現在進行形は何かというと、「今何かをしている最中・途中にある、まだ終わっていない」ということを表すものです。
I'm reading the newspaper now.
「私は今新聞を読んでいます」
 これは読んでいる途中であり、読み終わっていない、という「今どういう動作の段階にいるのか」の話です。それでは現在完了は? と言えば「過去から続いている状況を今も抱えている」ということで、キーポイントは「過去から続いている状況」でしょう。I have already gotten up.なら、「もうすでに起きてしまっている」ということで、過去に「起きる」という行為を完了させて、「起き終わった状態を今抱えている」ということを表します。過去の状態が今もまだ続いている、感覚です。


■4.文法も意味を伝えるためにある
「私は犬が大好きなんです」と言おうとして、“I love dog.”と言ったとします。自然な英語なら“I love dogs.”と言うのですが、それを聞いて、「あ、そうなの? なんだよ、細かすぎるよ。それくらい間違えても意味は通じるでしょう?」と感じる方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。(中略)
生きている魚や鶏は「丸ごと1匹・1羽の形」が当然揃った状態です。ですからa fishやa chickenと言えば、大体の場合は「生きた魚」「生きている鶏」を聞き手は想像します。an eggなら「1つの形が完全に揃った卵」ですから、殻付きのまるごと1つの形が揃った生卵、あるいは丸ごと1つの形の揃ったゆで卵をイメージします。
 しかし、それらの形を崩して、魚の切り身、鶏肉、スクランブルエッグにしてしまうと、「丸ごと1つの形」はもう存在しないのですからaはつかず、chicken、fish、eggとなるわけです。“I love chicken.”と言えば、「私は鶏肉が大好きです」という意味です。
 冒頭の“I love dog.”が何を表すか、もうおわかりいただけたと思います。聞き手は「この人は犬の肉が好きなんだな」という意味になり、本来伝えたかった意味とはかなり違うメッセージになってしまうわけです。


■5.forとtoは「目的地」か「到着済み地」で区別する
 新幹線に乗っているとThis is the HIKARI Super Express bound for Osaka.といった車内アナウンスが流れます。このfor Osakaですが、なぜ、toではなく、forなのでしょうか?
 実は(不定詞ではなく)前置詞でtoが使われる場合、「たどり着いている」という意味がほとんどです。一方、目標の意味を表す時のforは「到着していない」という意味になります。
 ですから、forが使われるのです。(中略)
 まずは次の例文を見てください。
(1) I went to Tokyo.
「私は東京へ行った」
(2) I left home for Tokyo.
「私は東京に向かうために家を出た」
 (1)to+場所は「その場所にたどり着いている」という意味になります。ですからI went to Tokyo.は家を出発しただけでなく、東京にたどり着いているところまで意味します。(中略)
 (2)の文は、「私は東京に向かうために家を出た」と言っています。ということは、家は出たけれど、まだ東京には着いていない、という意味です。そして、forの意味は「目標」です。目標というのはこれから向かうところですから「たどり着いていない」わけです。


【感想】

◆非常に勉強になった作品でした。

そもそも英語学習本なら、当ブログでもそれなりに何冊もご紹介しておりますが、こと「文法」に特化した本となるとごくわずか。

記憶にある限りでは、こちらくらいだったと思います。

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日本人の英文法 完全治療クリニック (アルク・ライブラリー)

参考記事:【英語学習】『日本人の英文法 完全治療クリニック』T・D・ミルトン(2020年09月25日)

この本も結構知らないことだらけでハイライトを引きまくりましたが、本書も同様でした。

特に「なぜそう使い分けるのか」の「なぜ」にこだわっているのが、本書の特徴だと思います。

そしてその辺が、サブタイトルにもある「丸暗記ゼロ」につながってくるという。


◆まず第1章では、その「なぜ」に深くかかわってくる「英語の気持ち」がテーマです。

たとえば上記ポイントの1番目にある「私はどこ?」ですが、道に迷った場合私たち日本人は、普通「ここはどこ?」と言いますから、英訳すると「Where is here ?」。

まさに「自分がカメラになって外の風景を映している」状態になっています。

しかし英語話者であれば「自分を外から眺めながら話す」ため、「Where am I ?」であり、この考え方はほかにも散見できるのだとか。

たとえば「私はジェフと友達になった」をそのまま英訳すると「I made a friend with Jeff.」としたくなりますが、これは誤り。

正しくは「I made friends with Jeff.」と、自分を外から眺めた結果、複数形になるわけです。

実はこの第1章では、割愛したものの「可算名詞」と「不可算名詞」の使い分けが、非常にためになりました(上記ポイントの4番目にも関係しますが)。


◆続く第2章では、「動詞」がテーマに。

こちらでは「S+V」とか「S+V+O」とかの「5文型」について、「なぜこのような使い方をするのか」等々について、文型ごとに掘り下げられていました。

どの文型も重要で選べなかったため、それとは別の「能動態&受動態」について言及している上記ポイントの2番目をセレクト。

いや、実際「能動態は原因を強調する文であり、受動態は結果を強調する文」だなんて、考えたこともありませんでしたよ。

さらには後半にあるように、受動態には「責任をボカす」効能があったとは!?

ちなみに「It is said that〜」で始まる構文も、「これは断言するほどの自信はないな。もし突っ込まれたら、言い返せるかわからないな」という時に使う、受動態の伝聞表現なのだそうです。


◆一方第3章は、文法では避けては通れぬ「時制」のお話が中心に。

私も言われて「そうなんだ?」と思ったのが、上記ポイントの3番目の冒頭にある「現在形」の役割です。

「現在形」は「今この瞬間」を表しておらず、むしろ「いつもそうだよ形」だというのは「目からウロコ」。

さらに第4章は「名詞」がテーマとあって、私たち日本人が苦手な「可算名詞」「不可算名詞」のお話も出てきます。

上記ポイントの4番目の「I love dog.」という誤りも、私自身初めて意識したことですから、過去してこなかったとは言い切れません。

……やばい、短期ホームステイしたイギリスで「犬の肉が好き」なんて言ってたら、どれだけ軽蔑されていたことか。


◆そして第5章では、品詞に限らない「英語のモノの見方」がテーマです。

「to不定詞」と「動名詞」の使い分けや、「at」と「in」の使い分け辺りも、何となく知ってはいましたが、改めてその「理由」から解説してもらうと理解が深まりました。

その「何となく」使い分けていたものの1つが、上記ポイントの5番目にある「for」と「to」。

確かに新幹線のアナウンスを聞いていて「for」と言っているのは聞いた記憶がありましたが、こういう理屈だったのですね。

なお、最後の第6章は、章立てはされていますが、29の黄金ルールの最後となる「英語学習は『説得する』をゴールにする」のみからなるもの。

ここでは著者の時吉さんがシニアリサーチャーを務める、螢好織妊ハッカーで用いられている「比較ゲーム」という訓練法が紹介されていました。

詳しくは本書でご確認いただくとして、英語特有の「なぜならば」という理由を補足する言い方が身につきそうな。

もちろん、そこに至るまでの28のルールの、いずれもお見逃しなく!


理屈から英文法が理解できる1冊!

4299021886
日本人の英文法 丸暗記ゼロでセンスを磨く29の黄金ルール (宝島社新書)
第1章 ここが一番大事! 文法が映す英語の気持ち
第2章 英文をつくりたければ、動詞の気持ちを理解せよ
第3章 こう考えると英語の「時間の世界」は腑に落ちる
第4章 「名詞の世界」は英語の気持ちの「濃縮液」
第5章 思わず膝を打つ「英語のモノの見方」
第6章 最短で成果を上げる「説得の英語」


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【英語学習】『成長したければ、自分より頭のいい人とつきあいなさい』に学ぶ英語学習の心構え5つ(2017年09月25日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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参考記事:【マーケティング】『稼ぐがすべて Bリーグこそ最強のビジネスモデルである』葦原一正(2019年06月13日)


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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