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2021年04月23日

【教え方】『仕事を教えることになったら読む本』濱田秀彦


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仕事を教えることになったら読む本


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事の中でも人気の高かった1冊。

私自身、教えることに自信がないこともあってか、本書を読んで目からウロコが落ちまくりました。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
「教え方には、誰でも上手にできる「型(セオリー)」がある! 」
初めて仕事を教えることになった人、教え方に悩んでいる人、ずっと自己流できた人にお届けする「教え方」の入門書。多くのビジネスパーソンが、相手が仕事を覚えてくれず、「教えたのになぜできないんだろう」とモヤモヤしています。そうなってしまうのは、「教え方」にも原因があるのです。4万人を指導した人気研修講師が、教え方の基本とコツを解説します。さあ、明日から「あの人に教えてもらいたい」と言われる先輩や上司になりましょう。

中古がまだ値下がりしていませんから、「14%OFF」のKindle版がオススメです!





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【ポイント】

■1.受け手のモチベーションを上げる「動機づけ」
△いきなり説明パターン
 今日は当社の取り扱い商品について説明します。当社の商品はさまざまなものがあります。
 このように切り出す先輩社員を数多く見てきました。動機づけがなく、いきなり説明から入っています。ティーチングを受ける側は、これから学ぶ知識が、いつ、どのように役立つのかわかりません。使い道がわからない知識を、一生懸命に理解し、覚えようとは思わないでしょう。
○動機づけから始める
 今日は当社の取り扱い商品の覚え方を教えます。いまから言うことを知っていれば、数多くの取り扱い商品を早く覚えられるよ。
 このように始まったほうが、受け手の受講モチベーションが上がります。


■2.ティーチングに相手を巻き込む話法「2WAY」
 ティーチングの説明は、こちらから相手に知識を移転するものです。そのため、教える側が、一方的に話してしまいがちです。ただ、それだと相手は受け身で聞いているだけになり、集中力の維持が難しくなります。また、相手の反応も薄くなりがちで、教える側も手応えがなく、やりがいが感じられません。
 そこで、ティーチングの説明に入れていきたいのが2WAY(双方向)で進行するやりかた。単純に言えば、「問いかけながら進める」方法です。
 例えば、電話の受け方という知識を教えるとしましょう。
「電話を受ける場合、一番大切なことは、相手の話をしっかり聞くこと。それは、なぜだと思う?」というように問いかけます。
 実際に答えてもらってもよいですが、教える相手が多い場合、その都度指名していると予定の時間通りに進行できないことも出てきます。その懸念がある場合は、5秒ぐらい間を置いて、考えさせたら「それによって、そのあとでとるアクションが変わってくるからなんだ」というように自問自答型で続けても構いません。


■3.反復演習に向けて、肯定的な表現を加える
 ここで、ポイントがあります。反復演習につなげるためのトークは、肯定的な表現にするということです。
A 相手に近すぎないようにする(否定的な表現)
B もう20 手前に差し出す(肯定的な表現)
 なぜ、Bのような肯定的な表現がよいか。それは、そのほうが教わる側が動きやすいからです。Aのように「□□するな」という否定的な表現では動けません。
 フィードバックで、否定的な表現を使うこと自体がダメということではないのですが、そのままでは再実践しても改善されにくくなります。否定的な表現で終わらず、反復練習に向けて、肯定的な表現を加える、ということがポイントです。例えば、「相手に近すぎないように」で終わらず、「もう20兌蠢阿忘垢圭个修Α廚伐辰┐襪箸いΔ海箸任后


■4.「Why」は「What」に置き換える
「なぜ、できないの?」
「なぜ、ミスしたの?」
「なぜ、間に合わないの?」
 このように聞かれると、責められていると感じる人が多く、そう感じると「こうだから仕方がなかった」と自分を守ることに必死になります。その結果、素直に考えることができなくなり、コーチングはうまく進まなくなります。
 ただし、問題の原因を考えてもらうことは、解決策を考えるための呼び水になるため、必要です。そこで、責めのニュアンスを薄める聞き方をします。
 具体的にはWhyをWhatに言い換えるということです。
「なぜ、そうなったの?」Why
    ↓
「原因はなんだと思う?」What
「障害はなんだったんだろう?」What
「何がネックなんだろう?」What
 というように言い換えます。そうすることで、相手は「責められている」と感じることなく、素直に、客観的に要因を考えることができるのです。


■5.指導者と相手タイプ対応のポイント
●指導者の実践ポイント
●「A‐1直感と行動タイプ」は、ゆっくり、きちんと説明し、よく聞く
●「A‐2成果と効率タイプ」は、丁寧に話し、よい点も伝え、傾聴する
●「B‐1協調の人タイプ」は、はっきり話し、妥協なく指摘、短く質問
●「B‐2考える人タイプ」は、短く話し、絞って指摘、共感的に聞く
●相手タイプ対応のポイント
●「A‐1直感と行動タイプ」には、短く教え、早めに実践させ、ほめる
●「A‐2成果と効率タイプ」には、目的を明確にし、コーチングを活用
●「B‐1協調の人タイプ」には、できていることを伝え、引き出す
●「B‐2考える人タイプ」には、考える時間を与え、スモールステップ
(詳細は本書を)


【感想】

◆そもそも「教える」とはどういう行為なのか?

本書は序章のしかも最初の1行で、このように簡潔に述べています。
 教えるということは「設定したゴールに相手を運ぶために、知識、技術を付与し、意識を高めること」です。
これを具体的な行為に当てはめてみると、たとえば定型的な電話の受け答えならこう。
知識 定型的な電話の受け答えの一連の流れ(セリフを含めて)
技術 セリフを相手に聞き取りやすく言える・状況に応じてセリフを使い分けられる
意識 受け答えに気持ちを込める
そして、「知識」を教えるための方法が「ティーチング」、「技術」を教えるための方法が「トレーニング」、そして「意識」は相手の中にあるものを引き出すために 「コーチング」に該当します。

そこで本書では、下記目次にもあるように、第1章から第3章までで、この3項目について解説している次第。


◆さて、最初の「ティーチング」ですが、その手順は「動機づけ」「説明」「効果測定」になります。

そしてその「動機づけ」のキモについて説明しているのが上記ポイントの1番目。

なるほど確かに「動機づけ」があるパターンの方が、受け手の受講モチベーションは高まりそうな。

さらにティーチングにおいて心がけたいのが、上記ポイントの2番目の「2WAY」話法です。

なお、これは配布する資料においても同じで、ポイントやキーワードを抜いておくのだとか。

たとえばこの例で言うなら
電話を受ける場合、一番大切なことは、相手の話をしっかり聞くこと。なぜなら「       」
というようにするわけですね。


◆続く第2章のテーマは「トレーニング」。

こちらの手順も項目だけ列挙すると「1 動機づけ」「2 やってみせる」「3 説いて聞かせて」「4 させてみて」「5 ほめて」「6 見届ける」となります。

……何となく「山本五十六仕様」ですねw

そして上記ポイントの3番目は、「5 ほめて」からのもの。

なお、フィードバック自体は、まずできているところ(○)を伝え、そのあとで要改善点(△)を伝えていき、全体としては1分以内で終わらせるようにします。

例えば「名刺を渡す」というスキルならこんな感じ。
○ 準備と名乗りはきちんとできていたよ
△  名刺を差し出す位置が相手に近すぎたね
もちろん、それ以外の手順についても細かく解説されていますので、詳細は本書にてご確認ください。


◆一方、第3章のテーマは「コーチング」。

この「コーチング」は2つのスキルからなりたっており、それが「傾聴」と「質問」です。

このうち、「質問」については、いわゆる「5W1H」に「How much(あるいはHow many)を加えた「5W2H」で行っていくとのこと。

そしてこのうちの「What」「Why」「How」がカギになっており、これらを「コーチングの3大質問」と呼ぶのだそうです。

ただし注意をしないといけないのが「Why」。

否定的な言葉が加わると「責めのニュアンス」が強まってしまいますから、上記ポイントの4番目にあるように、「What」に言い換えていきます。

私も子どもに対して、責めるつもりはなくとも普通に「Why」を使っていたので、今後は気を付けたいな、と


◆なお、第4章では「教えるためのサブシステム」と題して、「リモート環境での教え方」のコツや、「ファシリテーションの活用」「資料のつくり方」といった項目が並ぶのですが、今回はボリュームの関係で割愛しました(すいません)。

この辺もかなりハイライトは引いているので、お手数ですが本書をご覧いただきたく。

そして最後の第5章では、教える側、教えられる側を4つのタイプに分けた上で指導しています。

そのタイプですが、2軸4象限のマトリクスで表されており、その軸とは「主張的/非主張的」「感覚的/思考的」というもの。

本書では、そのタイプが教える側だった場合と、教えられる側だった場合のそれぞれについて、かなり細かく解説されていますので、この章の最初に掲載されたテストで判定した上で、熟読してください。

いずれにせよ本書は、私自身が「教える」という行為に対して、ここまでキチンと向き合ったことがなかったので、冒頭にも書いたように「目からウロコ」の連続の作品でした。


仕事を「教える」必要がある人なら、読んで損はない1冊!

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仕事を教えることになったら読む本
序章 教えるということ
第1章 知識の教え方 ティーチング
第2章 技術の教え方 トレーニング
第3章 意識の高め方 コーチング
第4章 教えるためのサブシステム
第5章 教えるタイプ教わるタイプの相性


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【編集後記】

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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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