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2021年06月28日

【ファシリテーション】『世界で一番やさしい会議の教科書 実践編』榊巻 亮


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世界で一番やさしい会議の教科書 実践編


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、昨日の「高額書籍キャンペーン」の中でも人気の高かったファシリテーション本。

前作に当たる『世界で一番やさしい会議の教科書』とは違って物語形式ではない分、コンテンツがぎっしり詰まった1冊となっています。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
2万部を超えたビジネス小説仕立ての前著『世界で一番やさしい会議の教科書』の著者が、ビジネスの現場で生まれたノウハウを体系化した。
グダグダ会議を撲滅するための「会議の8つの基本動作」は必読だ。難しいものは1つもない。やるか、やらないか。
それだけの違いで、あなたの会社の会議は劇的に変わる。

中古が定価を上回っていますから、このKindle版が1200円弱、お得な計算です!







Baltimore Jewish Council Meeting / MDGovpics


【ポイント】

■1.ファシリテーションのスタイルと8つの基本動作
●「確認する」ファシリテーション
基本動作(1)終了時に決まったこととやるべきことを確認する
基本動作(2)開始時に、会議の終了条件を確認する
基本動作(3)開始時に、時間配分を確認する
●「書く」ファシリテーション
基本動作(4)会議中に、議論を可視化する
●「準備する」ファシリテーション
基本動作(5)会議前に、準備する
●「矢面に立つ」ファシリテーション
基本動作(6)会議中に、全員から主張を引き出す
基本動作(7)会議中に、対話を促し合意形成する
基本動作(8)会議後に、振り返りをする
(詳細は本書を)


■2.発言を引き出すために3つの質問を使い分ける
 名指しで発言を促すことで発言量は増やせるが、もっと増やしていくには、単に「どうですか?」と相手に話を振るだけではなく、3つの質問を使い分けるのが有効だ。
 プロのファシリテーターは無数の質問パターンを持っていて、状況に応じて細かく使い分けている。だが基本的には3つの質問だけ押さえておけばよい。
[ファシリテーターの基本的な3つの質問]
(A)発言を正確に理解する質問:「具体的には?」
(B)発言の真意を理解する質問:「なぜそう思うのですか?」
(C)漏れがないか確認する質問:「ほかにありませんか?」
(詳細は本書を)


■3.問題解決の5階層を押さえる
実は議論には構造がある。特に問題解決の議論は、明確な5層構造になっている。これを私は問題解決の5階層と呼んでいる。5階層は事象、課題、原因、施策、効果の5つの要素で構成されている。
5 効果 どの施策が効果が大きいのか?
4 施策 どんな解決策があるのか?
3 原因 なぜそれが発生するのか?
2 課題 具体的にどう困るのか?
1 事象 何が起こっているのか?
 このように、議論には5つの階層がある。会議では、今どの階層について話しているのかを見失うケースがとても多い。5階層のうち、どこの議論をしているのかをよく観察してみると、Aさんは「困り事=課題(第2階層)」の話をしているのに、Bさんは「施策(第4階層)」の話をしている、なんてことに気づけるようになる。これでは話がかみ合わなくて当然だ。
 しかも下の階層の認識が合っていないと、それより上の階層の認識は合わない。「事象=起こっていること」の理解がズレていたら、「課題=困り事」の理解が合うわけがない。逆に言えば、この階層のズレが分かってくれば、かみ合わせの悪さを軌道修正できる。


■4.Show The Flagで議論する
 決めたいことが明確になっていれば、「Show The Flag(旗を揚げる)」が使える。例えば、「A社を採用するでよいか、判断いただきたい」というのなら、意思決定者に付箋を配っておき、最初に各自の立場を表明してもらう。
 賛成なら青色の付箋。反対なら赤色の付箋。質問があるなら黄色の付箋。こんな具合に自分の立場を付箋で示してもらう。1人ひとりに「あなたは賛成ですか? それとも反対ですか?」と聞いていると、当然時間がかかる。だが付箋を使えば、誰に意見を聞くべきかが一発で分かる。
 意思決定者が5人いて、4人が青色(賛成)なのに対し、黄色が1人いたら、真っ先に黄色の人に話してもらう必要がある。議論の途中で意見が変わったら、付箋の色をすぐに変えてもらう。心変わりした人がいれば、その人には意見を変えた理由を確認したい。


■5.議論を促進する3つの構造化ツール
(1)箇条書き+番号
 実際、当社のコンサルタントが会議で使う構造化と図解の7割が「箇条書き+番号」だ。これをうまく使えれば、応用範囲は無限に広がる。どんなシーンでも役立つ武器になる。
(2)「数直線」で時間軸を整理する
 横に一本、直線を引き、時間軸を示す方法だ。それだけだが、期間や時間の話をするときは、ほぼ必ず使う。
(3)「スライダーバー」で加減を整理する
 先ほどと同じように横に一本、直線を引くだけだが、今度は「加減」の議論を図解と構造化する方法だ。
 横に一本の直線を引いてレベル感を示し、今回どこを狙うのか、加減の認識を合わせていく。これが会議に求められる図解と構造化だ。きれいに格好よく書く必要はない。目的は議論がしやすくなること、理解を合わせやすくなることだ。
(詳細は本書を)


【感想】

◆実は私は、冒頭で触れた本書の前作に当たるこちらを、読了しておりません。

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世界で一番やさしい会議の教科書(日経BP Next ICT選書)

ちなみにこの本、Kindleセールではいつも人気で、すでにお求めになった方も多いことかと(現在も「37%ポイント還元」で中古よりも300円以上お得なのですが)。

ただし、同じ「物語形式」で、上記作品の主人公がそのまま別のテーマ(資料作成)で活躍するこちらの本なら、すでにレビューしていました。

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世界で一番やさしい 資料作りの教科書

参考記事:【オススメ!】『世界で一番やさしい 資料作りの教科書』榊巻 亮(2020年08月14日)

上記レビューをお読みいただくとお分かりのように、物語形式ゆえ、会話文もかなりの量を占めており、その辺が好き嫌いが別れるところかも。

もちろん物語形式だと、内容が分かりやすくて理解が深まるという方もいらっしゃるでしょうが、引用したりまとめたりするには、本書のような通常のビジネス書形式の方が楽ではありますね。


◆さて、本書の表紙にも掲載されているのが、上記ポイントの1番目にある「8つの基本動作」。

普通「ファシリテーション」というと、基本動作(6)の「会議中に、全員から主張を引き出す」や、(7)の「会議中に、対話を促し合意形成する」をイメージするのが普通です。

しかし、著者の榊巻さんいわく「基本動作(1)〜(5)が先にあって初めて、(6)と(7)が生きてくる」ということで、本書では(1)〜(5)にも注力。

特に基本動作(4)の「会議中に、議論を可視化する」作業は、榊巻さんは「スクライブ」と呼んで重視されていました(実際の手書きメモやホワイドボード等も収録)。

ただ、個人的に実践したかったのが、上記ポイントの2番目の「3つの質問」。

これは、基本動作(6)の「会議中に、全員から主張を引き出す」からのTIPSなのですが、ぜひ取り入れたいところです。


◆一方、「8つの基本動作」とは別に、本書において非常に有益だと思われたのが、第7章の「会議のよくある18の困り事と対策」。

こちらは、困り事ごとに、3〜5つの対策が掲載されており、どれも「なるほど!」と思わせられるTIPSばかりでした。

たとえば上記ポイントの3番目の「問題解決の5階層を押さえる」というのは、「議論がかみ合わない」という困り事に対するもの。

私自身、日頃から「レイヤー」を意識するようにしているのですが、まさか問題解決には5階層もあるとは思いませんでした。

本書では具体例として、「ペーパーレスの推進」という施策における、賛否両論ぶりを紹介しているのですが、まさに階層ズレが多々。
 こうしてみると、「ほかに施策があるのではないか?」と言っている人と、「ペーパーレスで逆に工数が増えるのではないか?」と言っている人は、違う階層を気にしていることが分かる。これを一緒に議論しても解消できない。
まさにそのとおりで、かつ、下からフェーズをあわせていく必要があるワケですね。


◆もう1つ、上記ポイントの4番目の「Show The Flag」なるテクニックも、第7章から抜き出しました。

言われてみたら当たり前ですが、こうやって可視化しておけば、余計な手間もかかりませんね。

これ、意思決定者が5人くらいだったら、まだ覚えていられますが、10人とかいたら、絶対途中で分からなくなるハズ。
複数の意思決定者がいる場合、常に立場が明確になっていると、会議をスピーディーにコントロールできるようになる。
 散々議論した揚げ句、よくよく聞いてみると、実は全員賛成だったということはよくある。
確かに、ひとりずつ全員に聞くくらいなら、最初から分かるようにしておきましょう。


◆そして最後のポイントの5番目は、第8章の「議論を促進する簡単な3つの『図解と構造化』」から。

最初の「箇条書き」は想像つくと思うのですが、それ以外は分かりにくいかもしれません。

ただ、2番目の「数直線」は、単に現在から未来への時間の流れを図示する「時間軸」であり、私たちも日頃使っているもの。

また、3番目の「スライダーバー」は横棒を引いて、その左右に両極端な要素を置き、その「加減」を示します。

ちなみに本書の例ですと、「ウェブサイトに載せる記事」を検討する際、「もっともライトな書き方がブログ形式」で、逆に「一番カッチリしたのが論文形式」とし、その間に「講演」や「ビジネス書」といった中間要素を設定しています。

最終的には「『ブログ』と『講演』の間を狙う」ことに決めるわけなのですが、なるほどこのイメージの仕方だと、ニュアンスも伝わりやすいかと。

用途に応じて、この3つの「構造化ツール」も使いこなしてみてください。


より良い会議を目指すために、読むべき1冊!

B07C5PWQMK
世界で一番やさしい会議の教科書 実践編
第1章 「会議ファシリテーション」とは何か
第2章 8つの基本動作と「確認する」ファシリテーション
第3章 「書く」ファシリテーションとスクライブ
第4章 「準備する」ファシリテーションと4つのP
第5章 「矢面に立つ」ファシリテーションと合意形成の氷山モデル
第6章 ファシリテーターの7つの心構え
第7章 会議のよくある18の困り事と対策
第8章 議論を促進する簡単な3つの「図解と構造化」
第9章 定着の4段サイクルと浸透の6つのパターン


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

B07DWSX5YF
多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。

評価平均「4.2」というコミュニケーション本は、Kindle版が300円弱お買い得。

B08KXWYPK7
MIT マサチューセッツ工科大学 音楽の授業 〜世界最高峰の「創造する力」の伸ばし方

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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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