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2021年10月04日

【脳科学?】『なぜ、あなたの思っていることはなかなか相手に伝わらないのか?』西 剛志


B097GNTPP6
なぜ、あなたの思っていることはなかなか相手に伝わらないのか?


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、今月の「Kindle月替わりセール」の中でも人気の1冊。

上記記事で「気になる作品だらけ」と申し上げましたが、本書もさっそく多くの方にお求めいただいております(多謝!)

アマゾンの内容紹介から一部引用。
なぜ何回も同じことを言っているのに、わかってもらえないんだろう?
「何回も言ってるのに! 」
「そんなことあたりまえじゃないか」
「なんでわからないのか! 」
脳科学の最新研究から明らかにする、驚くべき「脳のバイアス」の実態

中古は値崩れ気味ですが、「67%OFF」で「499円」のKindle版が、700円弱お買い得となります!






Man looking away, sitting in sofa / Trendhim


【ポイント】

■1.脳タイプが異なると、分かり合えないことはよくある
 先ほどの夫婦は、妻が視覚タイプで夫は体感覚タイプでした。
 ものが散らかっている状態を見ると「汚い」と感じる妻がイライラするのはわかりますが、視覚情報よりも体感覚が優位に働く夫は、見ただけでは「汚い」と感じられません。夫が悪いわけでもないのです。
 そこで私がしたことは、夫にものが散らかっている状態を体で感じてもらうことでした。夫に、「散らかっているものをすべて布団の中に詰め込んで、くるまってみてください。どんな気分ですか?」と聞くと、「こんな状態を妻は体験していたんですか。これは嫌ですね」。
 こうして、妻が感じる「汚い」を、夫もようやく理解することができました。以降は、もめることが極端に少なくなったといいます。
 脳タイプが異なると、夫婦間でも、わかりあえないことはよくあることなのです。


■2.脳タイプ別教え方
 何かを教えるときに丁寧に説明したほうが早く身につく人と、説明するより体験させたほうが早く身につく人がいるのも、脳タイプの違いです。教えてもわかってもらえないのは、教える側と教わる側の脳タイプの違いが原因の可能性があります。
視覚タイプ…全体像を見せる。図や絵があるとさらに効果的
聴覚タイプ…丁寧な説明が必要
体感覚タイプ…簡単な説明で、実体験させる
 例えば、企画書づくりを教えるとき。
 視覚タイプ、聴覚タイプには、企画書作成手順マニュアルを作成して、一から説明してあげると、企画書づくりを覚えるスピードが上がります。視覚タイプなら、マニュアルにイラストや図版などのビジュアル要素がふんだんに盛り込まれていると、さらにスピードが早くなります。
 体感覚タイプには、きっちりしたマニュアルを渡すより、簡単な手順を説明したら、即実践。すぐに企画書づくりに取り組んでもらうほうが早く覚えてもらえます。


■3.男女で違う空間認識能力
 男性と女性の脳の使い方で、大きな差が認められているのが「メンタルローテーション」、つまり空間認識能力です。メンタルローテーションは、二次元または三次元のものを、頭の中で回転する能力で、男性のほうが比較的得意だといわれています。ここにも脳のバイアスがあるのです。(中略)
 昔、クライアントの営業職の方から「お客様にデスクの反対側から資料をお見せするときに、説明がいつもスムーズにできないんです。逆から資料を見ると、何と書いてあるかわかりづらくて……」という相談を受けたことがあります。
 メンタルローテーション力が高いと、資料を逆さにしても簡単に読めますが、低いとなかなか読めません。
 そこで、私がアドバイスしたことは、「相手の隣りや斜めに座れるような円形のテーブルがあるカフェやラウンジを探してみてください」ということでした。
 それ以来、資料を同じ側から説明できると交渉がうまくいくようになったようで、「業績まで上がりました」といううれしい連絡がありました。


■4.やわらかさをイメージさせるものが近くにあると、人の印象もやわらかくなる
 ハーバード大学の研究によると、硬い木のブロックを触りながら登場人物の評価をしてもらうと、やわらかい毛布を触っているときに比べて、登場人物を頑固で厳格な性格だという人が多くなります。
 また、やわらかいソファに座った場合、硬い椅子に座って交渉するよりも、交渉相手をより安定的な人と感じて、交渉がより柔軟になることも報告されています。(中略)  
 苦手な人と話をしなければならないとき、親子や夫婦でちょっと言いにくいことや難しい話をするときなどには、ソファに座って話すことをおすすめします。
 私も初めてお会いする方や少し難しいお話をするときには、ソファ席を選ぶようにしています。


■5.うまくいく人は「ミラーニューロン」を使っている
 うまくいく人たちのコミュニケーションを研究してきてわかったことは、彼らは、そうすることで相手が喜ぶことがわかっているということでした。そして、その喜びが自分の幸福度を上げ、自分のパフォーマンが上がることもわかっています。
 プロゴルファーのタイガーウッズ選手は、相手の選手のボールがカップに入ると称賛することでよく知られています。たった一打の差が天国と地獄を分けるゴルフの試合で、相手の一打を素直にたたえる。なかなかできることではありません。
 ふつうの人なら、心の中で「入るな」と叫ぶところです。
 ウッズ選手は、相手をたたえると、自分も気持ちがよくなることがわかっているのです。ストレスがなくなると、脳の状態がよくなります。そうすると、パフォーマンスが発揮されやすくなります。おのずと結果はついてきます。
 まさに、ミラーニューロン効果です。


【感想】

◆タイトルだけを見ると、ごく普通のコミュニケーション本のようですが、これがまた全然違っているという内容の作品でした。

まず第1章のテーマとなるのが、以前から何度か類書でも見たことのある脳タイプのお話。
タイプ1 視覚を優先する視覚タイプ  
タイプ2 聴覚を優先する聴覚タイプ  
タイプ3 触覚、味覚、嗅覚などを含めた体の感覚を優先する体感覚タイプ
NLPでいうところのいわゆる「VAKタイプ[視覚(Visual) 聴覚(Auditory) 触覚(Kinesthetic)]」というヤツですね。

ちなみに日本の脳タイプは、視覚タイプ44%、聴覚タイプ18%、体感覚タイプ38%という結果も出ているのだそう。

上記ポイントの1番目のご夫婦は、そのタイプの違いゆえに、夫婦げんかが起きていたワケですが、まさか「散らかっているものをすべて布団の中に詰め込んで、くるまってみる」なんて体感方法で解決できるとは思いませんでした。


◆それを仕事の面でも活かしたのが、上記ポイントの2番目のお話。

私は典型的な「視覚タイプ」ゆえ、「何が何でも図や絵があればOK」と思っていましたが、そうではない、ということがよく分かりました。

確かに視覚タイプが一番多いのではありますが、半分強がそうではない、と理解しておくべきかと。

ちなみに早口か否かもタイプで分かれるそうで、「視覚タイプは早口で、体感覚タイプはゆっくり話す」傾向があるのだとか。
 視覚タイプが早口になるのは、頭に浮かんだ映像を反射的にすべて言葉にしようとするからです。一方、体感覚タイプがゆっくり話すのは、体で感じて、かみしめながら話すからです。
相手の脳タイプを見分ける際の参考になりそうです。  

なお、この章の終わりには「3つの脳タイプを診断する8つの質問」なるものも掲載されていますから、こちらもぜひお試しください。


◆続く第2章では、男女の性差に関連した脳のお話が登場。

といっても、やみくもに男女の性差があると主張しているわけではなく、本書では「都市伝説が多い」とやや距離を置いています。

とはいえ実際に違いがある部分もあり、その1つが「色の見え方」。
 人間の脳は、視覚野で光を感じると青、緑、赤の3種類の情報として受け取ります。ところが、女性の中には、さらにオレンジを加えて4種類の情報として受け取れる人がいるのです。
知らなんだ。

また、立体パズルのスコアで男女に違いがあるのも、上記ポイントの3番目の「空間認識能力(メンタルローテーション)」ゆえ。

以前、対面に座っているのに、こちらから読めるような資料の補足をその場で手書きでする人がいましたが、今にして思えばその方は、空間認識能力が優れていたのでしょうね。


◆一方、第3章のテーマは、環境に影響される私たちの判断について。

「やわらかいソファ」と「硬い椅子」とで、このように判断が異なるというのは、ビジネスシーンにおいて知っておいて損はありません。

実際、著者の西さんいわく
 私の友人からは、オフィスを移転したときに、お客さまとの商談ルームのイスを、それまでのひじ掛けのない硬いタイプから、ひじ掛けが付いてクッションがきいた、やわらかいタイプに替えたところ、成約率がアップしたという話を聞きました。
とのことで、それだけが原因ではないかもしれませんが、試してみる価値はありそうです。

他にも、手に持つのが「ホットコーヒー」か「アイスコーヒー」かによって、他人に優しくなれるかの違いがある、等々、興味深いお話が多々。

ただし、「山と森が多い地域に住んでいる人」は内向的な性格の人が多く、「海が近いところに住んでいる人」は外交的な性格の人が多い、という調査結果には、「自分は違う!」と憤る人が多そうなw


◆また、上記ポイントの5番目の「ミラーニューロン」のお話は、1つ飛んだ第5章からのもの。

ミラーニューロン - Wikipedia

上記Wikipediaにもあるように、他者の意図の理解や、共感といった機能に関連するのは知っていましたが、お恥ずかしながら、ポイントにあるタイガーウッズのお話は初めて知りました。

……なるほど、相手のパットに「入るな!」と念じてはいけないんですね(反省)。

なお、この章の最後には、本書の重要部分のまとめもありますので、そちらもご覧いただきたく。


脳科学的にコミュニケーションを向上させられる1冊!

B097GNTPP6
なぜ、あなたの思っていることはなかなか相手に伝わらないのか?
第1章 「脳」に操られる世界
第2章 「体」に操られる「脳」
第3章 「環境」に操られる「脳」
第4章 思い込む「脳」
ブランドのバックを手に
第5章 結局人は、わかりあえない生き物である


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【認知バイアス】『自分では気づかない、ココロの盲点 完全版 本当の自分を知る練習問題80』池谷裕二(2016年01月26日)

【バイアス?】『情報を正しく選択するための認知バイアス事典』情報文化研究所(著),高橋昌一郎(監修)(2021年07月24日)

【バイアス】『MBA 心理戦術101 なぜ「できる人」の言うことを聞いてしまうのか』グロービス(2020年02月11日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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